今日も雑談(いろいろ読書状況)

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・倉山満著『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書、2023年)

残り50ページぐらいなのでゴールまでもうすぐです。まず、「はじめに」で書かれている「日本古代史のとっつきにくさ」についての記述が興味深くて、じゃあ読んでみるか!と購入しました。

日本古代史の基本的な研究対象は土地制度で、律令の解釈論が中心となります。そこにおまけみたいに外交史がくっついてきて半島とか大陸の国々と絡み、忘れたころに豪族が権力闘争を始め、発作的に都を移して、仏教が流行します。こんなとっ散らかった書き方で、歴史が分かるはずがありません。

じゃあどうしてこんな、とっ散らかった描き方がされるかというと、分かっている人に向けて教科書が書かれているからです。それは高校教科書もそうですし、概説書にしても変わりません。そもそも、分からない人に分かるような書き方をしていないのですから、分かるわけがありません。

あー、自分のことだ!と思いました。大学受験生は合格点を取ることが「仕事」なので、教科書や参考書の内容を歯を食いしばって頑張って覚えられるわけですけど、私のような凡人が「学び直し」で教科書等に手を出しても、用語が羅列されているだけにしか思えず、内容が頭に入らないわけです。

もちろん本書も、アメノミナカヌシとかウマシアシカビヒコヂとか、古事記や日本書紀の中で描かれる神様が登場するんですが、「誰から生まれた誰それが何をして」みたいなことは意識せずに、ある程度スピードを落とさずに読み進めるのがコツかなと思います。

今のところ、自分にとっての収穫は2つあって、「古事記・日本書紀にしか書かれていない内容だから『史実ではない』ではなく、なぜそれが記述され、後世に伝えられたかの背景・意味を考えることの大切さ」と、「藤原氏があれだけ絶大な権力を持っていても、自分で天皇になろうとしなかった理由」が理解できたことですかね。あとは、6世紀頃に皇族のお世継ぎがいなくて近畿地方を探し回っていた時期があったとか。皇族が多すぎて殺し合いになっていた大和時代の話はよく知られてますけど、昔も昔でいろいろ大変な時期があったのねということでした。

中世史編」も出てるようなのでそちらも読もうと思っていますが、だからと言ってこのシリーズは「頭の中を整理しやすい本」ではなく「面白エピソードを紹介してくれる本」と言えるので、もしかすると近著の「皇室本」の方が理解はしやすいのかもしれません。どちらも買おうと思っています。

他に並行してつまみ読み状態なのが、森岡毅著『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』(KADOKAWA、2016年)と橘玲著『新・貧乏はお金持ち「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』(プレジデント社、2025年)です。

前者については、森岡さんの『確率思考の戦略論』の「赤本」の方はすでに買ってるんですが、こちらの本の方を「入門編」として先に読んでおこうかなと思って買いました。

後者は、「マイクロ法人の戦略書」で、こういうものを自分も学生の頃に読んでおくと別の人生を歩んでいたかもしれないなぁ、なんて感じました。かりに今年とか来年あたりに「玉木総理」が誕生しても、この国の「搾取構造」はたいして変わらないはずですから、特に若い人はこういう本を読んで準備しておいた方がいいでしょうね。

では、また明日!

Jun


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