「KISS & CRY 全日本選手権2020 総力特集号」(2)

「KISS & CRY 全日本選手権2020 総力特集号」(2)

定価「1,320円」。今日はハビのインタを見ていきましょう。思った以上にしっかり答えてくれています。

――ショートの演技はいかがでしたか?

「すごくいいと思いました。これまでと違う音楽、スタイルでしたし、衣装も振り付けもすごく力強くてクールでしたよね。特に、ステップシークエンスがすごく良かったと思います。ストーリー性があって、さすがだなと思いました」

――技術面では、どのようなところが光っていましたか。

「うーん…一つは難しいですね。本当に、どれも素晴らしかったから。ジャンプの着地もスムーズでしたし、ステップシークエンスもこれまでのユヅルとは違うと感じました。これは私の持論ですが、ベストスケーターは常にスタイルを変えるべきで、常に世界に自分たちができることを示す必要があると考えています。今回、ユヅルはそれを体現してくれましたね

――フリーは日本の歴史をモチーフにしたものでした。

「曲や振り付けについての詳しいストーリーは私には分かりませんが、とても好きです。私は、日本の春をイメージしました。私がフラメンコを取り入れているように、選手が自国のエッセンスを演技に取り入れるのは、とても自然で美しいことだと思います。演技は、全体的に柔らかな印象があるところが好きですね。ショートの力強い振り付けとの比較が面白いと思いましたし、それを完璧にこなしたのは、さすがだと思います」

いったんここで切ります。インタビュアーの質問にもよると思いますが、ハビにとってはLMEYの方が印象が強かったようですね。羽生さんは、パリ散とレックレで、プログラムにはロックを2度採用していますが、彼が「これまでと違う音楽、スタイル」と感じたのは、ファンとしてはやや意外な感じです。ただ、バラ1を3シーズン滑っているので(厳密には4シーズンに渡って)、チームメイトとしては「ショパンと格闘する羽生さん」を長年見てきたからこその感想なのかもしれません。

LMEYのステップを評価している点も面白い。他のプログラムと比べて、スピードを若干抑えめにして、かなりタメのあるステップという印象でしたが、ハビはプレスリーメドリーをやってますし、ロックは好きなんだと思います。

天と地とについて、「日本の春をイメージした」というのは、純粋に衣装のデザインと、柔らかさのある振り付けから彼が受けた印象なのでしょう。上杉謙信や、それこそ「越後」という土地についての知識は無さそうなので、これはこれで新鮮なコメントですよね。私なんかからすると、越後は豪雪地帯ですから、「冬」という先入観を拭うのが難しいです。

――羽生選手は「自分の演技を見て、少しでも楽しい気持ちになってほしいと思った」とも話しています。フィギュアスケートの与える力、希望についてフェルナンデスさんはどう考えますか?

「素晴らしいパフォーマンスが持つ力は、とても大きいですね。そして、私が何よりも大切だと思うのは、長い期間、トップでいられる選手がいるということ。ユヅルは長きにわたってトップスケーターとして君臨し、多くの人に勇気を与えていますし、たくさんの子どもたちがスケートを始めるきっかけとなっていますよね。でも、想像してみてください。毎年顔ぶれが変わり、スケーターがたった2年で引退するようなら、誰もフィギュアスケートに希望が持てないでしょう?だからこそ、ユヅルのような絶対的なヒーローが必要なんです

まったくもって、ハビの言う通り。男子だけでなく、女子の若手スケーターに対しても、羽生さんは多大な影響を与えていますからね。そして、いままさに彼の現役時代を目撃している世界中のゆづファンが、羽生さんを「伝説的なスケーター」として彼の歴史を後世に語り継いでいくわけです。

そう考えると、各国の団体およびメディアが安易に「スターを作り出そう」としていることは、嘆かわしい限りです。大人たちが、それを自分たちの手柄にして儲けるために、「スター」を利用しているだけなんですよ。短命で終わるというだけでなく、ごくごく内輪の大人に気に入られなければ勝てないなんて、スポーツの名に値しない。

「トップでいられる選手」「長きに渡ってのトップスケーター」の片鱗のある選手は、羽生さん以降、残念ながら男子では現れていません。スコアや構成のことを言ってるんじゃなくて、熱狂的なファンを抱えるスケーターがまずいない。女子では、個人的にはロシアのコストルナヤちゃんにそれを感じたのですが、このままコンディションが上がらないと、五輪を勝ち、さらにその後も勝ち続ける姿がちょっと想像できない・・・。

結局、「羽生さんがいなくなったら、どうするの?」という問題は解決されないまま、「小粒な選手が現れては消える」という未来になりそうな予感がします。

では、また明日!

Jun

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