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 マガジンのレビュー、2日目です。バックナンバーのレビューは「こちら」で。

 座談会以外の羽生君の記事も全て目を通しましたが、私のように座談会を先に読んでしまうと、「五輪直前・最新レポート」(20~27頁)と「平昌五輪展望」(28~33頁)は内容的に重複する部分もあって、羽生君目当てだとややガッカリ感があります。

 すると、まずは山口記者の「必ず最後に愛は勝つ」(8~13頁)ということになりますが、KANの「愛は勝つ」(1990年)って、30代後半以上じゃないと、曲知らないでしょ!と。

  「本誌に届いたプレゼント応募ハガキを集計し、羽生ファンの方は彼より年齢が上の人が多いこともわかった。これは推測だが、年齢を重ねても、心のどこかに『少女』の一面を持っている人が多い気がした。例えると、何かスポーツをやっている先輩に憧れを抱くような『初恋っぽさ』が感じられるのだ

  「しかし、それでいて大人としての節度はきちんとわきまえている。見たい、知りたいという気持ちはあるけれど、それが羽生の競技の妨げになるならば、その気持ちは押しとどめる。少女らしい一面を持ち合わせながら、そこはやはり大人なのだ」

  「そして羽生自身も、そうした大人の女性の愛によってここまで成長してきたように思える。実のお母さんは言うに及ばず、仙台時代は阿部奈々美先生、トロントではトレイシー・コーチと、お姉さんというよりお母さんに近い年齢の女性が傍らにいることは、内面に荒々しさを持つ羽生にとって、きっと大きかった。大人の女性の存在は、いわば羽生にとって必要なものだった」

 →→最後の部分はちょっと強引で、都築先生とか、もちろんブライアンもそうだし、男性の恩師もいるじゃない!とは思います。

 「節度がある」という評価は、これはアイドルの追っかけをする男性ファンの過激な行動を念頭に置いていると思います。

 ただ、羽生君はアイドルではなく、(アマチュアの)アスリートであって、しかもトロントに拠点を置いて、SNSもやらずに、情報発信も制限している。「彼が競技に集中するためには、それが一番!」とゆづファンも理解・納得しているから、「節度を守って」応援できている。年齢とか部活とか性別とか、それこそ愛とか、あんまり関係ないと思うんだけどなぁ・・・。

 あとはやっぱり、羽生君の人間性もそうだし、フィギュアスケートのクオリティ、それから、勝利への執念ですよね。そこはもう、リスペクトの一言です。

 例えば、私は、将棋の藤井聡太五段も大好きなんですが、発言もそうだし、やっぱり将棋の内容に感動させられることが大きい。とくに、月曜の対局は、プロ間だったらとっくに諦めるような敗勢の局面から、100手以上耐え続けて、それこそ「クソ粘り」で相手のミスを誘って大逆転しました。

 でも、若い頃の羽生竜王もそういう粘り方をして勝ちを拾ったこともあって(「プロなのに潔くない」とか「棋譜を汚している」などと、当時の先輩棋士からの批判もあったようです)、そういう勝ちへの執念こそが「一流の証」だと思っています。誰とは言いませんが、勝ち負けに淡泊で、負けてもヘラヘラしている奴はダメです。

 これは、羽生君に関して言えば、中国杯のフリーがまさにそうだし、そしてその新たな1ページに、平昌五輪が加えられることでしょう。

  「とりわけもっとも頭を悩ませたのが、どんな言葉で彼を平昌五輪に送り出せばいいかということだ。『2大会連続の金メダルを期待している』というスタンスがいいのか、『ケガのこともあるし、演技を見せてくれるだけでいい』と考えるべきか。それを踏まえた上で、本誌としてエールを送りたい、『羽生結弦よ、必ず勝ってくれ』

 →→ブライアンの新しいコメントも出てきて、もう本人もチームも完全に勝ちに来てることが分かった以上、「演技を見せてくれるだけでいい」という人はいないでしょう。私自身の心境はもはや、「勝ってくれ」じゃなくて、「どんな勝ち方をしてくれるか」のワクワク感しかないです。

 他には、個人的に「座談会」と並んで期待していた記事が、「集中連載 拝啓 羽生結弦様」です。今回はNHK仙台放送局のスポーツキャスター、藤原由佳さんが、とくに中学生時代の羽生君について、面白いエピソードを語っています(56頁)。

  「・・・あるとき羽生選手が採暖室で一生懸命、鉛筆で紙に書き込んでいて、『何を書いているんですか』と聞いたら『次の大会の目標なんです』と。見せていただくと、点数は確か220点くらい」

  「阿部奈々美先生は点数だけを書くように言っていて他の生徒はそうしていたのに、羽生選手は『高橋大輔さんに追いつくには僕はどうしたらいいか』と一つひとつの項目ごとに詳しく書いていたんです。たとえば『3Aなら加点は2.0取らないとダメ』。そのほかにも『フリップは…』『サルコーは…』と、ものすごくたくさん書いていました。驚いたのは、『ジャンプだけを成功してもこのくらいの数字にしかならない。220点に届くためには技と技のつなぎを正確に、もっと質を上げていかなくてはならない』と」

  「・・・たとえば荒川さんは『自分が納得する演技を』というように、優勝という言葉をあまり使わなかった記憶があるのですが、羽生選手は小さいころから『金メダル』『オリンピック』『優勝』と、一番高い目標を口にしていた。そして、そのためには自分はどうしていけばいいのかを順序立てて考えていた印象があります

 →→SPIN THE DREAMの中で、山田真実先生に言われて小2の頃から「研究ノート」をつけはじめたとありましたが、「書く習慣」というのは「自分の考えをまとめる習慣」でもあります。それを日常的に行っていれば、当然、そこに書かれた内容(目標・課題)を達成するための、日々の「トライ&エラー」の過程も書き込まれていきます。

 自分にとって、本当に必要なトレーニングは何か?が明確になり、無駄な部分が削ぎ落されて、より具体的になっていく。

 そして、これを続けてきたことが、昨年11月以降のリハビリとトレーニングにも活かされていると思いますね。

 言葉の壁があるし、そのノートをブライアンに見せているとは思わないけど、羽生君の性格を考えれば、ノートに書きとめたアイデアや疑問を、ブライアンやトレーシーにぶつけて、よりよい形に磨いていったのでしょう。
 
 さて、羽生君以外の記事、特に日本代表に選ばれた選手たちについても渾身のテキストが揃っているので、明日はそちらも見ていきます。

 では、また明日!

 Jun

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