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 スケカナが始まる前に、上記雑誌からご紹介しきれなかった記事について触れておきます。各誌についてのレビュー(WFS別冊)(Life)(Sportiva)(GPガイド)も、ご参照ください。

 まずは、ロステレ杯の熱気が冷めないうちに、新葉ちゃんについて補足しておきます。上のワンピース姿の写真はGPガイド(45頁)から。

 ・「007 スカイフォール」について

  「(シェイリーンからは)曲が3つに分かれているので、それぞれで何を表現したいのかをしっかり考えて滑りなさいと言われています。いつもバレエの曲やスケートによくある曲が多かったので、まさか自分がこの曲を滑るとは思っていませんでした。いまもこれからもすごく楽しみだし、滑っていて大変なんですけど、滑り終わったあとはすごく達成感を感じます

  「オリンピックは絶対出たい試合なので、去年みたいな甘ったるい試合をしてはいけない」(以上、別冊WFS、38~38頁)

  →→ちなみに、「曲が3つに分かれている」という点について、「Life」(38~41頁)の方でざっくり語ってくれています。

  「最初の部分は、嫌な予感がするというかそういう感じですが『やってやるぞ』と滑っていて、2曲目の部分はみんなが知っている曲なので、『007』の雰囲気だったりスパイっぽい動きがたくさん入っていたりで、3つ目の曲は歌詞も入っているので、それに合わせて踊ることと、女性らしさというのを出していけたらいいなと思います」

 ・シェイリーンとのプログラム作り

  「競技用のプログラムでは、海外の振付師さんに作ってもらうのが去年初めてだったので、どういう風に作っていくのかとかわからなくて。特にシェイ=リーンは、最初にできそうなステップをやってから曲に合わせるという感じで、1年目の頃は何をしているのかよくわからなかったんですけど(笑)、でも今年はすごくスムーズに振付けができました。なので余った時間で見直しができたりして、時間が有効に使えました」

  「(1年目は、ステップの振付けをしても、プログラムのどこに入るかわからず)それでもプログラム、できました(笑)。シェイ=リーンの場合は最初にステップをやって、『曲は後で編集してくるね』という感じなので

 →→我々にとって、シェイリーンのプログラム作りって、やっぱりSEIMEIやホプレガが基準になってくるので、つまり、羽生君が曲を自分で編集していて、二人で相談しながら振付を曲にハメていく、というイメージがあります。

 しかし、新葉ちゃんのように、曲選び自体をシェイリーンにお任せというケースだと、そもそも曲が出来ていないばかりか、さすがアイスダンス出身だけあって、「こういうステップを入れたい」という所から、プログラムのイメージが浮かんでくるのでしょうね。あのプログラムが、どこからどのように完成していったのかというのは、本当に興味深いですが、それは、もうシェイリーンに語ってもらった方がいいでしょうね。

 もうひとつ、Lifeの中で印象的なやりとりがあるので、ご紹介します。

 ―― 樋口選手のスケートのキャリアの中で、平昌五輪というのはどういう位置づけですか?

  「うーーーーん、本当は自分としては平昌でメダルを取りたいし、そう思っているけれど、実際に出てくる選手を考えると難しいかもしれないとも考えていて。試合自体は人生の中での一つの経験として平昌を過ごせたらと考えています。やっぱりオリンピックで金メダルを取るのが最終的な目標なんですけど、それには今年はまだ間に合わないかもしれないというのもあって。なので、自分ができることをすべてやる、というのが平昌での目標で、金メダルを取るというのは北京で絶対に果たす、という風に考えています

 →→やっぱり、すでに1シーズンをシニアで戦ってきて、現状の自身の力を冷静に分析できているようです。ただ、目標設定がどうという部分より、今季含めて少なくともあと5シーズンは新葉ちゃんのスケートを見られるというのが嬉しいですね。今季のSPとフリーがすでに神懸かったクオリティを誇っているのに、それ以上のものをまだ見られるチャンスがあるという喜び。素直に嬉しいです。

 ふたたび、WFS別冊ガイドに戻って、小塚あゆみさんの新葉ちゃんに関するコメントも拾っておきます(65頁)。

  「樋口選手といえばスピード感とトップスピードへの到達の素早さですね。本当に見ていて引き込まれる滑りが長所です。昨季のショートプログラム(SP)は、シェイリーン・ボーンに振付を依頼し『ラ・カリファ』という情緒的な曲を使いました。彼女にとっては挑戦で、階段を登るために必要だった選曲なのでしょう。シェイリーンも1年かけて『この選手は何が出来るか、こんな動きをさせるとどんな風に動くか』が分かったはず。そこから今年、フリーに『007』を持ってきました。力強さやキレがあり、樋口さんの長所を見極めて引き出すプログラムになったと思います」



 去年の全日本の演技を改めて見てみました。「ラ・カリファ」はたしかに情緒的であり、私は内省的な印象も受けています。

 同じ人が振付をしているので、特に冒頭の2Aを跳んだ後のステップは、「スカイフォール」に生かされている動きが随所に見られると思います。ただ、ややもするとインパクトに欠ける曲で、これが今季のプログラムだったら、賛否両論あったかもしれません。

 実は、この全日本での細かい採点を覚えていなかったんですが、このSPではフリップでエラーを取られていたんですね。ところで、動画を最後まで見ていて、何に驚いたかって、1位の宮原さんに「76.49」というスコア(特に技術点に41.63)が出ていたことです。



 例えば、今季のJGPベラルーシ大会で優勝したトゥルソワのSPの技術点が41.78なんですが、彼女の場合、ジャンプ全部後半でタケノコとタノ付き、さらにコンビネーションの2ndジャンプはループですから、構成の難易度ははっきり違うんです。ちなみに、トゥルソワよりも構成の低いメドベのロステレでのSPの技術点は42.69でした。

 もちろん、知子ちゃんや新葉ちゃんとロシアっ娘を比較してどうこう言うつもりは全くなくて、カナダもロシアもどこの国のナショナルもその国限定の参考記録が出ることは、承知しています。ただ、だからこそ、当然ながら、そこでノーミスすれば、GPシリーズでノーミスするよりも高得点がもらえる可能性が高い。こりゃ、やっぱり、女子の代表争いは全日本で決まるなと。

 もちろん、新葉ちゃんもSportiva(81頁)の中で、

  「最終的には一発勝負になると思う。全日本選手権で完璧な演技をしてオリンピックに出場できるようにしたいです。まずは、GP2戦で表彰台に乗り、ファイナルに出たいと思っています」

 こうはっきり答えているので、年末の大一番まで気を引き締めてやってくれると信じています。

 では、また明日!

 Jun

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