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 上に画像を貼っておいて何ですが、2013年の四大陸選手権(2月8~11日、大阪市中央体育館)について、この『チーム・ブライアン』では一行どころか、一文字さえ記述がありません。札幌の全日本の後は、ロンドン・ワールドの話になってしまいます。

 幸い、ウチにある書籍・雑誌の中で、この大会についての情報をいくつか見つけることはできましたが、まずは、演技の方を見てみましょう。リザルト関係は「こちら」で。



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 13年大会もフジが放送していたんですね。画質は良くないですが、直後のインタビューも入っているので、こちらを貼りました。スタートポジションに着く直前、「ゆっづううぅぅ~」っていう女性の絶叫をマイクが拾っていますが、この頃に比べると、いまは観戦マナーも広く浸透してきてよかったですね。

 SPは、87.65とスコア的には物足りないですが、首位で発進します。4Tは危なげなく降りて加点も2.00。3Aも完璧。ワイルドさと美しさを高次元で融合していて、いつものことなんだけど、ため息がでます。加点はシーズン最高の2.71。ヘルシンキワールドのSPも(なぜ満点じゃないのか?という議論はありましたが)加点は2.71だったので、3Aはすでにこの時点で恐るべきレベルだったわけですね。

 問題はその次。予定の3Lz+3Tのルッツがパンクしてシングルになってしまいます。本田さんが「6分間練習でも1Lzになって転倒していた」と解説していて、しかし、トリプルジャンプのコンボだとしても、やはり抜けると10点近くの減点となってしまいますね。演技直後、羽生君は珍しい表現を使ってコメントしています。

  「率直に、気持ち悪いですね。あのー、トーループきれいに決まって、アクセルもきれいに決まって、なぜルッツをミスしてしまったんだろうって感じなんで。気持ちいいんだか、気持ち悪いんだか、なんかわからないような、そういうへんな雰囲気です

  「(ジャンプのミスの要因は)ちょっとした自分の慢心だったり、またはちょっとタイミングが早かったかなっていうふうに、自分の中では解釈しているので。あとは冷静に、ブライアンとともに分析しながら、とにかくミスなく、しっかりと最後まで集中しきる。それがいま自分にとって大事だなっていうふうに思うので、しっかりとやりたいと思います」



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 フリーはフジの映像がヒットしなかったんですが、幸運にも、Jスポの映像が上がっていました。実況・小林千鶴さん、解説は杉田秀男さんですね。

 このフリーは崩れます。158.73でフリーのスコアは3位。結果、銀メダルということに。4Tはお見事。4Sはパンクして2Sに。3Fのエッジエラーは全日本から続いています。後半の3Aはセカンドに3Tをつけられず、最後のルッツがシングルに抜けたりと、序盤のミスから踏ん張れなかったですね。

 もちろん、この4CCの頃はまだ『チーム・ブライアン』の発売前なんですが、杉田さんはブライアンの技術面の指導方針について言及した上で、羽生君の課題についてコメントしています。

  「ジャンプは素晴らしい、スピンも素晴らしい。じゃスケーティングは?ってなったときに、フリーレッグのつま先の抑えなんかが、ところどころ甘いんですよね。フリーレッグのつま先が抑えられると、スケートの腰の位置が決まりますから、エッジが非常にシャープに使えるようになるんです。そうすると、加速していくわけですね。そういう所が完成してきたら、もう・・・大選手ですよ。間違いなく進歩してますからね」

 よくよく考えてみると、この翌月のロンドンの世界選手権は、ソチ五輪の枠取りがかかった試合なわけですよね。一方、昨季の平昌の四大陸は「プレ五輪」ということで、ある程度重要な試合ではありましたが、この大阪開催の試合は、言葉は悪いですけど「調整試合」にすぎません。

 「Days Plus 2013 Spring」(16頁)の中で、フリー後の羽生君のコメントが紹介されています。

  「ジャンプが安定していませんでした。すべての面でちょっと感覚がズレていたかな。今までの自信が崩れた部分はありますが、逆に次の大会に向けて修正できると思います。失敗したのはやはり緊張のせいもあります。緊張によって体が硬くなっていると思いますし、そういう中でもしっかり跳べるジャンプを目指していきたいです」

  「公式練習では決まっていたし、手応えもあったんですけど、試合はやっぱり難しいですね。あと、4回転サルコウについてはまだ自信もないと思います。だからこそ課題を見つけられたので、次につなげていきたいです。後半のミスに関しては自分でもあっけらかんとしています。しっかり練習しきれているから、そんなに深刻に考えていない。これが世界選手権じゃなくて本当に良かったと思います。ブライアンとも話して、僕たちが(照準を)合わせているのは世界選手権なので、課題を修正しながら完成形を目指したいです

 『蒼い炎II』(82~84頁)でも、四大陸のSP・フリー後の羽生君の発言は入っていますので、お持ちの方はぜひチェックしてみてください。

 また、「WFS No.58」(52頁)では、四大陸のメダリスト会見が収録されています。以前のレビューの画像を開いていただくと、羽生君とのやりとりが読めると思いますので、そちらもぜひどうぞ。

 羽生君とは別に、この「WFS 58」は、いまの感覚で見ると、興味深い写真がたくさん収められています。バックナンバーなので、ちょっと貼ってみましょう。

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 四大陸の女子シングルは真央ちゃん、あっこさん、佳菜子ちゃんで表彰台を独占。世界選手権もこの3人で五輪の3枠を確保。ご存じのように、ソチ五輪もこの3人で戦いました。いまの日本の女子シングルと状況は違っていて、この3人の力が抜けていた感があります。

 上で「調整試合」なんて書きましたが、アイスダンスのメンツが豪華すぎます。大阪に、メリチャリとテサモエが来て、戦っていたとは・・・。

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 世界ジュニアのメンバーが実に興味深い。女子シングルのロシア勢は、この3人だったんですねぇ・・・。ラジちゃんはこのとき13歳なので、年齢制限でソチの代表にはなれていません。

 ロシアの女子について補足すると、ロンドンのワールドはソトニコワ・トゥクタミシェワ・レオノワで挑んで、五輪の枠は2つ。ソチの代表はリプニツカヤとソトニコワでした。ポゴリラヤはどうだったのかな?と調べてみると、13-14からシニアに転向しますが、GPFで6位、ロシア選手権は8位で、まだ力は及ばなかったようです。

 当初の男子シングルの日本代表は、龍樹君と刑事君だったんですが、刑事君が怪我のため、代打として宇野君が出場しています。女子は知子ちゃんと理華ちゃん。知子ちゃんは13-14シーズンから、理華ちゃんは14-15にシニアに転向しています。

 この頃の雑誌には、近年目立った活躍が見られない選手も見かけます。フィギュアスケートは試合数が少ないですから、大事な試合にピーキングを持ってくることの難しさを痛感しますね。

 では、また明日!

 Jun

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