On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:バラード第1番

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 2017年10月15日発売。毎年この時期に発売されるWFSのガイドブックです。羽生君の写真については、オータム・トロント公開練習と非常にハイクオリティですが、さすがにボリュームは少なめです。これ目当てに購入を勧めるほどではありません。気になる方は、あらかじめ立ち読みをした方がいいですね。別冊ガイドのバックナンバーは「こちら」。

 まず、本書を手にして、真っ先に私がチェックしたのは、「注目スケーター選手名鑑 2017-2018(海外 LADIES)」のところでした。JGPファイナル行きを決めた、トゥルソワ、パネンコワ、タラカノワ、コストルナヤ、サモドゥロワは掲載されてるかな?と思ったんですが、この5人の情報は残念ながらゼロでした。

 逆に、上記5人に譲る形で、JGPには一戦のみの出場に留まった、グバノワ、コンスタンチノワ、フェディチキナ、あるいはJGP不参加のヌグマノワは掲載されていて、まさにロシア女子の競争の激しさを物語っています。

 日本に関しては、ブレイクした荒木菜那ちゃんはジュニア選手の一番最後の扱いですが、「ジュニアGP初出場でメダル獲得の大金星を挙げた15歳」としっかり最新情報がフォローされています。

 もちろん、羽生君もショートのPBはオータムの112.72に、須本君のJGP初優勝の情報も入っていて、けっこうギリギリまで編集作業をしていたのでしょう。ということは、ロシア女子の若手選手を入れること自体は不可能ではなかったものの、写真の準備ができなかったのかな?とか、その辺りを想像しながら、楽しめました。

 さて、8月31日に発売された「WFS No.79」では、トロント公開練習の後の出版だったにも関わらず、メディアデー2日目の羽生君の独占インタは収録されていませんでした。今回購入した最大の目的は、そこをチェックすることにありました(20~21頁)。

 ―― ショートプログラムを「バラード第1番」に決めたときに「少し迷いがあった」と話されていましたね。

  「・・・もともと、『Let's Go Crazy』を選んだときに、これを2年使いたいという願望がありました。やっぱり『パリの散歩道』をやったときみたいに、いいジンクスになるな、みたいな気持ちがあって。ただ、じゃあこれから『Let's Go Crazy』を本当にオリンピックのキャラクターにしていいのか、それが本当にオリンピックの楽曲として合うのかどうか。いろいろ考えた結果、『バラード第1番』がいちばん自分らしいかなと。いちばん自分を表現しきれるというところに行きつきました」

 ―― 平昌オリンピックが迫ってきていますが、その先の風景はどんなふうに見えていますか。

  「そうですね……とくに考えてないです。もちろんスケートが好きなので、やめるとか、やるとか、そういうことって全然考えていなくて、とにかくいま何ができるのかな、いま何をすべきなのかなということに全力を注いでいる状態です」

 ―― 「SEIMEI」に関しても、「バラード第1番」に関しても、「自分に合っている」という表現をされますけれど、どこに合っていると感じていますか?

  「たとえば作曲家がいれば演奏家がいる、みたいなものかなって思うんですね。・・・作曲家の意思と、演奏家の意思と、それから作詞とか編曲とかあるのかもしれないですが、そういうそれぞれの思いがすべて、自分の思い描いている理想に一致する。そういうのがいちばんなんじゃないかなと思います。呼吸のリズムであったり、楽器を弾くときにもやはり呼吸は大事じゃないですか。そういったところがうまく合うというのが、この『バラード第1番』と『SEIMEI』なのかなと思います」

 ―― 衣装を変える予定などは?

  「マイナーチェンジはします。よりその曲に合った、よりぼくに合ったものになっているなと感じていただけるような衣装にしたいなと思っています。ぼくはデザインには関わらないですけど、出来上がったときに、どういう感覚であるかというのはすごく大事にしています

 →→当初プリンスを2シーズン使うことを考えていた理由に、パリ散のゲン担ぎ的な気持ちもあった、というのは初耳です。ここだけでも、本書を買った価値があると個人的に思っています。

 サラっと平昌後のことを訊いているわけですが、ふと思ったのが、羽生君って、報ステで「圧倒的に勝つ。最終Gの全員がノーミスしている中でも勝つ」という強気を見せている反面、そのような発言をするにあたって「退路を断つ」ようなことはアピールしないんですよね。例えば、「この五輪で引退します。最後だから死ぬ気でやる」とは言わない。

 もちろん、彼の真意は分かりません。きっと、スポンサーや様々な大人の事情を鑑みて、軽々には言えないのでしょう。でも、それとは関係なく、アスリートとしてはベストを尽くしますよ、というところが、プロフェッショナルだなと思います。

 つぎに、ジェフのインタを。「Life Vol.11」では、特に羽生君との関係の「変化」についてコメントしていましたが、本誌ではより「バラ1」自体にフォーカスした発言が引き出されています(24~25頁)。

 ―― 2014年夏、最初に「バラード第1番」が披露されたとき、バトルさんはそのなかに込めた物語を話してくださいました。「オリンピックのあと彼はひっぱりだこで、彼があらゆる方向へと引っ張られ、張りつめている姿が浮かんだ。だから彼が動き始めた瞬間に、氷の上にいる彼だけの特別な瞬間が始まって、そのほかのことは全部どうでもよくなる。そういう物語を考えた」と。(※参考「WFS 65(Sep.2014)」)

  「やはり、彼が描き出す物語は少し変わったと思います。いまの彼には、あのころにはなかったものが備わっている。威厳や主導権といったイメージを氷の上に持ち込んでいると思う。過去数年でユヅルが築き上げてきた氷上での存在感の大きさを目にするのはとても印象深いものです。ソチ・オリンピックで勝ったとき、彼はそれでもとても若かった。だからまだ、大人たちに囲まれて、ある種の脆さを感じさせたんです」

  「けれどいまは、しっかりと自信をもち、自分の主張ができる存在になりました。スケーターとしてだけでなく、ひとりの人間として強くなった。彼が滑るのを見ていると、視線ひとつ、姿勢ひとつ取っても、まるで別人のように感じるときがあります。不確かさや自信のなさがなくなった。そういう変化、進歩を見てくることができたのは、コリオグラファーとしてもとても興味深いことでした」

 ―― 2015-2016シーズンに羽生選手がグランプリファイナルで世界最高得点(当時)を出したとき、「ジャンプが決まるようになってきて、芸術面でもやっと自分らしく滑れるようになった」と話していました。技術面と芸術面の兼ね合いについて、今季とくに気を配ったことはありますか。

  「それもすべてコミュニケーションにかかっているんですよ。結局、滑るのはスケーター本人ですから、どうしたら引っかかりがなく、スムーズに滑れるのかは、スケーターから言ってもらうしかない。どこにも違和感がないような振付を作り上げることによって、スケーターは競技の場でテクニックのことを忘れて、完全にその瞬間に入り込むことができる」

  「最高の演技というのは、だいたいにおいて、技術を忘れ去って、努力しないでもすべてがうまくいくというような状況下でできるものなんです。とても珍しいことですが、失敗するかもといったような心配事は消え去って、感じるままに滑ることができたとき、そのプログラムは完成したと言えるんです」

 ―― その意味では、昨シーズンのSP「Let's Go Crazy」の経験も生きるでしょうね。

  「その通り。彼の演技は見ていて楽しかった。緊張しているときは、キャラクターになりきることができないのが普通だけれど、彼はやり遂げた。『Let's Go Crazy』を1シーズン滑ったことで、観客と真の意味で結びつくのがどういうことなのかをユヅルは感じ取ってくれたのではないかと思うんです。そして、気持ちを解放するということをね」

 →→バラ1を(そしてSEIMEIも)ふたたび演じるという決断を、力強く後押ししてくれるコメントだと思います。

 スムーズな演技を実現するようなプログラムが生まれるには、「スケーターから言ってもらうしかない」というのは、私の持っていたイメージからすると逆の発想でした。

 例えば、普段日本を拠点とするスケーターが「プログラムをブラッシュアップするために(振付師のいる)カナダに滞在」という報道がなされるとき、振付師のアイデアをもっと正確に表現できるようにするため、と私は考えていました。もちろん、これは振付師によって程度はあるでしょうが、スケーターの特徴を考えて、元のアイデアを場合によっては修正・変更する作業も大いにあるのでしょうね。

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 そう考えると、振付師が近くにいる、というのはやはり大きなアドバンテージがありそうです。エテリ組が、たとえ似たようなプログラムばかりという批判を受けても、若手選手のプログラムの多くをグレイヘンガウス(この人、実はまだ26歳だそうです)に担当させているというのも、その辺りを考えているのかもしれません。

 ロステレ杯ももう間もなくですので、明日も本書の残りの記事を見ておきたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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 どのブロガーさんもこの話題で持ち切りのはずですね。普段の私は、試合の感想を除いて、タイムリーなネタを記事にする際は、ちょっと時期を後ろにズラしたい派なんですが、さすがにこの超一級品の内容を見過ごすわけにはいきません。

 テキストでも読めるのですが、対談にあたって、松田さんによるバラ1の生演奏が冒頭に入っているので、まずは、動画視聴を断然オススメします。



 まず、羽生君のプログラムでも使用されているツィマーマンのバージョンは、私も上のアルバムを丸々iPhoneに入れています。ただ、映像等は見たことがないので、まず今回の対談の何が凄いかって、松田さんの生演奏のパワーとメリハリなんですよね。

 演奏者によって、同じ曲でも当然解釈は違ってくるはずで、ツィマーマンの音源と比べると、けっこう大胆にタメを入れてくるんだなぁと、どこが良い悪いなんてとても私には論評できないですが、面白いなぁと感じました。

 羽生君も、目をつむったり、しかしたびたび目を開けて松田さんの様子を注意深く観察していたり、音に浸りたい気持ちと、視覚からも松田さんのエネルギーを吸収したいという気持ち、その二つの感情の中にいるような、そんな印象を受けました。

 松田さんは1996年生まれで、羽生君よりも2年下ということで、基本的に羽生君が積極的に語り掛ける感じではあります。

 ただ、世界最高峰の厳しい現場で研鑽を積んできた松田さんですから、「私が!私が!」という自我を出す所もなく、本当に謙虚です。しかし、羽生君に意見を求められた時には、「知的な返答」が返ってくるので、羽生君も感心しきりでしたね。

 以下、印象的だった部分を拾ってみます。

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  「今回は、ゴールズワージーの『フォーサイト家物語』に出てくる、ソームスがイレンを想う気持ちを音楽にしてみようかなと考えました」

 →→どういう本?と思ってアマゾンで検索をかけたら、邦訳が1960年代出版の現在入手困難な状態。ただ、日本では海外ドラマで有名みたいですね。私も、英国のドラマ版のあらすじを見てみました。「フォーサイト家」「ドラマ」でけっこうヒットしますので、気になる方はチェックしてみてください。

 
松田さんが実際に読んだ本と、この「あらすじ」がどれだけ一致しているか分からないですが、不正確であることを前提に一行でまとめると、「いいとこのぼっちゃん(ソームス)が一目惚れで結婚しちゃったんだけど、嫁(イレン=アイリーニ)は夫をほっぽって若い建築家と恋仲になり、やっぱり報われなかった」という感じでしょうか。

 「どういう本なんですか?」と羽生君は訊かなかったんでしょうか。わざわざ「今回は」とまで松田さんはおっしゃってるわけですから、何か深い意味があるかもしれない。私だったら絶対に気になります。

  「スケートは音を出している感覚に近いのかなと思いました。・・・滑っているときに『この人、曲に合わせて滑ってるんじゃないな』っていうのを感じてもらいたいなとは思っています」

 →→ふと思ったのは、今季の紀平さんの「道」の中で、曲調がガラっと明るくなるのに、その前のゆったりとした曲調からのスピンが続いている部分があります。あれはジェフが振付なんですけど、見ている側からすると「曲と合っていない」という印象を受けるんですが、でも、「曲に合わせて滑ってるんじゃない」という考え方からすると、そこがフィギュアスケーターとしての表現なのかなという気もします。

  「(演奏会でミスをしても)もう忘れちゃう。シャットアウトしないと、その後に、また同じことが繰り返される可能性があったり・・・曲が続いていかないので、なかったことにしています」

 →→ここでは、羽生君も「僕もジャンプのミスを忘れてしまうことがあります」と同意しています。フィギュアスケートの演技と、ピアノリサイタルでは、演じる時間が違うとはいえ、いちいちミスを気にしていては、やってられないということですね。

 羽生君も競技体験に基づく話をしていて、特に「(プログラムに意味が)入っている」から、解釈は観客にゆだねるというくだりは、おそらく「レクイエム」で得た経験ですね。また「SEIMEI」で「振りや基本動作に意味を持たせる」というのは、野村萬斎さんとの対談も元になっているはずで、それを気鋭のピアニストにぶつけるという面白さもあり、もっと色々と聞いてみたかったです。

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 いまは無い雑誌なので大丈夫だろうと思い、羽生君が2011年9月にモスクワに1週間の合宿に参加した際の情報を補足しておきます。

 では、また明日!

 Jun

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 2017年8月12日発売。バックナンバーについては「こちら」。

 今回は、羽生君が約50頁、真央ちゃんが約30頁、という比率です。

 まだ17-18シーズンに入っておらず、しかも「SEIMEI」再登板の発表の時点ですでに中身は出来ていただろうこと、他方で、真央ちゃんはプロ転向後も「The Ice」をしっかり成功させたこと、以上を考えると、バックナンバーと比べて羽生君比率がやや下がるのは仕方のないところです。その点をご注意ください。

 両面ポスターについては、表紙左上にあるように、今年のFaOI幕張のバラ1と、14年4月のスターズオンアイスとなっています。

 中身について。羽生君の部分は三部構成になっています。

 (1)YUZURU HANYU 2016-2017 HAPPY MOMENTS(01~12頁)

 タイトルの通り、16-17シーズンの羽生君の「笑顔写真」の詰め合わせです。ただ、時期的には、ヘルシンキワールド、仙台のモニュメント除幕式、JOC合同合宿、国別対抗戦と4月以降のものが多いです。

 唯一、マルセイユのGPFの記者会見が一枚だけありますね。この企画で収められているものは、すでに皆さん「通信」等の雑誌でご存知の写真が大半だと思います。

 (2)「バラ1」徹底特集(12~29頁)

 過去のシーズンの「バラ1」の写真が多いのかと思いきや、初年度は、14年全日本、15年ワールドの2枚、2シーズン目は、15年オータム&スケカナの2枚、計4ページのみです。

 じゃ、それ以外は?となると、今年の幕張と新潟のFaOIの方が多く収録されていて、新潟「パリ散」のエアギターの写真も入っています。FaOIの幕張と新潟のオープニング&フィナーレの写真が4ページ分、この企画の後ろに入っています。ちなみに、写真のクレジットを見る限り、やはり神戸公演のものはなかったです。

 企画のタイトルから、バラ1を網羅する内容を想像したんですが、今年のFaOIの写真が大半です。

 まぁ、この後ろの企画が過去のアイスショー特集なんで、ここに過去のバラ1の写真を入れすぎると、「古い写真ばっかり」という印象を与えてしまうという懸念があったのかなと。

 (3)「羽生結弦 華麗なるアイスショーの歴史」(30~47頁)

 この企画は、2016年から2008年へと、一年を見開き2ページずつさかのぼっていくという形式です。

 そう考えると、このひとつ前の企画の終盤に、17年のFaOIを配置したことで、いまこの瞬間から、そのままスッと、「アイスショーでのゆづ」の歴史を振り返ることができるわけですね。編集者が意図していることは、なんとなく分かった気がします。

 以上、ざっと見ていきました。今年のFaOIの写真を、この雑誌ならではの大型サイズで見られるのは、やっぱり価値があると思います。アイスショー企画も、「素早く歴史を振り返る」という意味でとても便利です。ただ、過去のバラ1の写真はもう少し入っていてもよかったかな?というのが、私自身の正直な感想です。

 では、また明日!

 Jun

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nigata

 フィギュアスケートTV、面白かったですね!

 全編語りたい所だらけで、1回の記事にするのがもったいないぐらいです。

 まぁ、おそらく今週は毎日最低一回はこの録画を見直すことになるので、以下は、暫定的な感想としておきます。

 (1)無良君が・・・

 SPの振付をマッシモがやるということで、リンク脇にてiPhoneで曲を色々とかけまくっていましたね。

  でも、これ、無良君に合っているかどうかではなく、単にマッシモが好きな曲を次々にかけてるだけだろ!

 と、ツッコミを入れたくなりましたね。

 いや、スティービー・ワンダーとか、マイケル・ジャクソンとか、まぁ、合うかどうかは別にして、いいと思うんですよ。

 でもね、私は見逃さなかった(聞き逃さなかった)ですよ。ドサクサに紛れて、この曲まで流していたのを!





 さすがに「見てられない!?」とばかりに、横からマリーナが苦言を呈していましたよね。

 いやぁ、彼にとって最後のオリンピックシーズンですから、『倦怠期です』にならなくてよかったです。他方、刑事君も両方マッシモですけど、SP・フリーの組み合わせはなかなかだと思うのになぁ。

 (2)真凜ちゃんと舞依ちゃん

 真凜ちゃんは、やはりSPはジェフでしたか。さすがジェフは真凜ちゃんをよく見てるなぁ、と感心したのは、「彼女は滑らかな動きが特徴だったけど、この楽曲でシャープな動きを習得してほしい」「スローでソフトな動きよりエネルギーが必要。それが今年の挑戦課題となるでしょう」というようなリクエストを出していた所。

 真凜ちゃんの長所を熟知した上で、「あえて殻を破るようなチャレンジをさせる」というジェフの手法は、羽生君の歴代のSPを見てもそうでしたから、ぜひそのジェフの高い要求に真凜ちゃんも応えてほしいものです。「キビキビ感」は衣装も大事なのかなと想像しています。

 舞依ちゃんのカナダでのデイヴィッドとの振付の映像も興味深かったです。身体がまずキレてて、動きもなめらかだから、デイヴィッドも絶賛していましたね。

 SPの「リベルタンゴ」はかなり攻めた振付ですから、デイヴィッドは、王道を行く、優雅で気品に溢れた良質なフリープログラムに仕上げてくれそうです。

 よくよく考えると、真凜ちゃんも舞依ちゃんもSPはタンゴ。そして二人ともフリーはデイヴィッドの振付。

 なんだか、気が早いですけど、二人が技術的にも絶好調でシーズンを戦ったら、どちらか、あるいは二人ともにオリンピックに行っちゃうんじゃない?・・・と、そんな自信と充実ぶりを感じました。

 (3)FaOI新潟のゆづ

 クリケットの話は、まぁいいでしょう。ジュンファン君、また背が伸びた?なんて感じながら見ていました。

 さて、新潟のバラ1でしたが、私が絶賛していた4T+3Tの「ガン!」という腕の所は、無くなってましたね(汗)。

 その代わり、このコンビネーションジャンプは幕張の時よりも少し早く跳んでいて、その後のステップの振付に(特に上半身で)、「新しく面白い部分」が追加されていると感じました。

 パリ散は、まぁ、今野竹雄さんに無茶ぶり(笑)するだけあって、当の本人のキレキレ具合に、驚嘆しました。

 もちろん、ギターもかっこよかったですよ。あの美麗なリードの部分をミスなく弾きこなしていて、さすがプロです。

 ただ、あのパリ散のステップには、鳥肌が立って、震えがきましたね。新潟でのリハーサルだけであそこまで仕上げちゃったんでしょうか?ヘランジもちょっと「タメ」があって、マイナーチェンジされていたようで、かっこよかったです。

 最後に「拍手コメント」で質問がありましたので、ご紹介します。

  「羽生君のフリーの振付はデイヴィッド・ウィルソンで決まりなのですか?」

 私の知る限り、「デイヴィッド説」は、以下の記事でしか確認していません。

 「羽生結弦、パートナーと決別…五輪連覇のため下した苦渋の決断」(女性自身、2017/4/29)

 まぁ、真相は分かりません。シェイリーンかもしれないし、デイヴィッドかもしれないし、まったく別の第三者かもしれません。もしかしたら、フリープログラムも「再登板」かもしれない。

 ただ、8月に予定されているメディアデーまで一か月を切っているはずですから、もう後は楽しみに待つことにしましょう。どうなろうとも、羽生君の決断を支持したいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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 昨日は「パリ散」だけで終わってしまったので、今日は2本を目標にします。ちなみに、今回は、「フィギュアスケート音源案内」さんを参考にさせてもらいました(※2015年秋で更新が止まっているのは残念!)。



 まずは、13-14の「ロミジュリ」です。皆さんには釈迦に説法でしょうが、基本的な舞台設定を確認しておきましょう。

 16世紀~17世紀にイングランドで活躍した劇作家シェイクスピアによる作品。舞台は14世紀のイタリアのヴェローナ。モンタギュー家とキャピュレット家という二つのファミリーが対立をしていた。モンタギュー家には一人息子のロミオ、キャピュレット家には一人娘にジュリエットがいて、この二人が、禁断の愛にハマってしまう・・・。

 いとうさんの解説によると、ヴェローナにこのようなファミリーの対立自体はあったようで、それをベースにしていながらも、そのふた家族の子どもたちが恋に落ちたかどうかはわかっていないようですね。

 羽生君のプログラムに採用された楽曲は、1968年発表のフランコ・ゼフィレッリ監督作品の映画(ニーノ・ロータ作曲)からのもの。この68年の映画の楽曲が、本田真凛ちゃんの今季のフリーにも使われたという話は、先日記事でご紹介した通りです。

 YouTubeに音源をリスト化してくれた方がおられます。前述の「フィギュアスケート音源案内」さんの「羽生君の項目」と照合しつつ、気になる方はチェックしてみてください。

 さて、プログラムの冒頭から4S→4T→3Fへと、前半の曲調は不穏な感じで始まりますよね。映画でこのパートは、両ファミリーの抗争の中で、ロミオがその親友マキューシオを目の前で殺されたことで、キャピュレット家の若者グループを追いかけるシーンで流れるようです。結果的にロミオは、キャピュレット家のティボルトを刺し殺します。また、この曲は、ロミオがジュリエットの死を伝え聞き、追放先から馬で駆け付けるシーンでも使われます。

 いとうさんは、羽生君の演技について、「羽生が強面で演技しているのは、若さゆえに抑えがきかない怒りと悲しみを表現しているのだろう。受け入れがたい事実と動揺が感じ取れる」、「激しいステップは、ロミオの感情とティボルトとの決闘を、続く大きなスピンは、起こってしまった事の重大さを想起させる」と解説しています。

 後半で特に印象的なのはお馴染みの「愛のテーマ」ですね。ジュリエットの亡骸との再会。仮死と知らずに嘆き悲しみ、自らの命を絶つロミオ。まもなく目を覚ましたジュリエットが、短剣で胸を突いて後を追います。

 「さまざまな運命のいたずらや不条理、心の機微や罪深さを、羽生は実に繊細に表現している」といとうさんは言います。

 そして、「演技終盤のイナバウアーは、(抗争で血を流す両家の)愚かな人間たちを戒める十字架のようでもある」「ラストまでの流れは、もはやロミオでもジュリエットでもなく、シェイクスピア劇特有の「語り部」を演じているかのようだ。羽生の舞台はそっと幕を下ろす」と、いとうさんは、このように結んでいます。

 そうなると、羽生君の昔の発言から、この部分を紹介しないわけにはいきません。これは、11-12シーズンの旧ロミジュリに関する取材なんですが、この時はやはり自身が演じているのはロミオで、聞き手の山本夢子さんが「ジュリエットがいませんよ!」と突っ込むと、

  「みなさん、僕のジュリエットになってください!」

 という、ゆづファンならば、悶絶・昇天確実の発言を引き出していたのでした。そう考えると、いとうさんの「ゆづ=語り部説」は、これはこれでうまくまとめたもんだなぁと、感心します。



 次に、「バラード第1番ト短調」(14-15、15-16)です。えー、まず、私はクラシックについてはほとんど知りません。父はクラシック愛好家なんですが、私はまったくその嗜好を受け継ぎませんでした。

 ただ、これはショパンのファンの方にはお叱りを受けることを覚悟で言いますけど、このバラードも含めて、ショパンの曲って、私のイメージする「クラシック」という感じがしなくて、

 どちらかというと、ジャズやフュージョンのようなピアノ曲!

 重くなくて華麗。暑苦しくなく爽やか。かっちりとした型があまりなく即興的な印象も受けます。例えば、チック・コリアとかキース・ジャレットとか、比較的その辺りのジャンルを私は許容できるんですが、上の動画で言うと、3:30辺りの最終盤のスピンの所から、けたたましく鍵盤が連打されるパートの後、ビシっと最後決まりますよね。あそこなんかは個人的に大好きで、ジャズというか、むしろロック、それこそ「パリ散」だったり、あるいは「Let's Go Crazy」のラストの、"Take me away!"というシャウトの後でドン!と決まる時に似た、爽快感を私は感じます。そう考えると、同じ人が振付してると、そういう所に好みが出ているのかも。

 で、ショパンの他の曲でも、けっこうこの鍵盤連打のフレーズは多用されていて、ショパン特有の指癖(ゆびぐせ)のようなものかもしれません。

 そういう意味で、個人的にあまり抵抗なく聞けるクラシック音楽なんですが、ただいかんせん似ている曲が多いので、電車でイヤホンで聴いていると、眠りに落ちてしまうことも・・・。

 さて、ショパンという人は、いまのポーランドで1810年に生まれます。21歳のとき、ポーランド国内が革命一色になり、演奏の機会も無いので、ウィーンを経てパリに移住します(というか、実際は亡命ですね)。

 その後、ポーランドはロシアによって占領されてしまいますが、いとうさんによると、「遠い異国の地で自分の無力さを思い知らされ、憤りや悲しみを鍵盤に落とし込んだ」、その代表作のひとつが「バラード第1番」ということです。この「バラ1」を作曲したのが、1831年~1835年(1836年出版)ということなので、パリに行ってすぐ書かれた曲なんですね。

 しかし、まぁ、この15年のGPFのSPはいま見ても凄まじいクオリティですね。「TECH SCORE」のカウンターがまた、異常な幅で増えています。

 いとうさんは、「バラ1」での羽生君の演技について、「演技終盤の羽生の舞いは、戦いの様相を呈す。その姿は戦士だ」「(演技終盤の)激しいステップは、自らの運命に立ち向かう強い姿勢を思わせる。それは『自分の中に革命を起こす』羽生自身の姿なのかもしれない」と、その解釈を披露しています。

 あまり詳しく踏み込みませんが、ポーランドという国は周囲の列強によって何度も領土が奪われる、いわゆる「ポーランド分割」によって、地図上から国が消滅します。何度も国が無くなります。でも、また復活するというすごい国です。

 祖国が無くなり、そしてもう帰れない苦しみ・・・。そのあたりのショパンの心情をジェフが念頭に置いて、あの終盤の激しいステップを振付たというのは、(さまざまなインタビューを読む限り)それはちょっと無いのかな・・・という気も。

 ただ、フィギュアスケートの演技も、音楽や絵画や様々な芸術作品と同様に、受け取る側は自由に解釈していいわけで、ショパンの思想部分に思いを馳せて、羽生君の演技を見てみるというのも、また違った楽しみがあっていいですね。

 では、また明日!

 Jun

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