On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:荒川静香

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 昨日の記事(およびQ&A)では羽生君に関連したものをピックアップしましたが、今日は、二人のレジェンドの分析をご紹介します。

 (1)荒川さんが語る「ロシア女子の強さ」(59頁)

 ―― (ロシアの女子は)なぜ失敗をしないのですか。

  「普段の練習を見ているわけではないので予想ですが、ロシアの選手はプログラムを通しで徹底的に練習しているのでは。パートごとの練習中心では、あそこまで後半を強化するのは難しい。さらに練習では本番の内容よりもハイレベルな構成にしていると思います。難度の高いプログラムに、さらに負荷をかけて練習することで、試合は少し楽な気持ちで挑めているのではないでしょうか」

  「大会の公式練習でもそのように練習をしていて、3回転+3回転+3回転などを跳んでいます。これまでロシアの選手たちはあまり通し練習をしなかったように思いますが、今は練習で可能性を最大限まで引き上げ、本番ではそこからいいものをチョイスするという戦術のように思います

 ―― ロシアの選手に勝つにはもっと後半の強化が必要に?

  「後半の強化はもっとも差をつけやすいところです。後半に得点になる要素を多く組んでいれば、それは難しいプログラムになっているということ。おのずとファイブコンポーネンツ(演技構成点)につながります。また後半にミスせず演技ができる体力があれば、仮に前半でミスをしても後半に取り返すことができます。それは選手にとって、精神的な支えになります」

 →→まず興味深いのは、かつてのロシア選手はあまりランスルーをしていなかった、という荒川さんの見解ですね。これは知りませんでした。一方、「3+3+3」のような、試合の構成よりも難しい内容で練習しているという話は比較的よく知られていると思います。

 いまのロシア女子の圧倒的な強さは、ソチ五輪でのメダル獲得を見据えての強化の成果だというのが一般的な認識ですけど、ソチのプロトコルを見ると、当時のソトニコワもリプちゃんもべつに後半固め打ちなんてしてませんからね。やはり、メドベ以前とメドベ以後という所が、ひとつの区切りかもしれません。

 日本のトップ選手の中で、とくに神戸の舞依ちゃんと花織ちゃんは「ランスルー練習でミスをすると、曲が止められる」という話や、他のチームの選手と比べても、今季のプログラムは「ロシア仕様」に強化されていることもあり、それが実を結ぶことを期待したいです。

 (2)小塚君が語る「オリンピック」(75~78頁)

 ・バンクーバー五輪での選手村

  「滞在した選手村の部屋は2LDKの2ベッドルーム。髙橋大輔さん、織田信成さん、クリス・リードさんと同じ部屋でした。フリーの演技当日、会場に向かうまだ2、3時間前、部屋にいる時から僕はとても緊張していました。・・・そんな時に部屋のダイニングで髙橋くんと話をしていて、『緊張するわ』と僕が言うと、大ちゃんが、『いやいや。まだ部屋の中だから。緊張するの早いから。そんなに今から緊張してたら、もたないよー』と声をかけてくれて。その一言で僕は『確かにそうだな』と思えて、緊張がほぐれたことを覚えています。その日のフリーで、僕は4回転ジャンプを着氷することができ、結果8位でした

  「声をかけてくれる先輩がいてよかったと思っています。1人だったら、緊張しすぎてしまって、本番で疲れてしまっていたかもしれません。日本は男子シングルの選手が3人いましたし、チームジャパンとして、声をかけ合って大会に臨めたことは素晴らしいことでした」

 ・他種目選手との交流の重要性

  「・・・大会に行く前に他種目の選手とも交流してあいさつができる関係になっておけば、会場でもちょっとした会話ができて気分転換になります。通常のフィギュアの大会だと、ホテルに泊まり、周りにいるのはフィギュアスケートの選手だけ。しかしオリンピックでは、選手村に滞在します。バンクーバーでは82カ国・地域から約2600人の、スキーやスピードスケート、カーリングなどたくさんの選手がいて、一緒に生活します」

  「僕は開会式には出ませんでしたが、選手村にゲーム機や卓球台が置いてある遊興スペースがあって、そこで残っている選手みんなでテレビの中継を見ました。食事は選手・役員共通の食堂があり、世界各国の料理が出ます。他国の選手と一緒になることもあります。そんなところでもオリンピックを感じました」

 ・五輪上位を目指すために

  「来年の平昌オリンピックを目指す選手たちに声をかけるとすれば、まずはケガをしないで、そこまでの他のシーズンとの雰囲気の違いを楽しんでほしいです。・・・上位を目指すのなら、オリンピック本番の日の調子もあるけれども、グランプリ(GP)シリーズなどの国際大会で評価を高めておかないといけません。フィギュアスケートは、そういうスポーツです

  「オリンピック前に、シニアでどれだけ評価される選手になっているか、とても大切になってきます。大会の前に、その時点での選手の評価やうわさのようなものがジャッジの頭に入るものです。それを、オリンピックになって急に覆すのはなかなか難しいことです。・・・ただ、すべての選手に言いたいのは、焦らないこと。自分のできることしか、できない。だからそれをやり切る、出し切ることこそが大切です。みなさんが納得した形でシーズンを終えられることを願っています」

 →→実は、小塚君のこのインタは、次の印象的なフレーズで始まります。

  「(オリンピックは)なんというか、本当に一瞬のことでいつの間にか終わっちゃって。楽しんでいる暇はなかったです。オリンピックの試合中に楽しんだというより、後になって、それを思い出して、楽しむもの。後から動画や映像を見返して、自分の記憶と重ねて思い返すという感じです

 まぁ、実際はすべての選手が必死ですからね。メダルを期待されるトップアスリートほど「楽しむ」という言葉をよく口にするのは、より注目され結果が求められる中で、普段通りの力を出すための「暗示」なのでしょう。

 選手村での他種目選手との交流の話は興味深いです。だから、今年4月の「チーム・ビルディング」(「通信SP」参照)のような形で、結束を深めていたのでしょう。

 「開会式を選手村でテレビ中継で見る」というのは、羽生君もそうなりそうですね。

 かりに上記のバンクーバーでの男子の部屋割が、平昌でも同じになるとして、年上のクリスがいてくれると、羽生君にとっても心理的重圧が軽減されるんじゃないか?と、これはこれで、共同生活もいいように働くような、そんな想像をしてしまいました。

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 さて、話題をかえて、13日(金)の夜は、いよいよJGP最終戦、イタリア大会の女子SPです。ライストは「こちら」。リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。

 名古屋のファイナルに進める残り3枠は、事実上、上のタイムテーブルで赤く囲んだ、ロシア2人、日本2人、そして、すでに2戦を終えた山下真瑚ちゃんに絞られています。ポイント争いの詳細については「こちら」の記事をどうぞ。

 このSPの滑走順は、日本選手的にはラッキーかもしれません。一番強いと言われているコストルナヤが最初に登場するので、しっかりノーミスで滑り切れば、第1Gの彼女を基準にした高得点が期待できるからです。









 先日のジャパンオープンを見たばかりの感覚でも、十分に将来性と可能性を感じさせる有望なスケーターで、しかも、まったくタイプの違う4人です。予習としてぜひどうぞ。

 では、また明日!

 Jun

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 2017年5月27日発売。今回、巻頭の羽生君の記事は、ワールド&国別のレポートと囲み会見で構成されているんですが、新しい情報はゼロです。ただ、FaOIでバラ1を見た後だと、国別の取材で羽生君が語った4Tについての熱い想いは、がぜんリアリティが増してきます。5月発売の「マガジン」(68頁)にも同じやりとりが掲載されていますので、再読してみてください。

 本誌(18~19頁)では、以下のように紹介されています。

 ――先日(モニュメント設置記念イベントで)、「自分の一番の武器はトリプルアクセル」と話されていましたが、4回転ジャンプの種類を増やすことと、トリプルアクセルを確実に跳んで得点を伸ばすということの、バランスをどう考えていますか?

  「まず4回転の話をさせていただくと、もともと世界最高得点を更新したのはショートですけど、そのときのショートで何が一番良かったかと言われたら、たぶん4回転トウループのGOEの高さと、トリプルアクセルの完成度の高さというところ。そこで、点数を稼げていたと思うんですね」

  「そう考えてみると、僕は4回転トウループに助けられていることがたくさんあって、そのトウループでGOEを稼ぐことは大事ですし、トウループをきれいに跳ぶこともまた大事だと感じています。今回の後半のトウループは2本目は少し苦しかったんですけど、1本目に関しては前半のトウループと同じくらいのクオリティで跳ぶことができていて、複雑なステップから入っているわけではないですけど、GOEで2点から3点の評価をつけていただける自分の手応えもあったトウループができているので。そういう意味ではアクセルだけに絞っていく必要もないのかなという思いもあります」

 →→「複雑なステップから入ってるわけじゃないのに、GOEを2~3点もらえている」と、けっこう話している内容が具体的なんですよね。「失敗する確率が低い」という意味で、4Tと3Aは来季のSPでもフリーでも、羽生君のプログラムの柱になるような気がします。

 さて、ここからは、モニュメント設置式のトークショー(24~27頁)をご紹介します。先月レビューした「スタンダード宮城」でも、羽生君と荒川さんの発言は一部紹介されていましたが、こちらはトークショーのかなりの部分を収録しています。司会は元NHKアナウンサーの山本浩さん。以下、興味深かったやりとりを拾ってみます。

 ――羽生さんもお聞きになっていると思いますが、トリノ五輪の直前に荒川さんは曲を変えられた。それってどうなんですか?

  「いや、ないですよ。普通は。シーズン中に曲を変えるというのは大きな選択なんです。話を聞いていて、そうだったのかと改めて思ったのですが、プログラム自体が全然違うものなので、それまで滑り込んできているものとは違った難しさがありますね。変えることによっての緊張感も生まれると思います」

 ――では、羽生さんであれば、「これは変えたほうがいいんじゃないか?」と言われたら、「冗談じゃない」という感じですか?

  「『変えたほうがいいんじゃないか』と言われたら、それを覆すくらいの演技をします(笑)。『見たか!これがしたかったんだぞ!』みたいな(笑)」

 →→この記事は「トークショーのダイジェスト」と断ってあるので、あくまでも文字になったものからの私の想像ですが、おそらく、山本さんは四大陸~ワールドの時期の「SEIMEIに戻すかどうか」という話を、ここでは振っていない(あるいはご存じない)のではないかと。

 二日前にご紹介したJewelsでは、SEIMEIに戻さなかった理由を、あくまでも「ホプレガで予定している構成を完遂したかった」という部分を羽生君は強調していましたが、やっぱり、これぐらい強い気持ちで楽曲にも魂を注ぎこんでいますよね。これぞ、羽生結弦!と、安心しました。

 ――ハビエル(・フェルナンデス)も「ユヅルのことが大好きだ」みたいな。非常に良いチーム環境ですね。

  「そうですね。ただ、先シーズンあたりまでは、練習中もすごく仲良くしていたんですけど、最近、とくに今シーズンに入ってからは、お互いにさらに意識するようになって。別に険悪ムードではないんですけど、『よし、今日もやってやろう』、みたいな空気感は出てきました

 →→そりゃ、ハビは今回は絶対にメダルが欲しいはずですからね。むしろ、早くもそのような緊張感が出ていることに、ハビもゆづもいい感じでシーズンを迎えてくれそうな期待感があります。

 今日は、もうひとつ、「小塚崇彦が語る世界選手権」(56~59頁)から、羽生君についてのコメントをご紹介します。

 ――・・・まず、優勝した羽生結弦選手は、フリーで圧巻の演技を披露し、大逆転劇を演じました。フリーのひとつひとつのエレメンツはどのように感じましたか?

  「エレメンツはどれもすごく余裕があったように思います。いつの間にか演技が終わっていたというか、良い意味で試合であることを感じさせないような、すごいとしか思えないプログラムだったんじゃないでしょうか

  「引っかかりとか、つまりとか、きになる箇所さえまったくなく、完璧だったと思います。そういう完璧な演技は、スケート人生のなかで何度もできるものではありません。NHK杯や、グランプリファイナルの演技も、もちろんすごかったんですけど、今回はそれをもしのぐ演技だったんじゃないかと思います」

  「・・・大会が終わってすぐ、彼は『練習したい』と発言しましたが、それはショートにミスがあったからではなく、今よりも高いレベルを目指そうという向上心から出た言葉なんだと思います。日頃から『練習したい』と言っている彼ですが、今回の『練習したい』という言葉も、もう前を向いているからこそ出た言葉なんだと思います」

 ――ショートでは、4回転サルコウの後のコンビネーションが認められませんでしたが、羽生選手にしては珍しいミスでしたね。

  「得点にならないというのは本人もわかっていたうえで、後ろに2回転トウループを跳んだんだと思います。『絶対にコンビネーションをつけるんだ!』という姿勢は、『攻めている』という印象につながりますから、ジャッジにも好印象を与えたんじゃないかなと思います。『コンビネーションが入っていなかったな』と思われるか否かで、印象はかなり違ってきます」

  「しっかりやりきったことで、ミスの印象を最小限に留められたのかなと思います。ただ、確実に点数を得るには、(冒頭の)4回転ループにコンビネーションをつける構成にして、ミスしたときのリカバリーでサルコウの後ろにつけるという形のほうが安全かもしれません。ループは今シーズンから取り入れたジャンプですが、あれだけの精度の高さですから、ループのコンビネーションを考えていいのかなとは思いました」

 →→4Loの精度の高さというよりは、今季SPの4S+3Tに苦労していた様子を見てきて、4Loからコンビネーションを狙った方がいいのでは?と考える方は多くいらっしゃったと思います。そもそも、ワールドの上位6人のSPを見ても、羽生君と宇野君以外の4人は、冒頭の1本目のクワドに3Tをつけてますしね。

 しかし、FaOIのままで行くなら、来季のバラ1の予定構成は、4Lo、3Aと跳んで、4T+3Tでしょうから、SPで4Loにセカンドをつけることは無さそうです。

 一方、来季のフリーのクワドは、私の予想では、4Lo、4S、4T、4T+3T(あるいは4T+1Lo+3S)の4本に留めて、しっかり3Aも後半に2本入れて、という構成で質を究極まで高めていくことになるんじゃないかと。

 ちなみに、この小塚君のコメントは、ワールド後、国別前に行われたもののようです。そう考えると、羽生君の「バラ1再登板&FaOIの構成」を見て、また小塚君にぜひ分析をしていただきたいですね。

 では、また明日!

 Jun

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 まず別件から。羽毛布団は買いませんけど、毎日新聞は買ってきました。スマホの影が映ってしまってすみません。税別で45000円以上の羽毛布団をお買い上げのお客様に、オリジナル特大ポスターカレンダーだそうです。こんなデカい広告を出してるんだから、西川さん儲かってるんですなぁ。

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 さて本題へ。2016年10月18日発売。これまで、「Vol.1」「Vol.2」「Vol.3」と初期の3冊をレビューしました。例の「週刊大衆」の件についての私の考えもそちら(「Vol.1」)に書いてありますので、ご参照ください。

 さて、本誌は全81ページで、両面ポスター1枚封入(片面が羽生君の「Let's Go Crazy」、もう片面は昌磨君)、これに加えて、「男子フィギュアスケート 2016-2017 主要大会書き込み式スケジュール表」なるものも綴じ込まれています。あ、そういえば、本号から、表紙の「女性のためのフィギュアスケートマガジン」という売り文句が消えましたね。

 スケジュール表は、まぁ、カレンダーのようなもので、かつて「Vol.2」に封入されていた「アイスショー&主要大会スケジュール表」と同じデザインです。2か月ごとに写真が一枚使われています。羽生君は、(1)「天と地のレクイエム」(15年GPファイナル)、(2)15年全日本選手権の表彰式後のワールド出場決定者との記念撮影、(3)15年NHK杯表彰式(無良君&ボーヤンと)、(4)15年スケカナ合同記者会見(パトリック&村上君と)で登場しています。

 誌面構成について。まず、オータム特集では写真中心に14ページ。SPとフリー演技時の写真に特化していて、ジャージ姿でのウォームアップや移動中の写真はありません。 ちなみに、「王子」といえば、激ダサの極致ともいえる創作セリフがいちいち写真についていたんですけど、今回はかなり控え目で、とくに羽生君のオータムの写真については、演技後のインタビューから取っているので全く気になりません。この点は評価したいです。

 次に、今季の羽生君の出場(予定)試合を「2018平昌五輪への挑戦」という形で紹介しています。これに16ページ割いているんですが、写真のチョイスがいただけません。「※昨シーズンの大会の画像です」と小さく印字されていて、「バラード第1番」と「SEIMEI」の写真ばかりで埋まっています。昨年この二つの衣装は散々見てるし、もうちょっと工夫があってもいいのでは?と突っ込みたくなりますね。

 さらに、「ゆづの夏、そして秋へ」と題して、6ページにわたって、今年のワールド後、トロント公開練習までの羽生君の発言を抜粋して、写真とともに掲載。その写真が、バラードとSEIMEIと顔のアップ(黒ジャージ)のみで、またじゃん!という感じ。

 「抜粋」とはいっても、すでに他誌でトロントでのインタビューをフォローしている方からすれば、この時期に出しておいて、発言のコマ切れを寄せ集めて古い写真に合わせるという、この企画の存在意義がまったくわかりません。他誌より遅く出すんだから、遅く出すなりの「強味」を誌面で表現してほしいものです。のんきに作ってるなぁ・・・とガッカリ。

 羽生君以外の記事については、佐野稔先生の分析が面白かったです。佐野先生は、すでに発売されている「オフィシャルガイドブック」でも「男子シングル展望」をされていて、そこでは、「フェルナンデスよりもボーヤンを警戒すべし」「サモーヒンが不気味」と、私にはとても新鮮な内容でした。

 こちらは二部構成になっていて、五輪を見据えての今季の展望とGPシリーズの各試合の注目点を語る、そんな内容です。特に前者が面白くて、「五輪に向けての戦い方」という部分で、ソチでの羽生君、トリノでの荒川さんの事例に触れています。

  「羽生選手にとって4回転ループは来シーズンの五輪用だと思います。今シーズン、ループに挑戦して仕上がりが良かったら来シーズンもプログラムに組み込むという気持ちで挑むはずです。羽生選手はソチ五輪に出場した際、4回転サルコウはまだ完璧ではありませんでした。それでもプログラムに組み込み、転んでも金メダルを獲りました。あの時は4回転サルコウを完璧に跳べる選手はいませんでした。それでもぶっちぎりで優勝できましたしね。平昌五輪では4回転を2種類以上跳ばないと勝てないでしょうね。3種類跳ぶ方が有利でしょうね。その時、他の選手がどんなジャンプを跳ぶのかも把握しなければなりませんね。周りの状況を見ながらギリギリまで待って4回転を何種類、何回跳ぶかを決めればいいんです。それも作戦です。」

  「一番顕著な例が荒川静香さんです。トリノ五輪の時、女子は3回転+3回転を跳ぶか跳ばないか、跳んだらすごいと言われた時代でした。荒川さんはトリノ五輪までは3回転+3回転を跳んでいました。だから周りの選手たちも3回転+3回転を跳ぶのに躍起になっていました。しかし、荒川さんは本番では3回転+3回転を跳ばなかったんです。実際は3回転+2回転でした。周りは散々踊らされて本番でミスをしてしまった。これも作戦なんです。荒川さんにとって3回転+3回転のコンビネーションジャンプを入れないプログラムはすごく簡単だったはずですが・・・。」

  「自分の持っている実力の80%をパーフェクトに滑り切るのがオリンピックの確実な勝ち方です。ただ侮れないのは若い選手ですね。若手は捨て身の覚悟で大勝負に出て勝つこともあります。オリンピックはそういう勝ち方もあります。・・・羽生選手がどういう方法で戦うのか・・・ループをマスターすれば、2通りの作戦で闘うことができるのが羽生選手の強みになります。」

  「・・・羽生選手の性格から考えればリスクを回避するのではなく、ループで戦うと思いますが・・・。ただ、羽生選手も大人になっていますからね。」

 まぁ、羽生君は間違いなく平昌でもループを跳ぶでしょう。

 ただ、優勝候補がこの羽生君とハビの二人のみという状況だと、色々と面倒くさい嫌な噂を耳にしそうな予感もするので、私の理想は、二人に匹敵するライバルとの混戦状態になって、駆け引きなどする余裕もなく、羽生君もハビも全力勝負!という構図になってもらいたいです。

 こういう雑誌をレビューするときは、「なんだよこれ・・・」と、PCの前で舌打ち混じりで夜な夜なブツブツと毒づきながら、記事を書いています。「アラ探し目線じゃダメ!コンビニスウィーツがうーたらかーたら」なんて前の日に書いておきながら、ごめんなさい、やっぱり、ダメなものはダメ。我慢できませんでした。 
 
 では、また明日!

 Jun

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 こちら、到着しました。作品自体は劇場ですでに観ていまして、豪華出演陣を揃えつつ爽やかでほっこりする気持ちのいい内容で、また見たいなと思ってDVDを予約していました。特典ディスクについては、後日レビューいたします。

 もう一つ別件。真央ちゃん出場のフィンランディア杯のメンバーがなかなか凄いです。女子シングルは真央ちゃんの他は、リーザとポゴリラヤが強敵。男子は、パトリック、コリヤダ、コフトン、ネイサン、サモーヒンと、ベテラン・若手と揃っています。BS朝日で10/15(土)のお昼にオータムと一緒に放送という情報が出ていますが、折を見てライストの方もチェックする予定です。



 さて、ガイドブックの続編です。ゆづファンとしては、まずはこの選手の発言に触れないわけにはいきませんね。

  「羽生選手の演技は何回見ても感動する。(羽生選手)を超えられはしないのですが、最終的には印象に残るプログラムになればいいなと思います。」

 もちろん、ジェフ振付のフリー・プログラム「ロミジュリ」で今季闘っている、本田真凛ちゃんです。これ、ふと思ったのは、Lifeのインタビューと微妙に違うので、ロミジュリのことを訊かれるたびに「ゆづリスペクト」を記者に公言していることになりますね。すばらしい!応援しますよ。

 羽生君絡みの発言は真凛ちゃん以外にはないので、他に気になった点をいくつか挙げておきます。

 まず、今季の女子シングルの展望を、荒川静香さんがされていますが、ジャンプに関して興味深い指摘がありました。

  「ジュニア選手でこの大技(トリプルアクセル)をボンボン跳んできている選手(日本では紀平梨花選手)が出てきたことは、今シーズンにおいて世界に刺激を与えることになるはずです。それでも、女子のトリプルアクセルが、男子の4回転のように絶対的に必要な武器になるかというところでは、まだすぐにそうなるとは思えないです。・・・身体的変化が激しい女子選手にとって、技の難度が上がってくればくるほど影響(※具体的にどんな影響かは書かれていない)が大きいからです。」

  「今シーズンは3回転―3回転のコンビネーションジャンプにおける難易度の高さとジャンプバリエーションの豊富さが問われるはずです。どんなジャンプにも後ろに3回転が付けられるようになれば、応用が効いて勝負にもプラスに働くはずです。・・・とにかく何のジャンプにでもコンビネーションを付けられるような臨機応変なスケーターになることが来シーズンに迫った五輪を勝ち抜く絶対条件になるでしょう。」

 紀平さんはまだジュニアのカテゴリーだし、五輪も年齢制限で無理ですからね。平昌までの勝敗を分ける争点にまだならないという見方は私も賛成です。そして、女子シングルにおける注目ポイントを、「コンビネーションジャンプ」とおっしゃっている所は、とても勉強になりました。

 もう一つは、浅田真央ちゃんのコーチの佐藤信夫先生のインタビューの中で、はっ!とさせられる部分がありました。

 ――スケートを始められたきっかけは?

  「『スケートをやりたい』って始めたのではなく、なんとなくですね。・・・いまの時代に生まれていたら、正直、やっていたかどうかはわかりません。いまの時代なら、(トップ層に)入っていけないんじゃないかな。競技人口が増えて、それだけ素晴らしい人がたくさんいて。とんでもない時代ですよね。その中で、どれだけ努力しても本当の意味で花が咲くのはほんの数人。その厳しさを考えるとね。そこまで努力しないといけないのかな、と。その反対を考えれば、努力することに意義があるわけですから、それはそれでよしと、冷たく言いきる面もある。一つの心に両方の想いがあります。」

 指導者の立場から、「『あなたには向いてないからもうやめなさい』と引導を渡さなきゃいけない場合もある」、佐藤先生はそうおっしゃってるんでしょうが、先生が意図していたかどうかは別にして、私は、その前の部分に感銘を受けました。つまり、

 よりによって、これだけ競争の厳しい時代に、フィギュアスケートというスポーツに取り組んだことは、結果や成績とは無関係に、あなたの財産になるんだよ!

 そのようなメッセージが込められているように感じました。

 人に対してあまりにも安易に「数字」を要求するいやな時代ですけど、かくいう私も、羽生君が「基準」になっているあまり、スケーターたちを数字で見てしまいがちな部分があって、嫌な人間だな、治さなきゃと感じます。

 改めて、この厳しい世界で小さな頃から努力を続けるスケーターたち、そしてサポート役の親御さんを含めた関係者の皆さんを応援したいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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