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 昨日の記事に対して、特にジョニーのファンの方から反響をいただいたので、もう少し分厚くご紹介したいと思います。

 こちらの雑誌は、2008年3月にスウェーデンのイエテボリで開催された世界選手権の特集号です。順位等はwikiをご参照ください。プロトコルも見ることができます。





 まず、ジョニーのこのワールドの演技を見て、上半身の動き、とくに肘から指先の使い方に特徴があって、現役選手だとアダム・リッポンがジョニーから相当影響受けてそうだなぁ・・・と感じました。ただ、ディスリじゃないですけど、アダムってもう少し動きが細かい印象があって、つまりジョニーの方がゆったりしていてスケールが大きく感じます。

 で、「意外」と言っちゃファンの方に怒られそうですけど、ジャンプもいまの基準で見てもすごく上手い!フリーのクワドこそDGを取られましたが、他はどのジャンプも高いし着氷も安定している。フリー後半はちょっとスピードが落ちてますが、それでもしっかり滑りきっています。

 実は、FaOI幕張で披露したHow it endsを見た際、とくに曲の後半部分は、意外性がありつつも難しい曲調で、衣装のことをよく言われる彼だけど、曲選びからして普通じゃないよなー!と、感心していました。こうやって世界のトップで戦っていた頃のプログラムを見ても、どこかフィギュアスケートの定番を外した選曲で、見ていて楽しいです。

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 さて、以上を踏まえて、雑誌の中身の方へ。この世界選手権では、クワドを跳ばなかったジェフが1位、クワドを降りたものの2位だったジュベール、クワドにトライしたがほとんど得点はもらえなかったジョニーが3位という結果だった、ということは昨日も触れました。

 で、ジュベールという人は、けっこう思ったことを口にしちゃうタイプなんだなぁと、本誌を読んでいて感じましたね。フリー後の記者会見ではこう不満をぶちまけています。

  「ジェフリーはSP、フリーとも完璧な演技でした。でも彼は4回転に挑まなかった。ステファンは2度挑み、ダイスケも挑んだ。この採点方式では、難しいことに挑戦するよりも、シンプルなプログラムをノーミスですべった方が高く評価されることに、失望しました」

 これだけではなく、他のインタでも、プルシェンコが復帰することについて聞かれると、こんな感じです。

  「ショーで会ったけれど、体重が増えていたしジャンプもあまり跳べなかった。本当に復帰するなら大変だと思う」

 そういうわけで、プレカンでは、ジェフに対して「4回転なしで勝ったことに謝罪の必要性はあるか?」という、まったくもって意味不明な質問まで投下されたりして(※しかもそれはカナダ紙の記者からだったそうです。日本の青なんとかさんや高なんとかさんがマシに思えます)、もちろんジェフは「全くない。このスポーツは一つのジャンプではなく、トータル的なものです」と反論していたようです。

 じゃ、ジョニーはどうだったか?

  「4回転ジャンプは、プログラムの中でかなりの武器になるとは思う。でもそればかり考えてしまうのは良くないね。ジャンプだけじゃなくて、スピンやフットワークもできなきゃいけないと思うんだ。だからクワドは、できるに越したことはないけれど、スケートの中で一番大切な要素だとは思っていない。僕も今回はフリーにクワドを入れたけど、練習であまり調子が良くなければ、無理して入れるつもりはないよ」

 プレカンでジュベールの上述の発言が始まると、隣に座っていたジョニーは「所在なげに用意されていたミネラルウォーターを口にした」と本誌では描写されています。

 また、こうも書かれています。

  「・・・ジョニーは4回転について聞かれると、いつもあまり興味がなさそうな答えをする。『もう何度も何度も聞かれて、うんざりだ』という発言もしている。ジュベールのように、このジャンプに強いこだわりを持っているわけではない。ただ、『跳ばなきゃしょうがないから練習してるし、試合でもチャレンジするんだ』とでも言いたげだ」

 さて、昨日は「ジョニーと日本」という部分にフォーカスしましたが、今日は、「振付」について訊かれた部分を拾ってみます。

  「大好きな振付師は……やっぱり僕が一緒にプログラムを作ってきた、タチアナ(・タラソワ)とマリーナ・アニシアかな。タチアナが作ったナンバーの中で一番好きなのは、ヤグディンの『ウィンター』!その次に好きなのは僕の『スワン』だよ。僕が頼んだことのない振付師だったら、サーシャ・ズーリンもいい振り付けをすると思うし、ニコライ・モロゾフもいい。こうしてみると、ロシア人振付師ばかりだけれど(笑)。ニコライの作品で好きなのは、大輔の『ロクサーヌのタンゴ』だね。でも美姫や大輔のステップなどを見ると分かるけれど、彼の振り付けって、どのプログラムもけっこう似たところがあるかな……。でも、彼が素晴らしい振付師であることに、変わりはないけれど!」

  「僕もこれまで、プログラムの上ではいろいろな試行錯誤をしてきました。去年、マリーナと一緒に作ったスタイルも、今までの僕とは違うことができて、うれしかった。でもやはり、僕の理想のプログラムは、オリンピックのショートプログラムで滑った『スワン』なんだ。いつも、あれを超えるようなプログラムを作っていかなきゃ、と思ってる



 →→ご存じのように、羽生君にNotte Stellataの楽曲をプレゼントしたのはタラソワさんですが、そのタラソワさんが「スワン」をジョニーのために、しかも大事なトリノ五輪のシーズンのSPとして作り上げていたとは知りませんでした。

  ほれ!やっぱり!タラおばちゃんも、羽生君にはジョニーに通じるもんを感じとるんやで!

 なんて、ドヤ顔で言うつもりはないですが、そんなことよりも、この06年のスワンも、08年のワールドに負けず劣らず、まずジャンプが素晴らしい。ジャンプが高くて、実はジャンプの人なの?と思ってしまうぐらい。

 さすがに競技用のプロなんで、Notte Stellataとは違って、キビキビとした作りですが、衣装も含めて、どっちが良い悪いではなく、こういう感じで作るんだなぁ・・・と、両者を比較することで見えてくる特徴もあって、面白かったです。

  「僕なら振付師になれそう?そうだね、今も小さい選手に振り付けをすることはあるし、それもすごく楽しい。いつかはいい振付師になりたいな、と思ってる。でもそれは、競技を引退するまでお預けだよ。今の僕には振り付けは無理。だって……ほかの選手のために何かいい振りを思い付いたら、それを人に教えたりしないで、僕は自分がやりたくなっちゃうから(笑)。とにかくどんなプログラムを作るにしても、今持てる自分の力をすべて発揮して作り上げたいと思ってるんだ」

 ジョニーのwikiでプログラムをざっと見ていると、彼が絶賛しているタラソワさんとの作品は、スワンも含めてクラシックが多いですね。その中、おっ!と目を引いたのは、04-05シーズンの「ロンド・カプリチオーソ」です。



 なぜかというと、昨季大活躍を果たし、FaOIでは神戸から参加している三原舞依ちゃんのSPだったからです。舞依ちゃんの振り付けはマッシモですが、舞依ちゃんは、ジョニーがこの曲を滑っていたことは知らないかもしれませんね・・・。

 今晩、ジョニーの雄姿を集中的に見ましたけど、10年以上前の演技であっても、いいものはいいですね。日本の若手スケーターも「表現力」とか「芸術性」ということを口にするなら、ぜひジョニーを見てほしいなと思います。

 では、また明日!

 Jun

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