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 一昨日昨日に続いて、「Life Vol.9」です。このVol.9では、大会のレポートもけっこうなボリュームで詰まっているんですが、GPF、JGPF、全日本、四大陸と、もはや大昔の出来事にさえ思えるので、取り上げるのは無しにしました。ただ、海外選手のインタはマニアックな人選になっているので、もし気になる選手がいれば、書店でチェックされることをオススメします。

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 さて、実は今回の号の目玉企画といえるのが、小塚君の新連載「小塚崇彦が答える スケートのここが知りたい!」(128~131頁)です。昨年4月にトヨタ自動車に入社して、「もうフィギュアとは関わらないのかな・・・」と私も寂しさを感じていました。

 しかし、会社と相談して、社に籍を残しつつ、スポーツ振興を中心とする様々な活動に専念できるようになり、最近では、「フィギュアスケートTV」への出演や、「Quadruple 2017+ Plus」の取材など、フィギュアスケートの世界にも帰ってきてくれました。

 そしてこの企画です。これは今日の記事のタイトルにしましたが、ガチでマジです。「近況日記」や「読者からのQ&A」的なものではなく、この初回は、「靴とブレード」というテーマに絞って、自身の体験にも触れつつ追究していくような、硬派な仕上がりです。素晴らしいですよ。

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 予備知識として、これは「Quadruple 2017」(80頁)からですが、ペタっと貼っておきましょう。おそらく昨年夏のトロントで訊いた内容だと思うので、靴は変わっていないんじゃないかな?と想像します。

 小塚君の企画に戻ります。内容としては、(1)エッジ研ぎについて、(2)オリジナルのブレードと靴の開発、(3)スケート靴の中の話、以上の3本構成になっています。

 (1)エッジ研ぎについて

 「エッジ」とは、厳密に言うと「氷と接している部分」で、「ブレード」が「金属の刃の部分全体」を指します。

 どこを研ぐかというと、トウ(つま先のギザギザの部分)は研がず、エッジの部分を、機械の回転する石に当てて、最後に「オイルストーン」という砥石で仕上げます。研ぐ頻度は、小塚君の場合、一か月に一回ぐらいで、試合が控えている場合、試合の10日前に研ぎます。

 ちなみに、スピードスケートの選手は毎日研ぐようで、なぜかというと、「スピードスケートは屋外のリンクで滑ることが多く、砂や埃や葉っぱなどでエッジが傷みやすいからだろう」と小塚君は指摘しています。

 →→この機械については、おそらくみなさん、「マガジン 16-17 プレシーズン」をお持ちだと思いますので、エッジシャープナーの吉田年伸さんの取材記事(47頁)をチェックしてみてください。

 (2)オリジナルのブレードと靴の開発

 小塚君によると、ブレード(刃)が折れたことはないようですが、ブレードを靴裏につける鋼の部分がめり込んだり、曲がることはあったようです。通常、ブレードと靴裏の鋼の部分は別々で、これらを溶接して靴の裏に取りつけます。

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 小塚君は、現役時代に「山一ハガネ」社と共同で、両部分が一体化したブレードを開発。素材も何種類か試して、特殊合金で作ってもらったとのこと。

 スケート靴も共同開発を進めていたようですが、その時に考えていたことは、「靴の紐が切れないこと」と「毎回同じように靴を履けること」で、「ダイヤル式のワイヤー靴紐」というアイデアがあったとか。残念ながら開発は中断状態のため、現在は、「同じように靴紐を結ぶ」ために、紐に印をつけて対応しているものの、やはり誤差は出てしまうようです。

 →→単に滑るだけじゃなく、ジャンプもスピンもステップもと、激しい動きが伴うので、かりにファスナーのみとか紐無しのモデルを試作しても、すぐに破れたり壊れたりで、耐久性に問題が出てきそうですね。

 この小塚君の話には無かったですが、フィギュアスケートのシューズの軽量化ってどうなのでしょうね。サッカー、バスケ、陸上と、シューズに新しい素材をどんどん使って軽量化していくのが「進化」と言われてきました。あまり話題にならないのは、やはり耐久性第一ということだからでしょうか。

 (3)スケート靴の中の話

  「よくスケート靴の中には何を履いているのかと聞かれます。普通に靴下です。僕はユニクロの3足1000円くらいの靴下を履いています(笑)。ビジネススーツ用とかではなくて普通の靴下。忘れてもどこでも買えるし、毎回同じものが揃うからです。女子はタイツの人が多いです。・・・パトリック・チャンは裸足ですね。やっぱり足の指の感覚というか足の裏の感覚というのをすごく大事にするらしく、だから上手いのかもしれません。それから、アダム・リッポンは、以前見た時はビニール袋を履いてました。裸足ではダメで、靴下でも痛かったらしくて、ビニール袋を履いたら、都合が良かったらしく、そのまま靴を履いて滑っていました(笑)。特殊ですよね」

 →→アダムがビニール袋なんて・・・。あんな海外ドラマに出てきそうな端正なマスクをしていて足元はビニールって、分からないものですね・・・。

 この話でふと思い出したのは、私は陸上の短距離を高校卒業までやっていたんですが、スパイクの中にソックスを履くかどうかという問題がありました。これはもう人それぞれなんですが、ミズノやアシックスの社員が足型を測りにきて、ジャストサイズのスパイクをタダでもらえるような、私立の強豪校の選手は裸足で履く人が多かったです。しかし、私のように自分でスポーツ用品店に買いに行くただの陸上部員の場合、ソックスは必須でしたね。汗で指が滑るのが嫌というのもあるんですが、他には、右足と左足のサイズが違う人もけっこういると聞いてます。

 しかし、小塚君のようなオリンピック代表選手が「ユニクロの靴下」というのは、「ちょっとメーカーさん、ちゃんと研究しないと!」と思うのですが、フィギュア用のソックスを商品化しても、きっと購買層(競技人口)が少なすぎて、利益が出ないんだと思います。

 こういうものに注目しても、陸上選手よりもフィギュアスケーターは置かれている状況はさらに厳しいな・・・と思います。

 さて、これでも、引用箇所はかなり端折っているので、興味のある方は、実物をぜひ手にとってみてください。

 ただの「フィギュアスケート豆知識企画」ではなく、日本男子フィギュアスケートを引っ張ってきた小塚君による「労作」だからこそ、価値があります。初回からこんなに気合いが入っていると、何回分か溜まったら、書籍化してもいいクオリティに感じます。

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 さて、新刊の方もしっかり3冊ゲットしてきました。明日からはまたゆづモードに戻ることにします。お楽しみに!

 では、また明日!

 Jun

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