On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:アレクセイ・クラスノジョン

mitsuki

 ファイナルのレビューもあと2回となりました。今日はジュニアの男子フリーの感想です。リザルト関係は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。



 まず、アメリカのトルガシェフ。須本君と並んで最年少の16歳の選手です。SPもそうですが、このフリーもジャンプに苦労しました。冒頭の3Aと4Tを転倒した後、単発のトリプルジャンプが3本連続でシングルに抜けてしまい、心ここにあらずという感じにも見えました。ただ、4Tの判定が回転不足ではなくダウングレードというのは、「ちょっと厳しいのでは?」という気もしました。160.49で6位。

 あと、これは偶然かもしれませんが、今季「ムーラン・ルージュ」を使用している選手がみんな調子を落としていて、カレン・チェンはあっさり昨季のプロに戻し、テサモエはファイナルで負け、なんか呪われてるんじゃないか?と、シャレになっていません。



 つぎに、プルキネン。私の個人的な好みのレベルで、大会前に注目していた選手ですが、まさか銀メダルを獲るとは・・・。クワドを跳ばないわけですし、正直いって、ソツコワの銀よりもサプライズでしたね。

 このショパンのプログラムの魅力は、叩きつけるピアノの鍵盤と上半身の振付がビシっとハマる場面が、随所で見られる所です。さすがに、コストルナヤのSPのようにジャンプの着氷までピアノの一音と連動するレベルではないですが、見ている側を飽きさせない演技です。大技でガツガツ行くタイプではないものの、シニアでも十分異彩を放ってくれそうな、将来楽しみな選手です。



 第3滑走は、ロシアのイグナトフ。SPを終えた時点で、3位の須本君に1.32点の僅差で迫る4位。このフリーでは、序盤の3Aは決めましたし、冒頭の4Tも周りきっての転倒ですから、この二つの大技の出来自体はまずまずなんです。

 ところが、後半に入ると、徐々にスタミナが切れてきて、ジャンプも「跳んで降りるだけ」という状態。スピンがひとつ0点になっていて、疲弊しきっていました。ジャンプ自体は、高さもあってキレイに跳べる選手なんだから、体力面が足を引っ張っているというのは、ちょっともったいない気がします。



 さて、問題のこの方、エロホフです。大会前は、彼とクラスノジョンは実力的に互角と見ていました。ただ今大会のSPで、クラスノジョンにけっこう良い点が出ていて、でも、かりに逃げ切られるとしても、まさかメダルを逃すことはないだろうと思っていました。

 音楽が流れ始めた瞬間、日本のスケオタはならば、誰もが厳粛な気持ちになる、ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番。

 ところが、途中、「えっ?」とビックリしたのは、3:00辺りの転倒です。数日前にBS朝日でこの転倒を見ているはずなんですが、YouTubeで見直してみても、声を上げてしまいました。後半の4Tを跳んだ後の、どうしてここで?という部分です。

 4:05からの最終盤の「あの部分」では、当然会場から手拍子が起こるわけですけど、もうバテバテですね。エテリの女子はジュニアもシニアもみんな体力有り余っているのに、同じチームなのになぜ?もしかして、隠れて練習サボってるとか?というような、あらぬ想像をしてしまいます。総合5位というのは、彼の実力からすると、ちょっと不甲斐ないです。



 優勝した、クラスノジョン。冒頭の4LoこそURでしたが、内容的にも2位以下をはっきり引き離しての完勝でしたね。要所要所でジャンプを着実に決めて、しかも、後半に入ってから、三連コンボ、3A、そして、3Lz+3Loも決めて、ステップもよく身体が動いています。

 演技後の雄たけび&ガッツポーズは、サッカー選手か?総合格闘家か?みたいな、闘志と喜びを同時に爆発させていましたね。

 彼のようなファイティングスピリット溢れる選手は、嫌いではありません。ぜひシニアでも頑張ってもらいたいです。



 最終滑走で、見事に銅メダルを獲得した須本君。冒頭の3Aこそ転倒しましたが、それ以外はラストの3Lzの着氷で乱れた以外は、よく我慢しましたね。

 正直、スピンやステップでスピードが落ちてくるのを見てヒヤヒヤする部分もあるんですけど、動画で見直してみると、実は本人はいたって冷静に最後まで体力の残り具合を確認しながら、出し切ったようにも見えます。

 まだ16歳。本人のやる気次第で、男子選手は、女子に比べれば長くやれるはずです。ランビに教わっている島田君がまさにそうですが、じっくりと総合力の底上げに注力してほしい所。クワドの扱いをめぐっては、平昌後はどうなるか分かりませんしね。

 正直、JGPシリーズは、女子に比べると男子はあまりマジメに見ていなかったんですけど、クラスノジョン、プルキネン、そして須本君のファイナルのメダリストに限っても、それぞれ自分の長所を生かして、頑張っていますね。須本君の全日本での飛躍、そして世界ジュニアも期待しています。

 では、また明日!

 Jun

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 「シニア女子フリー」の記事を予告していたんですが、ちょっと余裕がなかったので、金曜日に大半を執筆済の「ジュニア男子SP」のレビューをアップします。

 すでに順位は確定していますが、振り返りの意味でお付き合いください。リザルト関係は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。

 以下、滑走順に見ていきます。



 まずは、アメリカのトルガシェフ。64.73で6位。今回の参加メンバーでは、須本君とともに最年少の16歳での出場です。3Aでお手つき。3Lzは軸が傾きながらも着氷。フリップのコンボでも手をついてしまい、後ろにつけた2Tは無効に。ジャンプはミスが目立ちましたが、ステップ・スピンで全てレベルを取れているのは立派です。よく頑張ったと思います。今さら気づきましたが、同じく「月光」の花織ちゃんとは衣装の色も似ているのですね。



 つぎに、ロシアのイグナトフ。75.78で4位。出場メンバーでもっとも長身ながら、繊細な所作も魅力です。冒頭の3Aはらくらく着氷。3Lzもキレイです。フリップのコンビネーションの2ndでお手つき。曲調と身のこなし、そして甘いマスクと、ベストマッチのプログラムだと思うんですが、スピンやステップでレベルが取れていません。細かいミスにより、つづく須本君が彼の上に行けたわけですが、取りこぼしがなくなると、さらに強くなるポテンシャルを感じます。個人的に好きな選手です。



 さて、期待の須本君です。77.10で見事に3位です。イグナトフと比べてみると面白いんですが、ジャンプの構成は、種類も配置もまったく同じです。須本君は、最大の課題といえる足替えキャメルスピンでレベル2判定ながら、フリップのコンビネーションをクリーンに決めたことと、PCSでわずかに上回ったことで、イグナトフをかわすことができました。ジュニアのSPは構成ではあまり差がつかないので、細かい部分で順位がついてしまいますね。いずれにせよ、この大舞台でよくやってくれたと思います。



 アメリカのプルキネン。70.90の5位。個人的に注目している選手ですが、ネットでは、「ラルクのハイドに似ている!」なんて書き込みも見かけました。フリップのコンビネーションでステップアウトして、なんとか2Tをつけたことで減点を最小限に留めました。足替えキャメルスピンがレベル1というのは規定を満たしていなかったのでしょうね。解説のテッドさんも、演技が終わって真っ先に、彼の情感溢れる表現面を評価していました。私も彼の成長には期待しています。



 ここから、優勝候補の二人。まず、アメリカのクラスノジョン。81.33で首位発進。内容面でも文句なしです。ジュニアのSPはクワドは跳べないんですけど、4Loへの取り組みの成果か、後半のフリップのコンビネーションに2ndループをつけています。見事に決まっているので、ぜひ見てください。

 現在、男子では、シニアも含めて、2ndループをつける選手は世界で彼一人のはずなので、ぜひこの長所を堅持してもらいたいと思います。




 最終滑走がエテリ門下のエロホフ。78.39の2位。彼の方が後に滑っていて、しかもノーミスだったんですが、クラスノジョンとけっこう差がつきました。このチーム独特の内省的な選曲ですが、彼の所作自体はクラスノジョンのような荒々しい感じではなくて、よく合っています。ネットで言われていたのは、「エテリの弟子なのにジャンプ低いね」ということなんですね。ライストで見ている分には、特別低い感じはなく、ただ回転は速い印象です。そう考えると、ジャンプの高さって、コーチが一方的に教えて簡単に矯正できるものでもなさそうですね。

 以上、女子と比べると、衝撃度という点ではイマイチなんですが、さすがファイナルだけあって、それぞれに魅力的な選手が揃いました。私が好きなのは、プルキネンとイグナトフ。技の派手さでいうと、クラスノジョンという所です。

 来季の男子シニアは選手の入れ替わりがけっこうありそうので、いまのうちに、注目の若手スケーターを「青田買い」しておくのも良いと思います。

 では、また明日!

 Jun

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 JGP展望企画、男子シングル編です。出場選手は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」。ライストは「こちら」で。

 男子は日本からは須本光希君が出場。それ以外の5人の出場選手は、ロシアから2人、アメリカから3人です。ロシア5人、日本1人という女子とはやや「勢力図」が異なる所は興味深いですね。以下、各選手を見ておきます。



 (1)エロホフ

 日本のテレビ的には「イェロホフ」で通すでしょうが、ネット上では「エロ」と呼ばれて、すでにその実力を知られています。JGPシリーズは2戦2勝。優勝候補の一角です。

 エテリのチームの18歳。先日の彼女のインタでは「ロシア男子についてのボヤキ」が炸裂していましたが、たしかに、ロシア男子のシニアがそこまで強くない中、18歳までジュニアで戦わなきゃいけない事情を考えると、彼にそこまで突き抜けた力は感じません。

 このJGPブルガリア大会のフリーでは、4Tを2本、4Sを1本、3Aを1本と、シニア並の構成に挑んでいますが、クリーンに降りたのは4Sのみ。これらを完璧に決めきると、シニアでもすぐに戦えますね。

 このファイナルに関しては、クワドをすべて降りなくても勝てるとは思いますが、ベストのパフォーマンスを期待したいです。



 (2)クラスノジョン

 アメリカ代表の17歳。生まれはロシアで、もう一人の優勝候補です。昨年の羽生君の4Loの認定にあたって、彼の名前を記憶している方もおられると思います。コントロールの難しいこのジャンプを、自分のプログラムの核にして、一生懸命取り組んでいます。

 このクロアチア大会のフリーは、4LoこそURでしたが、要所要所で頑張りを見せています。特に、最終盤の3Lz+3Loは、私、これライブで見ていたんですが、「これにループつけるの?」と、ほとんど転びそうになりながら、気合いで2ndループをつけていて、ケガしないか心配になりました。フィニッシュ後の、剣を抜くキメポーズも、微笑ましいです。

 グラディエーターのプロが、全身から闘志むき出しの彼によく似合っています。羽生君とはまったく違うタイプですが、「こういう人がループに頑張って取り組んでいるのだな!」と、ぜひ覚えてあげてください。





 (3)プルキネン

 個人的に、今回の6人の出場選手の中でいちばん私好みのスケーターです。動画も2本貼りました。クワドは跳ばない選手ですが、上半身の柔らかさと、スケーティングスピードがまず目を引きますし、どこか怪しいオーラも発していて、ただものじゃありません。ジャンプ自体も高くてキレイです。

 フリーの方はショパンなんですけど、最初の「ダーン!」って所から、ゆづファンはニヤリとするはず。どんな大作曲家でも、手グセってあるんですよね。

 クラスノジョンのような肉弾系のスケーターもいれば、このプルキネンのような中性的な魅力を持つスケーターもいる。アメリカの良き伝統を継承していますよ。

 JGPシリーズのスコア的には、須本君とどっこいぐらいなのでファイナルでの台乗りは厳しいですが、ぜひこの長所を伸ばしてほしいです。要注目ですよ!



 (4)須本光希

 日本の男子はどの世代も、女子と比べて選手層が薄いんですが、よくぞファイナルに残ってくれました。この大舞台で真剣勝負をできるだけでも、大きな経験です。

 勝負ということになると、クワドが無いのでスコアの最大値は他の選手と比べて劣りますが、3Aを、SP・フリー合わせて3本降りれば、台乗りのチャンスも十分にあります。

 奈々美先生のプログラムで、輝いてほしい!そして、大西先生を泣かすぐらいの演技で存在感を見せてほしいですね。



 (5)イグナトフ

 この選手をクロアチア大会のライストで見た時、「デカいなぁ!」とビックリしたんですが、178cmで、エロホフ(177cm)やクラスノジョン(175cm)と、そこまで変わらないようですね。

 ただ、上に挙げた優勝候補の二人よりも、動きに粗さがなくて、長身トリオの中では私は一番好きです。

 ジャンプも回転が速くて、着氷も安定。シニアに上がってから「勝てる選手」になりそうなのは、このイグナトフのような予感がします。

 私はプルキネンの「怪しい魅力」に軍配を上げますが、今回来日しているジュニア男子では、日本で一番人気が出そうに思います。



 (6)トルガシェフ

 須本君と同じ16歳で、ファイナル進出者では最年少です。まず、こう言っちゃ失礼なんですが、顔は完全に欧米人なんですけど、体型が日本人的で、親しみが沸いてきます(汗)。

 SPは、坂本花織ちゃんも同じくショートで滑っている「月光」で、使用している部分もほぼ同じです。ところが、このトルガシェフはジャンプの3本中2本が前半なので、花織ちゃんとは印象が異なります。男子と女子では事情が違うので、どっちが良い悪いというのは無いですが、こんな感じになるのねぇ・・・と興味深かったです。

 ジャンプは高さもあって器用に跳んでいるんですが、スピンはけっこう足元がグラつく部分もあり、まだ若さが出ている感じです。同い年の須本君と、ぜひ切磋琢磨してほしいものです。

 羽生君の欠場で、シニアの男子シングルは私も「傍観者気分」なんですが、ジュニアの男女シングル、シニアの女子シングルはしっかり応援しつつ、海外のライバル選手も注目して、楽しみたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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