公式フォトブック(の関係者)も焦ってる?「KISS & CRY 2018-2019シーズン総括&2019-2020シーズン展望号」

公式フォトブック(の関係者)も焦ってる?「KISS & CRY 2018-2019シーズン総括&2019-2020シーズン展望号」

2019年6月20日発売。定価「1,296円」。

今回も美麗で素晴らしい内容ながら、私の都合で未レビューだったので、しっかり振り返っておきましょう。「再読」のお供に、以下、ご参照ください。

・まず、前々号「2019世界選手権全力応援号(Vol.25)」を「復活」させた「カバーの凝り方」が素晴らしい。「Number PLUS」や「YUZU’LL BE BACK」のように、本体とカバーを別にすると価格が上がってしまうはずで、表紙のみ「折り返し」型のカバーになっていますが、これはこれで技アリの仕上がりで、不満のある方はいないんじゃないかと。ここ数号の恒例でもある、羽生君に対する「愛情溢れるメッセージ」も存在感バッチリです。

・2枚封入されたポスターも、全4面すべて今年のFaOIの羽生君で、最高のセレクションです。4面のうちマスカレイドが3面。特に、ポスターの2枚目裏の「真紅のマスカレイド」は、キレイに切り取って額に入れて飾りたい衝動に駆られました。

・本号も含めて、ここ数号は他誌への配慮からか、田中宣明カメラマンが不参加なんですけど、田中さん不在を感じさせない素晴らしい写真が揃っています。特にFaOI幕張(初日)のショットは、オープニング、マスカレイド、フィナーレと、写真の鮮明度・アップ具合ともに不満はなく、枚数的なバランスも良いと思います。オープニングでのカッペちゃんとの「距離感」も確認できるし、さすがプロは、決定的瞬間を上手く捉えるものだな!と感心しました。

FaOI衣装デザイナーの原孟俊さんのインタは本当に興味深い内容でした。原さんはミュージシャンということで、「プロの音楽家による楽曲の解釈」を衣装のデザインに落とし込んでいくというプロセスが面白い!

「真夏の夜の夢」が93年の楽曲で「バブリーな雰囲気」というくだりにピン!と来たので、ちょっと脱線をお許しください。将棋の話です。将棋のタイトル戦は和服が基本なんですけど、「自分はアルマーニのスーツしか着ない!」と、対戦相手(しかも大先輩の棋士)が和服なのに、スーツで竜王戦(1988年)を戦った島朗九段という棋士がいました。その彼がユーミンの大ファンで、ニューアルバムは必ず発売日に購入する、というエピソードを思い出しました。ただ、このアルマーニネタも「和服の着付けが自分でできなかったので、スーツで戦うしかなかった」「スーツを着るなら良いものを着たかった」「アルマーニも実は一着しか持っていなかった」と、近年のインタビューで御本人は語っておられます。この竜王戦の挑戦者になるべく藤井聡太七段が現在トーナメントを戦っています。ちなみに竜王位の獲得賞金は4320万円です。

・話を戻して、「毎年似通ったテイストを入れている」という部分が「意図的」というのは、なるほどな・・・と。原さんは2017年から衣装担当とのことで、キスクラのバックナンバーを引っ張り出してチェックしていますが、特に昨年と今年(幕張)は、オープニングがアシンメトリーなデザインであること、一方で、フィナーレはクラシカルテイストという点で、共通していますね。17年は少し違うようです。来年のことは、来年のアーティストが誰になるか、どの曲がオープニング&フィナーレになるかによるでしょうが、もう少し「予想を裏切るような冒険」をしてもらってもいいのかな?という気もします。

原さんのインタの中では、ランビさんのFaOIの衣装の話が出てましたが、歴代のものも含めて、羽生君の個人の衣装はやはり担当していないようです。ところで、マスカレイドとクリメモの衣装って、結局誰の制作なのか公表されたのでしたっけ?P&Gのトークショーでは、「レザーは重い(厚い)ので素材を変えてもらった」と羽生君も語っていましたが、やはり伊藤さんでしょうか?

マスカレイドはともかく、クリメモは今季EXの可能性も噂されているので、だとしたら伊藤さんですよね・・・。ずっと気になってはいますが、確かめようがないので、もどかしいです。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. ととちゃん より:

    Kiss&Cry、美しい写真が満載で、本当に買って良かったと思いました。
    例えばマガジンは、毛受カメラマンという逸材がいるにも関わらず、画質のクォリティが低いように感じるのです。その点、写真集にも劣らないキスクラの画質は何度見ても見蕩れます。

    ポスター、junさん同様私も飾りたいと思いました。実際にトライしたことはないのですが、その場合、皆さん折り目にはどう対処されているのでしょう?

    原さんの衣装裏話もとても興味深かったです。今年のオープニングも斬新でしたが、確かに昨年の衣装への評価はとても高かったですよね。仰るように、アシンメトリーが続いているので、来年から変化をつけてもいいかなと思いました。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      マガジンの写真については・・・これはもうなぜなのか、不思議で仕方ないですよね。おそらく、カメラマンの責任ではなく、画像の処理と編集の部分で、コストをかけないようにしているのかなと。専門的なことは分からないですが、まぁ、テキストを読むための雑誌と、割り切っています。

      他方で、キスクラは、お財布にやさしい価格でありながら、画質は本当に素晴らしい!かつては、ブライアンのシールとか、わけのわからない付録もついていましたが、「棲み分け方式」の導入以降、どんどん良くなっています。やはり、編集者のセンスって決定的に重要だなと感じます。

  2. sennin より:

    キスクラは本当に素晴らしい写真で私も購入して良かったと思ってます。以前にもコメントしましたが、クリスタルメモリーズの写真があればなお良かったんですが…。
    愛情溢れるメッセージ今回もグッときましたね!。

    アシンメトリーの衣装は個人的には好みなので何回でもOKです。アイスショー用に全員の衣装を与えてくれるなんて他にあるのでしょうか?オープニングとフィナーレの二種類だけでなく、前半、後半でも違うんですから豪華なショーですよね〜。今日は仙台公演が短い時間とはいえ放映されて懐かしく観ました。家族四人でみえてたお父さんが「ここに来るのはサザン以来だな」と高校生くらいの息子さんに話されてまして、お父さんといっても40台前半でイケメン風なんですけど、ワクワク感が隣にいる私にも伝わってきながらサザンは震災の年だか次の年だかにライブやってくれたんですよね?被災された家族が今回はアイスショーをみにきたんだなあといろいろ思うものがありました、ダンダンが始まったとたん「スゴイ!」とお父さん興奮しまくりで、そのうち「結弦くんはいつ出るの?」と心待ちにしていました。ズーッと感激していたようですが、マスカレイドは私が狂っていたのでどうしていたか覚えてないですが(笑)Faoiの豪華さはスケーターがスゴイだけでなく、衣装もあるかと思っている私です。
    結弦くんの衣装は伊藤さんでは?昨年の春来いは伊藤さんです。「夜桜のイメージも入っている」と仰ったそうです。(講座情報)

    将棋は着物なんですか?藤井七段は今トーナメント対戦してませんか?和服大変ですね。なんか見てみたいですね?将棋はわかりませんが楽しみですね。

    • Jun より:

      senninさま

      幕張公演でメディアに開放されたのは初日だけという話だったので、クリメモお披露目は、FaOIフォトブックが初ということになりそうですね。

      昨年の金沢と比べると、仙台公演の客層は若いかなという印象でしたが、ファミリーでアイスショーを見るなんて、いいですね!今年のFaOIはスケオタの間でも「最高傑作」という評価で一致していると思いますので、そんな素晴らしい時間をファミリーで過ごせるなんて、一生の思い出になったと思います。

      藤井七段の対局は、AbemaTVで完全生中継でしかも無料で見られるんですが、ルールが分からなくても、ラジオ代わりにつけているだけでも楽しいと思いますよ。ただ、この後に当たる豊島さんと渡辺さんがめちゃくちゃ強くて、男子フィギュアで言えば、「羽生とネイサン」というぐらい実力が抜けています。でも、藤井七段はこの二人に勝ったことがあるので、やってみなきゃ分からないですね。

      https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/32/hon.html