On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:須本光希

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 個人的に関心のあるスケーターからピックアップしていきます。まずはコストルナヤから。今季の彼女は、EXでもSPの「アディオス・ノニーノ」を演じていたので、これは初めて見ました。後半からカルメンの「ハバネラ」ですね。アレンジは違いますが、デールマンの今季SPも「ハバネラ」でした。

 構成は「アディオス・ノニーノ」のEXバージョンに近くて、3-3のコンビネーションジャンプを2本と、最後をイナバウアーからの2A。衣装がSPと同様に赤でかぶっているので、せっかくなんだから、別の色合いのものを見たかったなと思います。でも、まぁ、そこは来季のお楽しみということで。



 この子を見ていて思うのは、スタイル(体型)という意味では子どもっぽいんだけど、身体能力という面では間違いなく恵まれているわけで、フィギュアスケート、しかも女子シングルでそのような選手が評価されるというのは、時代も大きく変わってきたなぁ・・・としみじみ感じます。

 かつて、90年前後に伊藤みどりさんが、欧米選手にジャンプの技術で立ち向かった構図がありましたが、今はそのまったく逆というか、むしろロシアの若手が世界中に向けてそんな挑戦をしている状況かもしれません。まだまだ日本人選手も技術面で進化できるはず!と、トゥルソワを見てそう思います。



 「眉毛が太い」という部分だけじゃなくて、実はダニエリャンって、壷井達也君に似た雰囲気を感じます。しかし、この曲を聞くと、佐藤洸彬君の「フィガロスピン」を思い出さずにはいられないですが、残念ながら「ふぃ~~~がろ、ふぃがろふぃがろ」の所は入っていません。

 今大会調子のよかった3Aは抜けましたが、この子は3Loが上手いし、なんといってもスピンのポジションと回転速度、そして柔軟性も素晴らしい。これぐらいできる人って、ジェイソンか羽生君ぐらい?と、ジャンプ以外も見所たくさんで、応援したくなる選手です。



 いやあ、EXでは、もういろんなプレッシャーから解放されたのか、須本君はいい演技をしましたよ。3Aをラクラクと決めてから、スケーティングがよく伸びるし、全身を大きく使った、実に伸び伸びした演技だと思います。

 女性ヴォーカルかどうかはともかく、来季以降の競技用のプロで、ゆったりとしたヴォーカル曲やピアノ曲なんかも合うんじゃないかな?という気がします。



 最後に山下さんを。SPとフリーの衣装はともにパープル系で似ていたので、こちらの淡いグリーンはとても新鮮に見えます。

 ジャンプで転倒がありましたが、このEXではスケーティングのスピードの速さが目立ちます。やはりこのレベルの選手になると、これぐらいのかっ飛び具合で突っ込んでいかないと、演技の中にダイナミズムが生まれないのでしょうね。

 さて、シニアの方のワールドはもう来週ですか。男女ともに、有力選手で誰が出てくるのかまだ正確に把握できていませんが、新たにブレイクする選手が出てくるかかどうか、楽しみです。

 個人的には樋口新葉ちゃんに頑張ってもらいたい。昨年末以降辛い時期を過ごしてきたはずですから、笑顔で今季を締めくくってほしいです。

 では、また明日!

 Jun

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alexey

 すでに大会は終わっていますが、男子フリーの振り返りです。リザルト関係は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。



 まず、SP終えた時点で、私は優勝確実だと思っていたクラスノジョンが、冒頭の4Sで転倒して、そのまま途中棄権しました。足首を骨折したという情報もありますが、やっぱり羽生君の件を思い出してしまうわけで、これは本当に心配です。

 しかし、フィギュアスケートって、選手が棄権の意思をジャッジ席に伝えに行って、曲を止めて、そこからまだモタモタ・チンタラやってるんですよね。コーチなにやってんの?はやく出してあげなよ!と思うんですが・・・。



 クラスノジョンの後に三宅君のフリーの演技を見ると、ただのガス欠じゃなくて、どこか怪我してない?と心配になる内容でした。幸い、そういう情報は入ってないので、何事も無ければよいですが。総合18位でフィニッシュ。まだ若いし、この悔しさをバネに頑張ってもらいたいです。



 演技後の須本君のコメントでは、表彰台を意識していたとのこと。冒頭の3A+2Tを成功して、いいじゃん!と思ったら、つぎの3Aでミスが出た後、そこからは「これ以上ミスをしたら表彰台が・・・」という焦りからか、冷静さを欠いた内容になってしまいました。

 ただ、演技後の本人の悔しがる様子を見て、須本君でもこんな風に感情を出すのか!と、彼の熱い魂を見ましたね。来季もジュニアでやるようなので、4T導入も視野にいれつつ、一層のレベルアップを期待しています。



 ここからは、上位3人を。フリーで見事に追い上げて銅メダルを獲得したリッツォさん。平昌五輪の団体戦でも頑張っていて、イタリアの男子シングルはこの人!という風格が出てきています。このビートルズメドレーは、選曲があまりにベタすぎて、昨季のPさんのSPみたいなマニアックな選曲の方が私好みなんですが、まぁ、それはそれということで(笑)。



 実を言うと、SPの演技は見ていなかったんですが、銀メダルに輝いたロシアのアルトゥール・ダニエリャン選手。顔を見たらまだ子どもという感じで、それもそのはず身長156cmの14歳です。

 ただ、3Aはかなり余裕があるし、細かくステップを挟みつつ、スケーティングも複雑。指先まで柔らかな上半身の動き、キビキビした美しい所作で、スピンも上手い。

 むしろ金メダルを獲ったエロホフよりも、彼の方がよっぽどエテリ組っぽいというか・・・。



 
8位だったSPの動画も貼っておきます。「ポエタ」というとランビさんとか草太君とか、印象的なプログラムが多いですが、こちらもなかなかなもんですね。

 3Aはやっぱり完全にモノにしていて、転倒とURのあったコンビネーションジャンプも、「え?3Loの後ろにトウループをつけられるの?」と、これはかなり珍しい。スピン・ステップすべてレベルを取れていて、ミスがなければSPの時点で3番以内に入っていたでしょうね。

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 右の女性のコーチ見たことあるなぁ・・・と思ったら、ソツコワの先生ですね。同じチームで練習しているのかもしれません。要注目ですね。



 金メダルはエテリ組のエロホフ。エテリのチームは女子だけじゃないぞ!と存在感を見せて、見事にタイトル獲得です。

 冒頭の4T+3Tはかなり余裕があってキレイ。4Sは惜しくもSO。3A+2Tも乱れました。後半もちょこちょことミスはありましたが、SPの貯金とクワドを降りたことで逃げ切った感じです。それにしても、エテリがいないと、男性コーチ陣の表情のにこやかなこと(笑)。

 世間的にはトゥルソワの話ばかりになっていますが、男子に関しては、銀のダニエリャン選手が気に入りました。WFSかLifeあたりでインタが掲載されれればいいなぁ・・・と思います。

 では、また明日!

 Jun

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 リザルト関係は「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。男子シングルには、日本から三宅星南くんと須本光希君が出場しています。

 9日の0時の記事アップまでに、須本君は間に合わず(0時03分滑走予定)、有力選手だと、三宅君、プルキネンぐらいまででしょうか。とりあえずこの2人のみ感想をアップする予定です・・・。

 あまりに内容が薄いので、お詫びと言っては何ですが、読者の方から問い合わせのあった、「FIGURE SKATERS Vol.9」収録の「フリー前に紫のカーテンから出てくるショット」(3頁)を貼りました。購入の後押しになればと思います。

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 で、これが、8日の23時頃の様子なんですが、停電が起きて競技が中断しております(汗)。そもそも、これ、本当に客はいってる?とビックリされるかもしれませんが、ジャッジ席のモニターのライトや、天井のスクリーンの光で、いちおう競技中であることが信じていただけるかと・・・。

 

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 第6グループの3番滑走で、三宅君が登場。本田武史さんが帯同していました。長光歌子先生のお弟子さんで、大ちゃんの後継者的存在として期待されています。まさにこの赤のジャケットが大ちゃんリスペクトであると本人も公言していますけど、この衣装といい、ベンチャーズの曲といい、全日本でもかなり目立っていた印象です。

 3A含めてジャンプはきっちり決まっていて、ステップもLv4でしたが、スピンが、カウンターで見た限り、Lv2とLv1だったような・・・(※最後のコンビネーションスピンは3Vに修正)。これは、もったいない。

 


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 同じく第6Gの5番滑走にアメリカのプルキネン。名古屋のファイナルで銀メダルに輝いた実力者です。コールドプレイの「Fix You」は今季本当によく見かけます。カップル競技から、全日本選手権の男子選手まで、私が知る限りでも3~4プログラムはあったはず。

 冒頭の3Aは高くて着氷も柔らか。速報値で加点+1.43がついていましたが、つぎのフリップトウのコンボが2+2に、ルッツはSOと崩れました。スピンやステップはさすがに巧くて、PCSも三宅君より3点以上高いんですが、ジャンプでこれだけミスが出るのは致命的です。まだ2つグループが残っているので、このスコアでは上位進出はかなり厳しいかと。



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 ここからはトップ3を。見事に3位発進の須本君から。3Aを含めた3つのジャンプを成功。三宅君と同様にキャメルスピンのレベル2というのは、今後の課題ですね。

 正直このメンバーで3番というのは、私の予想以上の位置です。フリーもファイナルと同様に踏ん張って、ぜひ台乗り目指して頑張ってもらいたいです。



 エテリ組の数少ない男子スケーターのエロホフ。ファイナルではSPで2位だったのに、フリーで崩れて5位に沈んだ彼。今回もSPは実力を出して、2位につけました。身体の大きさが印象的で、ISUのバイオでは177cmとあります。その割にジャンプが低いのは気になります。

 キスクラにはエテリはおらず、グレイヘンゴーズとドゥダコフが帯同。ドゥダコフコーチは、コストルナヤの隣に座っているときはいつもムスっとしてるのに、今日はニコニコしていて、そこはツボでした。

 3位の須本君との差は3.5点ほど。フリーでミスを最小限に留めた方が銀メダル獲得ということになるでしょうか。



 そして、首位のクラスノジョン。バイオでは、エロホフより2cm低い175cmと表記されていますが、ジャンプの高さもあって、より大きく、そして逞しく見えます。

 この人は何といっても、後半の3F+3Loですが、バッチリ成功。3Aもステップから入っているし、ステップのレベルの取りこぼしもなく、他の選手と比べてはっきり実力が2・3段階上という感じです。

 コンビネーションジャンプの前のステップも、複雑な軌道を描いて、面白い動きをしていて要チェックです。フリーの「グラディエーター」がまさに「肉体派」という感じなので、パワー系のスケーターに見えがちなんですが、細かいテクニックがあるので、来季シニアに上がったら、ジャンプ偏重のアメリカの若手の中で面白い存在になるかもしれません。



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 最後にオマケで、カナダのコンラッド・オーゼル選手。「Life Vol.11」でインタが掲載されていて、ナム君と一緒に練習しているスケーターです。

 雑誌で見た時にアメドラに出てきそうな、絵に描いたようなイケメンで笑ってしまったんですが、身長は181cmだそうです。

 3Aは見事に降りているんですが、3Fからのコンビネーションは、根性で2Tをつけます。だからこそ、3Lzの転倒は残念でした。

 本人、キスクラでめちゃくちゃ落ち込んでいて、コーチも仏頂面でしたが、そこまで悪くないと思うんだけれども。SPは15位スタート。

 カナダ勢はもう一人、ジョセフ・ファンという強い選手も今回来てるんですが、彼も14位と出遅れました。そう考えると、日本勢の須本君3位、三宅君10位というのは、かなり健闘していると思います。

 では、また明日!

 Jun

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 世界ジュニア直前企画として、少し前に出た雑誌のインタをいくつかご紹介したいと思います。まずは、紀平梨花ちゃんの名古屋ファイナル直後のインタから(「WFS No.80」50頁、昨年12月10日取材)。

 ―― 世界はどういうふうに捉えてる?

  「自分とはまた違ったいいところとか、こういうふうなところで点を稼ぐ方法とか、たくさん見ていて思ったので、あとは安定感が抜群な選手が本当にロシアにはたくさんいるなと思いました」

 ―― 点数を稼げる部分とは?

  「(ジャンプの)構えの部分が、自分は本当に長いなというふうに今回、思いました。ジャンプの直前にターンを入れたり、あとは着地の部分で難しいかたちにしてたりとか、そういうところです。ジャッジスコアを見ていても、トップの選手とかは本当にたくさん加点がついていたので、加点をもう少し上げれば、また点数も上がるし、ミスなく演技ができればさらに点数も伸びるので、加点の部分が大事というふうに思いました

 ―― 世界ジュニアに向けては。

  「世界ジュニアではとにかくジャンプをミスなく演技するのが、いちばんしなければいけないことで、難しすぎてミスしてしまうっていうのはだめなので、出来る程度に難しく、間に合わせていけたらいいなと思います

 ―― 2個目のアクセルを失敗しないためにはどんな練習がしたいですか。

  「いまの確率を保って、あと今回の経験で、直前にいろんな言葉が出てきてしまって、絶対にそれが原因だったと言い切れるぐらいの確信があったので、そこを確実になくしたい。考えて出てきてしまったという感じだったので、考えなければ考えなくできたのに、っていう感じだったので、次からはジャンプだけを集中したいと思います

 →→すでに、「3Aを降りただけでは勝負にならない」という認識を持っていることが、まさに梨花ちゃんの伸びしろですよね。その意味では、日本女子のシニアの選手よりも上を見据えています。ただ、ジャンプの「入りと出」の部分に工夫をこらしたいという思いと、でも難易度が上がりすぎてミスをしてしまっては元も子もないという、そのジレンマの中にいるようです。今季の「カンフーピアノ」と「道」は良いプログラムですから、まずはきっちりノーミスをして、締めくくってもらいたい。来季のプログラムに、その辺りの「進化」が見られればいいなと思います。

 最後の問答の部分を、もうちょっとWFSのインタビュアーは補足してもらいたかったんですが、「直前のいろんな言葉」というのは、私が推測するなら、3Aを跳ぶ際の「様々な不安要素や迷い」といったところなんでしょうか。ちなみにファイナルのフリーは、冒頭の3A+3Tは成功(GOE+1.86)したんですが、つづく単発の3Aはシングルに抜けてしまいました。全日本ではSP・フリー合わせて計3本成功しています。

 女子のジュニアの試合ではSPに3Aを入れられないので、世界ジュニアでロシア勢を追いかける上で不利ですが、だからこそ、全体の完成度重視で頑張ってもらいたいです。

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 つぎは、須本光希君。まずは、ファイナルのフリー翌々日のインタから(「WFS No.80」26頁、昨年12月10日)。

 ―― キス&クライでの気持ちをもう1回教えてもらえますか。

  「ここに来るまでは、パーソナルベストだったらいちばん下からのチャレンジだったので、表彰台に上がれるっていうことは全然意識していなかったんですけど、ショートの結果がよくて、ここから順位を落としたくないと思って、初めてこの大舞台で表彰台に乗ったら、自分にとっても大きな自信になると思ったので、すごくメダルっていうものを意識しました」

 ―― 感情を表に出さないタイプに見えますが、それが表現に何か影響したりしますか。

  「感情をもっと出してほしいっていうのが、たぶんみなさんの本音だと思うんですけど、何試合か、自分で意識して表現をしようと思って、笑ったりはたまにするんですけど、そういう試合ほどジャンプでちょっと失敗してしまったり。まだジャンプも表現も2つともできる選手ではないので、これからちょっとずつ、シニアに上がるまでに、そのへんを強化していきたいと思います」

 ―― 他の選手で印象に残った選手は?

  「NHK杯を見て、セルゲイ・ヴォロノフ選手のフリー演技にすごく心惹かれて、今回もすごくいい演技だったのですごく感動しました。アイスダンスも本当にみんなスケーティングがうまかったんですけど、印象に残っているのはペアの中国のスイ&ハン選手の『トゥーランドット』が本当に好きで、すごく印象に残っています」

 →→ここでいったん切ります。「みなさんの本音」って誰の本音?と思うんですが、先日の記者クラブでの羽生君の会見を彼も見ているはずで、「まずはジャンプを正確に!」というマインドに切り替えているんじゃないでしょうか。

 ヴォロノフさんに「心惹かれた」というのは、すごく地に足のついた見方をしてるんだなぁと。これから4回転に挑戦していく16歳の若者なんですから、普通に考えたら、ネイサンやボーヤンやヴィンセント君あたりに注目しそうです。でも、今季のヴォロさんは、4Tと3Aだけを武器に、でもそれをキレイに決めて、あとはそのノリで行っちゃうという、見ていて爽快感のあるパフォーマンスでした。

 須本君も、3Aから4Tへという所は現在進行形で考えているはずで、「まずはこれぐらいのレベルを!」という観点で見ているのかもしれません。さらに、アイスダンスやペアも見ているというのは研究熱心で、頼もしいですね。

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 ファイナル前のインタですが、「Quadruple 2018」(84~85頁)からも少しご紹介します。

 ―― 須本選手はイーグルもすごく美しいですよね。

  「小さい頃は氷の上で遊ぶのが好きで、『〇〇選手の真似をしよう』って言って、イーグルやイナバウアーをやっていました。今シーズンのフリー(『レ・ミゼラブル』)の振り付けのときは、(阿部)奈々美先生が『(須本選手は)イーグルが得意だから、最後はイーグルで締めよう』と言ってくださって

 ―― 美しいスケーティングをたっぷり見せた後のイーグルが、とても印象的ですよね。

  「あそこは自分でやっていてもすごく楽しいです」

 ―― その「レ・ミゼラブル」ですが、曲はどのように決めましたか?

  「曲も振り付けも奈々美先生が決めてくださいました。・・・去年のフリー(ピアノソナタ第8番『悲愴』)からイメージが大きく変わるし、『自分にできるかな・・・?』という思いもあって。でも、やってみたらすごく楽しくて、『あ、こんな曲もできるんだ』という発見がありました」

 ―― 振り付けの阿部奈々美先生からはどんなアドバイスがありましたか?

  「(劇中歌の)『民衆の歌』のところは、『力強く踊ってほしい』と言われました。『もしジャンプを失敗しても、最後は曲が背中を押してくれるから』とおっしゃってくださって、編曲もそういうふうにしてくださいました



 →→最後のイーグルの所、かっこいいですよね。こういう終わり方はちょっと記憶にないので、かなり珍しいんじゃないでしょうか。個人的に山本草太君と並んで、期待している選手です。今回の世界ジュニアはメンバーがキツイので、過度な期待はできませんが、ノーミスを2本揃えて、本人も納得のいく演技をしてもらえたらと思います。

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 最後にオマケでこの方、エテリ組の振付師、グレイヘンゴーズさん。「WFS No.81」(57頁)でインタが掲載されていたんですが、おそらく本邦初登場だと思います。こちらも、昨年12月のファイナルでの取材です。

 ―― ダニールさんはエテリ・トゥトベリーゼコーチとの協力関係のもと、エフゲーニャ・メドヴェージェワ、アリーナ・ザギトワといった有力選手たちのプログラムを手がけています。まだ26歳の若さですが、振付との出会いは?

  「18歳まではヴィクトル・クドリャフツェフコーチのもとでシングル・スケーターでした。15歳で世界ジュニアに出たこともあります。でも怪我をしてしまって、アイスダンスに転向し、アレクサンドル・ズーリンのところで3年間滑ったのち、引退してコーチになることにしたんです。2014年のソチ・オリンピックの後、エテリと一緒にやり始めました

 ―― 彼女はどんな人ですか。

  「とても厳格な人だと聞かされていたので、最初はびくびくしていました。(笑)でも彼女はぼくにポテンシャルを感じてくれて、多くのことを教えてくれた。プログラムの構成の仕方、練習の組み立て方、みんな彼女から学びました。いまでは信頼し合ういいチームになれていると思います」

 ―― コーチもなさっているんですね。

  「1年のどの時期かによります。オフシーズンはプログラムの振付をしていて、我々のグループには25人もの選手がいますから、つまり40プログラムくらい振付なくてはならないということなんです。エテリもいつもそのプロセスに参加してくれる。でもオンシーズンになれば、エテリと、セルゲイ・ドゥダコフ、ぼく、3人のコーチ体制で臨んでいます。振付のときは、使う音楽の編曲も全部自分でやっていますが、それも楽しんでいる。自分のキャリアの大半をシングル種目で過ごしてきたので、技術的なことも教えられます」

 ―― 理想としているスケーターは?

  「滑っていたころは当然ヤグディンとプルシェンコが理想でした。そのあと、ステファン・ランビエルもいいなと思うようになったし、パトリック・チャンもすばらしい。こうしたスケーターたちが、フィギュアスケートを進化させてくれたと思います。現役では羽生結弦と宇野昌磨も競技を前進させてくれている。そういうことは自分自身にも影響していて、振付をするときも、個々の選手にぴったりと合った性格のプログラムを作ってあげたいと考えている。クラシックが好きな選手にロックを与えても、心の底から表現をすることはできません。だから選手それぞれに、繰り返しに陥らない独自のプログラムを与えたいと思っています」

  ―― ザギトワの「白鳥」や「ドン・キホーテ」、メドヴェージェワの「アンナ・カレーニナ」など、それぞれ個性が際立っています。

  「アリーナの滑りにはバレエ的なものがあります。『ドン・キホーテ』の曲はジャンプのタイミングなどもぴったりです。エフゲーニャのフリーは、もともとエキシビション・プログラムでしたが、そのままにしておくのは惜しいとフリーに作り替えました。彼女自身がこのキャラクターに深い思いを感じていて、すぐに作品を自分のものにしました」

 ―― ・・・日本のスケーターに振付を依頼されたら?

  「まだそういう機会はないですけど、もしあればぜひやってみたいですね。エテリに殺されなければ、だけど。(笑)

 →→26歳って、よくよく考えると、織田君よりも若くて、無良君たちと同じぐらいなんですよね。ちなみに、ブノワ・リショーさんは30歳なんで、それぐらいの世代の振付師がこれからどんどん出てくるのでしょう。

 また、シェイリーンやミヤケンさんを挙げるまでもなく、アイスダンス経験者に優秀な振付師が多い印象ですが、この人も怪我によってアイスダンスに転向したとあります。アイスダンスは、シングルに比べて曲の選択における自由度が高く、その経験が、プログラムの作り手となった時にネタに困らないのかな・・・と、私は勝手に想像しています。

 しかし、25人でも相当多いはずで、これ以上は弟子を増やせないのでは?と思いますが、もしかすると、ジュニアからシニアに上がる時点で振るいにかけるというか、「これぐらいの成績を出せないと、ウチのチームではシニアスケーターとして指導できないよ」ということになってるのかな・・・と。だから、みんな死ぬ気でやってるんじゃないでしょうか。おそろしい・・・。

 世界ジュニアのライスト情報等は「フィギュアスケート速報さん」で、チェックしてみてください。

 では、また明日!

 Jun

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 最終日の現地観戦記です。「観戦記」とはいっても、前日の女子フリーでほぼ燃え尽きてしまったことと、五輪代表発表(22:30~)をこの目で見て、ゆづのバナーを掲げるためには、かなり遅くまでいなきゃいけない。

 というわけで、男子フリーは後半の2グループだけでいいなと、現地到着は19時前だったと思います。途中の電車内で、太一君や壷井君の演技をライストで見ていました。

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 会場内のカフェで購入したコーヒーとチョコワッフルを食し、第3グループから観戦。座席は赤丸のJブロックの3列目(代表発表時は、青枠辺りの立見席で待機)。

 まずは、やはり、須本君から草太君という流れが、胸熱だったと言わなきゃいけません。





 確実に、淡々と、比較的感情を表に出さずに職人のようにジャンプを決めていく須本君。一方で、大ちゃんも言ってましたが、一蹴りで伸びるスケーティングと、上半身の細部の動きにまで魂を込める草太君は、はっきり特徴が違っていて興味深い。

 草太君への声援が全選手中でもトップクラスの大きさだったのは、フジの放送でも明らかですが、須本君への声援、スタオベも多かったんですよ。それは、やはり、JGPファイナルで3番に入り、そして、クリアファイルを収集するほどにコアなゆづオタであることがバレてしまったことも理由にありそうです(笑)。

 構成的には、2本の3Aを含む全てのジャンプを降りた須本君の方がスコアは出ますし、実際に須本君6位、草太君9位でしたが、来年の全日本は、ゆづ、光希、草太が最終グループで共演することになる!と、そんなことを想像しながら、二人の演技を見ていました。



 第4グループは、無良君と刑事君の一騎打ちが痺れましたね。無良君のフリーの動画が見当たらないので、刑事君のみ貼りますが、無良君は今季の不調を吹き飛ばすような、「出し切った」演技を見せてくれました。

 このブログでも何度か書いていますが、五輪代表「第3の男」となるには250点前後のスコアは欲しいなと考えていて、無良君のスコアが258.41と出て、これは刑事君はクワドを2本降りてもどうだろう?きわどい勝負になるぞ・・・と、震えがきましたね。

 刑事君は、クワドを3本降りて、3Aも2本降りたんですが、「リピート」が2つあるのは上から見ていても分かったので、何点減点になるんだ?でもSPの貯金はどうだったっけ?と、頭が混乱してきましたね。

 私の周囲のお客さんからも、「これって、マズいんじゃない?」という雰囲気は出ていて、スタオベ自体は(彼にとってこれが最後というのもありますが)無良君の方が多かったかなと思います。私も、無良君ではスタオベをしましたが、刑事君については、「これ、どうなっちゃうんだ?」と頭を抱えたくなって、それどころじゃなかったです。こんな大事な瞬間に立ち会っておきながら、1日目の反省が生かされていないのは情けない限りです(涙)。

 優勝した宇野選手については、ジャンプはともかく、スケーティングの部分で本田真凜ちゃんと似た印象を受けました。オープニング直後はリンク全体を周回しますが、その後のジャンプは中央でまとめて跳んでしまって、後半に入るとまた周回して、中央に戻ってジャンプと、特にこの「トゥーランドット」は、いかにジャンプを確実に決めるかという部分に特化した一種の「パターン」があるようです。

 男子の表彰式は見ずに、一度会場を出ます。競技自体は全て終了したので、この段階になると、蛍光ペンで手にマークを塗られることもなく、再入場時は、スマホ、カバン、コートの中のチェックのみでした。

 約1時間ちょっと空いたので、近くのロイヤルホストで、コーヒーを飲んでいました。すると、ブライアンの本の監修者でもお馴染みの樋口豊さんをお見掛けしました。店内には、私たちと同じ目的の方もいたようで、精算時に前に並んでいた女性のグループ客は、海外遠征の航空費の話を熱心にしていました。

 時間も時間なので、男子フリーの時よりはお客さんは減っていたので、22:20ぐらいに青枠の辺りの立ち見エリアに陣取りました。やることはもちろんただ一つ。同行者がバナー持ち担当で、私が拍手担当です。

 場内のスクリーンでは全日本の各種目の優勝者のフリーの映像が流れていて、ほぼ22:30と同時に宇野選手の「トゥーランドット」がピタっと終わりました。

 まもなく伊東のおじさんが、キスクラに現れ、挨拶やスピーチのようなものは一切せず、いきなり五輪代表者の名前を読み上げていきました。ペア→アイスダンスという順番で、海羽ちゃん、木原君、哉中ちゃん、クリスと、リンクに現れた後、男子シングルを先にコールするので、そう来るか!とニヤリとしてしまいました。

 フジの「めざましテレビ」で映像が流れていましたが、花織ちゃんが、

  「ためるなぁ、ためるなぁ」

 と言っていたのは、もしかすると、先に女子シングルがコールされるものだと彼女も認識していたのかもしれません。

  「羽生結弦!」

 と、コールされて、会場全体でゆづのバナーが掲げられた様子については、皆さんもご承知の通りでしょう。その一員であったことを誇りに思いました。

 さて、全日本のチケットが当たらず残念な思いをされた読者さまも大勢いらっしゃるはずですが、ややもすると自慢話に等しいこの観戦記を、4日間もお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

 明日からは新刊雑誌のレビューを中心に、他にはロシア選手権がJスポで放送されるので、そちらもしっかり記事に出来たらと思っています。

 では、また明日!

 Jun

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