On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

タグ:17-18シーズン

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 さて、昨日に続いて、別冊WFSのシーズンガイドです。今日は、「小塚あゆみさん(ISUジャッジ)に聞く 今季ここが観戦ポイント」(64~67頁)をご紹介します。

 まず、小塚さんってどんな方?というと、

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 この画像の左に説明があるんですが、ジャッジの匿名性が廃止された昨シーズンで、彼女が担当した試合ということになると、16年マルセイユGPファイナル(男子シングル)があります。

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 この試合のリザルトは「こちら」。

 このファイナルでは、ホプレガはミスが多かったので、ともかくとして、SPについては、Let's Go Crazyの中では最もスコアが出たというだけでなく、個人的に、羽生結弦史上で見ても「お客さんと最高のコネクトができた」という意味で、非常に重要な名演だと思っています。いまでも暇があれば私はけっこうな頻度で見ています。

 プロトコルを見ると、このSPに対して、小塚さんは、PCSの「振付」と「曲の解釈」で10点をつけています。特にこの2項目を評価しているのが見逃せません。他方で、ホプレガについては、特に大甘採点というわけでないので、

  そういう人の言うことなら信頼できる!

 ということで、前置きが長くなりましたが、インタの方に入っていきましょう。聞き手は野口美惠さんです。

 ―― 今季は過去のプログラムや曲を持ってくる選手を多く感じます。

  「今季はオリンピックで早めに仕上げなければなりませんし、しかも男子はここ2年で4回転ジャンプの種類が増えています。新しいプログラムを選ぶよりも、4回転の質を高め、演技を完成させていくことに力を注いでいるのでしょう」

 ―― 同じプログラムでも、ジャッジとしては新しい曲という感覚で見るのでしょうか?

  「演技は過去のものにとらわれず常に新しい気持ちで見ています。ただ毎回何か新しい発見があるのではないかと思って楽しみに臨んでいます」

 ―― 羽生結弦選手は、オータムクラシックでは、SPで世界新を出しました。

  「ジャンプの質が、本当に素晴らしかったですね。でもプログラムとしては、彼ならまだまだ深化させていけます。私は羽生選手のショパンのバラードの余白や余韻の使い方を楽しんでいます。今はまず4回転2種類という素晴らしいエレメンツを際立たせている状態ですが、余白のほうに惹き付けられる動きや輝きが出てくるのは、これからでしょう。試合ごとに、彼がプログラムに気持ちを注ぎ込むことで、動きのアクセントも出て、さらに素晴らしいものに変わるのを楽しみにしたいです

 →→羽生君のジャンプの質の高さはすでに認めていて、じゃ、バラ1のどの部分を見るか?となったときに、「余白や余韻の使い方」「動きのアクセント」という部分を見るわけですね。

 では、ジャンプ以外の部分をジャッジはどう見ているか?という意味で、PCSについてのやり取りが参考になります。

 ―― 演技構成点について、「転倒や重大なエラーを含む演技には10点を与えるべきではない」という記載が加わりました。

  「ソチオリンピック以降、演技構成点で10点をつけるケースが増えています。しかしジャッジは、10点が出たことのあるプログラムだからといって、再び10点を出す必要はありません。純粋に、今日の演技に対して点を出すということです

 ―― 4回転を複数跳んだからといって、コンポーネンツも10点が出るという訳ではないのですね。

  「4回転ジャンプが増えたことで、助走が長く“つなぎ”も減っているならば、演技構成点は下がるはずです。4回転を跳んだからレベルが高い選手、と決めつけずに、ジャンプはジャンプ、演技は演技で分けて評価する目を、私達ジャッジは磨かなければなりません」

 ―― オリンピックシーズンとなると、見る方も興奮します。

  「オリンピックへの出場レースや、表彰台などにどうしても注目が集まるシーズンです。でも試合は生ものですし、毎回出来は異なるものです。誰が実力で勝っているかなどを決めつけずに、その瞬間の演技を楽しんでみて欲しいと思います」

 ―― ジャッジも、事前の情報には左右されないと言うことですね。

  「その日、その選手が、その場所で発してくる何かを、キャッチするのが審判の仕事です。絶対に同じものはありませんから、審判は孤独に、演技を見ながら自問自答し続けます。演技を通してのメッセージ、音楽との一体感、世界観を感じとり、ジャッジとして蓄積してきた個々のモノサシで、得点へと数値化するのです」

 ―― 演技を楽しむための観戦ポイントというのは、あるのでしょうか?

  「私はやはり、選手が醸し出す世界観が好きです。何の技が出来たかだけなら、ジャンプ大会やエレメンツ大会になってしまいます。そうではなく、その選手にしかない色や空気感を感じ取るのが楽しいですね。年齢、成熟度、性別、性格、その選手が持つ個性を生かして、『今年はこんなプログラムに仕上げてきたのね!』と感じる時が楽しいです」

 ―― 個性や色を感じとるには、何に着目するのが良いでしょう?

  「私の場合は、音楽と振付が重要なことは明白ですが、つなぎに注目します。トップグループはだれもがスケーティング技術は高くなっています。でもつなぎは、いろいろ詰め込んでいても質が伴わなければ素晴らしく見えません。一方でクオリティが高い異なるつなぎを多様していれば、つなぎだけでなく、構成、演技などにも反映されていきます。つなぎが素敵な選手は、プログラム毎に独自の色を見せてくれます

 →→ここまで彼女の発言を読むと、マルセイユでのLet's Go Crazyへの彼女の採点と実に一貫・整合しているなぁ・・・と感じます。

 ただ、ジャッジも人間なんで、みんながみんな、小塚さんのような基準で採点をしてくれるわけもないので、そこは覚悟しておかなきゃいけませんね。

 最後に、実はインタビューの冒頭、こんな印象的なエピソードを語ってくれています。

  「例えばシンクロナイズドスイミングを観に行くと、スケートではジャッジである私でも、こちらのチームが良かったと思っても結果が異なることがあります。どれが高得点なのか分かりません。採点競技には独特の難しさがあるものですが、ファンの方々により楽しんでいただけるわかりやすい競技になって欲しいと願っています」

 そっかぁ・・・フィギュアスケートだけじゃなく、シンクロを現地観戦までして勉強しているのだなぁ・・・と驚きました。

 引用が多めになりましたが、実を言うと、これでもほんの一部です。男子シングルだけでなく、女子シングルの全体的な傾向、さらに、両種目の有力選手についてもそれぞれコメントされているので、ぜひ書店でチェックしてみてください。

 さあ、いよいよですね。明日の記事には、男子SPの感想が間に合うと思います。ドキドキですね。みんなで応援しましょう!

 では、また明日!

 Jun

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 2017年10月15日発売。毎年この時期に発売されるWFSのガイドブックです。羽生君の写真については、オータム・トロント公開練習と非常にハイクオリティですが、さすがにボリュームは少なめです。これ目当てに購入を勧めるほどではありません。気になる方は、あらかじめ立ち読みをした方がいいですね。別冊ガイドのバックナンバーは「こちら」。

 まず、本書を手にして、真っ先に私がチェックしたのは、「注目スケーター選手名鑑 2017-2018(海外 LADIES)」のところでした。JGPファイナル行きを決めた、トゥルソワ、パネンコワ、タラカノワ、コストルナヤ、サモドゥロワは掲載されてるかな?と思ったんですが、この5人の情報は残念ながらゼロでした。

 逆に、上記5人に譲る形で、JGPには一戦のみの出場に留まった、グバノワ、コンスタンチノワ、フェディチキナ、あるいはJGP不参加のヌグマノワは掲載されていて、まさにロシア女子の競争の激しさを物語っています。

 日本に関しては、ブレイクした荒木菜那ちゃんはジュニア選手の一番最後の扱いですが、「ジュニアGP初出場でメダル獲得の大金星を挙げた15歳」としっかり最新情報がフォローされています。

 もちろん、羽生君もショートのPBはオータムの112.72に、須本君のJGP初優勝の情報も入っていて、けっこうギリギリまで編集作業をしていたのでしょう。ということは、ロシア女子の若手選手を入れること自体は不可能ではなかったものの、写真の準備ができなかったのかな?とか、その辺りを想像しながら、楽しめました。

 さて、8月31日に発売された「WFS No.79」では、トロント公開練習の後の出版だったにも関わらず、メディアデー2日目の羽生君の独占インタは収録されていませんでした。今回購入した最大の目的は、そこをチェックすることにありました(20~21頁)。

 ―― ショートプログラムを「バラード第1番」に決めたときに「少し迷いがあった」と話されていましたね。

  「・・・もともと、『Let's Go Crazy』を選んだときに、これを2年使いたいという願望がありました。やっぱり『パリの散歩道』をやったときみたいに、いいジンクスになるな、みたいな気持ちがあって。ただ、じゃあこれから『Let's Go Crazy』を本当にオリンピックのキャラクターにしていいのか、それが本当にオリンピックの楽曲として合うのかどうか。いろいろ考えた結果、『バラード第1番』がいちばん自分らしいかなと。いちばん自分を表現しきれるというところに行きつきました」

 ―― 平昌オリンピックが迫ってきていますが、その先の風景はどんなふうに見えていますか。

  「そうですね……とくに考えてないです。もちろんスケートが好きなので、やめるとか、やるとか、そういうことって全然考えていなくて、とにかくいま何ができるのかな、いま何をすべきなのかなということに全力を注いでいる状態です」

 ―― 「SEIMEI」に関しても、「バラード第1番」に関しても、「自分に合っている」という表現をされますけれど、どこに合っていると感じていますか?

  「たとえば作曲家がいれば演奏家がいる、みたいなものかなって思うんですね。・・・作曲家の意思と、演奏家の意思と、それから作詞とか編曲とかあるのかもしれないですが、そういうそれぞれの思いがすべて、自分の思い描いている理想に一致する。そういうのがいちばんなんじゃないかなと思います。呼吸のリズムであったり、楽器を弾くときにもやはり呼吸は大事じゃないですか。そういったところがうまく合うというのが、この『バラード第1番』と『SEIMEI』なのかなと思います」

 ―― 衣装を変える予定などは?

  「マイナーチェンジはします。よりその曲に合った、よりぼくに合ったものになっているなと感じていただけるような衣装にしたいなと思っています。ぼくはデザインには関わらないですけど、出来上がったときに、どういう感覚であるかというのはすごく大事にしています

 →→当初プリンスを2シーズン使うことを考えていた理由に、パリ散のゲン担ぎ的な気持ちもあった、というのは初耳です。ここだけでも、本書を買った価値があると個人的に思っています。

 サラっと平昌後のことを訊いているわけですが、ふと思ったのが、羽生君って、報ステで「圧倒的に勝つ。最終Gの全員がノーミスしている中でも勝つ」という強気を見せている反面、そのような発言をするにあたって「退路を断つ」ようなことはアピールしないんですよね。例えば、「この五輪で引退します。最後だから死ぬ気でやる」とは言わない。

 もちろん、彼の真意は分かりません。きっと、スポンサーや様々な大人の事情を鑑みて、軽々には言えないのでしょう。でも、それとは関係なく、アスリートとしてはベストを尽くしますよ、というところが、プロフェッショナルだなと思います。

 つぎに、ジェフのインタを。「Life Vol.11」では、特に羽生君との関係の「変化」についてコメントしていましたが、本誌ではより「バラ1」自体にフォーカスした発言が引き出されています(24~25頁)。

 ―― 2014年夏、最初に「バラード第1番」が披露されたとき、バトルさんはそのなかに込めた物語を話してくださいました。「オリンピックのあと彼はひっぱりだこで、彼があらゆる方向へと引っ張られ、張りつめている姿が浮かんだ。だから彼が動き始めた瞬間に、氷の上にいる彼だけの特別な瞬間が始まって、そのほかのことは全部どうでもよくなる。そういう物語を考えた」と。(※参考「WFS 65(Sep.2014)」)

  「やはり、彼が描き出す物語は少し変わったと思います。いまの彼には、あのころにはなかったものが備わっている。威厳や主導権といったイメージを氷の上に持ち込んでいると思う。過去数年でユヅルが築き上げてきた氷上での存在感の大きさを目にするのはとても印象深いものです。ソチ・オリンピックで勝ったとき、彼はそれでもとても若かった。だからまだ、大人たちに囲まれて、ある種の脆さを感じさせたんです」

  「けれどいまは、しっかりと自信をもち、自分の主張ができる存在になりました。スケーターとしてだけでなく、ひとりの人間として強くなった。彼が滑るのを見ていると、視線ひとつ、姿勢ひとつ取っても、まるで別人のように感じるときがあります。不確かさや自信のなさがなくなった。そういう変化、進歩を見てくることができたのは、コリオグラファーとしてもとても興味深いことでした」

 ―― 2015-2016シーズンに羽生選手がグランプリファイナルで世界最高得点(当時)を出したとき、「ジャンプが決まるようになってきて、芸術面でもやっと自分らしく滑れるようになった」と話していました。技術面と芸術面の兼ね合いについて、今季とくに気を配ったことはありますか。

  「それもすべてコミュニケーションにかかっているんですよ。結局、滑るのはスケーター本人ですから、どうしたら引っかかりがなく、スムーズに滑れるのかは、スケーターから言ってもらうしかない。どこにも違和感がないような振付を作り上げることによって、スケーターは競技の場でテクニックのことを忘れて、完全にその瞬間に入り込むことができる」

  「最高の演技というのは、だいたいにおいて、技術を忘れ去って、努力しないでもすべてがうまくいくというような状況下でできるものなんです。とても珍しいことですが、失敗するかもといったような心配事は消え去って、感じるままに滑ることができたとき、そのプログラムは完成したと言えるんです」

 ―― その意味では、昨シーズンのSP「Let's Go Crazy」の経験も生きるでしょうね。

  「その通り。彼の演技は見ていて楽しかった。緊張しているときは、キャラクターになりきることができないのが普通だけれど、彼はやり遂げた。『Let's Go Crazy』を1シーズン滑ったことで、観客と真の意味で結びつくのがどういうことなのかをユヅルは感じ取ってくれたのではないかと思うんです。そして、気持ちを解放するということをね」

 →→バラ1を(そしてSEIMEIも)ふたたび演じるという決断を、力強く後押ししてくれるコメントだと思います。

 スムーズな演技を実現するようなプログラムが生まれるには、「スケーターから言ってもらうしかない」というのは、私の持っていたイメージからすると逆の発想でした。

 例えば、普段日本を拠点とするスケーターが「プログラムをブラッシュアップするために(振付師のいる)カナダに滞在」という報道がなされるとき、振付師のアイデアをもっと正確に表現できるようにするため、と私は考えていました。もちろん、これは振付師によって程度はあるでしょうが、スケーターの特徴を考えて、元のアイデアを場合によっては修正・変更する作業も大いにあるのでしょうね。

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 そう考えると、振付師が近くにいる、というのはやはり大きなアドバンテージがありそうです。エテリ組が、たとえ似たようなプログラムばかりという批判を受けても、若手選手のプログラムの多くをグレイヘンガウス(この人、実はまだ26歳だそうです)に担当させているというのも、その辺りを考えているのかもしれません。

 ロステレ杯ももう間もなくですので、明日も本書の残りの記事を見ておきたいと思います。

 では、また明日!

 Jun

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 2017年10月16日発売。初めて購入する雑誌なんですが、出版元の「玄光社」は、かつて「フィギュアスケートVISUAL BOOK 2011」なる雑誌を公刊しています。



 そちらは、2010年12月発売(7年前!)ということで、もちろん私は持っていないんですが、アマゾンのレビューはともかくとして、出版元のHPによればカメラや写真関係の書籍が多いことから、今回の新刊を密かに期待していました。

 その辺りのこだわりは、カバー裏にスワンの悶絶級の写真を使っていたり(画像は横向きなので小さいですが、大きいですよ!)、本体はカバー表のプリンスではなくバラ1の写真に替えてくるあたり、ツカミはオッケーです。

 大まかな内容をメモしておきます。全95頁のうち、羽生君関連が冒頭6頁から71頁まで続きます。途中、小塚君の五輪展望インタと陰陽師・橋本氏の鑑定インタが6ページ挟まれますが、もちろん羽生君と無関係の話題ではないですから、違和感はありません。

 (1)羽生結弦「伝説のプロローグ」(06~47頁)

 トロント公開練習→先月のオータム→ヘルシンキワールド→4月の国別→5月のFaOI幕張→真夏の氷上カーニバル@横浜→モニュメント設置イベント→平昌五輪チームビルディング

 掲載写真の並びは、上の通りです。誌面の雰囲気は、比較的余白を取りつつ、必要最小限のテキストが添えられるスタイル。通信やNumber PLUSのような写真ビッチリという感じではなく、「moment on ice」の余白をもうちょっと控えめにして、そこにテキストがある、というイメージです。

 テキストが硬めで、フォントもシンプルなゴシックのみなので、美術館で販売されている写真集やパンフレットのような、全体的に落ち着いた作りです。萌え要素はほぼ皆無といっていいですね。

 写真自体は基本的にアフロスポーツのものですが、「これ、見たことあるぞ!」感があまりなく、演技中の写真に偏らず、うまく配分されています。

 個人的に、おっ!という部分は、今シーズンから代表ジャージが変わりましたけど、16頁にはオータムでの1ページまるまる一枚のジャージ姿の写真があり、ヘルシンキや国別の所には昨季のジャージ姿のショットもあるので、パラっとめくって違いが一目で分かります。オータムでのSEIMEIの大きい写真もしっかり入っています。

 もう一つのイチオシは、FaOI幕張のバラ1のショットで、照明とのコントラストといい、写真の配置といい、他誌にはちょっとない、幻想的な雰囲気がよく出ています。

 (2)羽生結弦の軌跡(54~71頁)

 この企画は、どちらかと言うと、データ集的な意味合いが強いです。16-17シーズンから08-09シーズンまでさかのぼっていく内容で、プログラム名と振付師、大会戦績・シーズンベストと簡単なテキスト、そして写真もたくさん詰め込まれて、各シーズン見開き2ページずつの構成です。

 けっして「余ったページを埋めるためのやっつけ企画」ではなく、1シーズン分に15枚ほど写真が収められて、しかも、「この大会といえば、このショットだよな!」というものが実にうまくチョイスされていて、大きい写真じゃないんだけど、非常に見やすいレイアウトだと思います。

 「このシーズンってどうだったっけ?」と気になったとき、すばやく記憶を呼び覚ましてくれるような、便利な内容です。ちなみに、最後の71頁は、「羽生結弦表彰台フォトコレクション」という趣きで、09年の全日本ジュニア優勝から先日のオータム2位まで、34枚の写真が収められています。

 以上、羽生君の写真のみのコメントに留めておきますが、類書が無いという意味で、一冊持っておいてもいいと思います。ただ、レイアウトが気になる方は、書店でチェックしておくといいかもしれません。
 
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 すでに情報が出回っているので、いまさら私が入手方法についてあれこれ書く必要もないでしょう。真ん中の一番下が、最難関の「デイリーヤマザキ」のみ取扱いのファイルで、こちらは要電話確認ですね。

 では、また明日!

 Jun

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 2017年10月5日発売。「通信」があんなことになったため、現状、ゆづファンにとって最も頼りになる雑誌のひとつが、このSportivaです。

 私も発売日に入手はしていたんですが、すでに皆さんご購入のはずなので、レビューは後回しにして、試合の感想や「オフィシャルガイドブック」のようなマイナー雑誌の紹介を優先させていました。

 今回のSportivaの羽生君の写真について、一言だけコメントすると、とにかく、アップのショットが多い!ということ。表紙もそうだし、表紙をめくった裏ページ、そして、テキストを細部まで読む必要があるので、34~35頁を凝視していると、34頁のビッグスマイル(※この表現は、JGP解説のテッドさんに影響されてます)が、嫌でも(笑)目に入ってきます。

 もちろん修正はある程度入っているんでしょうが、まぁ、肌も歯もキレイで、自分が同じ人間であることが恥ずかしくなりますね(汗)。

 さて、羽生君のトロントメディアデーの記事について、これまで発売された他誌では、基本的に「囲み会見」と「個別会見」という二本立てで掲載されていました。後者は各メディア10分とかその程度という話なので、前者に比べてボリュームは圧倒的に少ないはずなんです。

 ところが、このSportivaの33頁と35頁のテキストを読んでいると、「これはトロントの囲みでの発言じゃないのでは?」というものが随所にあり、その一例として、FaOIの時に折山さんが羽生君に取材した際の発言も入っています。念の為に、同氏取材によるFaOI新潟パンフのインタのリンクも貼っておきます。

 まさにいま、新潟のパンフとSportivaの両方を広げながらチェックしていますが、私が気になった羽生君の発言がここです(33頁)。

  「国別対抗戦のエキシビションのアンコールで『レッツゴー・クレイジー』のステップの部分をやったときに、けっこう消化できたんです。自分のなかで『これが自分が見せたかったものだな』と思って、それで(次のシーズンは)『もうこれじゃないんだな』と思えたんです。それでやっと前に進める感じになれたんです

 →→4月の国別の、しかも「アンコールのLet's Go Crazyのステップ」によって、Let's Go Crazy持ち越しの気持ちを捨てられた、という主旨の発言です。バラ1再登板の経緯については、家庭画報のウェブ記事がかなり詳しいですが、このステップのことは書かれていないので、これは新しい情報だと思います。

 つぎに、SEIMEIとホプレガの関係についての発言を(35頁)。

  「『SEIMEI』はすごくキャラクターが強いんです。何かこう、大黒柱みたいなものが中心にあってそれが揺るがないんです。だけど、そこに『ホープ&レガシー』で学んだことを取り入れると……。あれは柱がないプログラムで、沖縄の古民家みたいにすべてを受け入れるようなイメージでした。だから、そういうものを融合させたいと思っていますし、今まで感じたものをすべて出したいという思いはあります」
 
 →→はぁ?ホプレガが沖縄の古民家?「沖縄」「古民家」「構造」とかでググっていると、こういうサイトがヒットしましたが、柱が無いわけじゃないからなぁ・・・。台風対策ということだと、こんなサイトにあるように、民家の周囲を石垣や屋敷林でガードするというのは、私も聞いたことはあります。

 そもそもここでいう「すべてを受け入れる」というのは、暴風を受け流すような古民家の構造上のことを語っているのか、あるいはこういうサイトにもあるように、琉球地方と日本列島の文化が何らかの形で溶け合っている、古民家の文化的な特徴を指しているのか、私には分かりません。気になって仕方ないのですが、これだけでは何とも羽生君の真意が分からないのでもどかしいです。

 ところで、最近、私が雑誌から引用した部分を英訳している海外のサイトがあるようで、じゃあ、ここはちゃんと引用しておかないと!ということで、ちょっと長くなりますが、こちらを(35頁)。

  「もともと、日本人としてのプライドとか誇りのようなものはすごくあるんだと思います。初めて日本代表のジャージを着たときには『俺は日本代表なんだ。日本の国旗を背負って戦いに行くんだ』という気持ちになりました。そうした思いを持っているからこそ、オリンピックで和のイメージのプログラムをやりたいという思いがすごくありました。それもあって、新境地として『SEIMEI』を演じて、それをみんなが受け入れてくれて、評価してくれたので、それを究めていきたいという思いもあります」

  「今シーズンはショートとフリーで両極端のものを見せられると思っています。“ザ・クラシック”といえる『バラード』は、クラシックの演奏家のように演技をして、“和”の『SEIMEI』では『羽生結弦はこれだよな』と感じてもらえるものを演じきれれば、もっといいプログラムになると思います」

 前段の方は私が付け加えることはありません。後段については、「Life Vol.11」での発言と比較してみると、また面白いです。ライフの方では、「安倍晴明というキャラを演じるだけでなく、ホプレガでの経験をもとに、当時の時代背景も表現する。バラ1にも活かしたい」という発言がありました。

 本誌では、バラ1について、「演奏家のように演じる」とありますが、ライフでの発言と組み合わせると、ショパンの生きた時代も表現しようとするのかな?と、また新たな注目ポイントが増えた感じがします。

 では、また明日!

 Jun

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 昨日の記事(およびQ&A)では羽生君に関連したものをピックアップしましたが、今日は、二人のレジェンドの分析をご紹介します。

 (1)荒川さんが語る「ロシア女子の強さ」(59頁)

 ―― (ロシアの女子は)なぜ失敗をしないのですか。

  「普段の練習を見ているわけではないので予想ですが、ロシアの選手はプログラムを通しで徹底的に練習しているのでは。パートごとの練習中心では、あそこまで後半を強化するのは難しい。さらに練習では本番の内容よりもハイレベルな構成にしていると思います。難度の高いプログラムに、さらに負荷をかけて練習することで、試合は少し楽な気持ちで挑めているのではないでしょうか」

  「大会の公式練習でもそのように練習をしていて、3回転+3回転+3回転などを跳んでいます。これまでロシアの選手たちはあまり通し練習をしなかったように思いますが、今は練習で可能性を最大限まで引き上げ、本番ではそこからいいものをチョイスするという戦術のように思います

 ―― ロシアの選手に勝つにはもっと後半の強化が必要に?

  「後半の強化はもっとも差をつけやすいところです。後半に得点になる要素を多く組んでいれば、それは難しいプログラムになっているということ。おのずとファイブコンポーネンツ(演技構成点)につながります。また後半にミスせず演技ができる体力があれば、仮に前半でミスをしても後半に取り返すことができます。それは選手にとって、精神的な支えになります」

 →→まず興味深いのは、かつてのロシア選手はあまりランスルーをしていなかった、という荒川さんの見解ですね。これは知りませんでした。一方、「3+3+3」のような、試合の構成よりも難しい内容で練習しているという話は比較的よく知られていると思います。

 いまのロシア女子の圧倒的な強さは、ソチ五輪でのメダル獲得を見据えての強化の成果だというのが一般的な認識ですけど、ソチのプロトコルを見ると、当時のソトニコワもリプちゃんもべつに後半固め打ちなんてしてませんからね。やはり、メドベ以前とメドベ以後という所が、ひとつの区切りかもしれません。

 日本のトップ選手の中で、とくに神戸の舞依ちゃんと花織ちゃんは「ランスルー練習でミスをすると、曲が止められる」という話や、他のチームの選手と比べても、今季のプログラムは「ロシア仕様」に強化されていることもあり、それが実を結ぶことを期待したいです。

 (2)小塚君が語る「オリンピック」(75~78頁)

 ・バンクーバー五輪での選手村

  「滞在した選手村の部屋は2LDKの2ベッドルーム。髙橋大輔さん、織田信成さん、クリス・リードさんと同じ部屋でした。フリーの演技当日、会場に向かうまだ2、3時間前、部屋にいる時から僕はとても緊張していました。・・・そんな時に部屋のダイニングで髙橋くんと話をしていて、『緊張するわ』と僕が言うと、大ちゃんが、『いやいや。まだ部屋の中だから。緊張するの早いから。そんなに今から緊張してたら、もたないよー』と声をかけてくれて。その一言で僕は『確かにそうだな』と思えて、緊張がほぐれたことを覚えています。その日のフリーで、僕は4回転ジャンプを着氷することができ、結果8位でした

  「声をかけてくれる先輩がいてよかったと思っています。1人だったら、緊張しすぎてしまって、本番で疲れてしまっていたかもしれません。日本は男子シングルの選手が3人いましたし、チームジャパンとして、声をかけ合って大会に臨めたことは素晴らしいことでした」

 ・他種目選手との交流の重要性

  「・・・大会に行く前に他種目の選手とも交流してあいさつができる関係になっておけば、会場でもちょっとした会話ができて気分転換になります。通常のフィギュアの大会だと、ホテルに泊まり、周りにいるのはフィギュアスケートの選手だけ。しかしオリンピックでは、選手村に滞在します。バンクーバーでは82カ国・地域から約2600人の、スキーやスピードスケート、カーリングなどたくさんの選手がいて、一緒に生活します」

  「僕は開会式には出ませんでしたが、選手村にゲーム機や卓球台が置いてある遊興スペースがあって、そこで残っている選手みんなでテレビの中継を見ました。食事は選手・役員共通の食堂があり、世界各国の料理が出ます。他国の選手と一緒になることもあります。そんなところでもオリンピックを感じました」

 ・五輪上位を目指すために

  「来年の平昌オリンピックを目指す選手たちに声をかけるとすれば、まずはケガをしないで、そこまでの他のシーズンとの雰囲気の違いを楽しんでほしいです。・・・上位を目指すのなら、オリンピック本番の日の調子もあるけれども、グランプリ(GP)シリーズなどの国際大会で評価を高めておかないといけません。フィギュアスケートは、そういうスポーツです

  「オリンピック前に、シニアでどれだけ評価される選手になっているか、とても大切になってきます。大会の前に、その時点での選手の評価やうわさのようなものがジャッジの頭に入るものです。それを、オリンピックになって急に覆すのはなかなか難しいことです。・・・ただ、すべての選手に言いたいのは、焦らないこと。自分のできることしか、できない。だからそれをやり切る、出し切ることこそが大切です。みなさんが納得した形でシーズンを終えられることを願っています」

 →→実は、小塚君のこのインタは、次の印象的なフレーズで始まります。

  「(オリンピックは)なんというか、本当に一瞬のことでいつの間にか終わっちゃって。楽しんでいる暇はなかったです。オリンピックの試合中に楽しんだというより、後になって、それを思い出して、楽しむもの。後から動画や映像を見返して、自分の記憶と重ねて思い返すという感じです

 まぁ、実際はすべての選手が必死ですからね。メダルを期待されるトップアスリートほど「楽しむ」という言葉をよく口にするのは、より注目され結果が求められる中で、普段通りの力を出すための「暗示」なのでしょう。

 選手村での他種目選手との交流の話は興味深いです。だから、今年4月の「チーム・ビルディング」(「通信SP」参照)のような形で、結束を深めていたのでしょう。

 「開会式を選手村でテレビ中継で見る」というのは、羽生君もそうなりそうですね。

 かりに上記のバンクーバーでの男子の部屋割が、平昌でも同じになるとして、年上のクリスがいてくれると、羽生君にとっても心理的重圧が軽減されるんじゃないか?と、これはこれで、共同生活もいいように働くような、そんな想像をしてしまいました。

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 さて、話題をかえて、13日(金)の夜は、いよいよJGP最終戦、イタリア大会の女子SPです。ライストは「こちら」。リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。

 名古屋のファイナルに進める残り3枠は、事実上、上のタイムテーブルで赤く囲んだ、ロシア2人、日本2人、そして、すでに2戦を終えた山下真瑚ちゃんに絞られています。ポイント争いの詳細については「こちら」の記事をどうぞ。

 このSPの滑走順は、日本選手的にはラッキーかもしれません。一番強いと言われているコストルナヤが最初に登場するので、しっかりノーミスで滑り切れば、第1Gの彼女を基準にした高得点が期待できるからです。









 先日のジャパンオープンを見たばかりの感覚でも、十分に将来性と可能性を感じさせる有望なスケーターで、しかも、まったくタイプの違う4人です。予習としてぜひどうぞ。

 では、また明日!

 Jun

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