On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:パトリック・チャン

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 しつこく引っ張りましたが、これが最後の「Life Extra」です。平昌五輪期間中の他のスケーターからの「ゆづ関連発言」のまとめ記事。今日はパトリックとミーシャです。バックナンバーは「こちら」で。

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 (1)パトリック・チャン(108~110頁)

 ―― バンクーバー、ソチ、平昌の3つの五輪はそれぞれ、どんな大会でしたか?

  「期待度という点ではバンクーバーとソチは似ていたと思う。自分に大きな期待やプレッシャーをかけてしまっていたんです。バンクーバーは夢の舞台だった。カナダ開催だったから、カナダ人として母国でメダルを取りたいと願ったから。そのために自分に不要なプレッシャーをかけてしまいましたね」

  「ソチも似ていたけど、違うタイプのプレッシャーでした。僕は当時の世界チャンピオンだったし、バンクーバーからソチまでの間、いい成績を収め続けていたから。だから、勝たなくちゃならない、チャンピオンにならなきゃならないと、バンクーバーの時と違うプレッシャーがあったんです。・・・でも、ソチはいい教訓になったし、ソチのおかげで成長できてもっと大人になれた。・・・結果だけが常に大事なわけじゃないってことが理解できたんです」

  「もちろん選手によってそれぞれだし、僕にとっての金メダルは、たとえばユヅにとっての金メダルとは違うもの。もちろん彼は今、世界のベストスケーターです。ただ僕は、世界のベストでなくなったことから学ぶことの方が多かったと感じているんです。常に世界のトップでなくてもいいんだってこととか」

  「だからこそ、この平昌での経験は過去2回とは大きく違っていて、今回が最高ですね。僕はトップ選手ではなく、前に進み続けている今の男子シングルではチャンピオンになれないという事実を受け入れざるを得なかった。でもその中で、最善を尽くしたいと思っていたんです。結果のことは考えなくていい、自分が目指したいことに向かってエンジョイすればいいんだと理解させてくれた五輪でした。一番勉強になったと思います」

 →→平昌五輪団体戦のあなたのフリーは素晴らしかったですよ。平昌五輪の演技はYouTubeに上がっていないので探すのに手間取りましたが、上のリンクをぜひ見てください。先月生放送を見ていた時も感激しましたが、やっぱり彼はスケーティングだけの選手じゃない。この冒頭の2本のクワドの柔らかい着氷。特に2本目の単発の4Tの後、間髪入れずにステップに移行するシームレスな動き。やはりトータルの能力に優れた今季の男子ベスト3は、羽生君、ハビ、パトリックの3人だったなと思いました。先日のミラノのワールドでは、このクオリティのクワドを降りた選手は誰一人としていなかったですね。

 ただ、クワドに限らず、3Aでも抜けや回転不足が目立つようになり、スコアで離されてしまう試合も多く、きっと本人も、周囲からの期待とのギャップに苦しんで、辛かったでしょうね。

 昨年秋の段階で、彼がラドフォードとともに指導するというリンクの建設も進んでいて(「WFS extra Dec.2017」)、ここで彼がポジティブに振り返っている様々な経験を、ぜひ今後は育成の場で伝えていって欲しいと思います。

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 (2)ミーシャ・ジー(111~113頁)

 ―― 今回、自分以外の演技は見ましたか?

  「もちろん。今回見た中では、3つの演技に感動して立ち上がりました。サフチェンコたちのフリーと、ユヅルのフリー、それから今日のフランス組(パパシゼ)のフリーダンス。それ以外でも今日の演技には芸術的な演技が多くて、とても心打たれました」

  「・・・ユヅに関しては、僕のいい友達が、すごくつらい時期を過ごして戻ってきて、金メダルを取って本当に嬉しかった。でも、彼のここでの演技だけに感激したんじゃないんです。彼の考え方やメンタルの様子などがこれまで見た中で一番良かったと思ったからです。彼のオンアイスとオフアイスの練習を見た後にメールのやり取りもしたんだけど、彼の頭の中はすごくいい状態だったと思います

 ―― 去年の世界選手権は、これで引退かもしれないという気持ちを半分くらい持ちながら臨んで、そこで素晴らしい演技をした。そうした思いを持った試合であれほどの演技をした後、モチベーションはどうキープしてきたのでしょうか。

  「あれがもし最後だったら、素晴らしいエンディングになるような演技でしたよね(笑)。でもまだもっといい演技ができるかもしれないし。どう答えたらいいかな、僕はいつも現実的に考えているんです。ファンタジーではなくて、できるかもしれないしできないかもしれないって」

  「だからとにかく準備しないと。準備がうまくいっていい演技になれば、すごく嬉しい。でも準備をしなかったら、いい演技はできない。だから準備する。いつも、もっともっとと自分の背中を押しています。僕のゴールはここ数年じゃないから、もっと先まで見ているんです。でも僕は(歩みが遅めの)カメだから、とにかく正しい方向にゆっくりでも進んでいかないとならないんです」

 ―― そうやって向かっていった先には何が待っていますか?

  「未来のプロフェッショナルな仕事ですね。振付師とか合宿をやること、スポーツマネジメント、ショーとか、そういうものです」

 ―― すでにそういう計画があるのですか?

  「はい、世界選手権が終わったら、すぐいろいろ動き始めます。世界中のいろいろなところでね」



 →→ミーシャのゆづへのコメントについては「こちら」もご参照ください。

 「素晴らしいエンディングだったのに」という、ヘルシンキワールドのミーシャの演技なんですが、1年前の試合なのに未だにフジテレビのブロックがかかっていて、SPの「愛の夢」は「デイリー」の動画でお許しください。

 で、どう素晴らしかったっけ?と思って、両プロを見返してみると、インタでのやり取りではフリーの「くるみ割りの人形」のことを明らかに指していますね。

 この演技では、特にジャンプを全て跳び終えてから、ミーシャ本人が感極まって、しかし明らかにスピードを増したコレオシークエンスが圧巻です。プロトコルを見たら、GOE+2.10の満点がついています。羽生君のホプレガでも+1.40なんだけどなぁ・・・と思うんですが、まぁ、メダル争いをしている選手は各国ジャッジが「潰しあい」をしてるんで、いずれにしても、どちらも素晴らしいことには違いないです。

 しかし、私の好みで言えば、明らかに16-17シーズンよりも、今季のプログラムの方がSP・フリーともに面白い。SPの「アヴェ・マリア」は衣装からしてミーシャワールドの怪しさ満点ですし、もちろんフリーの「タイスの瞑想曲」も良かった。そして、彼のbioでも一目で分かりますが、今季、SP・フリー・総合すべてのPBを更新しています。

 上で彼が語っているように、「つねに準備している」ということを結果でも示したシーズンでした。正式に引退表明したのかどうか、私はまだ確認していないのですが、この人については、それがあまりしんみり来ないというか、そういうものを超越した領域で活動している稀有な存在だと思っています。まぁ、FaOIも来るし、振付師としてもまた日本に「長期滞在」してくれそうですし、このオフシーズンも注目ですね。

 では、また明日!

 Jun

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pchan

 リザルト関係は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。

 フリーに進出したのは、カナダ、ロシア、アメリカ、イタリア、日本でしたが、フリーの4種目での日本は結果的にすべて5位と、力の差を見せつけられましたね。

 もちろん、マスコミが煽っているような「メダルを狙える」なんて思ってはいなかったですが、とくに刑事君と花織ちゃんは、本来の実力を出し切れなくて残念でした。まぁ、ここでいい「厄落とし」ができたということで、個人戦でベストパフォーマンスを見せてくれればと思います。かなクリもミスが出ちゃいましたけど、特にクリスは個人戦までしっかり身体を休めて、また頑張ってもらいたいです。

 (1)Pさん、よくやった!

 羽生君が4年前のソチで金メダルを獲る原動力の一つとして、そりゃやっぱり、当時の彼が、Pさんを目標に、それこそ「絶対に勝ってやる!」と厳しいトレーニングを積んできたことにあると思っています。

 そんなPさんが、このまま引退してしまっては、やはりさみしい。この団体戦に、彼は、「個人戦なんて知ったこっちゃない!」とばかりに、SP・フリーの2本にエントリーするほど、懸けてきました。

 だからこそ、フリー前半の4Tを2本決めた時は、「いいよー!いいじゃない!」と思わず声を上げてしまいました。

 それにしても、パトリックのクワドは着氷も含めてクオリティが高い!いわゆるロシアンスタイル(もちろんラファの指導を受けているネイサンも含む)の、つんのめるような降り方じゃなくて、膝の柔らかさを生かした姿勢が、見ていて気持ちいいです。現状で、これをできるのは他に、羽生君とハビぐらいですから、若手選手もルッツだフリップだと言う前に、そういう部分を含めた完成度も高めてもらいたいです。

 (2)コストナーの「ハシゴ」が外された?

 もちろん、個人戦はどうなるか分かりません。ただ、まさか、未来ちゃんやデールマンよりも順位が下になるとは、皆さまも思わなかったんじゃないでしょうか?

 なんてったって、先月の欧州選手権で、コストナーは、ソツコワを3.44点差でかわして3位入賞したわけですが、あの時のフリーというのは、125.95(51.86/75.09)と、PCSで言うと、2位のメドちゃん(77.14)には及ばないものの、優勝したザギちゃん(75.30)に肉薄するスコアでした。

 今日の彼女のフリーは、スコアは、134.00(59.73/74.27)と、ユーロと比べたらミスは少なく、粘り抜いて、出し切った印象を受けました。しかし、PCSが下がっているのは何を意味するのか?

 ただ、名古屋のファイナルでは、141.83(66.87/74.96)だったことから、ユーロのPCSが異常で、ファイナル並みに調整されたと見るべきかもしれません。

 個人的に注目していたデールマンですが、大きなミスは3LoのURのみで、137.14(68.86/68.28)というスコア。思ったよりもPCSは出てないなぁ・・・と。

 ところで、名古屋のファイナルでのケイトリンは、フリーで例のごとくミスを連発しながら、PCSは72.62だったので、デールマンだってワールドのメダリストなのに、カナダの二人って序列つけられてる?と。意外でした。ちなみに、ファイナルでの宮原さんのPCSは71.88です。

 というわけで、デールマンはノーミスを2本揃えないと、個人戦の銅メダルはなかなか厳しい。PCSの追い風が期待できないという点では、ソツコワと似ているかもしれません。一方、ケイトリンが(可能性は低いとはいえ)2本ノーミスすれば、間違いなくコストナーをかわせるでしょう。

 日本勢はどうか。アメリカのテネルは安定しているし、未来ちゃんもキレキレだったし、これ、フリーで最終グループに残れるかどうか・・・。さすが、オリンピックですよ。他国もきっちり仕上げてきてるなぁと痛感しました。

 さて、アイスダンスについて、フリーダンスは、シブズとテサモエがやはり良かったです。テサモエのムーランルージュは、NHK杯の記事でも書きましたが、やはり今日見ても思ったのは、テッサの身体能力が異次元すぎます。あんな、ハリウッドセレブのようなビジュアルで、あのバク転みたいな動きというのは、見るたびにびっくりします。

 シブズは、後半のツイズルが素晴らしい。普通、ツイズルってスローのVTRになるとけっこうズレが見えるものなんですが、この二人は、スロー映像でも、気持ち悪くなるぐらいの寸分違わぬ揃い方(もちろん誉め言葉です)で、いやぁ、すごいもん見たなぁ・・・と衝撃を受けました。

 NHKの実況スレを見ていたら、「この二人をなんで日本代表にスカウトしないのか!」とライトな視聴者が書き込みをしているんですけど、「そんなことは10年以上前から言われてる。顔と名前は日本人だけど、アメリカ生まれでアメリカ育ちで、日本国籍持ってないから」と、ピシャっとレスされていました。いやいや、26歳と23歳の兄妹なんだから10年前というのは言い過ぎでしょと思いつつ、全米チャンピオンのカップルが、日本代表を選んでくれるわけがないし・・・。

 アイスダンスとペアという種目の競技人口が、日本でなかなか増えない理由は、「シングル人気」というのももちろんあるんですけど、「若い男女が身体を密着させる競技の理解を得にくい」というのが、文化的に根強くあるような気がします。

 ただ、シブズやリードのような「兄妹」「姉弟」というカップルだったら、少なくとも「スタート地点」でそういう「肩身の狭さ」は感じないはずで、スケ連もそういう才能発掘の仕方も考えてみては?と思います。
 
 いま月曜の夕方5時前なんですが、この後、羽生君の公式練習ですね。この話題で明日の記事が書けるような、充実した内容であることを祈りたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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gaby

 今日もカナダ選手権です。男女フリーの感想を。リザルト関係は「こちら」。



 3Fにアテンションがついていますが、文句なしのパーフェクトな内容でした。肺炎だっていう話もあって、それでよく、2本揃えられたなと。

 今季の彼女はオフの手術の影響で、GPシリーズはミスが見られ、どうなんだろうなぁ・・・と心配していました。しかし、良いトレーニングを積んで、ピタっとこのナショナルに合わせてきたのでしょう。

 彼女の努力とメンタルの強さは言うまでもないですが、「さすが、クリケットの調整能力!」と、そこも強調しておきたいです。羽生君にもブライアンがいてくれるんだから大丈夫!と、信じたいと思います。



 ナショナルなんでスコアこそ147.32と出ているんですが、後半のジャンプで3つミスが出ました。3Loでお手つき、3Fでコケ、3連コンボのループがシングルに。

 名古屋のファイナルのフリーでも、後半のみ3ミスでした。これは、スケカナ・フランス杯から続いています。

 スケカナとフランス杯のフリーは、前半のジャンプでもミスがあったので、改善傾向にあるとも言えますが、もうフリー自体に完全に苦手意識があるというか・・・。しかも、今大会のように得意のSPでもミスが出ると、平昌五輪でのメダルは厳しいかもしれません。



 日曜の朝7時頃に男子のフリーも始まっていたんですが、最終グループだけ残して、数時間後、午前10時半過ぎから再開という、不思議なタイムスケジュールでした。

 冒頭に2本の4Tでしたが、1本目のお手付き、成功した2本目も含めて、思っていたよりも出来は良いですね。「自分はいまのクワド時代にはついていけない・・・」的なコメントが何かと紹介されがちですが、五輪でも2本きっちり降りれば、十分に戦えると思います。

 むしろアクセルの方が残念な内容でした。結局2Aが3本になってしまって、1本分、点数が入っていません。

 ミスはいろいろありましたが、ファンはスタオベでPさんを称えていて、やはり愛されていますね。彼のような成熟したスケーティングを、いまの若手で継承するような人がいるかというと、ちょっと見当たりません。もう少し頑張ってほしいなぁ・・・と思うんですけどね。





 メッシング→→「217.75」(9位:スケカナ)「235.80」(5位:NHK杯)「259.25」(2位:カナダ選手権)

 ナム→→「238.45」(7位:ロステレ)「214.51」(10位:NHK杯)「258.16」(3位:カナダ選手権)

 まだ正式に五輪代表は発表されていないと思いますが、スコア的には僅差なんですけど、直接対決でいずれもメッシングさんが勝っているので、ナム君は厳しいかもしれませんね。

 明日は、「今のうちに」という感じで、放置状態だったWFSをご紹介します。

 では、また明日!

 Jun

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patrick

 カナダ選手権が始まったので、今日は久々に試合の感想を。リザルト関係は「こちら」で。



 4Tは派手にコケて、3AもSOでしたが、それでも、足が氷上に磁石で固定されているようなスケーティングと、スピンもいいし、見ていて安心感がありますよね。

 羽生君の長年のライバルだから、特別好きな選手というわけじゃないけれども、昨今の、若手のクワドジャンパーの「跳んではコケて、跳んではコケても、高得点」というのに、さすがにウンザリしている部分もあるので、心を洗われます。フリーはクワド2本でしょうか?頑張ってもらいたいです。



 77.88とすごいスコアが出ています。冒頭の3T+3TのGOE+2.10にすげー!と思ったんですが、スケアメのプロトコルを見ると、+1.90もらえているので、そこまで銀河点というわけじゃないんですね。

 なんたって、ヘルシンキで台乗りしてますし、ノーミスすれば、現状では日本勢よりもスコアは出る選手なので、フリーも揃えられるかどうか注目ですね。



 ショート番長のケイトリンが、最初のフリップで珍しくコケました。しかも、コンビネーションの2ndもダブルじゃん!と。フェンスにギリギリという感じだったので、やむを得ずという所なんでしょうか。

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gaby

 PCSはガビーよりも高くて、しかも「J1」は、この内容の演技に、「9.75を3つ、9.50を2つ」って、やりすぎやろ!(笑)

 ただ、PCSのつけ方を見ていると、けっこうバラバラなんですよね。ケイトリンに関しては、「J5」や「J6」は、8.75をつけています。一方、ガビーは、「J4」が「8.00を1つ、8.50を3つ」って、いくら何でも辛すぎる。

 なんだか、日本みたいに組織ぐるみで「右へならえ」的に高得点をつけようとするんじゃなくて、正否はともかく、個々人がわりと好き勝手につけてるのかな?と、国民性なのかぁ・・・と興味深いです。

 カナダのシングルの五輪出場枠は、男子は2人で、女子は3人。女子は、2位と3位のスコアがすでに大差なんですが、男子の2人目はけっこう激戦。メッシングさんかケビンか。・・・いや、バルデさんやナム君もまだスコア的にはチャンスはある。個人的には、ケビンはおそらく今季がラストのはずなんで、オリンピックに出てもらいですね。

 では、また明日!

 Jun

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2017-11-21-11-10-46

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 一昨日昨日に引き続いて、extraのレビューです。

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 まずは、予告通り、ネイサンのインタから。

 ―― プログラムの振付にはシェイリーン・ボーン(SP)とローリー・ニコル(フリー)を起用しました。

  「シェイと一緒にやることにしたのは、アシュリー・ワグナーと練習リンクが同じで、彼女のプログラムで描かれるキャラクターや個性を近くで見ていたからです。ぼくはいつも進歩し続けたいと思っていて、シェイやローリーといった有名なコリオグラファーたちが、ぼくを新しいレベルに導いてくれるんじゃないかと思いました」

  「ローリーのところにまず行ったんですけど、彼女はまず僕を観察することから始めた。ぼくを好き勝手に滑らせて、どんなふうに動き、考えるのかを見ていました。その土台を作ったうえで、ローリーが振付を始めて、それはぼくにとっては最初必ずしも動きやすい振付ではなかったんだけど、全部ハマってからはすごく助けになっています。どうすれば芸術面を伸ばせるか、どうすれば正しい動きができるかということが理解できます。音楽に描かれた意図をすくいあげて、ぼくが演じることのできるストーリーを提示してくれた」

  「それからシェイとの作業は、まったく違う感じになりました。『エッジの効いたプログラムを滑りたい』とシェイに話して、そうしたらシェイが音源をいくつか用意して聴かせてくれました

 →→いったんここで切ります。ネイサンと同じチームのアシュリーは、シェイリーンのプロをよく滑っています。今季のヒプチンとラ・ラ・ランドもそうですし、昨季のエクソジェネシス交響曲もそう。

 wikiをチラっと見てみても、アシュリーは、シェイリーンだけでなく、ジェフやデイヴィッドのプロも滑っていますから、ネイサンも先輩を見習うことになれば、とても楽しみですね。

 ―― 4回転が得意なだけに、技術重視のスケーターのように思われているなと感じることは?

  「だからいろいろなコリオグラファーのところに行ってるんです。これまでの競技生活ではなかなかしっかり見せることができずにいた芸術的な面をより引き出してもらいたくて。4回転に関しては安定して跳べる技術を磨いて、試合のときに体力面でも精神面でもエネルギーを奪われないようにしたい。プログラムを全体的な絵として把握できたら、助けになるだろうと思います」

 ―― フリーの音楽は映画「小さな村の小さなダンサー」」を使用していますが、これは中国から亡命し、欧米で活躍したバレエ・ダンサーを描いた映画です。主人公へのシンパシーはありますか。

  「ぼくはアメリカ生まれで、スケートのために国から出たことはありません。最初にローリーがこの話を聞かせてくれたとき、自分には経験のないこういう人生の物語を想像できるかなと心配でした。でもぼくの両親と話をしたら、若いころに中国からアメリカに移民して、ぼくらきょうだいを育て上げた両親には、完全に理解できるし共感できる物語なんだとわかった

  「それがどれだけ大変なことか、アメリカで基盤を築くためにどんなに多くの努力をしなくてはならないか、両親と話すことで理解を深めることができました。今シーズン、ぼくはそういうことを自分のスケートを通じて表現したいと思います。本を読み、映画を見て、人間的なレベルで共感することができたし、情熱によって人はどれだけ大きなことができるかも感じ取れた。誰だって共感できるテーマだと思うので、これからも理解を深めて、自分のスケートのなかでそれを見せていきたいです



 →→プログラムについて深いレベルで入り込んでくれるスケーターのインタビューは、「読んでよかったなぁ・・・」と心から思えます。

 羽生君は言うに及ばず、今季は「フリーダ」を語る本郷理華ちゃんにも感心しました。たとえフィギュアスケーターであっても、「表現」や「芸術」を語るなら、やはりそれを言葉という形でも提示してほしいなと思います。

 ―― SPの「ネメシス」はとてもモダンな曲ですね。

  「導入部分からビートがよくて最高の曲です。ピアノの音が入ったメロディックなチューンで、ただ音楽に飛び込めばいい感じ。歌詞よりも、音そのものから湧いてくるパッションに従って演じるほうが楽だなと思います。中盤に向かって曲調が変化すると、ぼくももっとリラックスできて、それから最後はヒップホップやコンテンポラリーみたいな感じにエネルギッシュに滑れる。シェイともっと詰めていけば、もっと見せていけると思います



 →→理華ちゃんの「フリーダ」や新葉ちゃんの「スカイフォール」は、シェイリーンから、キャラクター設定について細かく指導されたという話が伝わっていますね。

 一方で、ネイサンに対しては、「音楽重視・楽曲重視」のプログラムをシェイリーンが振り付けたというのは興味深い。上記のように、ローリーのプロの方はメッセージ性の強いものですから、事前にラファから「そういうリクエスト」が行ったのかな?と、いろいろと想像が膨らみます。私がインタビュアーだったら、そういう「対比」のような意図があったのかとか、聞いてみたいですね。

 ―― ラファエル・アルトゥニアンコーチについて聞かせてください。

  「ラフは天才です。ぼくら選手が感じるよりはるか前の段階で問題に気づいてくれるから、そういう人と練習ができるということは本当にありがたいなと思います。試合でできることは練習がすべてなので、ラフが練習で見てくれること、言ってくれることが出るだけ。ジャンプのためのエクササイズも彼独自のもので、プログラムを通して滑っているときにもジャンプの面ですごく助けになっています

 →→一時期、ネイサンがマリーナ・ズエワの所でも練習していた時期があって、そこにパトリックもいるわけですけど、しかし、それはあくまでもスケーティングと表現を見てもらう、ということでした。やはり、ラファはジャンプの指導がメインという感じですね。

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 パトリックは、スケカナでのパフォーマンスとスコアの件で、やや心が折れちゃったのかな・・・と私なんかは想像しているんですが、本誌収録のインタビュー(スケカナEX後)はサバサバした感じで答えています。

 ―― 引退後の予定は?

  「いくつかあって、いまからわくわくしています。ぼくはこのスポーツにお返しをしたいんだ。とくにカナダのフィギュアスケートにね。トロントにはブライアン・オーサーのクリケット・クラブがあり、モントリオールにはアイスダンスのスクールがある。ぼくはバンクーバーのウェストコーストにスクールを作りたい。アウトドアも楽しめる、とても美しいところなんだ。いまリンクが建設中で、エリック・ラドフォードと一緒にできればと思っている。ペア・スクールとシングル・スクールを始めるんだ

 →→けっこう話が具体的です。正直いうと、残念な気持ちの反面、でも、本人がセカンドキャリアについてこれだけポジティブに語っているというのは、素晴らしいです。ぜひ頑張ってもらいたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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