「アーティストが語る 羽生結弦 歴代プログラムの美。」は、どれも面白い内容なんですが、バレリーナの高田茜さんのお話は特に興味深かったですね。
このインタビューを読んだ後、ヤマカイTVのバラ1分析を視聴したからというのもあるんですけど、同じバレエダンサーでも視点が違うので、比較してみると面白いと思います。
高田さんの解説で、「そこ見てるんだ!」と思ったのが、以下の部分です。
演技後半の振付に腕を前から後ろにまわすような動きがありますが、その動きは柔らかさがあって、ポジションもピタッと決まっている。
去年の4CCの映像を貼りましたが、3:10の振付の箇所なんだと思います。この部分は、17-18シーズンから新たに入った振付で、それ以前は無かったんですよね。このステップでは、かなり激しい動きが詰め込まれている中で、たしかに「なにこれ?」って、一瞬目を引く動きですもんね。17年のオータムから入ってはいるんですが、カメラアングルや画質で分かりくい所もあって、平昌五輪で話題になった記憶があります。ちなみに、ヤマカイさんの動画では、この部分の言及はありません。
高田さんは、羽生さんの「上半身の動きの美しさ」を称賛されています。たしかに、海外の男子選手には、長身で顔が小さくて手脚も長い選手はいるんですけど、我々素人から見ても「所作がねぇ・・・」という人が多いですよね。猫背気味だったり、腕の動きがワンパターンだったり、それでも一応、クワドを降りればそれなりのスコアは出ますけど、パフォーマンスとしてどうなの?という不満はあります。ただ、そこをスコアに反映させてしまうと、羽生さんの一人勝ちになってしまうので、「クワドを降りたら点を出す」という傾向になっています。
ヤマカイさんの場合、羽生さんについてハッキリと「ステージ映えな顔」と言ってるのが痛快ですよね。まぎれもない事実ですよ。でも、大手出版社の雑誌だったら、関係各所からクレームが来ること確実なので、おそらくNGワードになっているはずです。そうは言いながら、スポーツ新聞は本田真凜ちゃんを相変わらずネタにしているので、これが「忖度」というやつですね。
話を戻して、高田さんの解説は「正統派」なスタイルを堅持しているので、これにヤマカイさんの「ぶっちゃけ分析」を「プラス」することで、バレエの人はフィギュアのこういう部分を見ているのか・・・と、とても勉強になります。ぜひ比較してみてください。面白いですよ!
では、また明日!
Jun