On the Back of the Flyer

TOEICテストメモ、羽生結弦選手、日々のアレコレを綴ります。

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 4月20日に、婦人画報の中谷ひろみさんの最新コラムがアップされました。バックナンバーのレビューについては「こちら」をどうぞ。

 私のような素人のブログの「感想」とは違った、プロの物書きの「着想」に感心しきりでした。

  「今回、どの演技にも漂うオーラがあった。何度も目にしているプログラムでも、明らかに込められた思いが強かったように感じた。メンバーひとりひとりが、羽生選手からのリスペクトを受け、それに応えようと最高のパフォーマンスを見せてくれたように思う

 その通りなんです。前人未到の五輪連覇を果たした、フィギュアスケート界の「生ける伝説」羽生結弦自らがオファーして、紹介VTRによって「絆」が紹介され、超満員の観衆が迎える。スケーターとして、燃えないわけがないですよね。

  
「人を知る者は智なり、自ら知る者は明なり。自ら勝つ者は強し。足るを知る者は富み、強めて行う者は志を有す。『足るを知る』という言葉で有名な一節が浮かんだ。自分を知り、自分に勝とうと努力をする羽生選手の本質的な強さがここにある。足るを知るというのは身の程をわきまえることではない。自分に足りないものはないと知り、そのことに感謝をしてさらに努力することで志が遂げられる――。まさに、彼の生き方を表しているように思う」

 老子ですね。格調高い話が出てきて、ビックリしました。「足るを知る」の後に続きがあるのは、比較的よく知られています。ググればけっこう出てきます。以前、加島祥造さんの一連の老子訳を集中的に読んだことがありますが。この思想の基本スタンスは、「『他人と比べて、自分はここが足りないから、自分はダメなんだ』という発想はやめなさい」というものでした。ここを押さえておかないと、意味がわからなくなります。

 だって、「足りないものがない状態」、つまり「満足している状態」を知っているなら、というか、もし現在そういう状態だったら、それ以上の努力をする必要がないじゃないですか。満腹状態なら食べる必要がないし、ガッツリ寝た後にまた寝る必要もない。

 したがって、老子が言っているのは、「足りない」の基準、「満足」の基準を、他人に求めずに、自分自身に求めて、それを得るために努力しなさい、というのが、私の理解です。

 では、羽生君自身が、自分の置かれている状況を「足りないものがない状態」であると、そのような主旨の発言をしたことがあるでしょうか?

 今回の通訳の新村香さんや、平昌五輪では田村明子さんに、深々と頭を下げて感謝している彼ですし、身の回りへの気づかい・気配りという面を見れば、「足るを知る」という状態なのでしょう。自分を取り巻く環境、そして「絆」につねに感謝する人です。

 でも、フィギュアスケーター羽生結弦を、彼はどう見ているか?

 例えば、かりに、「4Aを成功させるために、B級試合しか出ない」と彼が宣言したならば、それはもはや「趣味の世界」ですけど、CWWでテレ朝に恩義を感じて(?)、GPシリーズに出ると言っている。この世で最もリスペクトしているスケーターのプルさんから「北京もやるよね?」とハッパもかけられている。きっと「圧倒的に勝ってやる!」と燃えていると思います。

 さらなる周りの期待によって、自分自身にプレッシャーをかけていく。スケーター羽生結弦について、彼は決して満足はしていないでしょう。

 羽生結弦という人は、目標のために突っ走る爆発力がとにかく凄い。「明確な目標」を失った時、つまりスケーターとして「足るを知る」状態になった時の方が、個人的にはやや心配です。だからこそ、しっかり怪我を治して、はやくシーズンが始まってほしいと願っています。
 
 では、また明日!

 Jun

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 高山さん推奨の旧ロミジュリは、もちろん2012年のニースワールド。こちらはフジの放送で、本田武史さんと西岡アナですね。フジで放送があったことについて、本書で言及されています。

  「この年、シニアの世界選手権に初めて出場した羽生。フジテレビが夜9時台から試合を中継していましたので、『この大会で初めて羽生結弦の演技を見た』という方もかなりいらっしゃるのでは、と思います

  「(第2章で)私は『表現には、“物語世界を演じ、その物語の登場人物になりきってしまうようなプログラム”と“音楽そのものになりきってしまうようなプログラム”のふたつがある』と書きました。この章で取り上げている、2009~2010年シーズンからの演技の中で、羽生が明確に『登場人物』を演じた初めてのものが、『ロミオ+ジュリエット』だと思います

 (1)4T(+2.43)

  「最初の2~3漕ぎで、前シーズンまでとは比較にならないほどのスピードが出ている。そのスピードの中で跳ぶ、4回転トウの大きさ、高さ。そして、着氷後にもまったく落ちないスピードと見事なバックアウトエッジのフロー」

 →→その2~3漕ぎのスケーティングに入る前、最初の動き出しからして速いですよね。気合いが入っているのか、コンディションが良いのか、素人目には何と言えませんが、動き出しの違いがまず印象的。これでジャンプをミスるわけがないという、自信に満ちたスタートです。

 (2)3A(+2.14)

  「時計回りのターンも、よりシャープに、そして軸が確かになっている。そこから、『右足を先に前に出し、両足のエッジをつけた状態にする。そこから、どちらの足も氷をとらえたまま、バランスを変えていきアウトサイドのイーグルへ』というムーヴを見せ、ただちにトリプルアクセルへ」

  「私は、この非常に個性的な入り方、エッジのさばき方でおこなうイーグルを見た時点で、『これは面白い!』とは思いましたが、そこからまさかトリプルアクセルにつなげてくるとは思いもしませんでした

  「この冒頭のふたつのジャンプで、私は『何かとんでもないことが起こりつつある』と、ますます画面に釘付けになったのです」

 →→イーグル自体は、たとえばネイサン、あるいは須本君もキレイに滑りますが、CWWのコーナーで無良君も苦労していたように、イーグルからダイレクトで3Aを跳べる選手は、その後、なかなか続いてきませんね。

 (3)3F(+1.20)

  「コネクティングステップから跳んだトリプルフリップが、きちんとバックインサイドエッジで踏み切られていた。私が思わずテレビに向かって拍手をした部分です(冒頭ふたつのジャンプのときは、呆然としてしまって拍手するのも忘れていました)。長年にわたって体にしみついた『踏み切り時のエッジのクセ』を、きちんとゼロにしてから、構築する。それは本当に難しいことのはずです。羽生結弦が『大技』だけに取り組んでいたわけではないことが強く伝わってきました

 →→フリーの3Fのエラーは本当に克服しましたよね。いま、ジュエルズのフォトブック巻末のプロトコル(15-16、16-17)を見てみても、フリップはアテンションすらつかなくなりました。

 (4)FCSSp4(+1.00)

  「トリプルフリップの着氷からただちにおこなう、フライングで入る足替えのシットスピン。第1章(52~53頁)の、2017~2018年シーズンの『SEIMEI』(ロステレ杯)では、トリプルアクセルの着氷からこの動きをしていることを書いていますが、こうして振り返ると、跳ぶジャンプの難度が確実に上がってきているのがわかります

 →→少し補足します。ロステレ杯では4Lzを含む5クワドと2本の3Aで、最後に単発の3Aを跳んだので、直後にこのスピンという流れになりました。平昌五輪では、ルッツ・ループ回避の4クワド構成なので、最終ジャンプは3Lzで、その後にスピンが来ています。

 (5)3A+3T(+1.57)

  「本人もまったく予想していなかっただろう箇所(CiStの終了後)で転倒したせいで、左ひざをかなり強く打ちつけたにもかかわらず、そこからわずかな助走だけで、左足で踏み切るトリプルアクセル、そしてすぐにトリプルトウのコンビネーション。ここで私はテレビに向かって叫んでしまいましたが、会場の観客も気持ちは同じだったようで、聞こえてきた歓声は地鳴りのようでもあり、悲鳴のようでもありました

 →→このロミジュリが「伝説」と呼ばれる理由に、この転倒が生んだ「ドラマ」があったと私は思っています。これと似たケースで真っ先に私の頭に浮かぶのは、奇しくも同じ「フランス」ですが、16年マルセイユGPFの「Let's Go Crazy」ですね。



 あの演技が最高のライブ感を生んでいたのは、冒頭の4Loで「おっとっと!」という着氷で羽生君が苦笑いをした後、「もう、どうにでもなれ!ついてこいよ!」と彼が煽って、あの曲が本来持っている荒々しさがマックスまで増幅されていました。

 「ミスもエネルギーに変えてしまう!」というのは、ニースのロミジュリから始まったのかな・・・という気がします。

 (6)ChSt~FCCoSp

  「体内のエネルギーの最後の一滴まで絞り出すかのような、コレオシークエンスの激しさとパッション。前シーズンよりもはるかに上半身を大きく使い、ドラマティックなものになっていました。そこからさらにトリプルサルコー。よく着氷しました!」

  「最後の足替えのコンビネーションスピンのときは、テレビから伝わる会場の歓声があまりに大きくて、音楽がよく聞こえない状態でした。フィギュアスケートはルールにのっとったスポーツです。よって、この本では私の目に見えた『事実』だけを語っていきたいと思います。なので、こういう主観的な表現は可能な限り控えめにしていますが、この演技は『観客を引きずり込む力』が尋常ではなかったと思いますし、この演技を見た方(あるいはこれから見る方)も同じ感想を持ってくださるのではないかと思います

 →→興味深いのは、ロミジュリがどうしてここまでエネルギーに満ちているか?について、高山さんは、「体の動きや感情の表出の面で制約の多いクラシック音楽、パガニーニやツィゴイネにすでに挑戦していたから」と分析。クラシックバレエよりも、自由なダンスの方が感情表現をしやすいように、フィギュアスケートも選曲による「制約」を受けやすいのだと。羽生君が、若い頃にクラシック音楽で「努力」を積んだことで、キャッチーで華やかな映画音楽のロミジュリで「爆発するようなパッション」を出せたということです。

 さて、CWWのロミジュリと比べてみるとどうか。これは、すでに断片的に書いてきましたが、「上半身の振りの大きさとメリハリ、音をつかむタイミングのドンピシャぶり」が、はっきり見て取れる成長であると、感じました。

 競技プロで言うと4Tを跳んだ直後からの、右こぶしを握って、ドンドンと打ち付けるような振り付け。かつて、水泳の北島康介選手が五輪で金メダルを獲って、水面を何度も打ち付けて喜びを爆発させたことがありましたが、あれを思い出すような、感情の表出。「上下分割動画」でも、よく分かると思います。

 ところで、羽生君の演技とは関係ないですが、上下分割動画の「前半」ではさほど気にならなかったものの、「後半」の動画を見ていると、CWWのカメラアングルがいろいろひどい・・・。

 来年以降は、会場が大きくなる可能性がありますが、カメラ台数を増やして、カメラマンおよびスイッチャーを、しっかり熟練のスタッフで固めてほしいと思います。せっかくの名演がこれではもったいない!

 では、また明日!

 Jun

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 CWWの初日に「ツィゴイネルワイゼン」の再演があったので、いいタイミングですし、高山真さんの著書を調べてみました。

 高山本の中で推奨されていたのが、2011年台北の四大陸選手権。YouTubeでは、Jスポの高画質動画が生きていて、解説は樋口豊さんと思われます。

 CWWの映像は、デイリーで「yuzuru hanyu」で検索をかけるとヒットします。


 また、ブログ読者のjadeさまから、過去の演技とCWWの演技を上下分割映像として作成した動画をご紹介いただきました。ありがとうございます。こちらもご参照ください。

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 羽生君がフリープログラムとしてツィゴイネを演じたのは、シニア1年目の10-11シーズン。15歳でシニアに上がって、シーズン中に16歳になりました。

 (1)4T(+2.00)

  「リラックスした上半身の動きとひざの柔軟性を使い、『力』や『勢い』ではなく『スピード』と『タイミング』で跳ぶ、素晴らしい質のジャンプ。4回転きっちり回りきり、着氷時に、まったく乱れのない素晴らしいフローを描く。すでに『熟練性』すら感じさせる出来栄えでした」

  「この1年前の、バンクーバーオリンピックの男子シングルでは、『4回転ジャンプを入れて挑戦するか。それともトリプルアクセルを最高難度の技にして、プログラム全体の質を目指すか』という議論が起こっていました。ジャンプの失敗は『大きな得点源をごっそり失う』ことを意味しますし、『トリプルアクセルと4回転ジャンプは、たった半回転しか違わないのに、その難しさの差は信じられないほど大きい』という実感も、ほとんどすべてのスケーターに共有されていました。そういった『4回転の壁』を、ジュニアから上がってきたばかりの16歳の選手が、軽々と超えてきたのです

 →→シニアのトレンドとは無関係に高難度ジャンプを追求するという意味で、今季の女子ジュニアのトゥルソワがかぶりますね。CWW初日の子どもからの質問コーナーで、羽生君はサルコウの跳び方を教えていました。ここで跳んでいるのは4Tですが、高山さんが指摘している「スピード」と「タイミング」という特徴は、ジャンプの種類関係なく、やはり「羽生結弦のジャンプ論」の柱になっていると思います。

 (2)3Fe(-0.50)

  「フリップの着氷の瞬間、両手を広げたのが『バランスをとるため』ではなく『音楽との同調性で、さらなるニュアンスを出すため』であることがはっきりわかります」

 →→それでもまだ、この「両手広げ」は多少の「遠慮」を感じます。翌シーズンのロミジュリではより大胆になり、さらに、CWWではドーン!という感じに。こういうメリハリは、3シーズン目のバラ1から特についた気がします。

 (3)1Lz+2T(0.00)

  「レイバックイナバウアーからの流れでトリプルルッツを跳ぶ。ルッツは1回転になりましたが、16歳のスケーターが、この果敢なエントランスにチャレンジすることそのものが素晴らしい

 (4)SlSt3(0.50)

  「ストレートラインステップは、音楽とのシンクロをかなり意識して作ったのがわかる仕上がりに。バイオリンの弾けるような弦の音と細かいエッジワークを合わせるあたりは、非常に小粋でした

 (5)3Lo~CCoSp2

  「ただし、さすがに終盤は疲れが表面に出てきました。その後のトリプルルッツ、トリプルループ、トリプルサルコーは、着氷がやや乱れ、スピンやコレオシークエンスは、音楽との同調に苦しんでいるのが見て取れました。コレオシークエンスは、『フォア・バック』のエッジの切り替えの少ない、わりとシンプルなステップの組み合わせで、右足で『フォア・バック』を切り替えていく部分では、明らかにエッジが走っていなかったり……という部分も見えました」

 CWWで使われていたのは、まず、冒頭から4Tの辺りまで。そこから中間部分を抜いて、チャチャチャチャ・チャチャチャーン!」の所は、フリープログラムでは、単発の3Lzを降りた箇所。そこからラストまでです。プログラムでは、3Lzの後に、3Loと3Sが入りますが、もちろん先日のショーでは跳んでいません。

 動画の中で、解説の樋口先生も、ジャンプは「素晴らしい!」と絶賛しているんですが、後半のコレオの部分は「少し簡単すぎるかも」と指摘していて、「でも、いろいろ要素をこなさなきゃいけないですしね」という感じでした。

 CWWはその「ジャンプ抜きバージョン」だからこそ、スケーティングのスピードと伸び、この違いがはっきり分かります。正直言うと、ツィゴイネのイメージって、いまと比べると、個人的には「動きのチマチマ感」が記憶に残っていたのです。

 でも、その振り付けでアピールする前の段階の、基礎のスケーティングがまるで別人なので、私自身、CWWでツィゴイネから受ける印象はまるで違ったものでした。
これはやっぱり、クリケットに行って、トレーシーに鍛えられた成果でしょうね。

 高山本では「旧ロミジュリ」も解説されているので、明日の記事でも、今日のような感じでCWWと比較しつつ、見ていこうと思います。

 では、また明日!

 Jun

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 TVガイドの「KISS & CRY」の特設サイトにContinuesのリポートがアップされています。

 初日公演(13日)のリポート、囲み取材、セットリストで構成。よくまとまっていて便利です。サイトの中で特に告知は無いのですが、2日目と3日目のリポートもアップされるのでしょうか?あるいは、後日「KISS & CRY」誌で「完全リポート」が収録されるのか。

 キスクラといえば、羽生号、宇野号、浅田号、高橋号と、独立した雑誌として小刻みに発売する「発想の柔軟さ」があるので、当然「羽生号 Continues特集」は企画してるんじゃないかと。「Continues 愛蔵版ブック」が送られてくるのはまだ先ですし、早期出版を期待しています。

 さて、囲み取材の部分から、個人的に気になる発言を拾ってみました。

 (1)Continuesまでの準備期間

  「オリンピックの後は、ショーの内容を詰める毎日で…。実際にプロデュースする側に立ってみて、どれだけこのショーにいろんな物語を込められるかとか、感謝や凱旋報告という気持ちを込められるかをすごく考えた1カ月でした」

 (2)いつ滑ることを決めたのか?

  「安静期間(3週間)を経て氷上に立った時に、そのステップ(※オリンピック前に滑った際、痛いと思ったステップの数カ所のパート)を確認した時に痛くなかった、そしてフライングスピンなども含めたスピンを始めてみて、すべてに痛みが感じられなかったので…。また、このショーの中で僕が幼い頃に滑っていた演技をすることによって、『この時にこういう選手に憧れていたんだな』とか『こういったものが受け継がれていたんだな』というのを見てもらいたいという思いから、滑ろうと決めました」

  「オリンピック後、3週間の安静期間を経て、3月終わりあたりから、リハビリとして氷上でステップやスピン、体力トレーニングなどをしています

 (3)古いプログラムを演じるにあたって

  「自分がこれまで教わってきた先生たちへの感謝の気持ちを込めて、古いプログラムを披露させていただきましたが、あまりにも“今風”にしないように気をつけました。もちろんステップワークやクロスの仕方、表現方法は昔とは変わっていて、技術的に成長したといえるとは思いますが、あまりにそこを見せつけたくはないなと。だから古い映像を何回も見て、それに近づけるように努力しました。昔の自分をイメージしながら踊ることは、自分の表現の幅をさらに広げることだと、今回やらせていただいてあらためて感じたので、自分の表現したいものや世界観は、これからの自分にも大きな影響を与えてくれると思っています

 (4)来季のプログラム

  「次のプログラムは、まだ曲も何も決まっていないのですが、“試合に出る”と自分の中でしっかり決めているので、なるべくはやく始動しないといけないなと、今、思っています。ただ、試合をやるにあたってのモチベーションが、前はどうやって勝てるプログラムを作れるかを含めて考えていましたが、これからは、割と自分の気持ちに正直に、”自分がやりたいな”と思う曲や見せたいプログラムを考えながら選曲して、振り付けもしていきたいです

 まず(1)と(2)をセットで。羽生くんはショーの挨拶の中で「テレビ朝日さんから話をいただいて」と発言していましたが、まぁ、彼が五輪まではクリケットの「鉄のカーテン」で守られていたことを考えると、テレ朝からのこの件のコンタクトは五輪後でしょうね。

 そこから、ショーのコンセプト、ゲストスケーターの人選、日程・会場と決まっていき、ライブビューイングとCSでの生中継決定へ。ただ、5月に全公演を放送するというのは、羽生君が滑れること、しかも3日間違う内容を演じることが分かってから、決まったんじゃないかなと。グッズ通販も、もともとのアイデアはあったと思いますが、「羽生結弦展」の惨状を鑑みて(?)、すみやかに情報が公開されていましたね。

 それもこれも、「3週間の安静期間」をトロントで過ごしたからこそ、これだけたくさんのアイデアを詰め込むことができた気がします。かりに、テレビ出演を含めた取材を受けたり、日本のアイスショーに出ていたら、ここまでのものを用意することは難しかったかもしれません。

 さて、この囲み取材の中で、もっとも興味深いのが、(3)の部分ですよね。そして、これは(4)の来季プロについてのプランと密接に関連しているような気がします。

 「曲も何も決まっていない」と答えていながら、「なるべくはやく始動しないといけない」とビシっと宣言しているので、これはもう、しっかり考えていると言ってもいいでしょう。

 来季もジェフとシェイが振り付けをしてくれると仮定するなら、今回二人が羽生君の3日間の滑りを間近で見ていた意味は非常に大きいですよね。

 そして、仙台時代のプログラムとして選んだ6本が、なぜこの6本だったのか。お世話になった先生方ならびにファンへの感謝というだけでなく、「一種の実験」でもあって、もちろんそのまま「リバイバル」というのは無いにしろ、来季プロのヒントが隠されているかもしれません。「Sing Sing Sing」はスウィング・ジャズですし、「M:I-2」はロック。あるいは、クラシックに回帰するかもしれない。

 3日目は、ショーの終了直後にテレ朝のインタビューを受けていました。じゃ、初日のように、2日目・3日目の「囲み取材」はあったのでしょうか?FaOIだと、取材日は限定されていたはずなので、さすがに初日だけかな・・・。

 てか、日本のフィギュアスケートの記者たちは、Continues出演者全員にインタビューする使命がありますし、いや、これだけのメンバーが揃っていたので、おこなわれているはず。これから発売される新刊雑誌も要注目ですね。

 では、また明日!

 Jun

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 まだまだContinuesの感想は続きます。CSの放送もしっかり見たので、金曜日の状況と比較しつつ、昨日の「演技の感想」をさらに補足したいと思います。

 (1)生まれ変わった過去の名演

 CS放送によって、金・土・日、三日間の羽生君の演技を一通り見ることができました。過去の名作を再演する場合、これが例えば海外のロックやメタルのライブだと、明らかに練習不足で過去のアルバム通りに演奏できず、ヴォーカルも声が出てなかったりして、ガッカリすることが多いのです。

 ジュニア時代やシニア上がりたての頃の羽生君の動画を、いまの感覚で見ると、「ジュニアっぽいよな」とか、「まだ雑だよなぁ」とか、思うわけです。しかし、Continuesでの「セルフカバー」のかっこよさに、皆さんビックリされたんじゃないかと。

 当時の振付をそのまま再現したわけですけど、身体は大きくなったし、ジェフやシェイの難プログラムによって鍛えられた「音にバシっと合わせる所作」で、めちゃくちゃかっこよく生まれ変わっているのです。特に、「ロシアより愛を込めて」「MI:2」「Sing Sing Sing」という若い頃のプログラムは、近年のプログラムよりはるかにシンプルな振付ですから、むしろ、羽生君の驚異的な進化と成長を痛感しましたね。

 個人的に、今回の「過去の名作」の中で、メドレー形式ではなく、丸々再演してほしいと思ったのは、「悲愴」です。衣装がホプレガに近いというのを抜きにしても、曲自体が起伏豊かで、今聴いても十分に通用するドラマティックさだなと。競技用プロとは行かないまでも、EX用に「リバイバル」してもいいのでは?と思います。

 (2)プルさんについて

 日曜日のプルさんとの対談は、羽生君も感無量でしたね。羽生君は、金曜のジョニーの時もそうでしたが、自分がいま聞きたいことを躊躇なく直球で聞く人なんだなと思いつつ、それは、「ヤグディンにソルトレイクで負けた後、トリノでどう立て直したのか?バッシングに対してどうしてたの?」という主旨の質問でした。

 プルさんは、バッシングについても、ヤグディンについてもまったく触れず、「自分はスケートが好きで、練習が好きで、振付を考えるのが好きで、演じるのも好き。何より試合が好き。それを積み重ねてきた」とだけ応答していました。これは、質問に答えていないようでいて、完璧な答えになっているんですよね。余計なことを考えるな、好きなスケートを続けていれば、道は拓けるのだと。

 羽生君がこの3日間、ややナーバスになっていたのは、このショーを成功させなきゃ!という責任感とプレッシャー、そして、まだ足が完治していないことも影響しているのかもしれません。

 私はファンとして、彼の気持ちに共感し、受け入れています。それも含めてすべてが羽生結弦なんだと。そんな中、「金メダリストとしてふさわしくない」と説教口調の方は、どうぞ他の競技の金メダリストを追いかければよろしい。

 ジャンプが跳べるまでコンディションが戻れば・・・というか、すでに来季のプログラムを考えている時期ですし、そこに集中できるようになればなと思います。時間が解決してくれるはずです。

 (3)ジョニーのプログラム

 2本目のプログラムが、金曜と日曜で違いました。生中継された日曜のプログラムは「Creep」です。これはカヴァーバージョン。元々はRadioheadの曲で、私も学生時代によく聴いていました。で、ジョニーの「Creep」はどこかで見ていたはずだと思っていたら、2015年のFaOIでやってくれていましたね。



 15年は黒の衣装でしたから、赤の衣装は今回のために新しく作ったのでしょうか。それにしても凄いのは、「Johnny Weir Creep」でYouTubeで検索をかけると、いろんな衣装で演じているんですね。全身黒だけどタンクトップじゃないバージョン、あるいは上は白で下は黒とか。後で私も、動画をまとめてチェックしてみようと思います。

 (4)ゲストスケーターたちの心遣い

 金曜日は、「みんなでフィナーレ」の所、稔先生が勘違いしてスタスタとリンクを出てしまったので、プルさんが稔先生を呼びに行くという「ハプニング(?)」的な瞬間がありました。皇帝に呼びに行かせるなんて!と、会場のお客さんはみんな苦笑という感じでした。

 日曜日はさすがにそんなことは無かったですが、最後に全員が一列に並んで客席に向かって挨拶する際、シェイがスッと一番端に移動して、真ん中に羽生君、その両脇に稔先生と無良君が来るように配慮していました。ちなみに、もう一方の端はジョニーでした。

 世界中のショーに呼ばれるジョニー、世界トップの振付師のシェイであっても、誰を立てるべきかを分かって、サッと動く。私の大嫌いな日本語の「空気を読む」とは180度違う、スマートな振る舞い。羽生君の周りには、こういう人たちが集っているのです。本当に素晴らしいし、誇らしく思いました。

 羽生君には、何も心配することなく、親友たちとともに、やりたいことをとことん極めてほしいと思います。私たちも、一人ひとりでは小さな力であっても、みんなでサポートできたらいいですね。

 では、また明日!

 Jun

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