ファイナル(男子Jr.フリー)感想

ファイナル(男子Jr.フリー)感想

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。まだまだファイナルの振り返りは続きます。

島田君。フリーは140.41の4位。合計214.38の3位。いやぁ、フリーは1番滑走でしたが、よく冒頭の4Tと、つづく3Aを降りましたね。しかし、ステップとスピンを挟んでの、2A-3Tは乱れました。セカンドの着氷で滑ったように見えましたけど、珍しい乱れ方でした。ラストの3Fももったいなかったですね。

うーん、高難度ジャンプを成功してしまうと、そこからノーミスでまとめるのは本当に実力がないと難しいですね。紀平さんがいかに傑出しているか分かります。リンクを出てから、ランビさんが色々と声をかけていた様子だったので、演技直後からたくさんアドバイスをもらっていたようにも見えました(キスクラに座ってからもジャンプのフォームを確認していた所を見ると、「もっと身体を締めなさい」とでも言われたのでしょうか)。

ただ、フリーでミスがなければグメンニクを抜いて銀メダルの可能性もあったわけで、これは彼にとって自信になったと思います。全日本でさらに進化した演技を期待しています!

アダム。フリーは140.56の3位。合計207.04の4位。冒頭の4Tは空中で軸が傾いていたんですが、ジャンプ自体に高さがあったので、なんとか着氷まで持っていった感じ。うまく2Tもつけました。3Aもカメラの角度は違いますが、やっぱり軸が傾いていながらしっかり降りて、セカンドにダブルトウ。危なそうに見えながらも決めてしまう所を見ると、もしかしたら体幹が強いのかもしれませんね。その後に、単発の3Aも降りて、いっきにスコアを稼ぎます。

身体全体を使って音を感じながらのステップはショート同様に迫力があり、しかしその直後、なんと後半にも単発の4Tを着氷。いやぁ、すごいですね。その後の3回転も含めて、全体的に着氷でこらえ気味で回転足りてるのかな?というジャンプもありましたが、今後、軸の問題含めて、着氷も安定してくると、いきなり高得点を出す可能性もあります。フリースコアは高志郎君を上回っていただけに、ショートでのミスがなければ、メダル争いに食い込んできてましたね。

これだけジャンプを跳べると、来季シニアに上がってきそうな気もしますが、もう少し全体的な完成度を上げる意味でも、ジュニアで修行してほしいな・・・という気もします。ジュベールさんがどう考えているかは分からないですが。

樋渡君。フリーは128.32の5位。合計190.80の6位。いまの日本人の若手選手よりもよっぽど日本人的な体型をしているので、見ていて親近感が沸いてきます。

最初の3本、4T、3A-2T、3Aと、難易度の高いジャンプでは回転が足りてなかったですが、スピン以降は、柔軟性を生かした彼独特の動きから、テンポよくジャンプを決めていって、彼本来の良さが見られました。このパフォーマンスを、ショート含めて頭からガツンとやってくれていたら、当然メダル圏内だったはずですが、いわゆる、この日は「彼の日じゃなかった」ってやつですね。

来年1月に19歳になるので、今季がシニア最終年度だと思いますが、ぜひシニアでも彼の独特なスケートを見てみたいです。NHK杯あたりに来てくれると、盛り上がると思うんだけどなぁ・・・。

グメンニク。フリーは142.59の2位。合計218.75の2位。今季もいろんなロミジュリを見ていますけど、彼の場合、この若さでありながら、器用にそつなくまとめてきます。冒頭の4Sは高さもあって素晴らしかったですね。GOE+2.08です。

プログラムの方向性としては、やっぱりショートと似ていて、スケーティングはあまり伸びないながらも、ジャンプはしっかり決めていくというスタイル。質の高さは認めますが、やっぱりもうちょっとスピード感が欲しいです。これだけダメ出ししたくなる部分がありながら、銀メダルを獲るわけですから、スケーティングに躍動感が出てくると、穴の無い選手になるような気がします。

ゴゴレフ。フリーは154.76の1位。合計233.58で優勝。フリーも、グメンニクの直後の滑走だったんですね。当然、段違いのスピード感の中、4回転が「解禁」されるフリーになると、彼の強さがいかんなく発揮されます。

4回転は3本チャレンジ。冒頭のルッツは転倒とUR。つづくトウループは決めて、サルコウ・ダブルトウのコンボは、サルコウの回転が足りませんでした。ただ、このフリーは、3Aがめちゃくちゃ良かったですね。「3Aの得意なクワドジャンパー」という所は、まさにクリケットの良き伝統を継承しているなと、嬉しく思います。

JGPシリーズのフリーでは後半ガス欠気味だったんですけど、見事に最後までエレメンツをこなしていきました。もちろん、「サンボ70」のような長時間練習を課しているはずは無いでしょうが、良いトレーニングを積んできたのは確かですね。13歳の若さで、しかも体力を著しく削られるはずの高難度ジャンプを5本も跳びながらスタミナが落ちないというのは、どんな練習を積んできたのか。この点は気になる所です。

「補欠出場」のファイナルでしたが、文句なしのチャンピオンですね。本当に強かったです。

プルキネン。117.37の6位。合計197.68の6位。表現力豊かな彼が演じるウェストサイドストーリーは、私も楽しみにしていたのですが・・・。

冒頭の3連コンボは、最初のルッツで軸が大きく傾いてしまい、シングルオイラーを挟んでのサルコウを焦ってしまったのか、DGとお手付き。そこから、3Aはキレイに決めたのに、3Loで転倒。3A-2Tは、アクセルを降りた後のフリーレッグが危なかったですが、なんとかまとめます。しかし、その後の3Fがシングルに拔け・・・と、迷いを抱えながら滑っているというか、メンタル的にテンションを維持できなかったように、傍目には見えました。

ライストで彼の演技を見ていた時は、まさに高志郎君の台乗りが懸かっていたわけですが、これだけ崩れると、スコアを見るまでもなかったですね。怪我でなくメンタル的な問題ならば、年明けのUSナショナル、そして世界ジュニアで「借り」を返してほしいです。

というわけで、結果的には、昨年の須本君に続いて、今年もJGPファイナルにおいて日本男子は銅メダルを獲得しました。有力候補が崩れたこともありますけど、これが勝負の厳しさですよね。日本の男子ジュニア勢は、下の世代にも元気な選手が揃っているので、来季はさらに上を目指して頑張ってもらいたいです。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. Fakefur より:

    ゴゴレフ君、ジャンプの入り方とか決めのコレオが羽生選手に瓜二つですね。繰り返し見て真似しているんでしょうね。生きた神様のような見本を身近に見れるなんて、そりゃ上手になりますよね。

    ご両親はロシア人のようですがバレエ臭さがなく、スポーツ的な芸術アプローチもゆづっぽいですね。13歳にしてこの技術。演技では伸び代があって、まさにゴッドチャイルド。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      おっしゃる通りです。おなじチームなので当たり前なんですが、ゴゴレフ君は、ジャンプに関しては羽生君を相当研究していますね。数年前の、もう少し「入り」がシンプルだった頃の羽生君を「コピーしている」といってもいい。まぁ、ブリちゃんが紀平さんや宮原さんに羽生君の映像を見せて指導しているぐらいですから、彼もクワドや3Aに関しては、そういう指導を受けている可能性は高いです。

      ゆづファン的に言うと、「あの衣装と曲は何とかならないの?」と言いたくなるんですが、逆にそこまで「コピー」したら、余計な比較をされてしまうリスクもありますし、あえてプログラムは「違う方向性」を狙っているのかも。ハビと羽生君の方向性がまるで違ったように、羽生君とも、ジュンファン君ともかぶらない所を目指しているような気がします。

      • Fakefur より:

        ゴゴレフ君はあの見た目ですから、妖精風も王子様風も似合うと思うのですが、シニアに上がってからのギャップを狙って、今は敢えて子供らしくモジモジ君路線にしているのかも知れませんね。

        彼のプログラムから、羽生選手の影(響)を探すのが楽しみになってます。

        プルさんとジョニーから羽生選手が発展したように、ゴゴレフ君はどんな風に育つのでしょう。

        • Jun より:

          Fakefurさま

          ゴゴレフ君って、160cm無いようで、紀平さんとのバンケのツーショットでは二人の身長差はさほど無いようでした。一方、紀平さんはジュンファン君との写真もアップしていましたが、彼はめちゃくちゃ背が伸びて、完全に長身スケーターの仲間入りですね。

          ゴゴレフ君の才能は存分にわかったJGPシリーズだったので、来季のプログラムがどうなるか今から楽しみです。いろんなタイプの曲で表現力を磨いてもらいたいです。