世界ジュニア(男子フリー)感想

世界ジュニア(男子フリー)感想

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。深夜のライストは断念して、演技終了後、動画で視聴しました。

駿君。フリーは142.32の6位。合計221.62で6位。冒頭の4Lzは、身体は浮いていたんですが、抜けてしまいました。軸に問題があったのか、上がった瞬間に危ないと判断したのかもしれません。つづく、4T-2Tはファーストでお手つき。単発の4Tはかなり激しく転倒して、心配になりました。

ただ、その後は気持ちを切らさずに頑張りましたね。冷静で穏やかな性格の駿君が泣いているのは、あまり見たことがありません。この悔しさが、彼をもっともっと強くしてくれることでしょう。

鍵山君。フリーは145.93の5位。合計231.75で2位。駿君にも言えますが、全体的に地に足がついていなかった印象です。転倒した冒頭の4TはUR。3連コンボのアクセルもURがつきましたか・・・。

最後の3Aの抜けはまさか・・・という感じで、この大きなミスがありながら、よく2位に留まったなと思います。3位のグメンニク、そして4位のグラッスルまでは僅差だったので、PCSのアドバンテージが無ければ、メダルなしでも不思議ではなかったです。もちろん本人はこの結果に満足していないと思いますので、シニアではより安定感の増した演技を期待しています。

モザリョフ。フリーは160.78の1位。合計245.09で優勝。SPのレビューでも書きましたが、彼は今季悔しい思いをしていたので、待望のタイトルですね。おめでとう!

まぁ、彼のベストの内容からは程遠く、3A前のイーグル込みの助走も女子並みに長くて正直どうかと思いますが、大きなミスが無かったことが勝因でしょう。

グメンニク。フリーは155.05の2位。合計231.12で3位。この選手はものすごく器用なスケーターだったんですけど、この1~2年でおそらく身長が10cm以上は伸びているはずで、まるで別人のような大味な動きになっています。かつての中性的な所作が懐かしいですよ。

ただ、この身体と付き合っていかなきゃいけませんし、かつての動きを「取り戻す」のか、まったく新しいスケーターとして「生まれ変わる」のか、この選手の成長も楽しみです。

昨シーズンは、モザリョフ、グメンニク、そしてダニエリャンというロシアジュニア勢を見ていて、シニアのアリエフやサマリン辺りと比べて、よっぽどクオリティが高いよなぁ・・・なんて感じていたんですよね。ただ、高難度ジャンプの負担と、体型変化もあって、シニアに上がっても苦労しそうな感じはします。

一方で、駿君や鍵山君は、ここから急激な体型変化が来るとは思えないので、その辺りは心配していません。クワドの本数を増やして安定させることで、シニアでも十分に戦えると思います。来季、日本男子は激戦になりますが、二人には先輩たちに何ら遠慮することなく、ガツガツ貪欲に上を目指してもらいたいですね。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. みつばち より:

    こんにちは 更新ありがとうございます

    世界ジュニアが無事開催されてよかったです。
    ライストはなんとか見ることができました。
    テッドさんが「日本は若い世代が出てきてますね」とか、SPのとき言ってましたっけ。

    佐藤君も鍵山君も選曲がいいです。モザリョフ君の「霊媒師のささやき音楽」ってもう深夜に爆笑です。誰の趣味なんでしょう?

    ところで今後どうなるんですかね・・・SOIは?横浜はまだチケット売ってるけどいいの?
    安全第一で、もしだめなら全額払い戻しでなくても私は怒りません。
    こんな事態はだれも予想できなかった、地球規模の災難ですから。

    しかしなんちゃらアワードとか、それをまたアカデミー賞授賞式に例えるとか、そういうのは勘弁してもらいたいです。
    アカデミー賞も最近ではポリコレが酷くてヒュー・ジャックマンは司会断ったとか。まあアカデミーはもともと政治的要素満載だけど、あれはアメリカのお祭りなので。

    世選は一部の国のものじゃないです。ましてエンターテイメントではない。

    • Jun より:

      みつばちさま

      「若い世代が出てきている」と言っても、ここから下の世代はけっこう大変だと思うんですよね・・・。

      ワールドのヘンテコなイベントは、たまにTLで見かけますけど、あまり興味がないので、私は仕組み自体がまだよく分かっていません。コロナでそれどころじゃなくなるのでは?という感じはします。

      私もSOIの覚悟はできています。てか、海外のスケーターが来ないでしょと。そもそも、羽生さんのSOIへの出演は想定していなかったですし、子どもたちが我慢しているのだから、私たち大人が遊んでる場合ではないですね。

  2. ととちゃん より:

    駿くん、転倒後の起き上がり方がゆっくりだったので、気持ちが切れたのかと思いましたが、その後はジャンプ全部成功させましたね。頑張ったと思います。この経験を生かす場面が、これからきっとあるでしょう。

    鍵山くんのミスにもびっくりしましたが、2人ともSPのときはその舞台度胸に驚いたので、FSはまた、別の独特な雰囲気があるのでしょうね。

    どちらもシニアに上がるとのこと、GPSへの派遣もあるのでしょうか。伸び盛りですから試合ごとに強くなっていくでしょうね。成長を楽しみに見守りたいです。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      やはりフリー勝負ですよね。特にジュニアでは4回転をSPに入れられないので、SPでノーミスしても横一線に等しいですから、フリーでミスがあるとこうなります。

      ただ、日本男子の中で、ここ数年の間にシニアに昇格した先輩と比べるとポテンシャルははっきり高い2人ですから、シニアでもいきなり台乗り争いしてもおかしくないと思っています。頑張ってもらいたいですね。

  3. Fakefur より:

    二人とも緊張してましたね。実力者の二人でも難しいのですから、孤軍奮闘で、JGPFと世界ジュニアを制した羽生さんってどんだけ凄かったのでしょう…

    駿君、曲かけ練習では難なく3本の4回転決めていたのですが、冒頭の4Lzでリズムが狂ったのでしょうか。単発の4Tは怪我がなかったか心配しました。あの後は引きずらずに立て直しましたよね!駿君の場合、3Aは安心して見れるのですが、単発の3Aはよかったのに加点が渋い。

    テッドは「トリノの魔法は今回はかからなかった」と言ってましたが、魔法ではなく、才能と努力と練習の成果です。唇をかみしめた悔しい表情に駿君の「漢」が見えて、ますます好きになりました。

    今期の鍵山君はFSでは簡単には崩れないと思っていたのですが、駿君の結果に心理的な影響を受けましたかね。失うものがないシニアと違って、ジュニアではタイトルホルダーですから、緊張するんでしょうね。グメとの差が僅差で、高いPCSに救われましたが、鍵山君の目指す方向が見つかりましたね。

    しかし、鍵山君のJ2のSSが0.75ってどう見ても押し間違えなのに、ISUは修正しないんですかい。7.75だったら、点数は変わりませんけど、8.75だったら変わります。いずれにせよ順位は変わらないでしょうが、おかしすぎる数字には自動修正を入れるシステムにもなっていないのか、そのうち、間違えたふりして意図的に低い点を入力するジャッジが出てきますよ…。

    JGPFとユース五輪の金を一つずつ、シェアしましたね。二人のお蔭で、今期のジュニア男子は存分に楽しませてもらいました。後輩にも3枠残してくれましたし、ありがとうという気持ちです。次は三浦君の番です。
    二人とも来季はシニアに上がって、怪我なく、次の階段を着実に登って、北京を目指してもらいたいです。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      いやぁ、ご指摘を受けて見直してみたら、本当に0.75になっていてびっくりでした。J2の「Mr. Jerome POULIN」とありましたが、カナダのジャッジのようですね。

      いくら何でもこの数字は意図的なものではないにしろ、リザルトのPDFはそのままなので、修正は無いのでしょうね。まぁ、おっしゃるように順位に変動は無さそうなので、黒歴史が晒されたままということで言えば、価値はあるのかと思います。

      もし、このままスコアの修正もなく、このジャッジにお咎め無しなのであれば、「間違えたふりのsage採点・age採点」がやりたい放題ということに・・・。この件、あまり騒ぎになっていないですが、万が一、羽生さんの採点でこのようなことが起こっていたら、世界中からバッシングの嵐でしょう。本当にたるんだ組織ですよ。