On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:坂本花織

mai1

 今日から四大陸選手権の感想記事です。まずは女子SPから。リザルト関係は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。

resultssp

 フジは一日遅れという舐めた放送予定なので、今日もライストが大活躍でした。日本の3人を滑走順に見ていきましょう。



 衣装を、全日本のブルー風味のものから、前のパープル系に戻しましたね。前髪とメイクを一新してよく似合っています。

 ステップでレベル3、フリップでアテンションがつきましたが、間違いなく、今季これまでで最高のリベルタンゴだと思います。「こりゃ、70超えはもちろん、71行くか?」と思ったら、もうちょっとでしたね。

 まぁでも、リベルタンゴを滑った後に、ガッツポーズ&安堵した表情の舞依ちゃんを見れただけでも、ハッピーな気分です。



 現地入りしてから、中野先生に怒られたとか、魚の目の話とか不安なニュースが続きましたが、さすが全日本で勝負強さを発揮した花織ちゃんだけあって、ジャンプはきっちり決めてくれますね。

 動画で確認できるんですが、私もライストで見ていて、演技中のカウンター表示ではステップが「レベル2」と出ていて、「はぁぁぁ?なんで?」と意味不明だったんですけど、レベル3に修正されています。

 PCSでは舞依ちゃんをわずかに下回りながらも、やはり後半固め打ちの難構成が効いています。アメリもしっかりノーミスを揃えて、五輪に向けてイイ感じで入っていってもらいたいですね。



 ちょっとレベルが違うという演技でした。知子ちゃんのスピンのクオリティと、キビキビとした所作のキレ味はロシア勢に肉薄していると思います。べつに日本人選手だからひいき目に見ているんじゃなくて、舞依ちゃんや花織ちゃんと比べて、その2点ははっきり上だと思うので。34.40というPCSも、私は納得感があります。

 今日はジャンプは大丈夫かなと思っていたんですが、冒頭の3Lzで刺さっていました。キスクラで濱田先生も知子ちゃんも厳しい表情をしていましたが、でも、まったく落胆する必要はないかと。

 彼女の場合、回転不足だけがネックなので、しっかり気を引き締めておくという意味では、ここから修正・調整すれば大丈夫。

 知子ちゃんは今大会で優勝すると、五輪のSPは最終グループで滑れるという話なので、フリーも踏ん張ってもらいたい所。

 さて、3人のプロトコルをまとめて並べてみます。

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 PCSについては、知子ちゃんに7点台をつけたメキシコ(J1)、そして、花織ちゃんに6点台をつけているカザフスタン(J9)の異様な採点がまず目につきますが、日本人3選手に対して全体的にsage傾向という感じです。

 一方、日本(J7)の採点はまあ当然として、アメリカ(J8)の高評価は、五輪代表選手を派遣していないこともあるのかもしれません。

 ただ、例えば、オーストラリア(J4)は、花織ちゃんには7点台を並べて辛いんですが、舞依ちゃんには日本(J7)よりもいい得点を出していたり、けっこう好みを出しているのかなぁと。

 言ってみれば、この3選手はそんなに大きなミスが無かったので、各ジャッジが比較的自由に採点したのかもしれません。

 さぁ、明日の男子はどういう点のつけ方がされるのか・・・。いろんな意味で楽しみです。

 では、また明日!

 Jun

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skateamerica

 スケカナレビュー3日目は、先に女子のフリーの方を。リザルト関係は「こちら」で。



 なんだか、いろんなことを頭の中でめぐらせて見ていたら、あっという間に演技が終わってしまっていました。

 まず、NHK杯を見てから再三言っていることなんですが、一つひとつの所作の美しさと、指先から両腕から、背筋にまでピンっ!と針金が入って固定されているかのように、動きにまったくユルい所がないんですよね。

 他の選手をディスる意図はないですが、こういう精密さが、舞依ちゃんや花織ちゃんの演技にはっきり足りない部分で、彼女たちは今後そこに神経を通わせてほしいなと思うのです。逆に同門の真凜ちゃんの、良くも悪くもナヨナヨした動きとも違って、知子ちゃんには研ぎ澄まされた品のようなものがある。

 やはりリハビリしていた頃に明らかに強化された部分がそこにあって、それは私が主観で言っているだけでなく、今大会、SP・フリーともにスピン・ステップですべてレベルを取れていることにも表れていると思います。

 ところで、これは以前にも書いたことなんですが、怪我でリハビリしていたことで、故障前にはなかった「別の武器」が強化されたアスリートというと、今年引退を表明した、ボクシング元世界王者の内山高志さんを思い出します。



 右のパンチで何人もマットに沈めてきたその破壊力で「ノックアウト・ダイナマイト」という異名を持ちながら、試合中に右の拳を怪我してしまったことがあります。練習で右を使うことを禁じられたリハビリ期間に、左の強化を徹底的に行っていました。

 上の動画の2:40~のパーラ戦はそのリハビリ後で、左のボディ一発で相手がのたうちまわってレフェリーストップという衝撃の結末でした。リプレー映像で、「ドスン!」という、もの凄い音がしっかり拾われています。

 この例えは極端ですけど、知子ちゃんの表現力の飛躍的な強化という部分は、私にとっては、サプライズというよりアンビリーバブルというほどの衝撃でした。そこに拍手を送りたいと思います。



 正直、「アメリ」の方はまだ完成までに数試合必要かなと思っていました。でも、見事にやってくれましたね。

 7月のDOIで「アメリ」が解禁されて以降、試合でミスがあるたびに、「このプログラムは合ってない」「昨シーズンのプロに戻せ」というネット上の書き込みを散々見てきました。

 今回、この「210.59」の原動力となった「アメリ」に、そんなことを言う人は皆無です。全日本で台乗りしたらどうなる?なんて話になっています。匿名の意見なんていつだって無責任でイイカゲンなものです。

 私は、彼女のシーズン前のインタビューをフォローしてきた中で、「これまで使ったことのない場所が筋肉痛になった」というほど特殊な振付を要求されるこのプログラムは、必ず彼女にとって大きな糧になると思っていました。

 例えば、新葉ちゃんの「ラ・カリファ」だって評判は決して良くなかったですが、あの内省的な振付で吸収したものが、今季の二つのプログラムにメリハリを生んでいると感じています。

 ただ、全日本選手権という場では、花織ちゃんがこのスケカナのような演技をしても、同等の評価を得られないかもしれません。でも、今回アメリカでノーミスしたことが、彼女の今後の競技生活に向けて、大きな自信になることでしょう。





 正直、この二人以外のことを考える気にならないので、エキシビの方も。

 知子ちゃんの「アランフェス協奏曲」はNHK杯でも見ていますが、テレ朝の放送でも言われていたように、実は、EXにしておくのはもったいない、個人的に大好きなプログラムです。それは、今季のSPとフリーがともに「和のテイスト」なので、新鮮味をより感じるというのも確かにあります。

 ただ、単に曲のジャンル云々だけでなく、ややもするとオーバーな情感溢れる曲調に、知子ちゃんの表現がまったく負けていないのが素晴らしいです。中盤のステップが凄くいいので、ぜひその部分も注目してみてください。

 花織ちゃんの「007」は、これこそ「おなじみのテーマ」という感じで、新葉ちゃんの「スカイフォール」をヨナのプロと対比して報じるメディアに、正直違和感を覚えていました。むしろ、こっちでしょ!と。

 この衣装を見て思ったのは、花織ちゃんは、長洲未来ちゃんのようなチャイナドレス風の衣装で、中国や香港映画系の音楽のプロなんかも、ハマるような気がします。彼女の明るいキャラ、そしてジャンプの素晴らしさは認知されたはずですから、これからいろんなタイプの曲をバックに、経験を積んでほしいなと思います。

 明日は男子のフリーを見ていきます。

 では、また明日!

 Jun

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satoko

 競技自体は、男子フリーの方が先に行われたんですけど、あっちは後回しで(笑)。この女子SPを見てしまっては、こちらを先に語らないわけにはいきません!

 リザルト関係は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」。女子フリー(月曜朝6:07~)のライストのリンクは「こちら」で。



 まずは、知子ちゃん。70.72の首位発進。冒頭の3Lz+3T(-1.40)の2ndでのSO以外は、完璧な内容でした。ただ、ジャンプ自体は、NHK杯よりも高く見えて、余裕を感じます。スピン・ステップ(NHK杯ではレベル3)もすべてレベルを取れています。コンボの減点が無ければ、73点~74点のスコアが出ていることになります。

 中国杯の新葉ちゃんのSPが70.53でしたが、3Fのアテンションとステップのレベル3でパーフェクトではなかったものの、PCSが、知子ちゃん(33.95)と新葉ちゃん(32.85)とでは、まだ少し差があるので、ノーミスをすればSPでは知子ちゃんの方が強いということになりますか。

 このスケアメを優勝したとしても知子ちゃんのファイナル行きはないですから、フリーについては、スコアやら順位やらは考えずに、知子ちゃんは自分の演技に集中してもらいたいと思います。

 なんだか、「ミス・パーフェクト」という肩書がもう今の彼女には古いというか、言葉は悪いですが軽薄に思えてくるような、そういうものを超越した風格やオーラの漂う「SAYURI」でした。



 つぎに花織ちゃん。69.40の2位。SP終えての日本人ワンツーは衝撃でしたね。花織ちゃんのSPに関しては、あえてこの言葉を使いますけど、「後半固め打ちの暴力」というか、ジャンプ自体の加点もガッツリもらえながらの後半集中なので、それが技術点にはっきり出ています。

 シニア1年目なのでPCSはまだ31.14ですし、ステップとスピンでレベルを上げる余地があるので、ジャンプ以外のクオリティを上げていくことで、まだまだスコアは上がるはず。日本女子のトップスケーターの中で、いちばん伸びしろがあると思っています。



 ここからは順位関係なく、個人的な注目選手を。事前の予想で、今回のメンバーで一番強いと思っていたのが、ツルスカヤ。冒頭の3Lz+3Tを難なく決めたのを見て、まさかこの後のジャンプを2つミスすることになるとは・・・。3Loの転倒はともかく、2AもSOしていて、どうしちゃったのだろうと。冒頭のジャンプは跳べてるわけですし、怪我ではないんでしょうが。

 ただ、それでも63.31なので、NHK杯のようなパーフェクトなフリーを披露すれば、いくらでも順位を上げる可能性はあると思います。ただ、新葉ちゃんのファイナル行きの目が出てきたわけですから、ツルちゃんも最高のパフォーマンスで3位ということで、よろしくお願いします(笑)。



 プルシェンコがコーチ業をはじめたことはもちろん知っていて、ただ私の知識は、レッスン料が高いとか、ソトニコワが指導を受けているという程度のもので、このサハノヴィッチちゃんは、初めて演技を見ます。

 ISUのバイオを見ると、身長160cmということですが、大きく見えます。でも、ジャンプ自体は回転が速くて、優雅なステップと品のある身のこなしとのギャップが面白い選手ですね。

serafima

 ちなみに、彼女は2大会連続で世界ジュニアで2番なんですが、2014年2015年のメンバーを見ると、女子シニアのトップ選手がズラリと並んでいます。wikiには「引退するつもりでショーに出ようとプルシェンコの元を訪れたら、引き留められた」とありますが、苦労人なんですね。まだ若いんだし、頑張ってもらいたいです。



 最後にワグナーを。衣装が変わりましたね。これは、ヒョウ柄?ワニ柄?いや、ヘビ柄?・・・よく分かりませんが、姐さんのセンスは相変わらず突き抜けています(笑)。

 足の感染症で、氷上練習を再開したのが10日前からという報道がされていました。3F+3Tの2ndははっきり足りてませんね。3Loも、うーん、グリ降り気味で、これはUR取られてもしょがないですね。そして、例のスピン中の「煽り」で、会場から手拍子が起こっています。

 ただ、この動画からみなさんも感じていらっしゃると思いますが、多少ジャンプにミスがあろうが、いつもの彼女という感じで、もうプロスケーター然とした貫禄があります

 異論はあると思いますが、実は私、同じベテランスケーターでも、コストナーよりもワグナーの方が好きです。

 さあ、運命のフリーですね。ライブで見るのは、なかなか日本人にとっては厳しい時間帯ですが、演技の数分後にはYouTubeに動画自体は上がると思います。

 では、また明日!

 Jun

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satoko

 さて、いよいよ土曜日の午前中からスケアメが始まります。リザルト関係は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」。男子SPは午前9:54開始ですが、ライストのリンク先としては、とりあえず「YouTubeライブ」を貼っておきます。

 フランス杯では、YouTubeライブのリンクが、女子SPの第1グループが始まっていきなりBANされたので、第2、第3の代替先を、「フィギュアスケート速報」の「試合ライスト(無料・串不要)」の一覧からキープしておくと良いと思います。



 さて今日は、スケアメに登場する日本選手のコメントを、extraからおさらいしておきます。新刊雑誌が軒並み発売延期になっているので、連日、同じ雑誌からの紹介ばかりですみません(汗)。

 (1)花織ちゃん(10月22日、ロステレ共同取材)

 ―― 今回、みんなと戦えた部分はあった?

  「いや、全然戦えてないです。もう自分と戦うことで精一杯」

 ―― ジャンプ以外の演技の部分の出来は?

  「ショートは最初のほうにステップがあるので、しっかり気をつかってできたんですけど、フリーは最初のミスをしてからリカバリーのことしか頭になくて、そこまで考えられなかったのがちょっと悔しかった

 ―― いいプログラム(ブノワ・リショー振付)を作ってもらったという感覚はある?

  「あります。『アメリ』といえば、『かおちゃん』と言ってもらえるぐらいになりたいなと思います」

 ―― GP初戦で一番印象に残ったことは?

  「ショートで上の点数(技術点)は2位だったので、すごい自信になったんですけど、やっぱり下の点数(演技構成点)が足りないと思った。そこをしっかり上げていけばバランスよく、上も下も点数も出てくるんじゃないかなと思いました」





 →→花織ちゃんのSP「月光」は、いわゆるエテリ流(?)の「ジャンプの後半固め打ち」という構成。それが、中野先生ではなく、振付師のブノワさんの提案だったことに驚いたのですが、ステップを前半に配置しているからこそ、「気をつかってできた」という本人のコメントは興味深いですね。

 そもそも日本人の女子選手で、SPのジャンプを全て後半に配置したのは、私が知る限り花織ちゃんが最初のはず。これはもっと評価されていいと思っています。

 一方、フリーの「アメリ」をノーミスで演じきるのはなかなか大変だと思うので、個人的には、特にSPで、ロステレのスコアと比べて(TSS: 68.88/ TES: 38.59/ PCS: 30.29)、どれだけスケアメで伸ばせるかに注目したいです。

 (2)無良君(10月29日、スケカナのフリー翌日)

 ―― 自分の演技を振り返って。

  「SPに関して勢いがなかった。ただ、(初戦の)USインターナショナルと比較して、SPはこっちのほうがいいと思っています。自分の出したい個性や動きをしっかりもっと爆発させられるようにしていくことが必要かなと思います。逆にフリーはあそこまで崩れてしまったら、もう1から作り直す、どれだけ体に叩き込んでいけるかが必要だと思うので、それさえできれば、ああはならないだろうと思っています

 ―― 作り直すというのは?

  「直前に2回目のトウループを止める決断をした段階で、自分の頭の中で『あれを変えて』『これを変えて』とずっと考えながらスタートしたので、自分の体が先行して動いてくれる感覚ではなく、頭が考えちゃうから体が動かなくなる方向でした。断片的に焦っているという感覚しか残っていない。そういうことがないように、どういうかたちになっても自分の体が動いていけるように、次のスケートアメリカに向けてやっていかなきゃいけない。自分がどれだけ這い上がれるか、自分がアメリカと全日本の2戦に全力を注げるかを自覚し直すいいチャンスだと思うので、基礎的な部分からもう1回アプローチしてみようと思います。とにもかくにももう1回練習したい気持ちです」

 ―― スケートアメリカに向けては?

  「自分がわからなくなっている動きを1回全部クリアにするところから始めていきたい。表彰台がスケートアメリカで狙えるレベルまで、最低でも持って来られるように全力を尽くしたいなと思っています」

 ―― 平昌オリンピックへの気持ちは?

  「それはもちろん。これを逃すとないですから。その覚悟を改めて今回で感じさせてもらったのかなというのはあります」




 
 →→SPは、スケカナでは最初の4TでURと両足着氷の減点が痛かったんですが、そのミスさえなければ、80点台中盤は出ると思いますね。最初の4Tが大事です。

 問題はフリー。映像を見返してみると、3AはSPと同様にいつものクオリティなんですが、つづく4Tがダブルに抜けた後、ループも抜けてしまって・・・。ステップとスピンを挟んでも、気持ちが切れている感じです。

 平昌五輪3枠目を考えると、全日本で台乗りすることが大事ではあるんですが、刑事君(中国杯7位: 247.17)と友野君(NHK杯7位:231.93)の順位とスコアは頭にあるはず。

 ただ、スケアメのメンバーを見ると、ネイサン、ボーヤン、ヴォロノフ、リッポンはまず強いし、レイノルズ、コフトゥン、ハンヤン、サモーヒンと、7番もけっこう大変だと思います。スコアの部分、とくに、4Tと3Aを、SPとフリー合わせて4本、なんとか降りられると、250点ラインが見えてくるはず。踏ん張ってもらいたいですね。

 (3)知子ちゃん

 NHK杯をフォローしている新刊雑誌が出ていないので、スケアメの公式練習後のニュースを拾っておきます。

 「宮原、本来の姿どこまで=復帰2戦目、スケートアメリカ」(時事、2017/11/24-15:47)

 濱田コーチ:「ここに来て時差ぼけでうまくいっていないけれど、幸い痛みはでてない

 知子ちゃん:「プログラムでジャンプを入れる練習をだいぶできている。NHK杯よりもいい演技をできるようになってきた





 「痛みがない」という報告だけで十分です。「好調時の自分と比べて、あれができない、これもできない」ではなく、いまの自分から、少しずつできることを増やしていくことが、彼女が取るべき道でしょう。

 NHK杯では、とくに上半身の身のこなしが自信と確信に溢れた堂々としたもので、ステップでの大きな表現も印象的でした。スピンも微動だにしない美しさで、地道に鍛え上げられ、磨きこまれてきたのだなと感じます。

 とにかく、3選手みんなが、ベストのパフォーマンスを披露できることを楽しみにしています。

 では、また明日!

 Jun

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 私のブログでも、7月頃から注目していた、振付師のブノワ・リショーさん。それ以前は、日本のスケオタで彼を知る人はごく少数だったと思われる謎多き彼が、神戸の舞依ちゃんと花織ちゃんのプログラムを担当することで、話題になりました。花織ちゃんにいたっては、今季のSP・フリーの両方ともにブノワさんのプログラムを滑ることになりましたね。

 まず、彼がどんな人物なのかは、「日本代表2017 メモリアル」で二人によって語られ、単独インタは「Life Vol.11」で登場。「別冊WFS」では、2つの企画で彼が登場する、まさに決定版という感じです。

 「メモリアル」や「Life」を読む限り、中野園子コーチが、舞依ちゃんと花織ちゃんに、ヘルシンキワールドの頃に「この人に決まったからね!」と、いきなり話をまとめていた印象だったんですが、この「別冊WFS」(59頁)でより詳細が明らかになりました。



 ちなみに、ロステレ杯のエキシビはみなさんもご覧になっていると思いますが、ネイサンの「パラシュート」もブノワさん振付です。

 ―― 今季、日本の三原選手、坂本選手に振付けていますが、きっかけは?

  「ぼくはラトビアのデニス・ヴァシリエフスに振付けた『踊るリッツの夜』で名前を知られるようになったんですが、ぜひ日本のスケーターと仕事をしてみたいと日本の連盟に自分からアプローチしていました。以前から日本のクリエイターの大ファンだったので、ヨウジヤマモトやコムデギャルソンとかね」

 →→「ギャルソンが好きだ」というのはLifeのインタでも語られていて、服装とか風貌を見ていても確かにギャルソン好きそうだよなぁ・・・という雰囲気はあります。ただ、まさか彼の方から日本のスケ連にアプローチしていた、というのは知りませんでした。

 ―― 2人にはどんなイメージでプログラムを作っていきましたか。

  「マイは、ただの女の子ではなく、強い女性だと感じました。多感で、心の内に炎を秘めているような。『リベルタンゴ』でマイ自身に本当の彼女を見せたいと考えました。カオリには、クラシカルではなくモダンなコンセプトでなければと、フリーに『アメリ』を選びました。ショートの『月光』は、クラシックの曲ですが現代的に仕上げました」

 →→少なくとも私に関して言うと、1年前の舞依ちゃんに対する認識といえば、スケーターとしての彼女をまったく知らず、「難病を乗り越えて頑張る選手」という知識のみで、その情報に基づいて「強い女性(なんだろうなぁ)」という程度でした。もし、ブノワさんが、舞依ちゃんに対して、難病の件とは無関係に、そのような印象を持っていたとすれば、恐るべき慧眼ですね。

 それにしても、「マイ自身に本当の彼女を見せたかった」なんて、男の私から見ても、ちょっとドキっとする「殺し文句」というか、やはりこの辺りの感覚が普通じゃないですね(笑)。花織ちゃんについては、別の企画で詳細に語ってくれているので、後述します。

 ―― ところで、ご自身のキャリアについて教えていただけますか。

  「ぼくはフランスのアヴィニョンの出身ですが、アヴィニョンは文化のすべてがある街です。母は幼いころからダンスをやっていて、父はミュージシャンでした。もう教育段階でぼくの行く道は大方決まっていたようなもの。・・・フィギュアスケートでは、ジャンプでは成功しなかったのでアイスダンスに転向して、リヨンで(ガブリエラ・)パパダキスたちと同じチームで練習していました

  「シニアのグランプリに移行する前にやめて、そこから2、3年は完全にスケートから離れていました。外の世界で自分探しをしようと、音楽や芝居の世界にも飛び込んだり。その間、スケートを滑ることは一度もありませんでした」

 ―― どうしてまたスケート世界に?

  「あるテレビ番組で、氷上で踊ることになったんです。それ自体の出来は全然よくなかったけど、その番組で氷上に戻りました。それで心が動き始めたときに、デニスの振付のオファーをもらったんです。最初の振付を終えたときには、『これが進むべき道なんだ』と思えました」

 画像に「ムーヴメントを」とありますが、彼が言う、フィギュアスケートに「ムーヴメントを起こす」というのは、どういうことなのか。少し要約してご紹介します。

  「ぼくが作ったステップシークエンスにも表れていると思いますが、かっちりと決め込まずに動きのなかに余白を持たせる。この動きは、フィギュアスケートをより現代的な方向へプッシュしていけるものだと思っています」

  「ダフト・パンクというフランスのエレクトロニックミュージックのバンドがいるんですが、彼らは音楽に馴染みがない人たちに向けた曲も、音楽のスペシャリストに向けた曲も作っているんです。音楽へのとっかかりを提示したうえで、そこからのめり込んで音楽通になれるような楽曲も作っている。つまり観衆を育てていくんです」

  「スケート界でいえば、新しい時代を作るためにスケーターとファンの両方を惹きつけるムーヴメントを生んでいくということ。競技ですから、ジャッジもされるし、勝敗もつきます。でも、競技を見た人たちがその日の終わりに思い出すのは、受け取ったエモーションですよね。もちろん思いを渡そうと思えば、ジャンプも決めてクリーンなプログラムを滑らないと。その上でいちばん大事な思いを観客へと向けなくてはいけません。ぼくらがこの競技を高めていくのは、観客のみなさんのためなんですから」

 →→まったく同感です。たしかに、ゆづファンである私はジャンプの難易度とかスコアとか、その辺りの話も、そりゃ大好きです。ただ、一方で、4月の国別を見て、一番感激したのは、アシュリー・ワグナーのフリーだったり、幕張のFaOIを見た時は、ポゴちゃんの「The Rose」だったり、彼の言う「エモーション」という部分、言いたいことは分かるなぁ・・・とも思います。



 そういえば、ダフトパンクはフランスだったなぁ・・・と、あんまり私は詳しくないですけど、この二人組の話が出てくる所に、従来の振付師とは感覚が違うわなと、納得感があります。

 さて、もう一つの記事(43頁)も行きましょう。花織ちゃんについても熱く語っています。さっきの舞依ちゃんについてもそうですが、この人の情熱は凄いです!以下、ご紹介します。

  「世界ジュニアでカオリを見たとき、衝撃を受けました。滑りの質が素晴らしいと感じました。なんてスピードで滑るんだろう、と。それからジャンプ。彼女のジャンプは信じられないものでした。あれだけの高さがありながら、重厚感も感じられる。世界でも最高のジャンパーの1人だと言えると思います。素晴らしいテクニックを持ったスケーターです」

  「ぼくは試合の公式練習を見るのが好きなんです。スケーターのリアリティというか、在り様が見えてくるので。・・・世界ジュニアで彼女の公式練習を見たときは、『この少女はなんでもできる』と直感でわかりました。他とは違う何かを持った“スペシャル”なんだと気づいたんです。彼女は美しいバレリーナというよりも、もっとずっとモダンな雰囲気を持っています。ただ美しいだけのものではなく、よりモダンなコンセプト、モダンな音楽で振付けなければと思った。それがうまく機能する、ハマるスケーターだと思いました。『アメリ』は本当にいい選択だったと思います」

 →→正直言って、DOIの放送で見た時からもそうですが、「アメリ」が(今季の新葉ちゃんのように)花織ちゃんに完璧に合っているプロかどうか、私には分かりません。ただ、その「普通じゃないプログラムに挑戦する姿」を応援したいと思っていました。

 で、彼のこのインタの興味深い所は、花織ちゃんを「美しいバレリーナというよりもモダンな雰囲気を持っている」と、その特徴を述べている点です。

 私の印象では、「美しいバレリーナ」とは、例えば、今季SPで「ブラックスワン」を演じるザギちゃんが最も象徴的で、たしかに、あーいう感じのプロは花織ちゃんとは合わない。ロシアの子たちとは違った、花織ちゃんのパワーとスピード、また北米やヨーロッパの選手のような「大味さ」とも違う、そんな花織ちゃんを「モダン」と評し、だからこそ「モダンなプログラムが合うのだ」と、彼の意図する所を私はそう解釈しました。

  「ショートは、ベートーヴェンの『月光』を使っています。力強いピアノ曲です。今回のショートでは、ジャンプをすべて後半に入れたらどうかと提案をしました。プログラムを作り終えた段階では、まだ少しジャンプをすべて後半で跳ぶことに不安が残っているようでしたが、でもやらない手はないと思う。世界のトップと戦いたいと思うなら、すでに実践している選手もいるなかでどう戦っていくのかということ。彼女なら、それができると思っています

 →→自らスケ連にアプローチしたという話にもビックリしましたが、後半ジャンプ固め打ちがブノワさんのアイデアだったということも驚きましたね。前述の「ムーヴメント」や「エモーション」という話をしていた彼は、そういうことに関心は無さそうに思えたので(笑)。

 当然、このインタはロステレ杯よりも前に行われていますが、結果的に、花織ちゃんは見事にSPをノーミスで滑り切ったわけです。

  「このショートプログラムは非常に印象深いものに仕上がりました。最初のパートは軽やかに入って、後半は3回転+3回転の連続ジャンプとともに力強く滑っていきます。・・・曲はベートーヴェンのクラシカルな楽曲ですが、プログラムは極めてモダンなものです。体をこれでもかと使うステップシークエンスはすごく見応えがありますよ」

  「じつは今回、初めて1日でプログラムを作りました。朝に振付を始めて、夜にはもう、彼女はプログラムを滑っていました。それだけの集中力を発揮して、ステップも何もかもが新しいプログラムを滑ったスケーターなんて、ぼくはいままで一度として見たことがなかった。まるで未知の存在を見たよう。カオリは別の世界から来た異星人みたい。そのくらい彼女の才能は衝撃的なんです

 これは、ブノワさんも参加した、7月下旬の盛岡での合宿の話だと思いますが、それを伝える情報番組がデイリーにアップされているので、よろしければどうぞ。

 けっこう長く引用しましたが、ブノワさんは、本当に情熱的な人だなぁと感じます。日本の女子には有望な若手がまだいるので、ぜひまた振付を担当してほしいです。個人的に、荒木菜那ちゃんは、あの高いルッツにスピンも上手いし、花織ちゃんとはまた違った魅力があると思っています。ブノワさんのプロで見てみたいなぁ・・・。
 
 では、また明日!

 Jun

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