On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

2016年12月

2016-12-30-09-27-33

2016-12-30-09-28-03

2016-12-30-09-27-43



 2016年12月27日発売。写真重視系フィギュアスケート誌の中で、現状では、3誌が抜けている印象です。

 まずは何と言っても、速報性、ボリューム、ゆづ愛に満ちた写真の選択基準と、ゆづファン的には一つの「スタンダード」になりつつあるのが「通信」。

 次に、常識を覆すB4サイズという大判、中のデザインも全体的にオシャレで、羽生君以外の選手のチョイスも「納得感」があり、「革命児」と私が密かに読んでいるのが、「SKATERS」。

 そこに割って入るのが、この「Memorial」だと思います。テキストは最小限に留めつつ、一大会一冊主義。そして、一冊すべての写真撮影を一人のカメラマンにお任せし、写真は演技中心にコマ送りのような連続ショットも収録しています。まさに「異端児」です。そして、この雑誌の編集者は、羽生結弦というスケーターをアイドルやスターのように見ているのではなく、アスリートとして見ている印象を受けますね。

 前号の「スケカナ特集」では、内ケ崎誠之助さんというカナダ在住のカメラマンの方が全編撮影をしていました。今回は別の方で、ムツ・カワモリさんという方が担当をしています。この方、ググって見ると、スペインサッカーを中心にお仕事をされていて、(スペイン在住だとしたら)マルセイユの試合だから依頼したんでしょうね。発行元の「カンゼン」はサッカー関係の出版物が多いため、そのネットワークを通じて、普段欧州サッカーを撮っているカメラマンにお願いするという所が、他誌と一味違って新鮮です。

 以下、目次の順番に沿って大まかな内容のご紹介と、気になった点についてコメントします。

 (1)メダルセレモニー(全12頁)→表彰台にジャンプして乗る写真が8枚の連続ショット(6頁)になっています。さすがにこのコマ送りは、後述する「競技者のための配慮」ではないでしょうが、面白いです。

 (2)SP(全36頁)→前号のスケカナが「ホワイト・プリンス」だったこともあり、こちらはもう「パープル・プリンス」尽くしです。上だけ黒の代表ジャージをはおっているショットも、6分間練習の写真が3枚、キスクラの写真も1枚に留めています。改めて思うのは、6分間練習の時とはまるで別人の目力の強さ。完全にロックスターですね。表情に注目してみても楽しいです。

 (3)FS(全40頁)→上下黒ジャージでの選手紹介時の写真が3枚、キスクラの写真が3枚。キスクラの写真のうち一枚は、次の滑走者のハビに声をかけているショットですね。フライングキャメルスピンの連続写真8枚もあります。

 (4)EX(全14頁)→スワンの写真も相変わらずの美しさですが、フィナーレの写真も多めです。宮原さん&宇野君との「PPAP」に、記念撮影のメドベとテッサ・ヴァ―チューに挟まれての写真は2ページぶち抜き。今回も密かに期待していた、メドベによる羽生君粘着の証拠写真ですが、上記の記念撮影時に羽生君の腰にまわした右手がやけに食い込んでいるような、いないような・・・。

 (5)公式練習&記者会見(全14頁)→「通信」だと前半に配置されていることが多いので新鮮です。全体的にリラックスした表情の写真が多いです。プーさんのおめめぱっちりんこスマホをいじりながらブライアン&菊地さんと談笑する様子、それから、チームメイトのジュンファンと写っている写真はなかなかレアですね。

 GPF出場の他の男子シングル選手は、宇野君が4頁、ネイサンが2頁、ハビが1頁、Pちゃん&リッポンで1頁という配分です。
 
 ところで、この「Memorial」では、必ずコマ送り的な連続写真が掲載されています。ゆづファン的には、「アップの笑顔の写真」とか、もっと載せるべきものがあるでしょうに!・・・という意見もあるかと思います。私も同意見です。

 ・・・ですが、ふと感じたことがあって、もし現役のフィギュアスケート選手や、あるいはお子さんがフィギュアスケートをやっている親御さんがフィギュアスケート雑誌を買うとしたら、世界のトップオブトップの羽生君の演技を雑誌で研究して、彼の技術をそこから取り入れたいという発想になるかもしれません。

 もちろん「Let's Go Crazy」を演じるわけではないし、突然ドヤ顔を真似したらコーチに怒られるだろうし、みんながみんな4回転ジャンプを跳べるわけもありません。

 ただ、例えば、ジャンプやスピンの際の身体の様々なポジションであったり、表情もそうですが、視線をどの辺りに向けているかとか、けっこう勉強になると思うんですよね。

 私も陸上競技の短距離を中学・高校でやってたんですが、走りのフォームはなかなか真似できないですけど、100Mでスタートする際の飛び出す頭の位置の高さとか、目線は地面を見つめながら30M付近までダッシュするのか、あるいはすぐに前方に目をやるのか、腕振りの手の平はグーなのかパーなのか、卵を握るような柔らかい握りなのか、こういうのを、自分の好きな選手から「盗んだり」していました。





 これは100mではなく400mですが、上のマイケル・ジョンソンの世界新を出した走りは、そりゃもうみんな衝撃を受けました。じゃ、さっそく次の日の練習でこんなジョギングみたいな腕振りで走ったとしても、普通はこんなスピード出ません。アゴは上がってるし、背中は反り返ってるし、短距離なのにピッチ走法で、でもそのピッチをミシンの針のように進めてそのままゴールまで行くので、この人は乗ってるエンジンが違いすぎて、真似できない一例です。

 ちなみに、リオ五輪でヴァンニーキルクという選手がこのジョンソンの世界記録を17年ぶりに塗り替えましたが、キレイなフォームで、もし自分が学生だったら参考にしていると思います。

 羽生君も、かつてプルシェンコの髪型まで真似していたぐらいですから、きっと雑誌やビデオを研究していたはず。そう考えると、この雑誌の購読層は、ゆづファンだけでなく、「スケート関係者」もいるんじゃないかな?と、そんな気がしています。・・・あくまでも私の想像ですけど、私が小学生とか中学生でフィギュアをやってたら、この雑誌ほしいな!とお小遣いで買っていると思いますね。

 この記事は30日の午後に書いていますけど、ひとまず、皆さま、よいお年をお迎えください。そして、来年もどうぞ宜しくお願い致します。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


フィギュアスケート ブログランキングへ

    このエントリーをはてなブックマークに追加

2016-12-29-14-55-46

2016-12-29-14-56-45

2016-12-29-14-55-56



 2016年12月28日発売。このWFSという雑誌は、1999年秋に創刊した日本で最も伝統のあるフィギュアスケート専門誌です。名前の通り、海外の有力選手の情報を届けてくれていて、50号にはバックナンバーの全表紙(当時)が並んでいますが、創刊号の巻頭インタビューは本田武史さんだったようですね。

 伝統を守っているがゆえに、例えば、羽生君の写真をギッシリ掲載するとか、羽生君の発言を「完全収録」というような極端なゆづ推しはせず、価格も1800円(本体価格)と決してお安くはないので、なかなかゆづファンの皆さんに、「ぜひ買いましょう!」と私も強くオススメしにくい雑誌です。

 そんな中、今日は羽生君関連のみフォローしますが、まず、写真の美しさは相変わらずで、ほぼ菅原正治さんによる撮影です。

 表紙のGPF表彰式のショットは、ハッ!と息を飲むような透明感のある写真ですね。中の方は、パープルプリンスの写真が目立ちますが、枚数は少ないです。ホプレガも数枚。スワンは無し。11月に発売された extraの方が写真は多いぐらいですね。

 中身の方なんですが、GPFとNHK杯における羽生君の発言はすでに他誌で知っているので、あまり期待せずに眺めてみると、一点、「マガジン」を超える部分があります。それは、「メダリストの合同記者会見を他の選手も含めて再現」していて、つまり、記者が3人全員に答えて欲しい質問を投げた場合、羽生君が発言した後、実は、ネイサンや宇野君が「ユヅが言う通りに・・・」と応答している部分があるんですよね。

 マガジンの「完全再現」は、このメダリスト会見も基本的には羽生君の発言のみ抜粋しての収録ですから、他のメダリスト二人の返答を含めて会見での応答を読めたことは、個人的に収穫でした。

 以下、GPFの合同会見の2つの質問と3人の応答(23頁)を引用しておきます。

 ―― ルールで変えたいと思うところは。

 羽生 「それに関しては何も言うことはありません。とくにルールについての言及はするつもりはありませんし、ぼく自身何も不満はもっていません。ソチ・オリンピックからももちろんルールは変わりましたし、変わっていないルールもたくさんあります。ただぼくたちスケーターはそのルールのなかで競い合うために毎年毎年たくさん練習して、技術を身につけて、ここまでやってきているので、またルールが変わればそれに適応して戦うのがぼくたちのやることかなと思っています。」

 チェン 「ユヅがぼくの言いたいことを言ってくれましたけど、ぼくも言うことはありません。ルールは従うものだと思っています。いまやっているプログラムはシーズン中続けていきたいし、修正しながらよくしたい。状況は変わるかもしれませんが、いまはこのやり方で行くつもりだし、芸術面を改善したいということを目標にしていきたいです。

 宇野 「ゆづくんと同じ答えになってしまうんですけど、ぼくが考えているのは、定められたルールに則って、よりよいパフォーマンスを目指してやっていくことかなと思っているので、ルールに対しての不満だったり、とくに気にすることはないですし、決まったルールに従って、そのなかでよりよいパフォーマンスができるように練習しているので、とくに気にしていないです。」

 ―― 4回転アクセルを練習しますか。

 羽生 「ぼくはスケートを始めたころから4回転アクセルを跳ぶことを夢見てきました。だから、プログラムのなかで4アクセルを跳んでみたいですし、それが可能だと自分では考えています。4アクセルを練習したいし、可能なら試合でやりたいと思います。」

 チェン 「まずは3アクセルを安定させたいんですけど。(笑)可能だと思います。マックス・アーロンがハーネスをつけてやっているのは見ました。ユヅはすごく綺麗で簡単そうにアクセルを跳ぶから、彼はきっと達成できると思う。将来的にはみんなの目標になると思います。もし可能になったら素晴らしいですよね。

 宇野 「4回転アクセルの練習はしたことがないですし、怪我が怖いので、まだあんまり考えてないですけど、ぼくは3アクセルを跳ぶのにすごい時間がかかって、昔は苦手意識があったんですけど、跳べるようになって、むしろ得意だなと自分でも思えてきたので、ぼくはルッツが絶対跳べないので、ループとサルコウ、そしてアクセルに行きたいなとは思っています。

 これでまたネイサンの好感度がアップしましたね。私も大好きな選手です。宇野君が4Loを練習することに(4Fと4Tの精度を上げるの先では?と)違和感を感じる意見もあるようですが、ルッツが跳べないというのは知りませんでした。そりゃ、ループとサルコウにトライするのは当然ですね。

 3人揃った形での会見をそのまま収録してくれる雑誌って、実はWFSだけなのかなという気がしてきました。他誌だったら、羽生君に限らず、上の宇野君の発言は、宇野君の紹介ページのテキストの中に引用されますもんね。

 ウチにもWFSのバックナンバーは何冊かあるので、この点は暇を見つけてチェックしてみようと思います。

 羽生君の他の会見については、「マガジン」の方が詳しいので割愛します。それ以外の記事で、羽生君にかなり言及しているのが、エルヴィス・ストイコ氏。1972年生まれ。カナダ代表の男子シングル選手として、94年リレハンメル五輪、98年長野五輪の2大会で銀メダルを獲得。世界選手権3回優勝。

 10月のスケカナで「アスリート・アンバサダー」を務めていたようで、その際のインタビューが収録されていました。全編面白いんですが、羽生君についてのコメントの部分のみ抜粋します。

 ―― 試合を見ていかがでしたか。

  「とても面白い試合でしたね。まずハニュウのことに触れたいんですが、彼は練習で素晴らしくて、誰も追いつけないくらいだった。SPでは問題があったけれど、フリーはとてもよかった。彼は照準をオリンピックに合わせているんだろう。それに向けて、いい軌道に乗っていると思います。」

 ―― 羽生選手は4月に負傷を発表していましたが、それを踏まえてどうご覧になりますか。

  「怪我からの復帰にはもちろん時間がかかります。でも練習を見る限り、彼は本当によくなっている。グランプリも大事ですが、ピークをもってくるべきなのはもちろん世界選手権です。現時点での達成目標としては素晴らしいと思うよ。シーズンの早いうちによすぎる滑りをしてしまうと、その駆動力を保ち続けるのが大変だったりするから。シーズンを進んでいく上で、目標があるのはとてもいいことです。

 ―― 男子は技術面での高度化がますます進んでいますが、ストイコさんの目から見ていかがですか。

  「最近のテクニックの進展は本当に素晴らしい。・・・ハニュウがフィギュアスケートのレベルを1つ上に上げたからね。

 ―― いまの世代を見ていて、理想的だと思う4回転ジャンプは?

  「テクニック面で言えば、何といってもハニュウのテクニックは非の打ちどころがないね。ただただ完璧。・・・3アクセルの場合はやはりハニュウの美しさが際立っている。タイミングが自然だね。・・・結論としては、ハニュウのテクニックが世界で一番クリーンだとぼくは思う。

 ―― 現役時代、影響を受けた人はいましたか。

  「・・・ブライアン・オーサーとは彼のキャリアの最後の数年間、練習で一緒に滑って、とても多くのことを彼から学んだ。若いころ、彼の裾をひっぱって、『ねえブライアン、教えて』ばかり言っていたよ。」

 ブライアンと交流があるからなのか、ピーキングの件は、ブライアンとまったく同じ意見ですね。それにしても、カナダにも実力のある男子シングル選手がいるというのに、羽生君に対する素晴らしい評価は、読んでいて嬉しくなってしまいます。

 ただ、すべて引用すると膨大な量になるので省きましたが、パトリック、ハビ、ボーヤン、スケカナに出ていたケヴィンや無良君のジャンプについてもコメントしていますので、興味のある方はチェックしてみると良いと思います。





 そんなにゆづ君を褒めてくれるんだから「見てみよう!」とYouTubeを漁ってみると、日本語の実況でキレイな映像で残っています。私は、長野の頃は、男子のフィギュアなんてまったく見ていなかったので、もちろん記憶も無いんですが、いま見てみると実に面白いですね。

 なんといっても、体型がいまの日本人の男子選手よりもよっぽど日本人的というか、170cmの71kgって、サッカー選手よりも重いかもしれない・・・。

 SPは振付というか選曲が面白い。なにこの和太鼓?と、ステップも面白い動きをしていて、先日みどりさんも朝日新聞でコメントしてましたけど、やっぱりこの頃って、今よりも自由だったのかな・・・という気がします。

 フリーの方は4回転は残念でしたが、3Aはめちゃくちゃ高くキレイに決まっているので、体型を理由にしちゃいけないのかもしれませんね。

 あと、数字の札が掲示されているジャッジ席を見ると、完全に肉眼でやっていて、必要な時にPCの所に行ってリプレーを見る、という感じだったんでしょうか。そう考えると、いまはしっかりやってるよな・・・と。だからこそ、自由で、良い意味でアバウトな演技が奪われているのかな?という気も。

 年末年始も平常運転でレビューを上げますのでお楽しみに。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


フィギュアスケート ブログランキングへ

    このエントリーをはてなブックマークに追加

2016-12-28-21-58-02

2016-12-28-21-58-18



 2016年12月26日発売。表紙の右上に「羽生結弦が危ない」とありますが、どこがやねん!と小言の一つでもいいたくなるような、大したことのない記事でした。

 後藤太輔氏(朝日新聞スポーツ部)による短い記事で、この方は日本代表選手にインタビューなどもしていたと思うんですけども、どってことない内容で、ズコーっという感じです。

 主旨としては、昨季の世界のトップ争いは、羽生君、ハビ、Pちゃんぐらいだったのが、今季のGPFを見ると、ネイサンと宇野君も実力を証明して、羽生君も安泰じゃないですよ、という内容です。

 あれ?昨季でいえば、ボーヤンも強かったし、四大陸やワールドでは彼も食い込んでくる可能性が十分あると思うんだけどなぁ・・・と。実力のある選手は昨季も今季もいて、でも、大事な試合でしっかり結果を残せるかはまた別の話で、そこは羽生君も含めて、みんな条件は同じはずです。

 ちなみに、日本女子シングル陣がヘルシンキのワールドで、五輪3枠のための「13ポイント以内」を確保できるか?ということも言及されていました。曰く、表彰台を計算できるのが宮原さんだけだ、と。それはちょっと、樋口さんと三原さんの力を過小評価してないかい?と思うのですが、まずは、四大陸でどれだけ戦えるかじゃないでしょうか。

 ところで、羽生君が全日本を欠場した影響ってやっぱりあるようで、珍しくネットのフィギュア関連のニュースやそれに対するコメントを眺めていると、自称ゆづファンの方々が、スポーツ紙配信のヘッドラインや、全日本のフジの放送における「昌磨推し」に激怒している様子。

 私のような、ネットをほどんと見ないで、雑誌だけを読んでいる人間からすると、へぇ・・・とよく分かりません。

 実は、この年末年始、余裕があればやろうかなと考えているのが、「マガジン 2016-2017」の「プレシーズン」「シーズンスタート」「グランプリファイナル」の3冊を改めてじっくり読み直しつつ、オータムからGPFまでの演技をまた見て、プロトコルをチェックするというもの。

 年末年始のテレビの特番もギャーギャーうるさいし疲れるしなぁと、そんなことを考えています。

 では、また明日!

 Jun 

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


フィギュアスケート ブログランキングへ

    このエントリーをはてなブックマークに追加

2016-12-26-11-24-57

2016-12-26-11-26-00



 2016年12月22日発売。全97頁。「羽生結弦ファン通信」とか「羽生結弦応援ブック」とか、写真重視系のフィギュアスケート雑誌のゆづ推しぶりを「揶揄」する意見を見かけるんですが、この「フィギュアスケートマガジン」も、相当だなと思いましたね。

 しかも、それは「羽生結弦マガジン」というより、中身はもっと細かくて、「羽生結弦ノート」、「羽生結弦取材メモ」のような、もしかしたら、国会中継の速記係のような人が同行してるんじゃないかってぐらいの、羽生君の発言の一言一句漏らさないぞ!という、執念のようなものを感じます。

 まず、付録のポスターは2枚でともに両面仕様。そして、全4面を「当然でしょ?」とばかりにゆづポスターで独占するあたり、

 「この雑誌作ってる人たち、ほんと分かってくれてるわぁ・・・」

 と、本誌を手にした日本全国のゆづファンは悶絶・昇天・感涙しているはず。

 1枚目、まず表はGPFでのパープルプリンスに、裏はNHK杯の代表ジャージでのゆづ&刑事のショット。もう一枚は、ともにNHK杯のスワンなんですが、表は観客の声援に右手を上げて応えるショットで、裏は「ロックスター・羽生結弦」の完璧な一枚。この「ロックスター・ゆづ」(スワンver.)は、「通信17」の92頁の上の写真と同じ一瞬で、本誌のポスターは若干斜めからのアングルのショットです。よくぞポスターにしてくれました!という感じで、個人的に今年一番のショットだと思っています。

 さて内容は、GPFとNHK杯における「羽生結弦の全て」という装いで、それぞれ、取材記者による概要レポート→羽生君の発言の完全再現という形式です。

 正直、私としては、逆の順番、つまり、完全再現録を読ませてもらってから、記者のレポートを読みたい所なんですが、ボリュームがボリュームなので、本誌の順番の方が、読者目線に立っているのかもしれません。

 以下、私が「知らなかった」あるいは「知りたかった」部分のみピックアップします。

 ・ マルセイユ空港到着時の神対応(17頁)→テロ対策もありスケ連から選手たちに「空港では立ち止まらないように」と指示が出されていたようです。もちろん報道陣も声をかけられない。すると、羽生君は、

  「皆さん、ホテルまで来ていただく元気はありますか?」

 と、すでに現地時間の午後11時頃だったにも関わらず、ホテルで軽く取材を受けることを提案したといいます。ホテルでの「サプライズ会見」が始まったのが、午前零時過ぎになっていたとか・・・。

 正直、「神対応」とか「神ってる」とか「美しすぎる」とか「1000年に一人」とか、バカの一つ覚えのようにマスコミが乱用するので、軽薄すぎて好きな表現ではないんですが、もしかりに使うんだったらこれぐらい中身と意味のあることを形容してほしいですね。

 ・SP(GPF)の4Loが「汚いジャンプ」だったからこそ「ノーミスしなきゃという緊張から解放された」(17頁・23頁)→4連覇のかかるファイナルで、しかも、得意のSPだったからこそ、「久しぶりに手脚が震えるぐらい緊張感があった」そうです。

 つまり、むしろ4Loがキレイに決まっていたら、「ノーミスしなきゃと思ってさらに緊張していたかもしれない」とのこと。これは、やはり、瞬時に気持ちを切り替えられることが素晴らしいですよね。ズルズルとコンビネーションやアクセルが崩れていてもおかしくないわけで。

 こういう「開き直れる発想」は、例えば、自分もTOEICの試験で、「どハマりしそうになったとき」、実践できたらなと思います。

 ・ ISUにルールについて要望があるか?(25頁)→海外の記者による質問だったそうですが、こんなアホな質問にちゃんと答える羽生君は誠実だなぁ・・・と感心しました。No, I don't.のような一行返答でもまったく問題ないわけで。ここは正確に引用しましょう。

 ――(海外の記者から)ISUに対して、ルールをこう変えてほしいとか、何か要望することはありますか。

  「(英語で)それに対してはなんとも言えないですね。だって僕らはたいてい・・・OK、日本語で話します。ごめんなさい(笑)。(日本語で)えっと、特にルールについての言及はするつもりはありませんし、特に僕自身は何も不満は持っていません。えー・・・ソチ・オリンピックの時からも、もちろんルールは変わったと思いますし、変わっていないルールもたくさんあります。ただ、僕たちスケーターはそのルールの中で競い合うために、毎年、毎年、たくさん練習して、たくさん技術を身につけてここまでやってきているので、またルールが変われば、それに適応して戦うのが僕たちのすべきことかなと思っています。」

 こういうのってきっと文化の違いで、軽い気持ちで聞いてくるんだなと思うんですよね。これを日本人の記者が質問する場合、別に羽生君とかフィギュアスケートと関係なくとも、例えば、菅官房長官の記者会見のネット中継などを見ていると、明らかに失言を待っているというか、罠にハメようという悪意がありますからね。

 ・ フリー後半の4S+3Tのコンビネーションが失敗する理由(25頁)→リンクに貼ったように、オータムやスケカナでは4S自体がパンク気味だったので改善傾向にあるとはいえ、コンビネーションとしての成功率の低さはやはり気になります。記者とはこのようなやり取りになっています。

 ――ここのところ、4回転3番目のサルコーのところで転倒していますが・・・。

  「そうですね、はい。」

 ――どこに原因があるのでしょう。

  「いや、練習では跳べているので。その、練習と本番の違い?だとか・・・でも、公式練習でも失敗が目立っているとは思うので、あそこのサルコー・トーループに関しては。ただ、NHK杯の公式練習ではけっこうな確率で降りれた。むしろトーループのほうが不安だったので(笑)。やっぱりそこの・・・なんですかね・・・確率の低さっていうのは、ちょっと試合に出てきてしまっているのかなっていうのと、感覚的にはそんなに変わってはいないんですけれども、感覚が変わってはいないことが原因なのか、もっと感覚を研ぎ澄まして、もっと最初のサルコーに近づけるべきなのか、もう完全に考えを変えて、もう違うクワドだっていうふうに思うか。ちょっといろいろ、この1週間でやってみたいなっていうふうには思っています。

 インフルエンザでの欠場が無ければ、全日本でフリーの4S+3Tへの「テコ入れ」も見られたかもしれないので、この点は残念でした。

 ただ、ネットで言われているような、この4S+3TをSPのように前半に持っていった方がいいのでは?という考えは、本人にはまったく無さそうですね。サルコウそれ自体の感覚・意識の部分を変えていこう!という所で、突破口を探そうとしている印象です。

 他にも引用したいことがたくさんあります。ただ、あまりネタ晴らしをしてしまっても面白くないので、あと二点だけ付け加えておきます。

 今回のレポートの全体的な印象なんですが、「羽生結弦取材メモ」であるはずなのに、羽生君とは一見すると無縁の、会場の様子、移動手段、気候等のあらゆる物に対して観察し、記述してくれていて、それが「ゆづメモ」のリアルさを引き立ててくれています。

 例えば、12月7日(GPF前日練習日)のマルセイユの試合会場内で、宮原さん、宇野君、羽生君の順番で「囲み会見」を行った場所が、「トイレを改装したミックスゾーン」で、「ちょっと匂いを気にしながら記者たちが選手の声に耳を傾け、メモをとる」(21頁)とか、まるで、私たち読者も記者の一人として現地取材をしているかの、追体験をさせてくれるのです。

 もちろん、羽生君の「まあ」とか「やはり」という、それが繰り返しの表現であってもカットせず完全収録してくれていることも、リアルさに一役買っています。

 もう一つ。これは私が男性だから思うのかもしれませんが、この雑誌は基本的に男性の記者が取材していて、「男性目線だなぁ」という部分を随所に感じます。

 特に本号はそれが顕著です。NHK杯以降、羽生君のSPが「化けた」こと、そして、EXで「Let's Go Crazy」のオマケがあったことから、「ロックスター・羽生結弦」という部分に、記者の並々ならぬ思い入れを感じるのです。

 それは62~63頁の「ロック・スターと、白鳥(スワン)。」という2ページぶち抜きフォトと表題の組み合わせであったり、22頁のGPFのSPレポでも、「彼が思い描くロック・スターの姿がはっきりと見えた」とか、38頁では、

  「曲はプリンス氏のものではあるけれど、このプログラムにおける主役は羽生自身。ロックバンドのボーカリストのようにギラついた目線でシャウトし、観客を煽るその姿は、まさに今季序盤からキーワードとなっていた『ロック・スター』そのものだった。

 とか、そういう羽生君も好きなんだろうなと、感じます。超人的なアスリート羽生結弦も好きだけど、ロック・スター羽生結弦もいいじゃないか!という、心躍るというか、ワクワクする感じが、ビシビシ伝わってきます。

 ちなみに、いまでこそ私が日常的に聴いている音楽は海外のわけわかんないうるせーものばかりですが、義務教育時代の私にとって、ロック・スターといえば、この人でした。



 1989年の映像です。当時28歳。私もBSの放送をVHSに録画して持っていた映像で、まさかネットに落ちているとは思いませんでした。いまの感覚の28からすると、貫禄がありすぎ(というか老けて)ますね。

 顔も体型も似ても似つかないので、異論はあるでしょうが、SP用にカッチリ撫でつけるヘアスタイルの羽生君を見て、実はオールバック時代のヒムロックが私の中で蘇っていました。まぁ、こんな連想をしたのは、日本のゆづファンでも私ぐらいでしょう。

 明日は羽生君以外の記事も見ていきたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


 
フィギュアスケート ブログランキングへ
    このエントリーをはてなブックマークに追加

2016-12-26-17-34-55

2016-12-26-17-36-30

2016-12-26-17-37-06

2016-12-26-17-35-09



 2016年12月22日発売。写真重視系フィギュアスケート雑誌の革命児的存在なのが、この「FIGURE SKATERS」です。創刊号Vol.2もド迫力のB4サイズで、もしこのVol.3が気に入ったのであれば、すぐにバックナンバーも揃えるべきだと思います。

 私がこの雑誌を初めて買ったのはVol.2で、その後、慌てて創刊号を入手しました。Vol.2を何度も行ったり来たりめくった後、他の雑誌を開いた時のガッカリ感は厳然としてあって、このサイズがスタンダードになれば、日本中のゆづファンが幸せになれるのになぁ・・・と思います。

 もし私が本誌の関係者だったら、「通信」のパクリ的に、昔の羽生君の写真をこのサイズで「出版しなおす」というアイデアを編集会議で提案してみたいところです。

 さて、本誌の中身についてですが、まずポスターは両面で1枚。表紙にあるように、GPFの表彰式とスワンで表裏になっています。スワンのポスターはやや白みがかっているのが特徴ですね。

 1~40頁が「羽生結弦グランプリファイナル2016」と題し、GPFの羽生君の写真で構成されています。テキストは最小限の説明的なものに留め、あくまでも主役は写真。写真自体はアフロ産で、他誌との重複もあるはずなんですが、このサイズだと、そんなことを忘れてしまう新鮮さがあります。特に、ホプレガの衣装のものが、表彰式も含んでいるのもあるんですが、バラエティに富んでいる印象です。

 41~67頁では、オータム、スケカナ、NHK杯の羽生君の写真のベストセレクションで、今季の発言も添えるという企画。こういう「発言集」的なものは、我々ゆづオタからするとすでに知っているものがほとんどなのに、やたらデカい文字で主張していて、せっかくの写真が・・・という「残念なレイアウト」になっているものが少なくありません。その点の「残念さ」が、本企画にはありません。ここでも、写真が主役です。「この写真だから、写真のみのページにしたのか」とか、「この写真は確かにテキストがあってもいいな」とか、なるほどなぁ・・・と、私はその判断基準に感心してしまいました。だから、巻頭の「GPF企画」と別の企画という感じがまったくしません。

 そして、68頁から最後まで(計12ページ)が浅田真央ちゃんの写真のみ。思い切ったことするなぁ!と、これには驚きました。羽生君と真央ちゃんの写真だけで雑誌一冊というのは、他誌を見渡しても、おそらく初めての試みじゃないでしょうか?しかも、思わずホロリと来るような、泣かせる内容にもなっています。今季の不調から、他誌の彼女の記事を読んでいると、特に熱心な彼女のファンではない私にとってもツライ記述が多いんですが、この企画はそういうものを忘れさせてくれる、彼女の輝きが詰まっていますよ。

 サイズがデカいだけじゃない!というのが、このVol.3を読んでの私の率直な感想です。写真のセレクトだけでなく、並びやテキストとのバランスも含めて、センスの良さを感じます。

 奥付で予告されている「全日本選手権大特集号」が幻に終わった(?)とはいえ、今回は怪我の欠場じゃないですから、四大陸&ワールド号が楽しみです。ただ、まだしばらく時間もありますし、上述の私の「提案」は冗談としても、何か面白い企画で一冊出してもらいたいですね。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村




フィギュアスケート ブログランキングへ

    このエントリーをはてなブックマークに追加

このページのトップヘ