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 昨日の続きで再びSportivaです。なぜLifeの第5号を並べているかというと、「日本フィギュアスケート 挑戦の歴史」という宇都宮直子さんの連載企画が、Life5号の「コーチの肖像 Vol.4 都築章一郎」と深く関連しているからです。

 私のように、Lifeの都築先生のインタビューをすでに読んでいる方にとっては、今回の企画は「知ってることが多い」のは事実なんですが、主旨がやや違います。

 ・ Sportivaの方は佐野先生との師弟関係にフォーカスしている

 ・ Lifeの方は佐野先生以外のお弟子さんたちにも言及している

 ここだろうなと思います。で、いつもだったら、このLifeの都築先生のインタを画像としてすべてアップする所なんですが、もし、Sportivaの次号以降の内容とかぶるようだと、ちょっとなぁ・・・と思いまして、今回の宇都宮さんの記事を補足する形で、「コーチの肖像」の方にも触れたいと思います。

 (1)佐野先生の下宿の件――77頁3段目辺りから、都築先生が当時小学5年生の佐野少年を自宅に引き取ったという話があります。コレ、Lifeの方だと、「お兄さんと一緒に東京に出てきて、私(都築先生)のところに下宿するようになって」とありますね。

 (2)都築先生ご自身の競技者時代――76頁2段目~3段目で、日大に入学し、1958年にフィギュアスケート部を創設。その2年後、全日本ジュニアで優勝し、シニアに上がったとあります。元々、スケートを始めたきっかけは高校生ぐらいだったと。Lifeでは、この高校時代について言及があります。実は、先生の出身は愛知県で、名古屋スポーツセンターのリンクでスケートを開始されています。あの山田満知子先生と同じ頃で、誰に教わっていたかというと、小塚君の祖父にあたる、小塚光彦さんの指導を受けていたようです。名古屋のリンクの指導者の中に日大出身の方がいて、その方から「日大に来ませんか」と声をかけられたようです。

 (3)教え子たち――佐野先生の他に、長久保裕コーチ、無良隆志コーチという二人のお弟子さんとの思い出について、Lifeで語られています。Sportivaの方でも長久保コーチについては、1972年の札幌五輪に長久保選手がペア競技で出場した件が触れられていますね。

 Lifeの方で興味深かったのは、都築先生が拠点としていたリンクの変遷です。Sportiva(77頁2段目)では、都築先生が東武百貨店に就職したことで、佐野選手を「池袋のリンク」で指導したとあります。しかし、このリンクは1年で閉鎖となり、川崎球場近くのリンクに指導の拠点を移します。

 川崎球場といっても、たぶん若い方はわからないと思いますが、現・千葉ロッテマリーンズ(千葉マリンスタジアムは、FaOIの「幕張イベントホール」から近いんですよ!)が、ロッテオリオンズと名乗っていた頃の本拠地で、落合博満さんが三冠王を獲った頃が、まさに川崎球場全盛時代(!?)かもしれません。でも、つねにガラガラで、カップル(というか当時の呼び方でいえば、アベック)が、外野席の上の方でイチャついている様子が、よく「珍プレー好プレー」のような番組(ナレーションはみのもんた)で抜かれていました。

 Lifeによると、その川崎のリンクも結局閉鎖され、その後、品川のリンクを経て、新松戸へと移ります。この新松戸というのが、当時ダイエーの中内功社長が『オリンピック選手を育てろ』ということで作ったリンクだそうです。そして、その新松戸の10年後に、仙台にダイエーのリンクがオープンします。

 この仙台のダイエーのリンクが、現在のアイスリンク仙台です。

 アイリンについてはここで私が言うまでもないでしょう。田村岳斗さん、本田武史さん、荒川静香さん、そして羽生結弦選手。そう考えると、仙台のレジェンドスケーターたちの成長において、ダイエーが果たした役割は無視できませんね。

 ANAさんとかロッテさんとか東京西川さんとかバスクリンさんとか、ちょっと頑張ってくださいよ!と思いつつも、・・・てか、羽生君はきっとそこまで先を見据えて、未来のフィギュアスケーターたちのことを考えて、いま大企業の「広告塔」になることを引き受けてるんだろうなと思うんです。

 小遣い稼ぎにCMに出てるんじゃない。磯田道史先生のご著書じゃないですけど、羽生君の言動と行動を見れば、まさに平成の「無私の人」「無欲の人」ですよ(あの映画では、殿というより妻夫木君の役にこそ近いと私は思うのです)。だから彼を応援するんですよ、私は。

 ちなみに、Lifeの5号ですけど、今年の3月28日に発売された本ですが、いまパラパラめくってみると凄いですね。

 シニア&ジュニアのGPファイナルの特集号なんですが、やはりこの時もジュニアが面白い。男子シングルで優勝して、先のフランス杯でも衝撃を与えたネイサン・チェンのインタビューを収録。女子のシングルは、2015年も日本とロシアが3枠ずつ占めていて、1位ツルスカヤ(今年のGPFも出ます)、2位ソツコワ(先日のフランス杯で2位)、3位が真凛ちゃんでした。ちなみに、日本代表は他に、5位に白岩優奈さん、6位にあの三原舞依さん。4位のフェディチキナも含めた、女子のファイナリスト6人全員のインタビューも読めます。

 ちなみに、この時の三原さんのインタビューを読んでみると、

  「全日本ジュニアの4日前くらいから両足が急に痛くなって、両方とも水がたまっているんですけど、水がたまる理由がわからなくて、(日本で)病院に行ってしっかり治したいです」

  「『日本代表として行くのにちゃんとした演技ができなかったら申し訳ないから、棄権も考える』と先生に言われたんですけど、シリーズを頑張ってファイナルに出させていただけることになったので、諦めずに『自分を信じてやろう』って決めてました。痛み止めを飲んだり、注射してもらったりしました」

 もう、これを読んでいて、胸が苦しくなりましたね。スケアメの動画を貼りますけど、とてもこんな大病をした選手とは思えない、スピードとキレのある演技、そして笑顔が最高です。




 ※SPの演技後のキスクラで、スコアが出て、先生の「すごくない?」「すごくない?」を、バッチリ拾ってるのが微笑ましいですね。

 周囲は(というか私も)、やれ中国杯に勝ってファイナルや!、全日本で3番に入ってワールドだ!とか、色々と騒がしくなってくるかもしれませんが、とにかく無理だけはしないでほしいです。

 さて、Sportivaに話を戻してあと、二つだけ。

 ・真凛ちゃんへの力の入れ様が凄いですね・・・。確かに彼女は、もはや演技が始まる前から独特のオーラが出ていますけど、頼むからゲスなマスコミ連中は粘着しないでほしい・・・。まぁ、濱田先生がいるから心配ないと思いますが。そして、紀平さんと三原さんもしっかり1ページずつあって、Sportivaよくやった!という感じです。

 ・鈴木明子さんの「シリーズ展望」企画。宮原さんについて、「あえて課題をあげるとすれば、観客やジャッジを驚かせる爆発力」と指摘していて、その通りなんですよねぇ。素人意見では、それはもう3Aしかないんじゃないの?と思うんですが、メドベあるいは北米勢もこのまま平昌まで絶好調かどうかは分からないし、そこは濱田先生がどう考えているかでしょうね。

 ・ハビについて鈴木さんは、興味深いと同時にわりとぶっちゃけ気味なコメントをしていますね。

  「フェルナンデス選手は何でもうまくこなすように見えますが、意外と不器用で、振り付けを覚えるのに時間がかかったりするようです。努力家というタイプではありませんが、羽生選手の存在を意識してかなり練習するようになったと聞きます。どんなときでも『楽しそうに滑る』ことができるのは大きな才能です」

 これは、ミキティ情報ですか?・・・んなわけないか、と思いつつ、鈴木さんはアイスショーでハビと一緒になることもあるはずで、本人がフランクにそう語っていたのか、関係者から漏れ伝わってきたんでしょうね。こういうのは、記者やライターとのやり取りでは(ましてや外国人相手に)、なかなか話してくれないでしょうから、非常に貴重ですね。

 明日はたぶん、ユーリの第7滑走のレビューになると思います。幸い、新刊雑誌は続々と発売されるので、しばらくはネタ切れに悩まされず、しのげそうです。

 では、また明日!

 Jun

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