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 キスクラレビューの最終回です。バックナンバーのレビューは「こちら」で。

 羽生君関連以外で、気になった記事をご紹介します。

 (1)友野君インタ

  「踊ることが好きなんです。会場を一つにできるような表現力を、自分でも少しは持っていると思いますし、今後もっと伸ばしていくべきポイントだと思っています

  「5コンポーネンツの底上げが、今いちばん取り組んでいる部分です。スケーティングスキルや演技力を上げて、もっと点数をもらえるように、毎日練習に励んでいます」

  「理想としては、4回転トウループも組み込んでいきたいんですが、まだ練習中で…。17-18シーズンは、ジャンプの安定感がとても良かったと思います。(4回転サルコウなどの)大技を決めた後に、ほかのジャンプでミスしないように練習しました。決まった大技をムダにしたくない。後半にミスのない滑りというのが、自分の武器だと思っています

 何度も書いていることなんですが、友野君は、いまの日本男子にいないタイプのスケーターだと思っています。会場を盛り上げられること。しかも、ジャンプのミスがあってもそれを忘れさせるようなエンターテイナーの素質を感じます。

 ただ、それは私の「印象」や「イメージ」だけでなく、実際に昨シーズンはミスを連発して崩れるケースがほとんど無かったですよね。このインタでの発言の通り、プログラムをトータルで安定して滑り切るためのトレーニングを積んでいたようですね。

 新ルールは、いわゆる「ジャンプ偏重」に歯止めをかける狙いがあると見られていますが、4回転に前のめりになっていないのは、ルールも踏まえつつ、冷静に自己分析が出来ているのでしょうね。ミーシャ振付のプログラムも楽しみですし、今季はさらに「名前を売る」チャンスになるはず。頑張ってもらいたいです。

 (2)刑事君インタ

  「(昨季は)体が思うように動かない時期もあった。つらかったことが報われて良かった」

  「(2019年さいたま世界選手権の)代表争いは厳しい。オリンピックの切符を取りにいくくらいのつもりで戦う」

 平昌五輪は18位、ミラノワールドは13位と、靴のトラブルもあって大変でした。ただ、まだまだスケートに対する情熱と、この段階で、さいたまワールド代表入りを目標に掲げているというのは、素晴らしいと思います。

 おそらく今月発売の「クワドラプル」でロングインタが読めると思いますが、羽生君がまだやるのだから、刑事君&龍樹君にもまだまだやってもらわないと困ります。一昨年のNHK杯のように、今年は全日本で3人の共演を見てみたいですね。

 (3)まっちーの書き下ろし連載

 14-15シーズンの彼のフリーの「交響曲第九番」(ベートーベン)を、自ら解説する内容です。いかにも大学院生の書く文章だなぁ・・・としみじみ感じつつ、ただ、こういうスタイルのフィギュアスケート評論って、ジュエルズの「舞台芸術としてのフィギュアスケート」ぐらいしか無いので、これはこれで新鮮だと思います。



 私自身、このフリーはまったく覚えていなかったので、先にプログラム制作の背景の部分だけを読んで、「プログラム自体の解説」を読む前に、動画で演技の方を確認してみました。するとまず、冒頭、なかなか動き始めないのが面白いなと。

  「冒頭、天を仰ぐポジションのまま静止して、寄せては返す波のように徐々に高まっていくオーケストラの音を静かに聴くシーンが、十八秒間続く。そして全ての楽器の音が同調し高められた瞬間、人間の生命力の逞しさを表すような動作が立て続けに展開され、覚醒の時を観る者に知らせる」

 こんな調子で解説がなされています。もう一つ、最後の3Lzを跳ぶ前の両手を広げるポージングがかっこいいじゃん!と、ここもツボだったんですが、次のように論評されていますね。

  「コーラスが最後に『歓喜よ、美しき神々のきらめきよ』と高らかに謳い上げた瞬間、十字架を象徴し、天を仰ぐ振付から、この壮大なプログラムの大団円となるトリプルルッツが繰り出され、畳み掛けるようにしてコーダへと至る。そして、歓喜によって満ち足りた魂を宇宙へと解放するように、右手を天高くへと差し出して、四分五十五秒の時空に圧縮された《交響曲第九番》は幕を閉じるのである――」

 2018年のいま見ても感じるのは、町田君の特徴は、「そこまでしなくても」というコテコテな振付で、世界各国のスケーターを見渡しても、こういう選手は出てきてないですよね。そう考えると、演技の内容とこの文章(つまり彼の性格)は表裏一体というか密接不可分だなぁと感じます。

 最後に、興味深い「分析」でこの書き下ろしは締められています。

  「時々、ふとした瞬間に考えることがある。毎日のように滑り込んでいるプログラムだが、果たしてこれと同様の身体運動が無音の状態でも発揮できるのかということを――。実は未だに試みたことは一度たりともないが、この問いへの答えはおそらく『否』である。・・・2014年当時における私自身の身体能力の限界に挑戦するプログラムでもあり、音楽の存在がどれほど私に力をもたらしてくれたか計り知れない。・・・『音楽』は、演技者を鼓舞し、駆り立て、慰撫し、そして最後まで力強く寄り添う根源的な存在となるのである」

 ここで彼が言ってるのは、「かりに音楽なしでランスルーするとして、試合のようにノーミスできるか?」という話で、彼の場合は「できない」とのこと。

 羽生君だとどうでしょうね。イメトレを世界の誰よりもやるスケーターですから、「できますよ」と答えそうだし、でも、音楽を大切にする人だから、「できないですね」と答えるかもしれない。

 ライターさんや記者さんは、羽生君にイメトレについて質問する際に、ぜひこの点も投げてもらえると、面白い内容になるんじゃないかと思います。

 では、また明日!

 Jun

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