On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:フィギュアスケートマガジン

IMG_9960

IMG_9961



 2018年2月27日発売。税込み価格「1290円」。マガジンのバックナンバーのレビューは「こちら」。

 みなさん、入手されていると思いますので、内容についての説明は抜きにして、感想をつらつらとまとめてみます。

 (1)「完全収録」を読まなくとも(!?)

 頭から読んでいったんですが、52頁の「完全収録」までは、簡潔ながら愛のあるテキストと写真で羽生君の平昌五輪を振り返る内容です。このフォトヒストリーの部分がバックナンバーと比べて分厚く、読破にエネルギーを要する「完全収録」を読む前に、今大会をすばやく振り返ることができます。初めて本誌を購入した方にとっても、敷居の低い誌面構成になっていると感じます。

 (2)スペースの都合が結果的に絶妙のバランスに!

 続けて、52頁からの「完全収録」も読んだんですが、但し書きとして、こう明記されていました。

  「会見部分だけで分量が予定ページ数に達し、『イスの平面部分の使用割合は78パーセント』『8時30分に黒い長袖Tシャツ姿に』という、この企画の売りともいえる必要以上に細かい情報を載せるスペースがなくなってしまったのだ。まあ、それはいつか日の目を見るだろう。とりあえず、羽生の口から発せられた言葉をできるだけ忠実に再現する」

 これにより、むしろすっきりまとまって読みやすくなっている印象です。それでも、「風邪声の記者さん」の登場など、面白要素も随所に散りばめられています。

 ただ、あくまでもマニアックな意見ですけれども、私も連日HDDを編集していて、空港到着以降の羽生君の発言を、それこそ夢に出るほど聞いているので、今回の「完全収録」の価値はいつもほどではないかな・・・という気がします。つまり、「8時30分云々」は、本号こそ欲しかったなと。

 でも、「いつか日の目を見る」とおっしゃっているので、「マガジン 平昌五輪 extra」(仮)というような形にするか、あるいは、山口記者が羽生結弦本を一冊書いてしまうべきじゃないかと。

 日本人ジャーナリストで最大級のゆづ愛を公言している彼ならば、しかも彼の情報はいつも詳細かつ正確ですし、ゆづファンだけでなく、ライト層も安心して読めること間違いなし!マガジン以上に売れると思うんだけどなぁ・・・。GW前後辺りに、頑張って出してくれませんか?

 (3)「生きていく上で大切なこと」

 「2018年、2月。羽生結弦が平昌五輪にいたということ。」(78~79頁)では、山口記者がうまくまとめましたね。私も、今大会(昨年11月のN杯から)の羽生君の闘いは、人間の一つの生き様を世界に発信したと、思っています。

 おそらく、この羽生人気に便乗して、自己啓発本にありがちな「勝利の方程式」的に分析する人も、これからいっぱい出てくることでしょう。チームを信頼したこと、情報の徹底管理、氷上練習をギリギリまで我慢したこと、エアロバイクでの心肺機能の強化、本番でのプログラムの構成・・・。

  ただ私は、そこまでして羽生君が頑張り抜くことができたのは、ファンのことを第一に想ってくれたからだと思っています。

 五輪連覇によって得られる、金とか名誉とか、そういうものがモチベーションではないことは、すでに以前から知っていました。そんな中、

  「現地観戦できないファンもたくさんいるんです」

 と記者クラブで発言してくれたことは嬉しかったですね。

  羽生結弦は、決してファンを区別しないのです。

 「ああ、すべてのファンの声が伝わっているんだな・・・」と感激した方もいるんじゃないでしょうか。だから、我々ファンは、彼に無償の愛を捧げられるんです。

 「愛によって平昌五輪に勝てた」かどうかはともかく、我々ファンの愛を、リハビリ中であっても彼がすべて受け止めてくれて、その愛に応えてくれたこと、それが分かっただけでも十分な気がします。

 このマガジンの良い所は、アンチのくだらないネットの書き込みや悪質マスコミの捏造報道を忘れさせてくれることと、そんなもんにモヤモヤすることにエネルギーを浪費するぐらいなら、ゆづへの愛という形に変換せよ!と、力強く言ってくれることですね。

 ゆづファンで良かった!と再認識させてくれる意味で、我々にとって最後の砦です。だから、山口さん、がんばって社内で企画を通して、ゆづ本の出版を実現させてください!

 最後に気になるニュースを一つ。

 「五輪4連覇・女子レスリング伊調馨が独占告白 栄和人強化本部長からの「陰湿パワハラ」」(2/28 16:00 文春オンライン)

 文春の記事もピンキリなのでこれがどこまで事実なのかは分かりませんが、伊調選手本人のコメントがあるというのがなんとも・・・。

 スケ連の羽生君冷遇も相当なもんですけど、オリンピック4連覇、国民栄誉賞の彼女が本当にこんな目に遭っていたとしたら・・・。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


フィギュアスケート ブログランキングへ
    このエントリーをはてなブックマークに追加





 皆さんマークされている地上波番組では、この両会見は、CMでブツ切れされているはずなので、フルの会見の映像をどうぞ。

 ちなみに、一本目の外国特派員協会の会見の一部を中継していた地上波(2月27日)の中では、ミヤネ屋での宮根さんと梅沢さんの掛け合いが面白かったです。録画済の方はぜひチェックを。

 ミヤネ屋は、宮根さんのみならずコメンテーターもみんな、ゆづに好意的で、しかも前日の放送では、「チーム・ブライアンとエテリ組の比較」などもやっていたり、かなりマジメに取り組んでいました。ゲストに青学駅伝部の原監督が来ていて、この「コーチ比較」についてコメントしていたので、面白かったです。

 宮根さんは、今回の五輪を現地観戦していましたが、彼の発言で私が印象的だったのは、

  「女子の最終グループになると、突然スケーティングスピードが速くなる!」

 というもの。いいところを見ているなぁ・・・と感心しました。おそらく6練も含めての感想だと思いますが、私も、昨年の全日本や、国別の女子フリーを現地で見て、まったく同じ印象を受けました。

 ・外国特派員協会

 「フィギュアスケートの芸術性というものは、正確な技術に裏付けられて、芸術として評価される」という羽生君の発言が、全てですよね。ここまで確信を持って主張しているのは、野村萬斎さんとの対談がベースになっていることもあるんだと思います。

 ただ、萬斎さんの受け売りでひとりのスケーターの個人的見解としてそう言ってるんじゃなくて、オリンピック二連覇という実績を引っ提げて、世界最強のフィギュアスケーターとして、このようにはっきり意見したことは、たいへん意義深いと思います。

 今後、フィギュアのテレビ中継等で、「男の色気」というような曖昧かつ主観的な概念でもって表現力や芸術性を語る解説者や、踏切や着氷をごまかす「なんちゃってジャンプ」が、フィギュアスケートの現場から淘汰されることを期待します。

 しかし、What is your shoubu-meshi?には、笑っちゃいましたね。「食べることに関心ない」って公言している人に訊いちゃいけませんよ・・・。本気で関心があるなら、味の素に取材に行くべきですね。

 ご飯の話なら、カーリングの女子とか、将棋の藤井六段とか羽生竜王とかひふみんとか、よっぽど面白い話をしてくれるはずですが、外国人記者もさすがにそこまで日本通のわけないか・・・(笑)。

 ・日本記者クラブ会見

 「アンチ発狂必至」で、痛快でした。おそらく羽生君が、いままで溜めに溜めていたことを、五輪を連覇した今だから、全部ぶちまけてやったぞ、という内容。

 「宇野選手が4Loを成功していたら金だった」説については、すでに毎日新聞がそれを否定する記事を出していました。ただ、これは、演技直後の、宇野選手本人の「ノーミスしたら優勝できる」という発言と、それに乗っかった一部メディア・専門家に対して、

  「いやいや、キミ(たち)の言ってることは間違っているよ」

 と、羽生君自身が真っ向から反論しているわけです。まだまだ、羽生結弦はとんがってるし、つっぱってるなぁ・・・と、ぜんぜん引退する気ないな(笑)と。「居眠り」の件は、さすがに日本選手団が勢揃いしている中、他競技の選手であんな人間はいないはずですから、普段トロントにいる羽生君でさえも責任を感じたのかもしれません。

 まぁ、あれを「天然」とか「大物」とか言ってる地上波番組のMCは、自分の生放送の番組で20歳そこらの若手芸人やモデル上がりの俳優があくびや居眠りしてても、そう言えるの?って話。今に始まったことじゃないですが、無責任な大人たちですね。
 
FullSizeRender

 本日入手した二冊についても簡単にご紹介します。



 (左)「フィギュアスケートマガジン」→→私のブログの読者様なら、発売予定日がアップされた時点で予約の手続きを取られた方が大半だと思われます。今回の最大のサプライズは、能登直さんの写真が大量に収録されている点です。

 BBマガジンと能登さんなんて、最強タッグ、ゴールデンコンビ、もう何と言っていいか・・・と。ただ、能登さんの肩書には「JMPA」とあり、マガジン専属の毛受亮介カメラマンにも「JMPA」、その他に、Number PLUSにも写真が収録されている榎本麻美さんにも「JMPA」とあり、今回、マガジンで複数のカメラマンの写真を収めているのは、何らかの理由があるのかもしれません。

 これだけ発売を急いだので、いつもほどの「文字テロ」具合ではないですが、私もこれからじっくり読みたいと思います。



 (右)「FRIDAY 特別増刊」→→今朝(27日)のビビットで誌面を大々的に紹介していましたね。あの放送により、かなり売り上げアップに貢献したんじゃないでしょうか。

 で、そんなワイドショーでの宣伝なんて必要ないぐらい、中身はしっかりしています。冒頭の「2/16 ショートプログラムの奇跡」(4~21頁)は、バラ1演技写真多めで、黒T写真もあって、ほぼ平昌のゆづです。続く「2/17 世界を驚かせたフリー」(22~39頁)も、SEIMEI中心で、表彰式とメダルセレモニー含めて、こちらもゆづが主役。

 「2大会連続金メダルの道のり」(40~59頁)は、前半の10ページがソチの写真(ヨナと並ぶショット、リプちゃんやソトニコワとEX用に踊る写真は珍しい)、1ページのみN杯練習で立ちあがって顔をゆがめるショットを挟んで、その後は今大会の空港到着から記者会見、ショートの滑走順抽選、サブリンクの練習写真へと移るので、半分以上は平昌五輪のショットです。そして、「羽生結弦を支える人体の神秘」(60~77頁)は、テキストで「どの筋肉がどうだ」ということが書かれてはいますが、写真自体はUAウェアや代表ジャージでの公式練習のものです。ただ、羽生君の下半身の筋肉に注目したい気持ちが空回りしたのか、羽生君の顔が半分切れているもの(63頁)もあり、そこは詰めの甘さを感じます。

 その後に、「羽生と戦った好敵手たち」(78~93頁)は、宇野選手、ハビ、ネイサン、ボーヤン、パトリックの紹介ページではあるんですが、羽生君の写真も入っていて、ここも見逃せません。「ありがとう、平昌」(94~97頁)は、開会式の日本選手団の行進の写真が入っていますが、先頭で旗を振っている葛西選手しか判別できませんね(笑)。

 昨日私が、やや前のめり的にオススメした「Memorial」との比較で言うと、「Memorial」がやや素人くさい殺風景なレイアウトであるのに対して、こちらの方が誌面はオシャレで、紙質はマットな感じの手触り。

 そして、かなり良い写真が揃っているのに、撮影者の個人名が無いぞ!無いぞ!と探してみたら、奥付の所に、「撮影 JMPA」とありました。前述のBBマガジンの件から考えると、もしかすると、能登さんの写真もここに入ってる可能性があります。

 お財布に余裕のある方は、こちらも買った方がいいです。そうでなければ、今回のマガジンには、能登さんの写真も含めて、写真がかなり主張しているので、とりあえずマガジンを最優先で入手したうえで、他誌は書店で実物をチェック・・・という感じが、いいかもしれません。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


フィギュアスケート ブログランキングへ
    このエントリーをはてなブックマークに追加

yuzuru

 まずは、BBマガジンの最新の記事から。「山口さん、暴走癖があるのはわかるけど、女性読者が多いんだから、落ち着けよ!」と一言いいたくなるけど、日本でネットやテレビを見ているだけの我々でさえ空港到着の際は興奮していたのですから、ここまで取り乱すのも、まぁ、分かります・・・。

 この記事の中で、気になったのは、SEIMEIの曲かけの部分。実は、私も昨日の記事の中で、そのSEIMEI曲かけの箇所は何度も修正しています。

 地上波での公式練習の映像とOB・OGによる解説、朝日の後藤記者のツイ、そしてこの記事などを総合すると、4Loを跳ぼうとしたのかどうか?が、どうも正確に分からないのです。

 どうやら、SEIMEIの曲かけの冒頭のクワドは4S(それがダブルにパンク)だったらしいですが、それとは別に4Loにトライしたのかが不明です。「4Loを跳ぼうとしてダブルに抜けた」説、「そもそも4Loにトライしていない」説もあります。

 びっくりしたのは、この山口記者の記事の中で、「4回転ルッツと思しき動作もあった」という記述。ほんと?そんなこと言ってる人誰もいないけど?と思うんですが・・・。

 3日目の練習(サブリンク)では、バラ1の曲かけがありましたけど、曲かけの中ではジャンプは抜いて、その前にジャンプを個別に練習して、4Sと、4T-3T(タノ)を降りたとのこと。やはり、SPに4Loは無さそうですね。

 さて、「SPIN THE DREAM」の後編も公開されました。印象的だったのは、「試合に負けた後、失敗した後に多くを語る」という部分。

 そうなんですよね。自分も、TOEICという英語のテストを定期的に受験していますが、ミスや失敗ほど詳しくメモに残さないと、次回の試験でも同じことを繰り返してしまいます。

 大きなミスをした後、それを忘れるべく、「気持ちを切り替える」という名の「現実逃避」をしがちなんですが、これって、数日経ったら失敗の原因を本当にそのままキレイさっぱり忘れてしまうんですよね。だから、私の場合、どんなにテストの出来が悪くて、「今日は飲んでやる!」と思っても、軽くメモだけは残してから飲むなどしています。飲まずに、そのまま勉強するのが最高ですが、私にはそんなストイックな行動は無理です(笑)。

 お酒を飲まず、しかもフィギュアスケートが人生の羽生君のエピソードと、私のような低次元のそれとは無縁とはいえ、ただ、「言葉に残すことの意味・効用」というものを伝えてくれていますね。

 さて、地上波ウォッチも継続しています。いやぁ、14日の「とくダネ!」の小倉さん、お隣には大ちゃんではなく、柔道の野村さんがいましたが、「羽生選手、金メダル獲っちゃうかもしれないなぁ」と、クルックルの手のひら返し。あれは、フジに相当に苦情が来ていたのでしょうね。

 他局の番組では、佳菜ちゃんが、3Lzを跳んだ後の羽生君が「顔をしかめた」ように見えて、「まだ(痛みが)ピリッときているかも」とコメント。これも色々と騒がれています。

 どうせ「印象」を思い付きで語っているだけだから、私はそこまで気にならなかったですが、これがもし、明日も明後日も、「羽生選手の怪我は治っていない!」と言い続けるぐらいの根性が彼女にあるのだとしたら、逆に、どうしちゃったの?とビックリしますね。

 他には、スポーツ報知が宇野選手のプロフィールに、「17年世界選手権優勝」と誤表記した件が話題ですが、14日のTBSのNスタでもフリップで、さらにデイリーにも同じように書かれていました。

 報知は、BBマガジンの座談会に出席している高木恵記者がいますが、高木さんはおそらく現地にいるから、バイトにでも表を作らせて、彼女がチェックする余裕がなかったのかな?と考えていました。

 ところが、報知とデイリーでは、刑事君の誕生日も、同じように「1994年10月22日(正しくは、1994年11月22日)」と誤表記されています。スケ連のプロフィールが間違っているわけじゃありません。刑事君のツイ垢が(@deka_1122)ですから。

 おそらく、この3つのメディアは「同じ資料」を元に表を作成したと考えられます。では、この資料は誰が作って、誰が配布したのか。

 ここからは私の想像ですが、この資料を作成した人間は、宇野選手の「優勝」だけを「捏造」すると批判を浴びるから、意図的に刑事君の誕生日も誤表記して、「2か所間違いがありました。訂正してお詫びします」という弁明をして、切り抜けるつもりだったんじゃないかと。

 誰なんでしょうね。スケ連の関係者でしょうか。USMの人間でしょうか。

 よく、財務官僚が大マスコミの経済記者に、「消費増税賛成の記事をこの通りに書け!」とペーパーを配って、紙上でその通りの記事になっている現象を、「あいつらは、メェメェと紙を食べるだけの羊だろ!」と揶揄されることがあります。だから、こーいうことも、あるっちゃあるのかな、という気はします。

 まぁ、これがオリンピックというものですよ。そして、こんなマスコミの迷走ぶりもあと数日で終わります。我々もあまりカリカリせずに、半分楽しむぐらいがちょうどいいでしょうね。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


フィギュアスケート ブログランキングへ
    このエントリーをはてなブックマークに追加

IMG_9862

IMG_9863



 マガジンのレビュー、2日目です。バックナンバーのレビューは「こちら」で。

 座談会以外の羽生君の記事も全て目を通しましたが、私のように座談会を先に読んでしまうと、「五輪直前・最新レポート」(20~27頁)と「平昌五輪展望」(28~33頁)は内容的に重複する部分もあって、羽生君目当てだとややガッカリ感があります。

 すると、まずは山口記者の「必ず最後に愛は勝つ」(8~13頁)ということになりますが、KANの「愛は勝つ」(1990年)って、30代後半以上じゃないと、曲知らないでしょ!と。

  「本誌に届いたプレゼント応募ハガキを集計し、羽生ファンの方は彼より年齢が上の人が多いこともわかった。これは推測だが、年齢を重ねても、心のどこかに『少女』の一面を持っている人が多い気がした。例えると、何かスポーツをやっている先輩に憧れを抱くような『初恋っぽさ』が感じられるのだ

  「しかし、それでいて大人としての節度はきちんとわきまえている。見たい、知りたいという気持ちはあるけれど、それが羽生の競技の妨げになるならば、その気持ちは押しとどめる。少女らしい一面を持ち合わせながら、そこはやはり大人なのだ」

  「そして羽生自身も、そうした大人の女性の愛によってここまで成長してきたように思える。実のお母さんは言うに及ばず、仙台時代は阿部奈々美先生、トロントではトレイシー・コーチと、お姉さんというよりお母さんに近い年齢の女性が傍らにいることは、内面に荒々しさを持つ羽生にとって、きっと大きかった。大人の女性の存在は、いわば羽生にとって必要なものだった」

 →→最後の部分はちょっと強引で、都築先生とか、もちろんブライアンもそうだし、男性の恩師もいるじゃない!とは思います。

 「節度がある」という評価は、これはアイドルの追っかけをする男性ファンの過激な行動を念頭に置いていると思います。

 ただ、羽生君はアイドルではなく、(アマチュアの)アスリートであって、しかもトロントに拠点を置いて、SNSもやらずに、情報発信も制限している。「彼が競技に集中するためには、それが一番!」とゆづファンも理解・納得しているから、「節度を守って」応援できている。年齢とか部活とか性別とか、それこそ愛とか、あんまり関係ないと思うんだけどなぁ・・・。

 あとはやっぱり、羽生君の人間性もそうだし、フィギュアスケートのクオリティ、それから、勝利への執念ですよね。そこはもう、リスペクトの一言です。

 例えば、私は、将棋の藤井聡太五段も大好きなんですが、発言もそうだし、やっぱり将棋の内容に感動させられることが大きい。とくに、月曜の対局は、プロ間だったらとっくに諦めるような敗勢の局面から、100手以上耐え続けて、それこそ「クソ粘り」で相手のミスを誘って大逆転しました。

 でも、若い頃の羽生竜王もそういう粘り方をして勝ちを拾ったこともあって(「プロなのに潔くない」とか「棋譜を汚している」などと、当時の先輩棋士からの批判もあったようです)、そういう勝ちへの執念こそが「一流の証」だと思っています。誰とは言いませんが、勝ち負けに淡泊で、負けてもヘラヘラしている奴はダメです。

 これは、羽生君に関して言えば、中国杯のフリーがまさにそうだし、そしてその新たな1ページに、平昌五輪が加えられることでしょう。

  「とりわけもっとも頭を悩ませたのが、どんな言葉で彼を平昌五輪に送り出せばいいかということだ。『2大会連続の金メダルを期待している』というスタンスがいいのか、『ケガのこともあるし、演技を見せてくれるだけでいい』と考えるべきか。それを踏まえた上で、本誌としてエールを送りたい、『羽生結弦よ、必ず勝ってくれ』

 →→ブライアンの新しいコメントも出てきて、もう本人もチームも完全に勝ちに来てることが分かった以上、「演技を見せてくれるだけでいい」という人はいないでしょう。私自身の心境はもはや、「勝ってくれ」じゃなくて、「どんな勝ち方をしてくれるか」のワクワク感しかないです。

 他には、個人的に「座談会」と並んで期待していた記事が、「集中連載 拝啓 羽生結弦様」です。今回はNHK仙台放送局のスポーツキャスター、藤原由佳さんが、とくに中学生時代の羽生君について、面白いエピソードを語っています(56頁)。

  「・・・あるとき羽生選手が採暖室で一生懸命、鉛筆で紙に書き込んでいて、『何を書いているんですか』と聞いたら『次の大会の目標なんです』と。見せていただくと、点数は確か220点くらい」

  「阿部奈々美先生は点数だけを書くように言っていて他の生徒はそうしていたのに、羽生選手は『高橋大輔さんに追いつくには僕はどうしたらいいか』と一つひとつの項目ごとに詳しく書いていたんです。たとえば『3Aなら加点は2.0取らないとダメ』。そのほかにも『フリップは…』『サルコーは…』と、ものすごくたくさん書いていました。驚いたのは、『ジャンプだけを成功してもこのくらいの数字にしかならない。220点に届くためには技と技のつなぎを正確に、もっと質を上げていかなくてはならない』と」

  「・・・たとえば荒川さんは『自分が納得する演技を』というように、優勝という言葉をあまり使わなかった記憶があるのですが、羽生選手は小さいころから『金メダル』『オリンピック』『優勝』と、一番高い目標を口にしていた。そして、そのためには自分はどうしていけばいいのかを順序立てて考えていた印象があります

 →→SPIN THE DREAMの中で、山田真実先生に言われて小2の頃から「研究ノート」をつけはじめたとありましたが、「書く習慣」というのは「自分の考えをまとめる習慣」でもあります。それを日常的に行っていれば、当然、そこに書かれた内容(目標・課題)を達成するための、日々の「トライ&エラー」の過程も書き込まれていきます。

 自分にとって、本当に必要なトレーニングは何か?が明確になり、無駄な部分が削ぎ落されて、より具体的になっていく。

 そして、これを続けてきたことが、昨年11月以降のリハビリとトレーニングにも活かされていると思いますね。

 言葉の壁があるし、そのノートをブライアンに見せているとは思わないけど、羽生君の性格を考えれば、ノートに書きとめたアイデアや疑問を、ブライアンやトレーシーにぶつけて、よりよい形に磨いていったのでしょう。
 
 さて、羽生君以外の記事、特に日本代表に選ばれた選手たちについても渾身のテキストが揃っているので、明日はそちらも見ていきます。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


フィギュアスケート ブログランキングへ
    このエントリーをはてなブックマークに追加

IMG_9862

IMG_9863



 2018年2月5日発売。マガジンのバックナンバーのレビューは「こちら」で。

 前号と同様に、羽生君についての新しい情報は無いはずなので、まずは座談会のページから開いてみました。メンバーは前回と同じ、吉田学史、後藤太輔、高木恵の3名の記者たち。気になった点をピックアップしておきます。

 (1)ぶっつけ本番のプラス面

  後藤「・・・男子フィギュアとして66年ぶりに連覇しそうだという重圧を負いまくって大会に入るよりも、ケガをして、ぶっつけ本番で『もうやるしかない』という状況のほうが、実はうまくハマる可能性もあるような…。・・・今の状況をポジティブに受け止めるとするなら、『勝って当たり前』の重圧からは解放されるのかなと。それは、むしろいいかもしれない」

  後藤「・・・昔、パトリック・チャンのことを気にし過ぎて、うまくいかなかったことがありましたよね。むしろ自分だけにフォーカスできる状態になったことはプラスですね」

  吉田「・・・競技は違うのですが、2年前のリオ五輪の時に水泳の萩野公介を取材していて、ずっといまいちだった時期があったんです。ところがオリンピックの会場に入った瞬間、目の色が変わった。彼は17歳の時にロンドンで銅メダルを獲って、『自分の晴れ舞台はオリンピックなんだ』というのがあるんですね。言い方を換えると、そこでしかスイッチが入らないんです。羽生選手もまた、4年ぶりにその場に立つとメンタル的に変わってくるはずですから。神がかってくるというか。そういう意味では、精神的に心配ないのかなと。プレッシャーにつぶされるとか、そういう心配はないと思っています」

 →→そもそも羽生君に関する新しい情報がないので、日本のマスコミも、「金メダルへ!」とか「連覇確実!」というように煽ることもなく、このまま五輪は開幕することになるでしょう。始まってしまったら、開催中の競技を報道せざるをえないし、「外部的なプレッシャー」の少ない状態で、羽生君も現地入りできるでしょうね。

 パトリックを「意識しすぎた」という話は面白い指摘です。今大会に限っては、「誰がどんなジャンプを何本跳ぶか。何点出そうか」ではなくて、羽生君にとってケガ明けの最初の実戦ですから、「いまの自分に何ができるか」に集中せざるをえない。できないことをやろうとしない。「いま練習でできることだけを確実にやりきる」というモードに入っていると思います。余計な邪念や欲でブレることもない。むしろミスの少ない、クオリティの高い演技を期待できるんじゃないでしょうか。

 (2)4Lzではなく、4Loを入れるかどうか

  高木「(4Lzを)構成に入れるかどうか以前に、まず跳べるかどうかですよね。練習を始めたのが1月に入ってからなのであれば」

  吉田「いや、跳べないでしょう」

  高木「羽生さんは『予測不能』だから絶対とは言えないですが、ケガの状態からいってルッツを跳べる状態まで戻すのは、ちょっと難しいかもしれませんね」

  後藤「・・・サルコーやトーループのように完成されたジャンプであれば戻すのは早いでしょうが、ルッツを跳ぶ時に絶対に固めなければいけないポイントを、彼の中でまだ固めきれていないと思うんです。まだ完成しきっていないジャンプを、ここから入れるのは難しいでしょうね

  吉田「ロシアの時も本番では成功しましたけど、練習も含めた成功率は2割弱でしたから。本番への調整力はさすがですが、後藤記者が話したように、でき上がったジャンプではないですよね」

  吉田「ループはルッツに比べれば、だいぶ完成には近づいていますからね」

  高木「ただ、右足踏み切りなのが気になりますよね。そこがネックというか」

  吉田「本人は『ループを入れたい』って言うでしょうね」

  吉田「ショートだけか、フリーの1本目でもいいけど、入れたいと思っているでしょう。でも、それも含めて最後まで調整じゃないですか」

  高木「試合当日に決める、みたいな」

  吉田「本当、それくらいだと思います。この時代に(4回転)2種類というのは…

  高木「許せない?」

  吉田「本人も許せないだろうし、あとはジャッジ側も見ると思うんですよ。どれだけ難しいことをやっているのか、それがひとつの評価軸になってきますから。やっぱりサルコーとトーループだけよりも、ループをショートかフリー、最低でも1個は入れたいと思っているでしょうね」

 →→つまり、4Lzというのは、羽生君にとって「できるかできないか、わからないジャンプ」で、健康体であれば彼の性格からトライすることになったであろう大技です。御三方も「跳ばないでしょう」と一致していますね。私も同感です。

 で、やはり4Loの話になってきましたね。私も最も気になっていた部分です。興味深かったのは、吉田さんの、「ジャッジは難しいことをやっているかを見ている」という部分。

 たしかに、羽生君は4Sと4Tの2種で「330.43」を出しているので、これが、「羽生はクワド2種類だけでも勝てる」論の根拠となっています。

 ただ、2種類にすると、フリーのジャンプ構成を、得意の3Aを2本入れるならば、クワドは3本に留めないといけない。逆に、フリーだけでも4Loを入れると、3Aを2本入れつつ、クワドを4本入れられるという、つまり昨季のホプレガの構成で戦えるわけです。この違いは大きい。

 そもそも、クワド2種の構成でノーミスしたとしても、330.43というスコアを出してくれるのかどうか?という問題があります。「曲も同じで、ジャンプも同じなら、良いスコアはあげられないな・・・」という「抵抗感」のようなものが、ジャッジには芽生えるかもしれません。逆に考えると、ウケがイマイチだったホプレガと同じ構成でSEIMEIを滑るなら、SEIMEIの方が当然評価は高くなるんじゃないか?、そこを陣営も狙っているかもしれません。

 (3)「SEIMEI」の負担

  高木「『SEIMEI』で世界記録を出した時の映像をあらためて見てみると、中盤のステップとか、すごく難しいことをやっているんですよ。ステップって、けっこう足首がポイントになるんですよね」

  後藤「佐藤信夫コーチに聞いたんですが、フィギュアスケートって最終的には足首ですべて調整するスポーツなんですよ」

  後藤「・・・これだけ休んでいるわけですから、フリーで出だしから目いっぱいのスピードで滑って、ジャンプを全部決めるのはけっこう難しいと思うんです。その時点での自分のスタミナを冷静に考えて、どの程度のスピードでいくかを調整し、ジャンプを跳びきって、降りきることに専念すれば勝てるんじゃないのかなと」

  吉田「逆に『ホープ&レガシー』のほうが、こういう状況だと滑りやすいかもしれないですね。それほど抑揚がなくてスローなテンポですから。『SEIMEI』って、どんどん曲調が変わっていきますよね。そこでスローな滑りをしたら、ジャッジがどう感じるのかというのはありますね。『ホープ&レガシー』であればハマっていたものが、『SEIMEI』でもうまくハマるのか。そこはちょっとわからないですね」

  後藤「要は、4分半うまく滑りきれるようなペース配分ですよね」

  吉田「スピンとかステップでレベル4を取れなくても、現実的に考えて体力をジャンプに残しておく。そういうことも勝つためには必要ですよ。特に今回の羽生選手の場合は」

 →→そこに来て、「SEIMEIは疲れる」論ですよ。え?ホプレガに戻すの?・・・さすがにそれはありえないですが、振付の部分で多少いじる(省略する)可能性はあるのかもしれません。

 この座談会は1月中旬ということで4CC前ですから、ボーヤンの復活劇の話は出てきていません。PCSに関しては、宇野選手やネイサンには及びませんが、ジャンプの精度ということだと、あの好調ぶりを持続できるなら、ボーヤンはメダル争いに十分に絡んでくるんじゃないかと。

 明日も引き続き、マガジンを見ていきたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村


フィギュアスケート ブログランキングへ
    このエントリーをはてなブックマークに追加

このページのトップヘ