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 Sporivaのレビューの続きです。バックナンバーは「こちら」。

 (1)羽生結弦 平昌オリンピック名場面集・イラストに刻まれた平昌五輪の記憶

 平昌五輪での羽生君のショットが21ページ(もちろん全て能登さん撮影)。これに、『東京喰種』の石田スイさんの描いたSEIMEIのイラストも紹介されています。

 「名場面集」に収録された写真の内訳は、バラ1が4ページ、SEIMEIが8ページ(フリー後の表彰式の2ページ含む)、黒のウェアでの練習風景が4ページ、メダルセレモニーが1ページ、スワンが4ページです。「前号」掲載の写真と比べると、大きめのものが多い印象です。前号では時期的に間に合わなかったスワンもしっかり入っています。

 石田さんの描いたイラストはSNSで拡散されて、当時話題になりましたね。私が日常的に見ているSEIMEIのイメージと比べると、ちょっと肩の筋肉がゴリっとしすぎてるかな?という気がしないでもないですが、でもさすがプロの仕事です。

 個人的には、FFシリーズの天野喜孝さんに「また」描いてほしいですが(※「こちら」を参照)、私自身に「FF補正」がかかっているのもあって、この方はかなり個性的な絵を描くので、人によっては「華奢すぎる」とか「幻想的すぎる」と、好き嫌いは分かれるかもしれません。
 
 (2)羽生結弦との対話 折山淑美

 このテキストの主旨は、ソチ五輪の枠取りのかかった13年のロンドンワールドから平昌五輪までの、羽生君への取材を通じて、その都度、立ちはだかった「壁」に対する、彼の「自己分析能力と対応力の高さ」を再評価するというもの。

 けっこうなボリュームですが、序盤のソチ五輪後のインタビューが面白いです。もしかすると「初出」の内容じゃないのかもしれませんが、少なくとも私は初めて知るやり取りでした。

 折山さんがハンマー投げの室伏広治さんの調整方法について話題を振ると、羽生君から非常に興味深い話を引き出しています。

 どんな話かというと、室伏さんが競技生活の終盤に差し掛かった頃、「細心の注意を払っていたのは、日常の練習をいかに万全な体調でやれるか」ということだったようです。

 これに対して、羽生君は以下のように応答しています。

  「室伏選手はハンマー投げというすごく負荷のかかる競技をやっているけど、僕らも言ってみれば同じように負荷はかかっているんですね。ジャンプで着氷するときに、体が受ける衝撃の大きさは、体重の数十倍とか数百倍と言われているけれど、それを知らない人もいると思います。13年世界選手権のあと、僕は1カ月半くらいスケートを休んでいましたが、それが治って久しぶりにリンクに立ったら、1回転ジャンプを降りるだけでも足の裏が痛いし、甲のほうまでビリビリするくらいでした

  「しっかりオフもとって、万全な状態で技術を上げようという意識になりました。一番怖いのは集中力がなくなること。休養をとると技術が落ちるかもしれないと恐れて練習を続ける人もいますけど、僕は技術向上のためにオフをとって割り切ることも必要だと思います」

  「練習でも120~130%くらいの力を出してしまうタイプだから、余計に休養が必要なのではないか。より高度なものに挑戦するためにも、そのあたりは細心の気配りをしながらやらなければいけないと考えるようになった

 繰り返しますが、これはソチ五輪後のインタビューでの羽生君の発言です。この後、オーバーワークによる左足甲の怪我があって、「この通りにできてないじゃん!」と思う一方で、でも、一番大事な平昌五輪の直前に、練習再開時期を慎重に検討しながら、見事に結果も出せて、素晴らしいと思います。

 しかも、一番最後の「より高度なものに挑戦するために」というくだりは、これから4Aに挑戦する上での日々のトレーニングのあり方を想起させてくれますね。

 もうひとつ重要な発言は、「休養を取らずに、集中力を欠いて練習すること」の弊害を指摘している点ですよね。これはフィギュアスケートやスポーツ全般のみならず、勉強法や仕事術に対してもたいへん示唆的だと思われます。

 まぁ、直近のテストで40点もスコアが落ちた私が言うのも説得力が無いですが、TOEICの勉強も、眠くてやる気のない時にむりやり問題演習することが日常化すると、それがクセになって、本番の試験でもそういう「解き方」をしがちで、ボロボロとミスをしてしまう。体調を整えて、しっかり集中して、全力で問題を解くことが大切です。

 「長時間の猛練習」というのが、あらゆるスポーツの現場で未だに美徳とされていますが、おそらく今後羽生君は、そのような誤った考え方に対して、体系立てて警鐘を鳴らしてくれるのではないでしょうか。それが、若くて未来のあるアスリートたちを助けることにもなるはずです。
 
 では、また明日!

 Jun

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