On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:エテリ・トゥトベリーゼ

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 2018年2月1日発売。Numberのバックナンバーのレビューは「こちら」で。

 まず、本号のテーマの「最強のふたり」の巻頭を飾る羽生君と宇野選手の記事ですが、残念ながら特筆事項はゼロでした。

 同様に、本田さん、佳菜ちゃん、ミッツさんの座談会も、特にハッとさせられる発言もなく、やや期待外れです。ところが、一点だけ興味深い指摘がありました。

  本田「ただ、(宇野選手は)両足で滑っている時間が長いのが少し気になります。激しく踊っているからあまり目立たないのですが、見慣れてくると逆にそこが目立ってしまう」

  村上「それは昌磨の癖ですね。疲れてくると両足になってしまうんだと思います」

 先日のフジの四大陸の解説で、大きく株を下げた武史さんですが、やっぱりテレビ向けに話す内容を取捨選択している部分もありそうです。ただ、佳菜ちゃんもよくこの指摘に同調したなと、ちょっと驚きました。

 一方、ロシア女子の特集記事は素晴らしいです。私の知らなかった情報も随所にありました。さすがにゆづファンの皆さんに「このためだけでも買いなさい!」とは言えませんが、コンビニや書店で見かけたら、ぜひこの部分は立ち読みしていただきたいです。

 ざっくり言うと、エテリコーチが率いる「サンボ70 フルスタリヌィ」というチームの成り立ち、トレーニングの概要、エテリの指導方針に加えて、選手について言えば、リプちゃん、メドちゃん、ザギちゃん、それぞれ興味深いエピソードも明かされています。WFSにもまったく負けていない、クオリティの高い仕上がりです。

 でも、せっかく取材によって得られた「素材」が素晴らしいのに、「チームは工場。生徒は原料。選手は製品。エテリが品質管理。ドゥダコフが技術開発。グレイヘンガウスがデザイン」という「まとめ」には、不快感を感じます。彼女たちの今季の演技を見たら、みんな個性豊かであることはすぐ分かるわけで、このライターはまともに試合見てるの?と。

 こういう「思い付きのたとえ話」って、だいたい不発に終わることが多いんですよね。なにより、私自身がブログで何度もそういう過ちを犯しているので(汗)。

 もう一つ、舞依ちゃん&花織ちゃんのインタも素晴らしい。全日本後、おそらく年明けに行われたものです。全日本最終日の夜10時、女子の上位6人が会場の一室に集められて・・・。「恒例行事」なんで知ってはいたことですが、つい先日のこの一件を、花織ちゃんが自分の言葉で語ると、やっぱり生々しいです。

 もちろん、もっとほのぼのとした話もあり、二人の出会いから、どのように励ましあって頑張ってきたかも語られています。これぞ、誰もが聞いてほっとする「アスリートの友情話」ですよ。

 他の競技の記事は読んでいません。今回取り上げられている選手がメダルを獲ったら、私も読むかもしれない・・・。そういう意味では、便利な一冊かもしれませんね。

 では、また明日!

 Jun

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 今日も、ジュエルズ最新号のレビューです。バックナンバーは「こちら」で。

 本号の発売は11月30日で、GPファイナルを見据えた誌面になっているんですが、ここまでトップスケーターたちが立て続けに欠場することになろうとは・・・。

 平昌五輪直前で「大事をとって」ということもあるのでしょうが、ソチ前の福岡のファイナルはここまで欠場者はいなかったはずですし、このスポーツが過酷化していることを痛感します。

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 さて、メドちゃんの欠場が残念ですが、今日はエテリコーチのインタを見ていきます。

 内容的には、今回のインタビュアー、タチアナ・フラーデ氏が執筆した、WFSのシーズンガイドの「最強女子シングル・ロシアの現在 トップスケーター・ファクトリー」と関連している部分もあります。そちらを紹介した「記事」もご参照ください。

 ―― ロシアには女子シングルをはじめ、強い選手がたくさんいますね。選手の育て方に変化があったのでしょうか。そしてなぜ、こんなに多くの選手が育っているのでしょう。

  「・・・フィギュアスケートを続ける男子はほんの数人。数が少ないから甘やかされているところもあるでしょうね。女子では許されないことが、男子では許されています。女子は本当に厳しい闘いが繰り広げられています」

  「・・・ジャンプを全種類跳ぶことができても、ロシア・カップシリーズに出場することすらできません。もっと下の世代であれば、もう少し試合に出るチャンスはありますが、13、14歳になると本当に強い選手でなければ、出場できる試合がありません。シーズンを通してひとつも試合に出場できない選手は、モチベーションも下がってしまいます

 →→ 日本の女子も、例えば、先日の全日本ジュニアを見ていると、「この年齢でまだジュニア?」という選手を見かけましたが、シニアに上がっても、GPシリーズにアサインされるのが大変ですからね。シニアに上がっても出られる試合がないから、ジュニアに留まることを選択せざるをえない。

 ロシアの場合はより過酷で、13、14歳の段階ですでに、国内の試合でさえ、優秀な選手でないと出場できないというわけですね。

 この間のスケアメで、サハノヴィッチという、「引退するつもりだったけど、プルさんの勧めで続けることにした」という17歳のスケーターがいましたが、彼女のように世界ジュニアで2度台乗りしていても、あっという間に下の世代に抜かれてしまうケースもあります。

 ―― トレーニング方法で何が変わったのでしょうか?以前よりも若いうちにジャンプを跳ぶようになっているのですか?

  「そうですね。以前よりも早い段階でジャンプを跳ぶようになっています。シングルスケーティングが進化しているので、われわれも考え方を変えようとしています。男子では、1シーズンの間に進化がものすごいスピードで進みました。ただ、なぜかこの『進化』はロシアを完全に迂回してしまいました。他の国が進化している間、ロシアは明らかに違う道をたどっていたのです。なぜそのようなことになったのか、われわれもきちんと理解はできていませんが、女子でもこの『進化』がロシアを迂回するのではないかという不安があります。ですから、他国に後れをとらないようについて行こうとしています」

 →→ ミーシンも、JGPでのインタで、ロシアは政府の支援も凄いという話をしていました。いわゆる、オリンピックで金メダルを獲ると、家が建つとか、車がもらえるとか、そういう類の話です。

 ただ、「おカネがいっぱいもらえるから」という部分だけを見ると、なぜ同じロシアなのに、女子は強くて、男子はイマイチなのか。男子の競技人口も少ないのか。エテリの言う「男子の進化はロシアを迂回した」という現象が見えにくいんですよね。

 ―― ロシアでは何歳からジャンプの練習をはじめるのですか?

  「恐怖心があまりない時期から始める必要があります。アスリートにとって一番危険なことは恐怖心じゃないでしょうか。恐怖心が大きなケガを招くことがあるからです」

  「・・・女性ホルモンが発達する前に、思春期を迎える前に始める必要があります。思春期前の女子が持つ男性ホルモンは、男子よりも多いか同等だそうです。男女の差が出始めるのは、女子が女子らしくなり、現状維持で満足し始め、4回転など考えもしなくなる頃です」

  「一方、男子は、より勇敢になるはずなのですが、なぜかロシアでは違うようです。10歳、11歳で少しずつ3回転ジャンプに取り組むようにして、そこから立ち止まることなくジャンプの習得を続けるべきだと思います。最初はオフアイスでの練習やハーネスを使った練習がいいかもしれません。最近の男子の『進化』はわれわれにとっていまだにトラウマですね

 →→ 正直言うと、エテリが男子の状況にここまで関心を持っていることが意外でした。これだけ女子選手の指導で世界的な実績を上げているのだから、男子の指導には興味が無いか、あるいは、そもそも女子を見るだけで物理的に手一杯だと思っていましたね。

 たしかに、エテリのチームには、クヴィテラシヴィリというジョージア(グルジア)の22歳の男子スケーターがいますが、成績的にはいまいちパッとしません。

 もしかすると、彼女は、ブライアンを意識しているのかもしれません。彼は、キム・ヨナをバンクーバーで勝たせて、羽生君をソチで勝たせた。平昌でも、もちろん羽生君は優勝候補の筆頭です。

 ただ、ブライアンやクリケットに関していうと、世界中からスケーターを受け入れていて、基本的にロシア人のみのエテリのチームとは状況が違います。

 女子の指導という点では、エテリの方が圧倒的に実績は上。現在クリケットで、女子シングルの有力選手は、デールマンとツルシンちゃんぐらい。しかも、デールマンはブライアンやトレーシーというよりバーケルの弟子という感じで、実質、女子のシニアで頑張っている弟子はツルシンちゃんのみですからね。

 男子を見ても、羽生君の下の世代は、いまゴゴレフ君が話題ですが、ジュンファン君も苦労しているし、エテリの所に比べたら、そんなにポコジャカと弟子が育っているわけじゃない。大変ですよね。

 いずれにせよ、「男子のオリンピック金メダリストを育てる」という部分は、エテリの中でも将来のテーマ、密かな野望なのかもしれません。「数年後にはトップ争いに加わりたい」と、別の部分で語っているので、少なくとも私は、彼女の発言からそう読み解きました。

 ―― 女子もこれから3回転半、4回転の時代に向かっていると思いますか?

  「思います。でも3回転半ジャンプのように、跳ぶ選手が一気に増えるとは思いません。跳ぶために適した腰や肩の幅、脚の長さや胴体のサイズを持ち合わせている選手は、女子では20人中1人しかいないでしょう。体格、そして回転などの身体能力の組み合わせが大事です」

  「現在、5、6人の女子選手を指導していますが、必要な資質を持ち合わせている選手は、わずか2人だけ。それ以外の選手にこれ以上の回転数を求めると、ケガにつながってしまいます。回転不足のせいで、骨折も起こり得る危険なジャンプです。ですから、教え子全員にやらせるものではありません

 →→ 引用はしなかったですが、彼女の弟子でクワドを跳んでいるトゥルソワやシェルバコワの話も出てくるんですが、「教え子全員にやらせてるわけではない」というのは少々意外でした。

 今季、JGPの女子シングルは、私は、シニア以上にマジメに見ていたぐらいなんですが、エテリの弟子もかなりタイプが違います。ファイナル前に直前特集記事を書くつもりですが、たしかに、私の大好きなコストルナヤは3Aやクワドどころか、タケノコすらやりそうな雰囲気のないスケーターです。一方で、全タケノコのパネンコワがいて、上述のトゥルソワもいる。もう一人、タラカノワという、ワイルドなスケーターもいて、4人がまったく違う。

 似ているといえば、後半にジャンプを固めることと、振付をしているグレイヘンガウスの選曲が暗いってだけですね。でも、コスちゃんはSPもフリーも暗くはないか・・・。想像以上に、弟子の特性を見て、育成する方向性を緻密に考えているようです。

 最後に、ひとつ印象的な部分がありました。

  「選手の中には、どんなに練習を積んでも、試合になるとどう見ても悲しそうな顔をしている選手がいます。幸せな表情をしていないんです。そういう選手を見ると気の毒に思いますね」

  「私はフィギュアスケートは人生を表現していると思っています。フィギュアスケートは祝祭(セレブレーション)であってほしいんです。試合も同じです。試合に対する不安があれば、それが表に出てしまいます。努力してきたこと、準備してきたことを披露したいという意欲が欠けてしまうと、それが周囲に伝わり、自分自身の足を引っ張ることになります。そういう選手がミスをするととても気まずいですし、かわいそうですね」

 「セレブレーション」といえば、Let's Go Crazyに対する解釈がそうだと、ジェフが語っていましたね(マガジン 16-17プレシーズン 29頁)。

 なんというか、エテリのチームは、優秀なスケーターを次々と輩出する、ベールに包まれた「謎の組織」という印象だったんですが、彼女なりの悩みがあり、弟子を型にハメているわけではなく、猛練習の目的がポジティブであったり、いろいろと新鮮な驚きがありました。

 メドちゃんは残念ながら来れませんが、それでも女子はジュニア・シニア合わせて5人、さらに男子ジュニアも1人弟子を連れて名古屋にやってくるので、ファイナルは注目ですね。

 では、また明日!

 Jun

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 昨日に続いて、extraのレビューです。

 メドちゃんの怪我のニュースが飛び込んできて、たしかにNHK杯でのテーピングや転倒を思い返すと、やっぱりそうだったかぁ・・・という感じです。ファイナル出場は不透明ですが、大事なのは五輪ですから、しっかり治してほしいと思います。

 私のブログの読者さまならご存知かと思いますが、私は、ロシア女子選手の中で、決して彼女は大好きなスケーターではありません。ただ、ソチ後の女子シングルを引っ張ってきたのは彼女ですし、彼女が平昌で金メダルを獲れないということになったら、気の毒にさえ思います。

 快復祈願ということで、昨日の記事で一部引用した、ロステレのEX前の彼女の会見をもう少しご紹介します。

 ・フリープログラムの変更について

 ―― フリープログラムを変更した経緯を教えてください。

  「『アンナ・カレーニナ』のプログラムも、キャラクターを演じるうえでとてもしっくりきていたので、以前から滑りたいと思っていました。ただ今季のフリーはすでに決まっていたので、最初はショートプログラムとして使っていました。でも自分にぴったりだという思いがどうしてもあって、それならメジャー大会で滑るのもいいんじゃないかということになり、ネペラ杯が終わってすぐに変えることにしました」

 ―― 変更に踏み切ることにした決め手は?

  「ネペラ杯です。別のプログラムを滑ったのですが、滑っているときもいいと思えなくて、『アンナ・カレーニナ』ほどは気持ちよく滑れなかったんです」

 ―― それはエレメンツの問題ではなく?

  「いいえ。もっとアイディア的なことです。滑っていても、感情がそれほど湧き出てこなかったなと」

 ―― まだ始まったばかりとは言え、オリンピック・シーズンにプログラムを変更することのリスクは考えませんでしたか。

  「この変更を疑うことはありませんでした。これは、踏むべき正しいステップだったと思います」



 →→ネペラ杯1試合のみでお蔵入りになった、このアベルブフ振付のプログラムについては、ジャパンオープンのレビューの際に少しコメントしました。映画音楽を細かくつないだ、ダークな感じの「いかにもメドベ」という曲だったので、「アンナ・カレーニナ」への変更は私は大歓迎でした。SPの「ノクターン」とともに、オリンピックチャンピンとなるにふさわしい、「風格」があると思います。

 ―― アンナ・カレーニナを演じるには若すぎるのではないかという声もありますが。

  「そのことは私の耳にも入っていますし、すでにチームで話し合いもしました。でも、そんなことは問題だとは思いません。この小説が書かれた時代は、25歳、26歳くらいで結婚していなかったら、いい縁談は望めないかもと思ってしまうような時代です。それに私はじきに18歳になります。もう十分、このキャラクターを演じるに足る年齢だと思いますよ」

 ―― このプログラムの振付は?

  「フリーはダニール・グレイヒンゴーズの振付です」

 ―― 「アンナ・カレーニナ」は愛と死をテーマにした物語ですので、昨季のプログラムとは離れたテーマになっていますね。

  「いえ、昨季のプログラムと同じトピックだと言えます。ただストーリーはまったく別物だし、みなさんも私のプログラムをそれぞれの解釈で見てくださっていると思います。でも、それがいいんです。みんなが自分の物語を作っていくのがいいなと思うんです。ドラマを演じて滑るのは、感情や情熱、スケーティング、苦悩を最大限表現できるので、大好きです」

 →→チラっとwikiで原作のあらすじを読んでみただけでも、単なる三角関係のドロドロだけの話じゃなくて、社会・政治情勢も絡んで、かなり複雑ですね。この質問はきっと地元のジャーナリストからのものでしょうが、国を代表する文豪の古典ですから、こういう厳しい質問が飛んでくるわけですね。いつものことながら、クレバーで気持ちの強い彼女ですから、しっかり応答しています。もう少し会見から引用します。

 ―― ジャンプをプログラムの後半に入れていますが、そのためのスタミナ強化は?

  「練習あるのみです。何度も何度も跳んで、転んで、立ちあがって、その繰り返しです」

 ―― 練習のルーティンはありますか。

  「弱いところを重点的に練習します。そうしないと強くはなれないので」

 ―― 練習の集中から自分を解放するには?

  「いちばんいい方法は静けさです。練習から帰ったら自室にこもります。音の出るものは、アクアリウム以外には、テレビも何も置いていません。そこで、無音のなかでSNSを見たり、本を読んだりしています」

 ―― この競技で自分が何かを成し遂げられるかもしれないと感じた瞬間はいつですか。

  「11歳でロシア選手権に初出場したときです。当時は年齢制限がなく、有名な選手たちと戦って、これこそ私が望んでいたものだと思いました。私もあの場所にいきたい、表彰台に上がりたいと思ったんです」

 ―― もし1日休みがあったら?

  「休みの日はお昼すぎまで起きません。あんまり音沙汰がないので、友だちはみんな怒ってるんじゃないかしら。いとこからは『もう6ヵ月も会えてない』と電話がかかってきました」

 →→「無音でSNSを見る」というのが、個人的には、ちょっと独特な感じがします。むしろ携帯やPCをいじる時間って、ほかのことをやりながらじゃないと、私は厳しい・・・。ブログの記事も、ゲーム実況や将棋の中継をかけっぱなしで、書くことが多いです。

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 さて、本誌の目玉の、エテリコーチのインタもご紹介します。短いですが、私の知らないことばかりでした。

 ―― 現在教えている国際レベルの選手は?

  「25人くらいですね」

 ―― 才能ある生徒を見出す秘訣は?

  「自分ではわからないけれど、私が美しいと感じるかどうかでしょうか。身のこなしが美しいか、音楽を感じて美しく表現することができるか。話してみて感じることもあります

 ―― トップスケーターになるために必要なものは何ですか?

  「心からフィギュアスケートを愛せなければなりません。これがいちばん重要なことです

 ―― トゥトベリーゼさんご自身がスケートを始めたのはどうして?

  「私も4歳で始めましたが、母が私にスケートをやらせたがったのです。それ以来、フィギュアスケートが私の人生のすべてです。スケート以外は何もできません。最初シングル選手でしたが、その後しばらくアイスダンスをやりました」

 ―― 現役引退後アイスショーには参加した?

  「ええ。4年くらい滑っていました。ヴィリー・ビエタクやアイス・カペーズ(※米国のアイスショー)と仕事をしていました」

 ―― アイスショーの経験で学んだことは?

  「自分の身体はもっとできる、ということです。現役時代、私にはこれは身体的に無理だと思うことがいくつもありました。でも、アイス・カペーズでは背の高い私がペアを滑ったのです。そのとき自分が望めば可能なんだということを知りました」

 ―― 1週間に何日働いているんですか?

  「毎日です。休みは取りません。子どもたちには休みはありますが、それぞれバラバラですから、私はつねに氷の上にいるのです

 ―― コーチの仕事のどんなところが好き?

  「教え子たちが進歩していく様子やメダルを取るところを見るとき、そして、彼女たちが氷の上で幸せそうな姿を見るとき、うれしく思いますね」

 ―― エフゲーニャ・メドヴェージェワの特別なところは何だと思いますか?

  「内面の強さです。彼女は自分を強くしてくれるフィギュアスケートを愛しています。彼女は決してあきらめません

 ―― では、アリーナ・ザギトワは?

  「彼女はまだ幼いわ。どうなるかはわかりません。エフゲーニャより3歳も若いのだから」

 →→どこか削るつもりだったんですが、全文タイプしてしまいました。

 「才能ある生徒」「トップスケーターになるために必要なもの」という部分で、何歳でジャンプが何種類とか、いっさいそういう話をしていないのが興味深いですね。

 というより、おそらく、彼女のチームに志願するようなスケーターは技術がある子だらけで、それはもはや大前提の話。「その中で生き残るためには?」というプラスアルファの部分で、メドベの持っているような「内面の強さ」だったり、フィギュアスケートに対してどれだけ打ち込めるか、ということなのでしょう。

 シニアのファイナルがどうなるかは未確定ですが、少なくともジュニアの女子シングルには、彼女の門下生が4人出場するので、個人的にとても楽しみにしています。

 明日はネイサンとPチャンのインタをご紹介します。

 では、また明日!

 Jun

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 2012年1月15日発行(2011年12月23日発売)。ソチ以前、もっと言うとクリケット移籍前の羽生君については、写真に限れば「フィギュアスケートファン通信」で、発言に関しても(一部写真も)『蒼い炎』や『王者のメソッド』で確認することはできます。



 ただ、「通信」の写真はあくまでも報道用ですし、羽生君の単行本の写真はサイズが小さい。「発言」も、ビッグになってから昔の発言を寄せ集めた感もあるので、当時の等身大の彼を知るには、やはりWFSのバックナンバーかなぁと、コツコツと集めています。

 これまでWFSのバックナンバーの古いものだと、「47」「49」「50」と見てきましたが、これら3冊で出会えなかった羽生君単体のインタビューを、この「51」では読むことができます。それだけでなく、写真も大きいものがしっかりあって、なかなかの掘り出し物でした。

 このインタビューは2011年11月27日、GPシリーズで羽生君が初優勝したGP第6戦のロステレコム・カップ(ロシア)の最終日に行われたものです。翌月に17歳ですね。第3戦の中国杯で4位に入っていたので、これによりGPファイナルへの出場権を獲得します。聞き手は野口美惠さんですが、以下、気になったやりとりを引用してみます。

 ――中国杯で4位となっても、「ファイナルは諦めない」「ロステレコム・カップで優勝する」と発言して、実現しましたね。

  「高い目標を置いて、それを口に出して頑張るというのが大事なんです。やりたいことを目標にするわけだから、それをやらないといけないし、手が届かないようなものを「いつか掴んでやる」という思いでスケートをやっているんです

 ――去年もここロシア大会にきました。

  「去年はNHK杯で会心の出来で4位。次は表彰台に乗れるぞって自信でロシアに来たんですよね。シニアは甘くないけど、自信だけはある、みたいな。今年は、中国杯で悔しいミスをして4位で、悔しさを抱えてロシアに来た。この逆の気持ちがよかったです。自分が僅差で負けて表彰台を逃した後の試合。アレをやれば、アレをやらなければ、という悔しさを胸に刻んで。ぼくの場合、悔しさってすごい原動力なんです

 ――去年はジュニア上がりで観るもの聞くもの目新しい、みたいな雰囲気でしたね。

  「去年は周りの選手から学ぼうとしていました。NHK杯では高橋大輔選手や無良崇人選手。ロシアでもパトリックの後を追って滑って、滑りを学ぼうとしていました。アイスショーでキョロキョロしたり、試合が終わってみてから何かを吸収していたことに気づく、というなら良いけど、試合で自分に集中できていないのはダメ。(阿部)奈々美先生に『もっと自分に集中して』って言われても耳に入らなかったんですよね。結局去年は7位に」

 ――今年は中国杯で4位となって、よく諦めませんでしたね。

  「『このままだと最終5位だな』って泣きそうになりながらガチンスキーの演技を見ていた時、奈々美先生に『何諦めてるの?諦めてるならロシア行くの辞めよう』と言われていました。結果4位になって、先生も『1位になればいいじゃん』と言ってくれて、その時からロシアに来るまでずっと、優勝だけを考えていました

 ――ファイナルに向けて、「原動力」である悔しさはありますか?

  「中国杯では2本とも4トウが決まって『自分はファイナルに出れるレベルだ』という自信はあったんです。それが自信になりすぎたかな?そういう自信過剰になって、気持ちが先急ぐと試合でミスをする。そのミスを反省して悔しさをバネに次の試合は頑張って結果が出る。するとまた自信がついて無理な目標を立てて、ミスをする。その繰り返しです。そうやって上を目指していくんです。でもやっぱりそのアドバイスや課題を奈々美先生と話し合っていることが、意味があります

 ――ロシアGPでは、演技構成点も7点台とかなり伸びましたね。ジェレミー・アボット、ハビエル・フェルナンデスに次いで3番目に高いスコアでした。

  「・・・・・・ハビエルは、あれはブライアン・オーサーの所の滑りって感じで。やっぱり上半身と下半身が一体になった流れがあります」

 新刊の『蒼い炎II』を読んでいて、「悔しさを原動力に」という表現はあまり見かけなかった印象です。ただ、羽生君の「挑戦する姿勢」というのは、この短いインタを読んでみても、奈々美先生の影響が物凄く大きいなと思いますね。ブライアンとキャラが全然違うのがはっきり分かります。

 若い頃の羽生君が奈々美先生流のスピリットを叩き込まれたからこそ、現在の彼は温厚なブライアンとうまく噛み合っているような気もします。

 さて、最後の二枚の画像は、ソチ前に日本でも大注目だったリプちゃんのジュニア時代の写真です。いやぁ、この頃はさらに細かったんだなぁと驚くとともに、もっとショックだったのは、あのいつもキスクラで憮然とした表情をしている女コーチと笑顔でフレームに収まっているということ。あのコーチ、笑うことあるんだ!・・・・・って、当たり前なんでしょうけど、昨日の佐野先生の若い頃の写真以上にレアな一枚でした。

 では、また明日!

 Jun

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