On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

2017年05月

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 2017年5月29日発売。新刊雑誌が続々と発売されますが、雑誌によっては「新刊」とはいっても、中の情報自体は古いものがけっこうあるんですよね。とくに大会レポートやインタビューに関しては、数か月前のものがそのまま載っている場合もある。

 大会期間中に選手のコメントのかなりの部分がネットで発信されるわけですから、雑誌もけっして安くはないですし、編集サイドの方たちには、テキスト部分をもう少し考えてほしいと思います。

 さて、このような苦言から入ったのは、今回のジュエルズがそうなのではなく、むしろ逆だからです。巻頭の羽生君のロングインタビュー(20~29頁)は、羽生君の最初の発言から、それが国別対抗戦の後に行われたことが分かる内容になっています。

 しかも、来季SPがバラ1になり、要素に4T-3Tが入ることが判明した今、このインタを読んでみると、まるで「来季についてのこのアナウンスがされた後に訊いたような質問」が羽生君に投げられています。いま読んでもまったく古くない。ぜひ多くの方々に読んでいただきたいと思います。

 以下、気になった部分をピックアップしてみます。

 ――2月の四大陸選手権の後、世界選手権に向けてどのように準備したのですか?

  「一番意識したのは練習の強度を上げなくてはいけないということでした。最初の1週間は練習の強度を上げて、クタクタになるくらいやりました。同時に、どうやってケガをせず、風邪をひかずに練習することができるかをもっとも優先して考えました。練習の効率がもっとも悪いのは、風邪をひいたり、ケガで練習ができなくなってしまうことなので、そこに関してはすごく注意を払ってきました」

 ――食事管理も厳格にやったのですか?

  「はい、食事管理もやりました。今までは体重のコントロールを気にしていなかったのですが、今回は自分でしっかり体重を計り、筋肉量や体脂肪率をチェックし、体調管理に注意しながら練習しました。その結果、フリーでは体力がもったし、トレーニングの成果が出たと思いました。体調面ではいい感覚で現地(フィンランド・ヘルシンキ)入りできました」

 →→たしか、ヘルシンキから帰国した直後に出演したTV番組で、街頭からの質問に答える中で、「食事や体重を、気にしたことがない」と発言していたと思いますが・・・。まぁ、時間が限られている番組では、いちいち説明するのが面倒くさかったのかもしれません。

 ――国別対抗戦のフリーで4T+1Lo+3Sを跳んだことで、新しい道が見えてきましたか?

  「4Tがアクセルなみにコンスタントに入るようになっているので、それは確実に武器になっています。昨シーズン、『SEIMEI』で4Tを後半に入れて安定して跳べるようになって自信になりました。その後、4Sにしたけれど、安定するまで時間がかかりました。それでもサルコウを練習したおかげで、4Tが逆に安定してきました。去年もやっていて自信を持ってできるので、僕にとってはリカバリーに使える要素の1つかなと考えています」

 ――ケガもあって4Tはあまり練習をしなかったようですが、いろんな種類の4回転を跳んだおかげで、逆に4Tが強化されたのでしょうか?

  「そうですね、逆に4Tに自信がついたかもしれないです。少ない本数で練習しなければいけなかったし、トウループの本数を減らせば減らすほど一つひとつに集中するようになります。それに加えて、今シーズンでサルコウをトウループの前に入れていたからこそ、サルコウを失敗してしまったらトウループを『絶対跳ばなきゃ』って思うことが多くあったと感じています。だからこそ『絶対トウループだけは跳べる』という自信はついたと思います

 →→おそらく今後、他誌でもこのやり取りを何度となく目にすることになるでしょうね。そして、羽生君は、ここで語っている自信を、先日のFaOI幕張で私たちファンの目の前で、しっかり証明してくれました。しかも、幕張の最終日では4Loも降りてますからね。

 もちろん、本人に油断や慢心は無いでしょうが、何かもう、怪我・風邪対策から、4Tの位置づけも含めて、16-17シーズンのすべての試行錯誤を力に変換して、17-18シーズンに注ぎ込んでいく、そんな意気込みを感じます。本当に頼もしいですよ!

 他にも、特にホプレガについてもかなり突っ込んだやりとりがありますので、そちらはぜひご自身の目で確かめてみてください。

 もう一つ、ヘルシンキワールドの3日後、ニューヨークでおこなわれたという、ブライアンの単独インタ(42~43頁)もご紹介します。

 ――(ヘルシンキの)SPの後は、何か特別な話し合いなどは?

  「いえ、特にはしていません。それほど悪い内容だとは思いませんでした。4回転サルコウは練習では問題ないんです。時にはファンから私の元に、『なぜ4回転サルコウをやらせるのか』という批判の手紙が来ることもあります。でも普段から見ている私には、彼ができることはわかっていた。どうして失敗してしまったのか、よくわからない。私自身も、すべてに対する答えを持っているわけではないんです」

 →→まさか手紙の主は日本人じゃないよね?と、さすがにこれにはドン引きですが、やばいファンがいるもんですねぇ。こういう「苦情」をファンがコーチに手紙でわざわざって、他のスポーツでもあるのかな?と考えてみると、うーむ、サッカーや野球などで選手の起用法に対して・・・というのはありそうですが。こんなケースは聞いたことがありません。まぁ、でも、来季はサルコウが減って、トウループが多くなりそうですし、その手紙の主も喜んでくれていればいいですが。

 ――最後に完璧なフリーを見せてくれました。

  「私もトロントに戻ってから改めて映像で見直しましたが、完璧な演技でした。キス・アンド・クライでも、彼にそう言ったんです。すべてのジャンプは完璧でとても簡単そうに降り、振付け、スピン、ステップ、すべてにおいて欠点がなかった。ファンもメディアも関係者も、あの日あのプログラムを初めて理解したと思う。あのフリーの振付けは、ミスをすると平坦になってしまうプログラムです。私自身も、これが彼にふさわしい作品なのか疑問に思ったこともあった。でもユヅにはわかっていたのでしょう」

 →→羽生君のインタ(22頁)でも「SEIMEIに戻した方がいいんじゃないか?」という関係者の提案について、質問されているんですが、羽生君は、選曲や作品についてはコメントを避け、あくまでもホプレガの構成をやり遂げることに徹したと語っていました。

 そりゃ、「プリンスさんの顔に泥を塗ってしまった」とまで言う人ですから、彼の性格からして、自分で選んだ曲を「平坦になるから、やっぱり変更する」なんて言うはずがないですよね。

 なんだか、そういう物も背負ってしまうのが羽生君なので、17-18シーズンのフリーは、選曲の段階で(ここ数年のSPのように)振付師に任せてしまった方がいいような気がします。ブライアンの話も踏まえ、しかもクリケットで、それこそ五輪本番の直前まで振付のケアをできるという利点を考えれば、やっぱりデイヴィッドにお願いするのがベストなんじゃないでしょうか。

 今日はここまで。明日は別の記事も見ていきます。ちなみに、巻末の両面ポスター(ともに羽生君)は、期待しすぎても期待の斜め上を行く、なかなかのインパクトですよ

 では、また明日!

 Jun

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 2017年5月29日発売。通信は、これまで「レジェンド・ヒストリー」と題した、過去の羽生君の活躍を振り返る特集号を5冊刊行しています(8)(10)(11)(13)(14)。

 その5冊では、ノービス最終年度の07-08シーズンから、15-16シーズンまでカバーされているのですが、本号は、その時期を1冊に凝縮した形になっています。写真の重複は基本的に無く(一部、再掲写真もあります)、またEXやショーの写真は今回外されているので、上記5冊が無駄になることはありません。それが83頁まで続きます。

 その後に、84~99頁まで、16-17シーズンのベストショット。100~103頁に、07-08から16-17までの記録一覧。さらに、104~109頁に、日本スケート連盟表彰式。110~113頁には、平昌五輪に向けて代表候補選手の団結を高める目的で催された「チーム・ビルディング」の写真が並びます。

 以下、気になった点をメモしておきます。

 ・ 第8号(07-08と08-09シーズン)には、なぜか、「シング・シング・シング」と「ボレロ」の写真が無く、ここが不満だったわけですが、本号もその両プログラムの写真は見当たりません。FIGURE SKATERSの4号には一枚だけ「ボレロ」の写真がありましたが、やはりこの二つは何らかの理由で入手が難しいのでしょうか。

 ・そして、まずビックリしたのは、10年3月の世界ジュニアのキスクラで奈々美先生と喜ぶ写真(19頁)をめくると、同年10月のNHK杯の「ツィゴイネルワイゼン」のジャンプの写真が飛び込んでくるんですが、フォームがいまの(例えばホプレガのクワド)とまったく遜色なく見えますし、とても厳しい表情で跳んでいます。それが20頁です。ぜひ確認してみてください。となると、この時期から急激に大人のアスリートへと成長したのかもなと改めて思います。

 ・で、悲愴の衣装はやはり今みても素晴らしいクオリティだなぁと感心しつつ、黒パリのドヤ顔(31頁)が目に入ると、うーむ、いわゆる表現力とか芸術性という曖昧な言い方じゃなくて、ズバリ、表情の作り方を見ても、ジェフの「パリ散」で幅を広げてもらったのだなと思います。そこから、「Let's Go Crazy」(86頁)を見ると、さらに「殻を破った」ことが一目瞭然ですね。

 ・さて、ここに来て、がぜん気になるのは、バラ1ですよね。FaOI幕張で着用していた衣装は15-16シーズンのものでしたが、別衣装の14-15シーズンのバラ1の写真も、本誌には収められています。この2バージョンの衣装を見ながら、新シーズンの衣装を色々と想像しています。四大陸選手権の会場のフェンスは、14-15シーズンの衣装のブルーに近い感じだったので、「前の感じに戻す」かもしれないし、まったく違う色合いになるかもしれない・・・。楽しみですね。

 ・100~103頁の「伝説誕生から10年の歩み」と「主要大会記録」は、ブログをやっている者からすると便利なんですが、うーん、例えば、各年度のシーズンベストは太字で強調するなど、もう少し見やすい工夫が欲しかったです。

 以上、ざっと書いてみましたが、通信の「レジェンド・ヒストリー」号もすでに5冊出ているので、どの年代のものを買うか迷っている方が、とりあえず「購入検討用」に買っておくには、かなりオススメです。

 コアなゆづマニア的には「スケ連表彰式」と「チーム・ビルディング」目当てでしょうが、いずれも試合では見せないような表情も収められているので、持っておいて損はないと思いますよ。

 では、また明日!

 Jun

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makuhari


 土曜日のFaOI幕張に行ってきました。座席はKブロックのスタンドの4列目です。

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 幕張は何度も来てるはずなんですが、東京駅で京葉線に乗ったと思って油断していました。すると、実は武蔵野線だったことに西船橋に着いてから気づき、戻るのに時間がかかって、結局、開演30分ほど前にようやく現地につきました。焦りましたよ。

 当然ながら、タオルもTシャツも完売です。ちなみに、Tシャツは全サイズ、つまりXLなんかも売り切れ。おそらく、わざわざ並ばれた方は、きっと並んでいる間にお目当てのサイズが売り切れてしまって、仕方なく寝巻目的or記念として巨大サイズも購入されたのでしょう。

 95%以上が女性客。先月の国別対抗戦と客層はやや違っていて、外国人(国別で私の左隣は中国人の若いカップルでした)や子ども連れのファミリーはあまり見かけなかったですね。国別と比べてはるかにチケットを取るのが難しいので、これは仕方のない所。

 今回、一日一公演ということで、内容はギュー詰め。14:00開演で、途中休憩が20~30分ありましたが、終わったのは17:30前ですから、まぁ、疲れました。公演の印象を、つらつらと書いていきます。

 ・オープニングは、羽生君だけ明らかに別の動きをしています。国別の女子シングル(フリー)の最終Gの6連で、メドベだけ動きがまるで違うことに衝撃を受けましたが、このオープニングの羽生君のダンスのキレキレ具合は、

  ひとりだけ、氷上ではなく、床の上で踊ってるんじゃないか!

 と思えるほど。そういえば、東京駅で「LOVE ON THE FLOOR」の広告を見かけましたが、羽生君にもプロ転向後にそういう仕事が来てもおかしくないと感じますね。

 ・オープニングの後、羽生君は、結局バラ1まで出てこないので、他のスケーターを堪能することになるんですけど、今回とくに女子選手を中心に個人的に好きなスケーターが参加している中、

  第1部の主役は完全にバルデさん!

 そんな感じでした。そして失礼ながら、「あれ?NHK杯も来てたし、引退してないよね?」と、休憩時間にスマホでwikiを調べてみたり・・・。いや、もう、完全にプロのエンターテイナーの仕事ぶりで、BS朝日の放送でカットされていないことを祈りたいです。

 ・話をオープニングに戻すと、誰に対する声援が大きかったかというと、羽生君を別格として外すとすれば、

  プル様、ジョニー、ジェフ、ランビ先生へのエールがのっけから熱すぎる!

 これには、ちょっとビックリしました。ゆづファンであると同時に、というか、年季の入ったベテランのスケオタさんがゆづを支持してくれるとともに、ゆづから入った勉強熱心なファンが先輩たちへのリスペクトも忘れないという、素晴らしい雰囲気でした。熱狂的なファンのいる野外フェスやジョイント公演では、なかなかこうはいきません。

 ・大黒摩季さんが、まったく衰えを知らない声量と歌唱力で会場を何度も沸かせてくれましたが、いやいや、安藤美姫さんとの「夏が来る」のコラボは、笑いを噛みこらえながら、見守っていました。なんてったって、この歌詞ですよ。ミキティはよくこの選曲にOKを出したなぁ・・・と。

 で、歌い終わった後、大黒さんがその辺りの経緯をいちいち説明するので、おい、傷口に塩を塗っとるやんけ!と思いつつも、

  やっぱり、安藤美姫というキャラはフィギュアスケート界には絶対に必要!

 そういう認識を持つに至りました。インスタでの空気読めない炎上投稿だけの人ではなく、自虐路線もできる。そして、大庭雅さんへの振付提供も含めて、後輩スケーターの面倒見もいいですしね。今回、ハビの「パイレーツ」のチョイ役も含めて、3回出てましたか。いろんな面を持っている人だから、ぜひ頑張ってほしいと思います。

 ・現役選手で言うと、まず、本田真凜ちゃんが素晴らしかったです。来季EXとアナウンスされている「CRIME TALE」ですが、いやぁ、すべてのジャンプをミスなくきっちり決めて、いまの時点で身体がめちゃくちゃキレてます。

  明日試合があったとして、このプログラムでSPに出場したら、簡単に70点を超えるんじゃないか?

 というクオリティの高さ。これからシニアに上がるというのに、なんというか、

  私を見て!私はスターなんだから!

 そんな、ある意味で図々しいぐらいのオーラというか風格も出てきています。GPシリーズのアサインはかなり厳しい所に入ってますが、海外のメダル候補相手に堂々と戦ってくれるような期待感があります。

 ・ゲストスケーターでいえば、ポゴちゃんが最高すぎました。現役の女子シングル選手では個人的に一番好きな選手です。第一部の「アンナ・カレーニナ」も印象的でしたが、第二部のゲストアーティストとのコラボの「The Rose」は最高です。

  本人も、アーティストも、観客もみんながみんな感動していたんじゃないか

 スタオベが鳴りやまない素晴らしい瞬間でした。さすがにこれが放送でカットされていることはないと思いますが、BS朝日さん、お願いしますよ!

 ・さて真打ちの、羽生君のバラ1。私が見た土曜日は、4Loはパンクでしたけど、リンクも狭いし、試合のようにフェンスも無いので、無理する必要はまったくないですね。それは、現地で見ていたみんなが思っていることでしょう。

 3Aは相変わらず至高のクオリティ。後半に投入された4T+3Tも、私自身ここ最近「パリ散」で4Tを毎日見ているので分かってはいたことだけど、いまの時点でもまったく不安感はないですね。

  3Aと4Tは寝てても跳べる!

 そういう表現をしたくなるぐらい。単にバラ1という選曲だけでなく、4Tを入れたことが、

  ゆづは平昌五輪は本気で勝ちに来ている!

 そういうメッセージとして受け取りました。

 しかし、バラ1というプログラムを改めて見ると、厳粛なピアノの調べで空気を一変させ、観客も我を忘れて氷上の羽生君に視線を一点集中という感じですが、その後の、Let's Go Crazyとの対比が凄すぎます。とくに、距離たっぷりロングサイドを使ったズサーには、

  きぃゃああああああああ!

 という悲鳴で、会場が震えていました。とんでもなく、現実離れした瞬間に立ち会っている、と思いましたね。

 同様に、「現実離れ」といえば、海外のゲストスケーター、男女含めても、羽生君の顔がダントツでちいさすぎる!という点も付け加えておきます。

 繰り返しになりますが、BS朝日の放送で何がカットされ、何が採用されているか、ぜひセンス良くセレクトしていただきたいと思います。プロの方が編集されるんですから、大丈夫ですよね。期待してますよ。

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 プログラムの中から数ページ貼ってみました。ランビ先生が羽生君の魅力を語ってくださっているので、ぜひ読んでみてください。

 では、また明日!

 Jun

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 今日は、羽生君とチーム・ブライアンが、さいたまの全日本選手権からソチ五輪まで具体的に何をしていたのか。その部分を、本書から引いてみようと思います。

 それは、全日本選手権の試合後、大会最終日の深夜からすでに始まっていました(185~187頁)。

  「試合後はすでに深夜でしたが、日本スケート連盟といろいろな打ち合わせをしました。橋本聖子会長にも『パトリック・チャンに勝てるのは世界でユヅルだけだ。ユヅルのために、これとこれは準備してくれ』と、チーム・ブライアンの希望を伝えました。オリンピックの会場に入るコーチIDをトレーナーの菊地さんにも発行すること、練習後にくつろげる部屋や食事に対する配慮、通訳の手配などです。オリンピックという特殊な環境で、どんなことが1日24時間に起きるかを想定し、ユヅルが最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整えたのです。全部の要望は通りませんでしたが、折衝をしました」

 はやくこの人、会長辞めてくんねーかなと思いつつ、でも、いまは荒川さんが副会長ですから、リクエストは通りやすくなるんじゃないか?という気がします。

 どういう要望が通らなかったか、さすがに、具体的にどれとどれ、という書き方はされていませんが、バンクーバーでのヨナの状況と比較して語られているので、ある程度想像できます。

  「ヨナのときは韓国のトップ選手がヨナひとりでしたので、ヨナを特別扱いしてもらうことは簡単でした。選手村に宿泊せず特別なホテルを準備してもらい、欲しいだけの関係者パスを発行してもらえました。しかし日本にはメダル候補がたくさんいたので、多少の譲歩をしたうえで『そのかわり現地で何かあれば柔軟に対応してほしい』と念押ししました。ユヅルが直接言うとワガママに聞こえますから、チーム・ブライアンの希望として強く連盟に主張しました。その後、私はカナダへと戻りました

 全日本の後、羽生君は仙台に戻ってそのまま年を越します。年明けにトロントに戻り、羽生君、ハビ、ブライアン、トレーシーで「最後の作戦会議」をしたそうです。オリンピックとはどういうものなのか、二人の経験を伝え、このように声をかけたそうです(187頁)。

  「私たちはチームだ。試合ではスペインと日本のユニフォームを着て、2人のそばにいる。滑走順次第では2人の演技が近くなることもあるが、必ず本番の瞬間はリンクサイドにいる。そして2人を心から誇りに思う。あとはオリンピックを楽しむことを忘れないように」

 ブライアンは本書の中で、「このとき、ああチーム・ブライアンは男の子が2人いてよかったな、とつくづく思いました。ヨナのときとは違う雰囲気です」と語っています。

 平昌ではどうなるのでしょうね。17-18シーズンのGPシリーズのアサインも発表され、これにより、ジュンファン君も平昌五輪には出場するでしょう。コーチも、ジスラン・ブリアントさんもいないと、ケアが行き届かないんじゃないか?という気がします。女子シングルも、ツルシンちゃんやデールマンもいるし、かなりの大所帯になるでしょうね。

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 ソチに着いてからも、見ておきましょう(188~189頁)。シングルのみの出場のハビよりも一足早く、羽生君とブライアンは2月4日に現地入り。トロントからミュンヘンを経由し、ブライアンはミュンヘンで日本代表の制服に着替えたという話です。ちなみに、ハビは開会式でスペイン選手団の旗手を務めたそうです。

 現地入り後のブライアンの配慮も細かいです。「ハビエルは、ユヅルよりもちょっとばかりメンタルの世話が必要」ということで、ブライアンはスペインの選手村の方に宿泊。

 開会式は、日本とスペイン、どちらに参加しても不公平になるとブライアンは考えて、当初は選手村のテレビで見る予定だったとか。しかし、羽生君が団体戦出場のために開会式を欠席したため、スペイン選手団と一緒に出たそうです。

 ちなみに、ブライアンはカルガリー五輪で旗手を務めていますが、「長時間待たされて疲れました。(直後に試合がある選手には集中の妨げになり・・・)ユヅルの欠席は賢明な判断でした」と語っています。

 4年前の五輪で、しかも、結果も知っているのに、上のソチ入りの画像を貼って、ブライアンの「回想」をPCで打ち込みながら、はやくも妙な緊張感におそわれている自分がいます。

 平昌五輪が来てほしいような、来てほしくないような・・・。それは結果がどうあれ、羽生君の引退の時期が近づくことも意味していますから、こんなことを考えてはいけない!と分かってはいても、ちょっと複雑な気持ちになりますね。

 では、また明日!

 Jun

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 今日は、さいたまスーパーアリーナでおこなわれた13年の全日本選手権です。SPは動画を2つ貼りました。上は高画質版で場内音声のみ。下は低画質ですが、フジの西岡アナの実況に本田さんと荒川さんのダブル解説入りです。

 全日本は参考記録という面もありますが、演技の出来自体はいいです。4Tと3Aは完璧な出来。とくに3Aは驚異のGOE+3.00が出ました。ルッツは軸が危なかったので加点は渋いですが、よく転倒せずに降りられたと思います。

 フィニッシュ時およびキスクラでの羽生君の表情を見ていると、闘志というか欲というか、そういう感情がキレイに抜け落ちて、自分の演技によく集中していたような印象を受けます。



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 フリーは実況・解説入りで高画質版が生きていました。4Sで転倒。4Tは着氷で踏ん張りましたが、GOE+1.40をもらえています。フリップでエラー。2本の3Aはともに+2.80と、この大会では、SPも含めてアクセルのキレキレ具合が印象的です。「根性」で降りた最後のルッツも+0.56もらえていますね。

 本人は渋い表情。でも、福岡のGPFの演技でも感じましたが、特にフリーの4Sのミスも想定内という感じで、そのミスを他のエレメンツに引きずらなかった点が、この2試合での羽生君の「強さ」のように感じます。

 そうそう、この全日本のフリーを見て、いまさら思ったことですが、来季のフリーはこの新ロミジュリぐらいの、ゆったりとしたイナバウアーを見たいです。そうなると、選曲やつなぎの詰め込み方に、様々な制限がかかるのもしれませんが・・・

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 福岡のGPFからさいたまの全日本まで、羽生君がどう過ごしていたのかは、次のように書かれています(185頁)。

  「ユヅルは少し早く日本に帰国して、コンディションを整えました。試合の5日ほど前に私も合流し、ユヅルやお母さん、トレーナーの菊地さんらによるプライベート練習を行いました。トロントとはまた違い、静かな環境で集中できたのはありがたいことでした

 そっかぁ・・・国内リンクの調整の場にも、菊地さん、そしてお母さんもしっかり付き添うことで、試合モードの集中が維持できるわけですね。

 そして、私自身、すっかり記憶から抜け落ちていたのが、2018年にも通じる、以下の内容です(185頁)。

  「ユヅルはグランプリファイナルで優勝していましたから、それでひとりめのオリンピック代表に選ばれるのではないかと期待していたのですが、そうはなりませんでした。『OK、いいだろう、勝負しようじゃないか』という気持ちでしたね」

  「『オリンピック前にピークを作る』ということを私が心配すると選手は混乱するので、オリンピックと他の試合は切り離して考えるようにしていました。ですから全日本選手権もシンプルに全力で臨んだのです」

 羽生君の全日本シードの件をブログで取り上げた際、バンクーバー五輪の代表選考に関しては、GPFでの優秀な成績により織田君と安藤さんは全日本前に代表に内定していた話を取り上げました。

 ソチではその選考基準が変わったわけですが、ブライアンがそれを正確に把握していなかったというのは興味深いですね。日本の選考方法は、世界的に見てスタンダードではないということかもしれません。

 平昌の基準はどうなるのでしょうね・・・。ただ、16-17シーズンにあれだけインフルエンザが日本代表の間で猛威を振るったことを考えると、もしかしたら、バンクーバーの基準に戻すことも十分に考えられるように思います。もしかりに、私がその決定権を担う人間なら、そういう「抜け道」を用意しておきたいです。

 これは私がゆづファンだから言ってるわけではなく、例えば、宇野君にしろ、女子シングル選手にしろ、名古屋のGPFで台乗りした選手が感染しないとは限りませんからね。むしろ、日本国内にある程度の期間滞在し、連戦することになるからこそ、「危ない」ともいえます。本番は2月ですから、かりに病気になったとしても、しっかり休息をとれば、十分に戦えます。

 そして、今回の記事のタイトルと関連する部分なんですが、このピーキングの考え方については、16-17シーズンでも、羽生君とブライアンとの間で「一致しない部分」がありましたよね。

 たしかに、「12月にピークを持ってくるのは、早すぎる!」という考え方は、理論上は正しい。

 ただ、福岡での羽生君のパフォーマンスが素晴らしかったことで、ブライアンはこの原則論を引っ込めました。「ピークを持ってくるな!」と言いすぎることで、羽生君に対して余計なプレッシャーや不安感を与えるかもしれない。それによって、全日本でミスが出て、不安を抱えたまま、ソチ五輪を迎えてしまうのは、最悪ではないかと。

 福岡では最高の演技ができたわけですし、まずは、さいたまでも羽生君には良いイメージのままのびのびと演技に集中してもらう。直前のコンディショニングで微調整すればいいと、ブライアンは臨機応変に考えた・・・。本書の中では、そこまで詳しく書かれていませんが、私は、行間からそう解釈してみました。

 おそらく羽生君は、2017年も、NHK杯(大阪)でも、GPF(名古屋)でも、全日本(未定)でも「勝ちたい!」と、ブライアンに言うでしょう。その際、ブライアンはどう考え、何種類のプランを用意するのか・・・。その辺りを想像してみるのも楽しいですね。

 最後に、このネタを。

 「羽生結弦、来季向けSPを初披露。来季はショパンの・・・」(朝日、5/26、22:14)

 やはり、持ち越しのプログラムがありましたね。ただ、「バラ1」を再登板というのは、率直にいってビックリしました。理由は2つ。1つは、私の想像以上に羽生君は何が何でも五輪を連覇したいのだな・・・という点。もう1つは、ある意味でハイリスク・ハイリターンだった4Sではなく、成功率の高さという観点で4Tを入れる考えに至ったことです。

 シーズンが始まってから構成が変わる可能性もありますけど、4Sはフリーで単発1本のみに留めるかもしれませんね。好材料は、左足甲の状態がかなり良くなったと想像できること。無理だけはしてほしくないので。・・・あれ?、じゃあ、フリーはどうするのだろう?と、ますますここは気になります。

 では、また明日!

 Jun

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