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 Continues初日を現地観戦予定なのですが、記事を土曜0時に間に合わせられる自信が無いので、別のテーマでお許しください。その代わりの「暫定版」と言っては何ですが、羽生結弦展のように「現地からのツイ」はする予定ですので、ご覧いただければと思います。

 これまでの、本書のレビューはこちら(「1」「2」「3」)。

 Continues予習として、本書のプルさんのインタを読んでみました。田村さんによる独占インタビューで、場所は昨年10月下旬のニューヨーク。「アイスシアター・オブ・ニューヨーク(ITNY)」出演に際してのもので、プルシェンコが12年ぶりにNYのアイスショーに出るということでした。

 (1)現在の男子シングル

  「今の男子には、お礼を言いたいと思っている。男子のフィギュアスケートを20年分進化させてくれたから。2010年には、誰も4回転ジャンプを成功させていなかったでしょう」

  「今のトップ男子は(アクセル以外)すべての種類の4回転をやるようになった。ユヅは5本。ネイサンは5種類跳べる。ショウマは4本、時には5本。中国のボーヤンもすごい。彼らになら4+4もできるでしょう。ぼくも現役の当時は3アクセル+4トウループもやっていました。今の世代ならもっとできるはず」

 (2)平昌オリンピックの予想

  「ユヅ、ショウマ、ネイサン、ハビエル、パトリックのうち誰が勝ってもおかしくない。でも金メダルはおそらく、ショウマ、ユヅ、ネイサンの間で争われるでしょう。ハビエルも可能性はあると思う」

  「ただネイサンはジャンプの質がすごく優れているけれど、すべてがちょっとコンパクトにまとまってしまっている。比較するとユヅル・ハニュウはすべての動きが大きいです。ハビエルもスケート、ジャンプともすごく質が高い。4回転の種類は少なくても、ミスなく滑ったら優勝のチャンスはあると思う

  「ボーヤン(の金メダル)はおそらくないと思う。彼はとても優れたスケーターだけど、ショウマやユヅとは違ったレベルだから。まずトランジションが圧倒的に足りない」

  「パトリックのスケーティングはぼくは大好き。とてもクリーンで、美しい。すごく自由で滑りが大きい。4回転はトウループだけだけど、決まれば質が高いし」

 (3)ルールについて

  「今の選手には4回転だけでなく、もちろんトランジション、スピンのエッジチェンジも求められる。彼らがやっているのは、新しいフィギュアスケートだと思う。でもぼくに言わせると、もっと時間が必要だと思う。15秒か30秒プログラムの時間を長くして4回転を跳んだら、少し息をつく間が持てるようになる。もちろん身体は疲れるだろうけれど、逆に楽かもしれない

 当然ここで、田村さんは「男子フリーの30秒短縮とジャンプが減るルール変更」について訊いています。

  「そんなことがうまくいくとはぼくには思えない。もっとジャンプ、コンビネーションを増やしていく方向に行くべきだ。フィギュアスケートはバレエではない。もっと激しいスポーツになっていくべきだとぼくは思う

 これについて、少し補足します。昨年4月発売の「Number PLUS(銀盤の革命者)」のインタで、プルさんは「フリーは30秒~1分長くした方がいい。その方が、ポーズを取ったり、表現したり、振付を意識したり、さらにジャンプをするのも楽になるでしょう」とコメントしていました。

 私の解釈では、これだけクワドの進化が進んでいるのに、演技時間が短くなれば、よけい表現・芸術面がないがしろにされてしまうのではないか?、プルさんはそう警鐘を鳴らしているのではないかと。

 本来、フィギュアスケートは技術と芸術の両面を表現するスポーツであり、おそらくプルさんはこれを「バレエとは違う激しいスポーツ」と言い換えているように見えます。フィギュアスケートが、フィギュアスケートとしての体をなすなら、時間がまったく足りないよ、ということなのでしょう。

 平昌五輪は羽生君やハビが出ていたからともかく、ミラノワールドの後、ネット上では「フィギュアが4回転にトライするだけのスポーツでいいなら、スノボを見るわ!」という書き込みを見かけましたし、ガンディさんも「(曲をBGMとして流しているだけに等しいので)振付師は廃業してしまう」とまで苦言を呈していました。

 GOE11段階制導入があまり効果が無ければ、いよいよ技術系と芸術系の2種目分離ということが現実味を帯びてくるのかもしれません。

 (4)4Lzについて

 上記のように、このインタは昨年10月末に行われており、羽生君がN杯で故障する10日前だったといいます。「なぜ、いまや4Lzを跳ぶ選手が何人も出てきたのか?」という質問が投げられます。

  「ぼくも練習では成功していたんですよ。でも当時は、試合では必要なかった。それにしっかり練習するような時間がなかった。1年試合を休んでジャンプの練習に集中したら、できていたと思う」

 ちなみに、プルシェンコの全盛期の「オフシーズン」はどうだったか。アメリカではフィギュアスケートの人気が今よりも高く、「チャンピオンズ・オン・アイス」なるツアーが行われていて、招待されたトップ選手は、世界選手権終了後からおよそ2ヶ月~3ヶ月に亘って、全米ツアーの長い興行に出ていたと、田村さんは注釈をつけています。

  「毎年新しいプログラムを作って競技に出続けていた当時は、本当に時間に余裕はなかった。それでも練習ではトウループ、サルコウ、ルッツ、ループの4回転を成功させました。フリップはついにダメだったけれど。ルッツ、ループ、トウでは、コンビネーションも降りました。・・・(4回転アクセルは半回転足りない)前降りしたことはあります」

  「ユヅルの回転なら、4アクセルを成功させることができるでしょう。彼のスピード、高さなら。でもとても危険ではありますね」

 (5)ハードスケジュールの代償

  「手術を受けたのは15回。お天気が悪いと、その一つひとつの傷をすべて感じますよ。今朝も起きたら、首が回らなくなっていたんだ。枕が高すぎたのかもしれない。マッサージクリームを塗って、痛み止めを飲んでここに来たんです」

  「I need to skate. 滑り続けないと、逆に筋肉が痛む。これからも、エキシビションで滑り続けます。・・・でも競技はもう十分だけど」

 羽生君には、どうか無理をしてもらいたくないですね。ボルトを何本も入れて・・・という状況を、私は想像したくないです

 Continuesのトークショーでは、「ユヅ、いつまで続けるのか?」という話が、プルさんからだけでなく、他のスケーターからも投げられると予想します。羽生君の性格ですから、マスコミ向けとは違った、本音を語ってくれそうです。いまの怪我の状況も含めて、聞いてみたいような聞いてみたくないような・・・、この点については、ちょっと複雑な気持ちです。

 では、また明日!

 Jun

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