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 2016年11月10日発売。9月下旬に発売されたこのマガジンの「2016-2017プレシーズン」号は、こんな凄い内容のものを出して次どうするの?他のライバル誌は太刀打ちできないよ?と、衝撃的なボリュームとクオリティを誇っていました。

 今回もやってくれましたねぇ。テキスト重視の雑誌にも関わらず、全97ページあって、61ページまでが羽生君です。「通信」のように羽生君の写真を150カットかき集めればいいというのではなく、しかも、テキストの文字もそこらへんのフィギュア雑誌よりも小さくて、まぁ、恐るべき密度です。

 さらに、ポスターも2枚ついていて、両面ともに羽生君(つまり計4面!)。1枚は「Hope & Legacy」と代表の黒ジャージ。もう1枚は「Let's Go Crazy」に「スワン」。もう最高です!

 前の号の後、オータムとスケカナの2試合がありましたが、直近のスケカナの「完全リポート」を収録してくれたのは期待通りとしても、でも、なんで、こんな61ページにもなるんだろう?と思ってめくっていたら、

 まさかオータムに関しても、「モントリオールの3日間」と題して完全収録をしてくれるとは!

 これにはビックリです。てか、オータムの写真は「通信15」、スケカナの写真は「通信16」、そしてその二つのテキスト部分は本書と、

 ぶっちゃけこの3冊で開幕2試合の羽生君の全てをカバーできる

 これ、他の雑誌いらないわ・・・と思ったのは、私だけではないはず。まさに質実剛健な作りで、そりゃAmazonのレビュー欄に荒らし目的のゾンビさんたちも寄りつけないはずです。聖なる結界・バリアにより、邪な考えの者が足を踏み入れた瞬間、「ぎゃあああ」って悪魔祓いされちゃうわけですよ。

 さて、今日は羽生君のレポートに集中しましょう。網羅的に引用していると、膨大な記事になりそうなので、個人的にツボだった点のみピックアップしてみます。まずはスケカナから。

 ・ 「意気込みはない」「ただひたすら、今日はとにかく非常に気持ちを抑えてということを肝に銘じてやっていた」(27頁・4段目、前日練習後の囲み取材より)→→そこが、FSの6分間練習での「新たな試み」も含めて、やるべきことをしっかりクリアしていこうという考え方で、羽生君はこのスケカナに臨んだように見えます。「ワールドをピークに」ということを、ブライアンも公言しているし、羽生君もよく分かっているはずで、それでいい!とこちらも安心しますね。

 ・ 「誰がライバルとかじゃなくて、自分がライバル」(28頁・3段目、前日練習後の囲み取材)。彼も人間ですからね。『蒼い炎II』にあった、「自分一人でやってるわけじゃない」とライバルを称えるのも羽生結弦であれば、記者に昌磨君の4F成功について訊かれて、メラメラと燃えてそう答えるのも羽生結弦。かりに羽生君が、どんな時にどんな意地悪な質問をされても、いつも優等生的な発言をする人だったら、私は彼のことをここまで応援してはいなかったと思います。人間離れしたスーパーマンが結果を出していても、共感できないし、そこから学ぼうという気が起きないですから・・・。彼の場合、いろんな葛藤やプレッシャーによって発言がブレるときもあるけど、それでもストイックに努力する。その姿に人間・羽生結弦の魅力を感じますね。

 ・ 「2番滑走への苦手意識」について。すでにNumber PLUSの方でも詳しく見ましたけど、この完全収録レポートを読んでいて、まず、この点についての羽生君の発言は31頁の3段目、フリー後の会見で出てきています。ただ、この部分を読んでいて、「スタミナの話」を彼はしてないし、なぜ2番が苦手なのか?という質問に対して、羽生君はやや曖昧な返答に留めています。じゃ、野口さん、どこで仕入れたんだろう?と思ってたら、なんと翌日のEXのリハーサル後の会見(32頁・3段目)で、再び羽生君自らがこの話題を持ち出していたんですね。そこで、今回FSにおける「体力の克服」という目的を達成して、2番滑走への対策もできたと。前日に「感覚的に苦手」と答えたことを反省し、しっかり言語化するところは、マジメだなぁ・・・と感心します。

 次にオータムの記事について。

 ・ 「白い衣装は、このプログラムがまだ何色にも染まっていない、換言すれば、それだけ大きな可能性を秘めていることの象徴のようにも思えた。」→→43頁にこのような論評がありますが、はっきり言って、羽生君のファンの間でも評判が芳しくないSPの衣装について、よくぞ言ってくれた!と胸のすく思いでした。最高の褒め言葉じゃないですか?今後衣装になんらかの修正の可能性はありますけど、私自身の意見としては、これに似た衣装を今後、たとえばプロスケーター羽生結弦として活動することになっても、なかなか着ることはないでしょうから、いいじゃない!こういうのも!という考えです。若い今の内しかこれは着れないと思います。

 ・ 「(4Loを前週にジュニアの選手が跳んでいることについて)・・・特に(笑)。もとから世界初とかいうのは気にしていなかったし、というか何よりも、最初にもう4回転ルッツを先に跳ばれているので、その下の難易度のループを跳ぼうが、別にうれしくもなんともないので(笑)。だからとにかく僕は・・・なんだろう、1個のジャンプの難易度ってそんなにそんなに、なんだろう、点数の差ってないから、その上でちゃんとクオリティの高いものを目指して、そして、すべてのジャンプがすべて積み重なると思うので。そのすべてのジャンプでどれだけいいジャンプを跳んでいくか、すべてのエレメンツでどれだけいいレベルをとっていけるかということをしっかりやっていくことが、一番僕のすべきことかなと思っています。」→→51頁の1段目、オータムの前日練習後の囲み取材での羽生君のコメントです。大事だと思ったので、いちいち全部引用しました。とくに上の発言の中で赤字でハイライトした部分は、テレビやあるいは他の雑誌でも、ごっそりカットされていると思います。少なくとも私は初見でした。いかに4Loが凄いかということを「演出」するために、意図的にここを切り捨てるメディアもあるわけです。

 このすべての発言を読むと、ブライアンがNumber PLUSで野口さんにレクチャーしたことと同じなんですよね。しっかり加点をもらわないと、難易度の高い4回転を入れても意味ないよ、と。

 ただ、その後のスケカナのEX前の囲み取材(32頁・4段目。上述の第2滑走について詳しく述べた取材)で羽生君は、「ジャンプが決まらないとプログラムすら成立しない」という発言もしています。まぁ、4Loについて記者たちがフィーバーしてるから「そんなにすごいことじゃないですよ」と諫めた可能性もありますね。

 実は、57頁で「(羽生君は)前日のSPに続いて4回転ループを成功させたが、そのことへの称賛には心は動かない。失敗にこそ、彼が追い求める演技につながるヒントが隠されているのだ」と、この共同通信記者の吉谷剛さんは、羽生君を身近に取材してきて彼の性格をよく見抜いていると思います。

 もうひとつだけ行きましょう。

 ・「Let's Go Crazy」をどう表現するかについて、羽生君の発言に変化が見られますね。雑誌の中では順番が逆になりますが、オータムのSP後の取材(52頁・1段目)では、「笑いながらやりたい」ということでした。ところが、スケカナのEX前の取材(33頁・2段目)では、「彼(プリンス)が歌っているところを見て、あんまりその、なんだろう・・・特にこの曲はけっこう淡々とリズム・・・ビートかな?ビートに乗って淡々と歌っていて、あんまり笑ったりしないんですよね。笑ったりしないでギターを弾いて、ホントにそれに乗っかってクールに、クールにという感じだったので、そういったところをちょっとずつ取り入れたいなっていうふうには思っています」。


 ※<追記>0:50辺りからです。なんか物凄い勢いで「Let's Go Crazy」の昔のライブ映像が削除されています。DVDでも出す予定があるんでしょうか?こちらは、2007年のスーパーボウルのハーフタイムのライブ映像。状況が特殊で衣装も違いますが、これしかないので。これもいつまで生きてるかどうか・・・。

 プリンスの映像を改めてみると、確かに動きはキレキレですけど、プリンスってもともと表情はこんな感じだし・・・。もしかしたら、羽生君って、プリンスに対して、もっと80年代のLAメタルというか、「朝までパーティしようぜ!」的なものをイメージしてたのかもしれない、そんな気がします。



 こういうモトリークルーみたいのとか・・・。まぁ、これはまた改めて、誰かジェフに訊いてみてくれ!としか言えないです。

 最後に、前の「プレシーズン」号の表紙には、“Take Me Away”とあり、本誌「シーズンスタート」号のそれには、“You're on your own”とあります。これ、どちらも「Let's Go Crazy」の歌詞の中にあるそうですね。まったく気づきませんでした。

 けっこう、この歌の歌詞の意味は難しくて、スケオタならぬプリンスオタの方もブログで様々な解釈をされていますね。「このドクターって誰?どういう人?」等々・・・。私も周辺情報をネットに頼らないと、とてもじゃないけど辞書だけでは太刀打ちできません。

 明日は羽生君以外の記事も見ていきたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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