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 約1ヵ月前の記事でFaOI新潟のプログラムを取り上げたのですが、羽生君のインタが質・量ともに超充実していて、それを記事にして、読んだ気になっていました。

 幕張のプログラムはランビ先生のインタが掲載されていましたが、新潟の方はジェフのインタが収録されています。聞き手は長谷川仁美さんです。

 こちらもしっかりした内容なので、ご紹介したいと思います。

 ―― 振付師として、選手たちの来シーズンの競技プログラムを振付けましたか?

  「・・・5月はずっとアイスショーでカナダを回っていたので、まだそんなにたくさんの振付けはしていません。ケイトリン・オズモンドのフリーは作ったけど、まだこれ以上のことは言えないですね。今季は五輪シーズンなので、プログラムを作るときに一番大事なのは、その曲が選手にとって心地よくて、本当に好きだと感じられるかどうかっていうこと。そういう曲を使えれば、プログラムに思い入れが生まれてきますからね

 ―― バトルさんご自身の五輪の頃のことを振り返って、まず、2005年のシーズンオフは、どんな風でしたか?

  「・・・8、9月になるともうストレスを感じるようになっていました。不安で、ストレスとのしかかる重荷をものすごく感じていましたね。今、同じように五輪に向かう若い選手たちを見ていると、当時の僕と同じようなプレッシャーを感じているようです。プレッシャーを感じないわけにはいかないけど、もしその頃の自分に会えたら、『プロセスを楽しんで』って言いたいです。『笑顔でね。楽しめばいいんだよ。失敗したっていいんだよ、人間なんだから。失敗した後、人間は強くなるんだから』ってね

 ―― いつから、そういう風に考えられるようになったのですか?

  「現役の終わりの方、特に最後のシーズン(2007-08シーズン)には、それまでよりも現実的になっていたと思います。うまくいかない時期があっても、そういうものを受け入れて、『OK、これは自然なことだ。さあ、ここからどうやっていくか考えよう』って思えるようになりました。さっきも言ったように、五輪シーズンの僕は、失敗するんじゃないかと不安でした。『失敗したら最悪だ』って思いこんでいました。でも年を重ねるごとに、『人間なんだから、失敗していいんだ』って思えるようになったんですよね。これは、若い選手には難しい、年を取らないと感じられないことかもしれないね

 →→フィギュアスケートのように、現役生活を長く続けられない競技は、「失敗したら最悪」と考えてしまっても仕方ない部分はありますね。ただ、いちいちミスするたびに落ち込んでいると、次に向けての準備も遅れてしまうことになる。

 ジェフが現役最終盤になって持つに至ったというこういうメンタルも、そんなフィギュアスケートだからこそ、もはや若い頃から意識的に身につけなきゃ、戦っていけないのかもしれません。

 ―― 2006年のトリノ五輪は、どういうものでしたか?

  「・・・同じような経験をしてここに来て、同じようなプレッシャーを感じているアスリートたちでいっぱいのアリーナの中にいる感覚を味わえたことは、一種のゴールだったと思います。とはいっても僕は必要以上にプレッシャーを感じていて、練習でうまくいってたのに不安で、スポーツサイコロジストに会って『リラックスしなさい』って言われたりしていましたね(笑)」

  「・・・ありがたいことに、いい結果(銅メダル)を得て男子シングルを終えたあとは、ほかのスポーツを見に行きました。同じ国の選手を応援するのは本当に素晴らしい経験で、いつものスケートだけの大会とは全然違うことをたくさん体験しました。あの時に起こったことは、いいことも辛いことも何一つ変えたくないと思います。そんなとても幸運な時間でした」

 →→平昌五輪では、団体戦がどうなるかによりますが、もし団体戦もあるなら、前回同様、羽生君は開会式は無理でしょうね・・・。そもそも、他の競技を見る時間とか閉会式とか、きっとこの辺りは、本人はまったく頭の片隅にすら無さそうです。

 ―― その五輪の銅メダルは、時々眺めたりしているのですか?

  「出すのは、『メダルを見たことがないので見たい』って誰かに言われたときくらいかな(笑)。それ以外、見ないですね。五輪のあと4年くらいは、メダルは冷蔵庫の上に置かれていたんです(笑)。どこに置いていいのかわからなかったから、そのあとは、両親が買ってくれた金庫のような箱にしまってあります。それ以外にいい場所が、まだ見つからなくて(笑)」

 ―― フィギュアスケートの中の「トランジション(要素のつなぎ)」とか、「インタープリテーション(曲の解釈)」といったものを理解するのはなかなか難しいですが、そういったものをどう理解して、どうスケートを見たらいいでしょうか?

  「『インタープリテーション』は、選手が音楽と調和しているか、ってことですね。説明するのは難しいんだけど、その選手の滑りから、『音楽を感じているなあ』と思えるか、とか、その選手がどんなことをテーマにしてそのプログラムを滑っているのかを感じられるか、とかいうことですね」

  「『トランジション』について一番わかりやすいのは、ジャンプとジャンプの間とか、ジャンプとスピンの間など、エレメンツとエレメンツの間に、選手が両足で滑っているのか、片足なのか、ということです。ほかにも、ジャンプの前の助走が長すぎずいろいろなステップを入れているかどうかとか、エレメンツとエレメンツの間にどんなことを見せているのか、それがトランジションです」

 →→特に「トランジション」に関しては、「フィギュアスケートは、ジャンプの次は、どこを見るべきか?」という疑問に優しく答えた、分かりやすいアドバイスですね。

 ジャンプの前の助走に関しては、エレメンツのGOEの基準にも関連しています。もちろん、神崎範之さんは「ジャッジは、技術点と演技構成点は、別々に見ている」とおっしゃっていましたが、細かい議論はともかく、トランジションは重要ということですね。

 ―― プログラムの途中で時々両足を使って滑ったり止まったりするのと、足を左右変えながら片足だけでずっと演技するのとでは、疲労度はどのくらい違うのでしょうか?

  「ものすごく違います。選手が途中で両足になったときは、だいたい深呼吸したり息を整えたりしているんですよね。片足でも深い呼吸はできなくはないけれど、両足の時よりかなり筋力が要る。両足の方がかなり楽ですね。ユヅ(羽生結弦選手)とかパトリック(・チャン)とかがいい例だけど、彼らはだいたいトランジションはずっと片足です。彼らはそういうプログラムで、自分にも挑戦していますよね」

 →→片足と両足での「疲労度の違い」というのは、私は初めて聞きました。しかも世界のトップの振付師のジェフが言うというのが興味深い。つまり、高い評価を受けるプログラムが何なのか?という所が、イメージできるというものです。

 ―― プライベートではどんなことを楽しんでいますか?

  「・・・3年前かな、日本でのアイスショーのとき、パートナーも一緒に来日して、アイスショーのあと5日間一緒に観光しました。それまで何度も何度も日本に来ていたけど、観光をしたことがなかったから日本のことを何もしらなくて、東京や大阪、京都の有名な観光地を回って古いお寺をたくさん見て、山あいにある伝統的な旅館にも泊まりました。とても楽しかったです

 ―― ファンタジー・オン・アイスでの一番の思い出は?

  「ユヅが新しいショートプログラムを滑ったことです(2014年の『バラード第1番ト短調』)。ライブで演技を見ることと、自分が手掛けた仕事が氷上で表現される瞬間を見ることにどきどきしたし、とてもとても幸せな気持ちになりました。ユヅがとても素晴らしく滑ってくれて本当に誇りに思ったし、振付師としての醍醐味を感じた瞬間でもありましたね

 この最後の部分をご紹介するために、今日の記事に取り掛かったんですが、こうやってコメントを付けながら読んでみると、面白い話が随所にありました。

 いやぁ、でも、来季のためにジェフは結局合計で何本のプログラムを振付したんだろ?と、そこは気になる所です。

 では、また明日!

 Jun

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