On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:パトリック・チャン

gaby

 今日もカナダ選手権です。男女フリーの感想を。リザルト関係は「こちら」。



 3Fにアテンションがついていますが、文句なしのパーフェクトな内容でした。肺炎だっていう話もあって、それでよく、2本揃えられたなと。

 今季の彼女はオフの手術の影響で、GPシリーズはミスが見られ、どうなんだろうなぁ・・・と心配していました。しかし、良いトレーニングを積んで、ピタっとこのナショナルに合わせてきたのでしょう。

 彼女の努力とメンタルの強さは言うまでもないですが、「さすが、クリケットの調整能力!」と、そこも強調しておきたいです。羽生君にもブライアンがいてくれるんだから大丈夫!と、信じたいと思います。



 ナショナルなんでスコアこそ147.32と出ているんですが、後半のジャンプで3つミスが出ました。3Loでお手つき、3Fでコケ、3連コンボのループがシングルに。

 名古屋のファイナルのフリーでも、後半のみ3ミスでした。これは、スケカナ・フランス杯から続いています。

 スケカナとフランス杯のフリーは、前半のジャンプでもミスがあったので、改善傾向にあるとも言えますが、もうフリー自体に完全に苦手意識があるというか・・・。しかも、今大会のように得意のSPでもミスが出ると、平昌五輪でのメダルは厳しいかもしれません。



 日曜の朝7時頃に男子のフリーも始まっていたんですが、最終グループだけ残して、数時間後、午前10時半過ぎから再開という、不思議なタイムスケジュールでした。

 冒頭に2本の4Tでしたが、1本目のお手付き、成功した2本目も含めて、思っていたよりも出来は良いですね。「自分はいまのクワド時代にはついていけない・・・」的なコメントが何かと紹介されがちですが、五輪でも2本きっちり降りれば、十分に戦えると思います。

 むしろアクセルの方が残念な内容でした。結局2Aが3本になってしまって、1本分、点数が入っていません。

 ミスはいろいろありましたが、ファンはスタオベでPさんを称えていて、やはり愛されていますね。彼のような成熟したスケーティングを、いまの若手で継承するような人がいるかというと、ちょっと見当たりません。もう少し頑張ってほしいなぁ・・・と思うんですけどね。





 メッシング→→「217.75」(9位:スケカナ)「235.80」(5位:NHK杯)「259.25」(2位:カナダ選手権)

 ナム→→「238.45」(7位:ロステレ)「214.51」(10位:NHK杯)「258.16」(3位:カナダ選手権)

 まだ正式に五輪代表は発表されていないと思いますが、スコア的には僅差なんですけど、直接対決でいずれもメッシングさんが勝っているので、ナム君は厳しいかもしれませんね。

 明日は、「今のうちに」という感じで、放置状態だったWFSをご紹介します。

 では、また明日!

 Jun

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patrick

 カナダ選手権が始まったので、今日は久々に試合の感想を。リザルト関係は「こちら」で。



 4Tは派手にコケて、3AもSOでしたが、それでも、足が氷上に磁石で固定されているようなスケーティングと、スピンもいいし、見ていて安心感がありますよね。

 羽生君の長年のライバルだから、特別好きな選手というわけじゃないけれども、昨今の、若手のクワドジャンパーの「跳んではコケて、跳んではコケても、高得点」というのに、さすがにウンザリしている部分もあるので、心を洗われます。フリーはクワド2本でしょうか?頑張ってもらいたいです。



 77.88とすごいスコアが出ています。冒頭の3T+3TのGOE+2.10にすげー!と思ったんですが、スケアメのプロトコルを見ると、+1.90もらえているので、そこまで銀河点というわけじゃないんですね。

 なんたって、ヘルシンキで台乗りしてますし、ノーミスすれば、現状では日本勢よりもスコアは出る選手なので、フリーも揃えられるかどうか注目ですね。



 ショート番長のケイトリンが、最初のフリップで珍しくコケました。しかも、コンビネーションの2ndもダブルじゃん!と。フェンスにギリギリという感じだったので、やむを得ずという所なんでしょうか。

kaetlyn

gaby

 PCSはガビーよりも高くて、しかも「J1」は、この内容の演技に、「9.75を3つ、9.50を2つ」って、やりすぎやろ!(笑)

 ただ、PCSのつけ方を見ていると、けっこうバラバラなんですよね。ケイトリンに関しては、「J5」や「J6」は、8.75をつけています。一方、ガビーは、「J4」が「8.00を1つ、8.50を3つ」って、いくら何でも辛すぎる。

 なんだか、日本みたいに組織ぐるみで「右へならえ」的に高得点をつけようとするんじゃなくて、正否はともかく、個々人がわりと好き勝手につけてるのかな?と、国民性なのかぁ・・・と興味深いです。

 カナダのシングルの五輪出場枠は、男子は2人で、女子は3人。女子は、2位と3位のスコアがすでに大差なんですが、男子の2人目はけっこう激戦。メッシングさんかケビンか。・・・いや、バルデさんやナム君もまだスコア的にはチャンスはある。個人的には、ケビンはおそらく今季がラストのはずなんで、オリンピックに出てもらいですね。

 では、また明日!

 Jun

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 一昨日昨日に引き続いて、extraのレビューです。

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 まずは、予告通り、ネイサンのインタから。

 ―― プログラムの振付にはシェイリーン・ボーン(SP)とローリー・ニコル(フリー)を起用しました。

  「シェイと一緒にやることにしたのは、アシュリー・ワグナーと練習リンクが同じで、彼女のプログラムで描かれるキャラクターや個性を近くで見ていたからです。ぼくはいつも進歩し続けたいと思っていて、シェイやローリーといった有名なコリオグラファーたちが、ぼくを新しいレベルに導いてくれるんじゃないかと思いました」

  「ローリーのところにまず行ったんですけど、彼女はまず僕を観察することから始めた。ぼくを好き勝手に滑らせて、どんなふうに動き、考えるのかを見ていました。その土台を作ったうえで、ローリーが振付を始めて、それはぼくにとっては最初必ずしも動きやすい振付ではなかったんだけど、全部ハマってからはすごく助けになっています。どうすれば芸術面を伸ばせるか、どうすれば正しい動きができるかということが理解できます。音楽に描かれた意図をすくいあげて、ぼくが演じることのできるストーリーを提示してくれた」

  「それからシェイとの作業は、まったく違う感じになりました。『エッジの効いたプログラムを滑りたい』とシェイに話して、そうしたらシェイが音源をいくつか用意して聴かせてくれました

 →→いったんここで切ります。ネイサンと同じチームのアシュリーは、シェイリーンのプロをよく滑っています。今季のヒプチンとラ・ラ・ランドもそうですし、昨季のエクソジェネシス交響曲もそう。

 wikiをチラっと見てみても、アシュリーは、シェイリーンだけでなく、ジェフやデイヴィッドのプロも滑っていますから、ネイサンも先輩を見習うことになれば、とても楽しみですね。

 ―― 4回転が得意なだけに、技術重視のスケーターのように思われているなと感じることは?

  「だからいろいろなコリオグラファーのところに行ってるんです。これまでの競技生活ではなかなかしっかり見せることができずにいた芸術的な面をより引き出してもらいたくて。4回転に関しては安定して跳べる技術を磨いて、試合のときに体力面でも精神面でもエネルギーを奪われないようにしたい。プログラムを全体的な絵として把握できたら、助けになるだろうと思います」

 ―― フリーの音楽は映画「小さな村の小さなダンサー」」を使用していますが、これは中国から亡命し、欧米で活躍したバレエ・ダンサーを描いた映画です。主人公へのシンパシーはありますか。

  「ぼくはアメリカ生まれで、スケートのために国から出たことはありません。最初にローリーがこの話を聞かせてくれたとき、自分には経験のないこういう人生の物語を想像できるかなと心配でした。でもぼくの両親と話をしたら、若いころに中国からアメリカに移民して、ぼくらきょうだいを育て上げた両親には、完全に理解できるし共感できる物語なんだとわかった

  「それがどれだけ大変なことか、アメリカで基盤を築くためにどんなに多くの努力をしなくてはならないか、両親と話すことで理解を深めることができました。今シーズン、ぼくはそういうことを自分のスケートを通じて表現したいと思います。本を読み、映画を見て、人間的なレベルで共感することができたし、情熱によって人はどれだけ大きなことができるかも感じ取れた。誰だって共感できるテーマだと思うので、これからも理解を深めて、自分のスケートのなかでそれを見せていきたいです



 →→プログラムについて深いレベルで入り込んでくれるスケーターのインタビューは、「読んでよかったなぁ・・・」と心から思えます。

 羽生君は言うに及ばず、今季は「フリーダ」を語る本郷理華ちゃんにも感心しました。たとえフィギュアスケーターであっても、「表現」や「芸術」を語るなら、やはりそれを言葉という形でも提示してほしいなと思います。

 ―― SPの「ネメシス」はとてもモダンな曲ですね。

  「導入部分からビートがよくて最高の曲です。ピアノの音が入ったメロディックなチューンで、ただ音楽に飛び込めばいい感じ。歌詞よりも、音そのものから湧いてくるパッションに従って演じるほうが楽だなと思います。中盤に向かって曲調が変化すると、ぼくももっとリラックスできて、それから最後はヒップホップやコンテンポラリーみたいな感じにエネルギッシュに滑れる。シェイともっと詰めていけば、もっと見せていけると思います



 →→理華ちゃんの「フリーダ」や新葉ちゃんの「スカイフォール」は、シェイリーンから、キャラクター設定について細かく指導されたという話が伝わっていますね。

 一方で、ネイサンに対しては、「音楽重視・楽曲重視」のプログラムをシェイリーンが振り付けたというのは興味深い。上記のように、ローリーのプロの方はメッセージ性の強いものですから、事前にラファから「そういうリクエスト」が行ったのかな?と、いろいろと想像が膨らみます。私がインタビュアーだったら、そういう「対比」のような意図があったのかとか、聞いてみたいですね。

 ―― ラファエル・アルトゥニアンコーチについて聞かせてください。

  「ラフは天才です。ぼくら選手が感じるよりはるか前の段階で問題に気づいてくれるから、そういう人と練習ができるということは本当にありがたいなと思います。試合でできることは練習がすべてなので、ラフが練習で見てくれること、言ってくれることが出るだけ。ジャンプのためのエクササイズも彼独自のもので、プログラムを通して滑っているときにもジャンプの面ですごく助けになっています

 →→一時期、ネイサンがマリーナ・ズエワの所でも練習していた時期があって、そこにパトリックもいるわけですけど、しかし、それはあくまでもスケーティングと表現を見てもらう、ということでした。やはり、ラファはジャンプの指導がメインという感じですね。

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 パトリックは、スケカナでのパフォーマンスとスコアの件で、やや心が折れちゃったのかな・・・と私なんかは想像しているんですが、本誌収録のインタビュー(スケカナEX後)はサバサバした感じで答えています。

 ―― 引退後の予定は?

  「いくつかあって、いまからわくわくしています。ぼくはこのスポーツにお返しをしたいんだ。とくにカナダのフィギュアスケートにね。トロントにはブライアン・オーサーのクリケット・クラブがあり、モントリオールにはアイスダンスのスクールがある。ぼくはバンクーバーのウェストコーストにスクールを作りたい。アウトドアも楽しめる、とても美しいところなんだ。いまリンクが建設中で、エリック・ラドフォードと一緒にできればと思っている。ペア・スクールとシングル・スクールを始めるんだ

 →→けっこう話が具体的です。正直いうと、残念な気持ちの反面、でも、本人がセカンドキャリアについてこれだけポジティブに語っているというのは、素晴らしいです。ぜひ頑張ってもらいたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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 FaOIのニュースもなかなか入ってこないので、粛々と13-14シーズンを見ていきたいと思います。

 GPシリーズ初戦はスケートカナダ。この試合と、次戦のフランス杯の2戦連続してパトリックと当たり、そして連敗するという話は皆さんもすでにご存じのはずですね。

 本書において、このスケカナについての記述は少ないんですが、まず、ブライアンのコメントを見てみましょう(182~183頁)。

  「グランプリシリーズで、ユヅルはスケートカナダとフランス杯にエントリーしました。どちらの試合もパトリック・チャンと当たるのは幸運なことでした。私たちは追う立場です。私たちに何が足りないか、直接目にするチャンスになるのです。彼に追いつくにはどうするか。私たちが目標にしていたのは、演技構成点(PCS=表現面)の得点差を詰めることです。4回転が2本、トリプルアクセルも2本あるユヅルは、技術点では勝てることがわかっていました。そのため基礎のスケーティング練習につねに立ち返ること、プログラム全体を通す練習をしました。これはユヅルが一番理解し、率先して練習していました

  「スケートカナダでパトリックとの得点差は27点もありましたが、これはシーズンの作戦のうちでした。シーズン出だしは元気なのに最後に不調になった昨年の反省もあります。私たちは、『最初は不調でも、最後に勝つ』重要性をわかっていました」



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 SPは80.40で3位。1位のPさんは88.10でしたので、SPの時点の得点差は7.70点ということになります。冒頭の4Tは回り切ったものの、着氷で乱れてGOEは-1.00。フィンランディアでミスのあった3Aはいつもの調子に戻り、GOE+2.00。3Lz+3Tは、ルッツが抜けてシングルに。ただ、スピン・ステップすべてレベル4を取れていて、ジャンプ以外の部分のトレーニング効果も出てるようです。

 それにしても、この表情ですよ。本の表紙とのギャップが凄すぎますが、二人そろってキスクラでこんな顔をしているのを、少なくとも私は見たことがありません。羽生君が着席するなり、ブライアンは、羽生君に対して何か細かく確認しているように見えました。

 あくまでも映像から受けた私の印象に過ぎませんけど、本を読んで、プロトコルをチェックする前に映像から見ていったら、こんな感じだったので、ビックリしましたね。



13sk2

 フリーもなかなか厳しい内容でした。154.40ですが、SP2位の織田君をわずかにかわして総合2位で終えます。4Sで転倒、4Tでお手つき。しかし、回転不足を取られていなかったのが幸いでした。3Fは久々にエラーを取られなかったんですが、一本目の3Aがパンクしてシングルに。3Aの二本目こそ決まりましたが、3連ジャンプの3Sが刺さり、本人も演技を終えた直後は、「笑うしかない」というこんな表情です。

 ここで強く感じたのは、4Sは昨季でも苦労していましたけど、この時期は、3Aも出来・不出来の差がけっこうあったんだなぁ・・・と。

 何かとクワドの話ばかりになりがちですが、いま私たちが目にしている羽生君のトリプルアクセルというのは、この時期と比べると、さらに磨きと鍛えの入った至高のジャンプといえるのではないかと。あれを当たり前と思ってはいけませんね。

 実を言うと、『王者のメソッド』(176~177頁)では、この試合での、羽生君の精神状態についての記述があります。

 まず、「オーサーコーチは羽生の状態をこう考えていた」として、次のように説明されています。

  「ユヅルは心のエネルギーを使いすぎている。何週間も前から、パトリックとの対戦に向けて気合いが入っていて、自分をコントロール出来ていない。もっとリラックスして過ごし、試合直前になってから集中することが大事だ」

 そして、「羽生もほぼ同様に自身を分析した」として、

  「パトリックに勝ちたい気持ちが強すぎた。周りを見すぎちゃって自分のことが見えていない。自分を客観視できてない。もっと自分を分析して、自分のために心を使って、考えなきゃいけない。自分に集中しないと」

 気合いが入りまくっている背景に、羽生君のSPの世界記録(95.32、12年NHK杯)が、13年のロンドンワールドでパトリックに抜かれていた(98.37)ことがあったようです。

 ブライアンとしては、戦略的見地から、「スケカナではまだ勝ちに行く必要はないぞ!」と羽生君には言っていたんでしょうが、羽生君もあの性格ですから、内心ではきっと、

  ノーミスしたら勝てるはずなんだ!勝ってやる!記録も塗り替えてやる!

 と、密かに自分自身にプレッシャーをかけていたのでしょうね。

 それも含めてすべてが経験ですよね。そして、ブライアンのキスクラでのあの表情は、羽生君の演技中のミスに対してというより、試合への挑み方やメンタルの持っていき方について、「困ったなぁ・・・。言うこと聞いてもらわないとなぁ・・・」という感情が出ていたのかもしれません。

 では、また明日!

 Jun

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 今月末に公開されるはずだった「きき湯」のCMがリークされ、動画として上がっていますね。私もためしに、“hanyu bathclin”でググってみると、Facebookの垢にアップしている外国人がいました。すぐに削除されると思いますが・・・。まぁ、慌てなくとも、そのうちお茶の間で何度も見られることでしょう。



 少し日にちが空きましたが、WFS別冊(16-17ガイド)のレビュー第二弾です。前回は羽生君のトロント取材記事のみ取り上げましたが、今回は、それ以外の記事で気になったものを見ていきます。まず、9月以降に発売された他誌と比べてみて、他では読めない記事が3つありました。

 (1) 村上大介選手のインタビューとLA現地レポート
 アメリカを拠点としている選手なので、なかなか取材は難しいですよね。さすがWFSです。現地でのインタビューの中で、村上選手は、来シーズン(17-18)をもって引退すると明言しています。「サルコウ、トウループ以外の4回転を跳ぶ若い選手が出てきて、そのなかで競技を続けるのは厳しいという思いが出てきた」と、その理由を語っていますね。

 でも、18年のオリンピックには「手が届く」「日本代表として出たい」と力強く答えています。ぜひ頑張ってほしいです。

 (2) ジェフリー・バトルとパトリック・チャンの対談
 「THE ICE」出演のために二人が来日した際、8月に行われたものです。個人的に、パトリックの発言に、なるほど!と思わされる所がありました。

 一つは、パトリックはジェフについて、

  「コリオグラファーは自然さを失いがちだけど、ジェフは自分がスケーターでもあるから、ステップを付け加えるよりもここは加速したほうがいい、というスケーターならではの感覚がよくわかっているんだ」

 と評価しています。私は、ここから、なぜ羽生君とジェフの相性が良いのかについて、「五輪で銅、世界選手権で金の実績のあるジェフは、やはりトップレベルの競技者の視点を理解した(あるいは選手の意見を取り入れる)振付を考えてくれるんだな」と想像します。

 もう一つは、対談で真央ちゃんの話題になったとき、真央ちゃんと同世代(ともに1990年生まれ)のパトリックは、

  「ぼくらはどららもたくさんのタイトルを獲得し、何度も勝って、いまは競技スケートがすべてというわけじゃない。人生そのものを楽しんで、練習の成果でもある試合の結果を受け止められる。マオも、成熟し、スケートの純粋な喜びを感じながら滑っているんだなとわかるよ。誰よりもすぐれていることを証明しようとしてはいない。何より、ぼくは1人じゃない、マオも一緒にこのチャレンジに挑んでいるんだと思えるのは心強いし、学ぶことも多いんだ。

 と、共感していますね。

 私は、数日前の記事で、「数字・成績でスケーターを見ようとする自分が嫌になる」という主旨の発言をしましたが、それは他の選手に対してだけでなく、いま「世界で一番強い」と言われている羽生君に対してもそうです。あまり高難度の技や高得点にフィーバーしたくないという気持ちがあります。そういう意味で、彼らのような先駆者たちのスケートに対する向き合い方、考え方の「現在地」に触れることができて、よかったなと思いました。

 (3) ジェイソン・ブラウン&長洲未来インタビュー
 こちらも、「THE ICE」で来日していた二人のインタビューです。個人的にちょっとガッカリさせられた内容です。二人の発言に対してではありません。質問者(取材・文:編集部となっている)に対してです。ジェイソンのインタビューの中での話なんですが、インタビュアーはもうちょっと訊き方に配慮したら?と、軽くプチっときましたね。

 というのも、ジェイソンは昨シーズン、腰の怪我により、エントリーしていた11月のNHK杯、年明けの全米選手権と棄権し、結果的にボストン開催の世界選手権の出場も逃しました。インタビューの中で彼は、苦しいリハビリの日々の末、今では怪我からも回復し日本のショーに参加できる喜びを語っています。そんな彼に、

  「―― 昨シーズンは羽生選手が330点台をマークし、技術面の高度化が進みました。どう捉えていますか。」

 と訊いていまして、ジェイソンの返答は、「健康を保ちながら、今季はまずSPとフリーに4回転トウを入れる。フリーには2本入れられたら理想的」と、いたってポジティブなんですが、いちいち羽生君の名前とスコアまで出して、「高度化が・・・」って、大怪我していた選手に普通言いますか?って、気分が悪くなりましたね。私、おかしいでしょうか?もうちょっとマシな聞き方ってもんがあるでしょうに、と思いました。

 長洲さんは現在23歳ですが、14歳で全米女王になり、しかしその後、スランプで伸び悩む時期が続きました。

  「デビューしたのが早すぎたのかなと思ったこともいっぱいあります。・・・つらい思いを乗り越えて、まだスケートが好きだっていう思いがあるので、それを大事にしたいと思っています。

  と、非常に前向きですね。SPは大忙しのジェフの振付でオータムも勝ちましたし、頑張ってほしいです。

 その他、Life(※記事では言及していませんが)と多少かぶっていますが、アプローチが違うものだと、

 ・ 岡部由起子・ISU技術委員インタビュー

 があります。Lifeの方はルール改正に関する純粋な解説記事で本格的な内容でしたが、こちらは野口美惠さんによるインタビューで、ISUの会長選・役員選にも触れています。ちなみに岡部さんは、現役時代女子シングルおよびペア選手で、ペアでのパートナーは無良君のお父さんの隆志さんでした。

 他には、昌磨君、宮原さん、真央ちゃんのインタビューに、日本スケート連盟シニア・ジュニア強化合宿レポート、合宿に講師として参加したステファン・ランビエルのインタビュー、そして、巻末の有力選手一覧という内容です。

 すべて取り上げるとキリが無いので、一つだけ。巻末特集の「注目スケーター選手名鑑 2016-2017」はたいへん出来がいいです。

 日本編と海外編に分かれていて、男女シングル、ペア、アイスダンスの有力選手をほぼ網羅しています。男女シングルに関しては、ジュニア選手もかなりのマニアックさで、先日出場者がすべて決定したジュニアGPファイナルの男女シングル選手12名のうち、抜けているのは男子のイリヤ・スキルダ(ロシア)だけで、他の11名はカバーしています。

 他誌で言うと、Lifeも強化合宿レポートの中で参加選手たちの「意気込み」を写真付きで紹介しており、オフィシャルガイドブックも海外選手の注目選手をペアやアイスダンスの選手も含めてまとめていました。

 しかし、本誌は両者の良い所取りというだけでなく、探しやすく見やすいレイアウトなので、これさえあれば、選手のデータに関しては困らないんじゃないか?、てか、スマホで調べるよりも速い!、それぐらい充実しています。

 というわけで、16-17シーズンの序盤の雑誌がある程度出そろった感じですね。私の一押しは、内容面でマガジン。羽生君の写真目当てなら通信。これにデータ面で本誌。3冊買えば十分だと思います。

 それにプラスして、日本選手についてもっと知りたいならば、Lifeを。GPシリーズについて頭の中を整理したいならオフィシャルガイドブックという感じですね。
 
 では、また明日!

 Jun

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