ファイナル(男子Jr.ショート)感想

ファイナル(男子Jr.ショート)感想

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。全日本までしばらくあるので、レビューのために、もう一度見直してみました。

グメンニク。ショートは76.16の3位。冒頭の3Aなんて、スパっとキレイに決めているんですが、加点が渋いんですよね。それこそ、中居君の番組で稔先生&八木沼さんが指摘していた「ただ跳ぶだけじゃ、加点はもらえない」という新ルールの影響を受けているように見えます。以前も書きましたが、どこか中性的で凝った振付が目を引くんですけど、ステップのレベル2が象徴するように、スケーティングがいまいち伸びない。ここがこの選手の課題かもしれません。

そういえば、「前と後」のサンボ70の陸トレの映像を見ていて、モリス(・クヴィテラシヴィリ)以外の男子選手は小柄な子が多くて、ロシアの育成現場では男子も小さくて華奢な子を積極的にスカウトしているような気がします。

ゴゴレフ。78.82の2位。いま気づいたことなんですが、グメンニクを見た後だと、スケーティングのスピードがはっきり違います。このショートついては、曲がまず無機質ですし、衣装もちょっと前のネイサンみたいで、それでいて「高難度ジャンプをむちゃくちゃやらせてる」というイメージがあったんですけど、グメンニクと比べて見てみると、「まずは、ジャンプ、スケーティング、スピンの3本柱」という育成方針なのかも?という「気づき」がありました。とはいえ、彼もステップはレベル2なんですけど、スケーティングに注目してみると激しい動きも盛り込まれていて、この若さにしてよく頑張っていると思います。

島田君。73.97の4位。3Aは軸が曲がってしまって、SO。ただ、容易に転倒したりパンクしない所が、今季の彼の躍進を支えていると思います。後ろの2つのジャンプもよくまとめましたね。最後のフィニッシュのポーズが、前よりも力強く、ドン!って感じになりました。二人のキスクラでのツーショットを今季ようやく見ることができて、感慨深かったです。

プルキネン。80.31の1位。いまこのショートの演技を見返してみても、まさかフリーであんなに大崩れするなんて信じられないですよ。スケーティングスピードも出ているし、特に最初の2つのジャンプは、高さと幅、そして着氷もビシっと決まって、そりゃ加点がつかないわけがないです。ラストの3Fで乱れなければ、もう2~3点増しだったはず。上半身を大きく使って、表現面では十分にシニアレベルですが、来季どうするんでしょうね・・・。

アダム。66.48の5位。このショートは特にジャンプが乱れてしまって、よく言えばワイルド、わるく言えば雑、って感じの演技になってしまいました。ただ、ジュベールという人は、そういう所に細かく口出しして「型にはめよう」とはせずに、それを長所として伸ばしていく指導方針なのでしょう。このモロゾフのプロは、なんといっても曲調の変わるステップの部分がハイライトですが、なにげにステップがレベル4なんですよね・・・。この「未完成」で「予測不能」な感じが、いいじゃないですか。ファイナルに残るようなレベルでは、あまり見かけないタイプのスケーターだなと改めて感じます。

そして、樋渡君。62.48の6位。YouTubeの動画はジオブロックがかかっていて、他もいろいろと検索してみましたが、どうしてもヒットしませんでした。彼も実力からいったら、表彰台を狙えるレベルの選手ですが、大きく出遅れてしまいました。フリーも精細を欠いていたので、怪我でもしてるんじゃないか?と心配しています。

さて、ポツポツと雑誌が出るようですが、気になるのは「フィギュアスケートファン」ぐらいでしょうか。男子の残りのレビューをこなしつつ、入手次第ご紹介しようと思います。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. Fakefur より:

    勉強不足で、今回プルキネン選手をSP で初めて知り、あまりの完成度に驚き、何度も見ました。まさかFSであんなに崩れるとは・・・残念過ぎます。

    雄々しい眉毛がまず目に入る男臭い見た目、体型もガチムチで、力技のアーロン選手系かと思いきや、こちらの勝手な先入観(ごめんなさい)の真逆を行く、繊細な所作に加え、ひとつひとつのポジションがよくコントロールされて、終わり方が美しい。ステップもそんなに複雑には見えないのですが、音楽にあった緩急をつけながら、深いエッジワークで滑っているので全く退屈しません。さすがのGOE。敢えてレベルを下げて、ピアソラの憂いの旋律に合うように、漂うようなゆったりした動きにしているように見えます。

    慌てて、Junさんの過去記事を追いましたが(私にとってJunさんの記事はさながらフィギュア・エンサイクロペディアなのです)早くからその成熟度を評価していらっしゃいますね。

    苗字はフィンランドなのに、顔はメキシコ・スペイン系。一体どういうルーツなのだろうと俄然興味がででしまい、調べてみたら、お父さんはフィン・フランス系、お母さんはタイ出身とか。(なるほど私の友人のドイツと日本のダブルも仕上がりはスペインです。)

    この人はジュニアのレベルじゃないですよね。米国男子はジャンプ大会で、正直、ジェイソン以外は興味がなかったのですが、楽しみな選手が出てきました。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      プルキネンは、昨年の名古屋のJGPファイナルで銀メダルを獲得した選手で、個人的にその頃から注目している選手でした。前身のブログが諸事情で潰されてしまったので、名古屋ファイナルの記事をお読みいただけないのが残念ですが、当時の彼の演技もチェックされることをオススメします。

      アメリカの男子は、新世代のクワドジャンパーとしてネイサンが出てきて、その後にヴィセントが続いたのですが、ご存知のように彼は回転不足に悩み、4Loを跳ぶクラスノジョンも今季シニアに上がってクワドはほぼ封印状態。新ルールにより、プルキネンや、あるいは樋渡君がシニアに上がっても、アメリカ男子の中で出場機会が巡ってくるチャンスは十分にあると思います。

      • Fakefur より:

        はい。去年のJGPファイナルのプルキネン観ました。FSのショパンのエチュードが素晴らしくて、やっぱり二回見ました。ジャンプも良いんですが、この人のスローステップは時間が止まっているかのような美しさがあります。Junさんのレビュー読みたかったです。

        ファイナルでは残念でしたが、樋渡君のGPSも見直しました。SPは良プロですね。Junさんのおっしゃっている「いい意味での男臭さ」という表現、ニヤッとしてしまいました。私は、もし高倉健さんが滑れたら(多分滑らないけど)こんなスケートを見せてくれるような気がします。毛量が多そうな髪型のせいでもあるんですが、アメリカ生まれなのに、土佐のカツオ漁師っぽさもあるような。身体は柔軟なのに、バレエバレエしてないのも、漢を感じます。

        この二人には、4回転が無かったら(しかも軸も曲がっているし)子供がはしゃいで滑っているだけのような米国男子の流れをぜひ変えて欲しいです。

        • Jun より:

          Fakefurさま

          正直言うと、この18-19シーズンに入る前は、アメリカのシニア男子は選手層が厚いと見ていました。ところが、リッポンが引退を表明し、ヴィンセントとクラスノジョンがジャンプに苦しんでいる状況で、ジェイソンもまだクリケットでジャンプの改造中。結局、ネイサン一人ですよ。まぁ、USナショナルでプルキネンと樋渡君がどれだけやれるか、そして世界ジュニア次第でしょうね。

          男子スケーターで、小柄で身体が柔軟というとカナダのキーガンが思い浮かびますが、樋渡君とはプログラムの方向性が全然違うので、面白いです。顔立ちは、卓球の水谷選手とか、若い頃のサッカーの中田のような雰囲気があるのかもしれません。