キャノンのサイトから島田君のインタをご紹介します。野口さんの取材によるものですが、「JGPFの後、全日本の前」に行われたと思われます。
スイスに渡った経緯などは、すでに雑誌のインタでも語られていましたが、私の知らなかった情報も色々とあったのでピックアップしてみます。
(1)スイスに行って10kg増やした!
彼のことを知らない人からすると「華奢な子だな」と思われるかもしれないですが、いやいや、かつては、小さくて細くて・・・ってスケーターでしたから、背が伸びただけでなく、上半身が確実にガッシリしたと思います。
自炊の話はフィギュアスケートTVでもレポートされていましたが、「近所に一軒だけあるコープには分厚い肉ぐらいしか売ってない」というのは初耳でした。そりゃ、毎日ステーキじゃ飽きるよなぁ・・・と。もちろん、不摂生で10kg太ったのではなく、ランビ先生が作ってくれるオフアイスのトレーニングメニューが相当ハードで、まさに「ビルドアップした」といった所でしょうか。
スイスの合宿に参加した中村優君が「とにかくキツかった」と語っていましたが、友野君・佐藤洸彬君とともにユニバーシアードに出ますし、ハードな合宿の結果が出ていると言えますね。
(2)ランビ先生の指導スタイル
日本と違うのは、ジャンプもスケーティングもスピンもすべて「身体のどこを使え」というのを重点的に言われることです。日本だと、がむしゃらにジャンプして、見た目のフォームの悪い所を直そう、という注意の仕方です。ステファン先生の指導は内面的で、この筋肉を使って、ここに体重を乗せて、ここを伸ばして、と細かく言われます。お陰で身体の使い方が変わってきて、その成果が成績に現れてきたところです。
いいジャンプ、スケーティング、スピンとは何か?というものが、確かな理論に基づいていて、しかもランビさん自身がカッコいいスケートをアイスショーで実演してくれてますからね。そりゃ、その通りやろう!という気になるはずです。言っちゃアレですが、日本の場合、指導現場にはおじちゃんとおばちゃんしかいないので(それが悪いとは言いませんが)、若い子たちは「ジャンプを跳びまくるしかない!」という発想になるのも仕方ないのかなと。
(ステファン先生は)めちゃくちゃ細かい性格です。細かい体重の位置とか、身体を使う場所とかがちょっと違うだけで、「何度も言うけど、ここができていない」と言って、次に進めないという感じ。僕もきっちりしてる方ですが、ステファン先生の方が10倍くらい細かいです。でもそれが、氷上の練習では最適なことなので、先生についていこうとしています。
今季の島田君のプロを見ていて、アディオスもピアソラも、「ランビさんがそのまま演じても違和感ないでしょ!」という印象でしたが、それだけ細かく指導されているから、あれだけのものが出来たんだなと。
オフアイスのトレーニングはデニス君の方がずっと身体が強くて、すごい量をこなしています。氷上では、体重が軽い分僕の方が瞬発性があって、ステファン先生には「(4回転の)タイミングや感覚的には高志郎の方が先にいってる」と言っていただいています。
たしかに、デニス君は「屈強の男」という感じがしますが、現時点では、ジャンプは島田君の方が安定していますね。ただ、それこそ「ゆづとハビ」じゃないですが、お互いに刺激しあって、二人が殻を一気に破ってくれそうな予感がします。
まもなく開催される世界ジュニアの結果次第の所もありますが、おそらく島田君は来季シニアに上がると予想します。4Tと3Aが安定するだけでも十分にチャンスはあると思います。山本君と島田君の2人が、GPシリーズに2戦アサインされたら、日本男子も一気に活気が出て、いいと思いませんか?来季かっこいいプロとともに、活躍してほしいですね。
では、また明日!
Jun
コメント
こんにちは
来期は日本男子も楽しみな選手が上がってくるという事ですね。
いよいよという感じの山本くんの復活と、島田くんのこれからの成長が楽しみですね。
ランビ先生の事は詳しい性格まで知らないですが、インタの話からして羽生くんのように解剖学とか筋肉の研究とかしてるのかな?
身体の筋肉の造りを研究しつつムダのない動きができれば綺麗なジャンプ、スケーティングが出来上がりそうですね。
それこそ誰かさんのように変な癖がつかないんじゃないかと思います。
ランビ先生は細かいという事ですが、島田くんも細かい性格との事で先生に倣って良い師弟関係を築けるんじゃないでしょうか。
今はひたすらランビ先生のスタイルを模倣して上達を目指してるのでしょうか。
シニアになる頃には島田くんの個性も成長してくるのかなと楽しみです。
友野くん、佐藤くんなどももちょっと頑張ってよね〜て、言われるまでもないか。
マリィさま
ランビさんは、さすが毎年夏の代表合宿に呼ばれるだけあって、理論的にしっかりしたものを持って指導できる方なんだなと。
ただ、合宿で教わっただけでなく、しっかりスイスで身体作りからみっちりやることで、その技術も習得できる。島田君の演技がまさにそれを証明していますよね。
スイスは、カナダやアメリカのクラブと違って雑音の少ない場所ですし、日本の有望な若手選手をもっと送り込んでほしいと思いますね。
私見ですが、ランビは天賦の才を生かしたスケートをしているイメージでした。コーチとしては、理論的な解釈に則って教えていることが分かり、感心しました。島田くんやデニスが今後目に見えて活躍するようになると、ランビチームはもっと注目されるようになるでしょうね。
仰るように 島田くんと山本くんがGPS2戦にアサインされると 俄然面白くなると思うのですが、N杯には先輩選手が捩じ込まれそうな予感がして憂鬱です。今季同様、国際試合にはノータッチでお願いしたいものです。
ととちゃん さま
島田君があれだけはっきり殻を破った所を見ると、やはりもっとランビのチームに日本の有望な若手を送り込んでほしいなと。
個人的には、日本の女子選手が彼のもとでどう成長するか見てみたいです。どんなプログラムをどんな衣装で演じるのか。まったくイメージが沸かない分、アッと驚くスケートを見られるんじゃないか?という期待感があります。