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トゥルソワ。フリーは160.26で1位。合計234.47で優勝。日本人の一般的なスポーツ観戦歴(オリンピック観戦歴)を思い返すと、フィギュアスケートよりも体操の方がはるかに歴史は長く、それこそ技を決めた後の着地が美しいか美しくないかは、床だろうが鉄棒だろうが「はっきりスコアに反映されるもの」というのが共通認識だと思います。
その観点からすると、トゥルソワにスケート関係者がフィーバーしている理由が、一般視聴者からすると少々理解できないのでは?と思いますね。そりゃ、女子のフリーに4本も4回転を入れる選手はいませんよ。でも、「これでいいの?」という感覚を、私は大事にしたいと思っています。
着氷まで完璧で、そこから次のエレメンツに流れるように移行するから、羽生さんやコストルナヤのスケートが私は好きなのです。
「男子と戦いたい」とおっしゃっているようですが、じゃあ、「女子だから」という注釈をはずして論評するなら、悪いけどいまの拙い着氷と回転不足のジャンプで、子どもが腕を棒のように振り回すだけの演技なら、ネイサンのスケートを見る方がはるかにマシですよ。そういうことは、少なくとも北京五輪まで無敗を続けてから言いましょう。
メドベ。フリーは148.83で2位。合計225.76で2位。最初のルッツ、カメラがものすごく分かりやすかったですけど、まっすぎ手前に滑ってきてそのままトウを突いているだけなので、こりゃさすがに地元でもエラーつくわ!と。
かつての体型ではないので、しっかりスピードを落として、しっかりジャンプを跳びにいく。それでいいと思います。そう考えると、そんなに力まなくても身体があれだけ浮くリーザは、ジャンプの才能は抜群なんだなと改めて痛感します。でも、ジャンプは技の「難度」で評価される。だからリーザは3Aを入れざるをえない。その点、メドベは、ジャンプに関しては転倒とパンクさえなければ良しで、スケーティングと表現力でPCSを稼げる。いまのロシア女子は、各々が「長所」を生かして戦っていますね。
ベル。フリーは138.56で3位。合計205.67で3位。フランス杯と比べるとよくなかったですね。ジャンプの軸が何度も傾いていて、それを力技で着氷させたという光景が随所に見られました。転倒や抜けにならない所が、今季の彼女のコンディションの良さを表しているとも言えますが、ちょっともったいない内容でした。それでも、205点で3番は立派です。個人的に、同じアメリカのテネルよりも、ベルの方が好きなスケーターです。
宮原さん。フリーは129.33で4位。合計192.42で4位。YouTubeはジオブロック全滅のため「ニコ動」で。もし自分が、技の名前とかスコアとかプロトコルとか、そういう諸々にまったく無知だったら、もっと彼女のスケートを心から感動できたのかもしれないな・・・と、なんともいえない気持ちになります。たしかに転倒はあったし、URも5本ありましたけど、あれだけスケーティングスピードが出ながら、曲調を完璧に掴んで、それを繊細に表現する。努力の賜物であると同時に、彼女のセンスだと思います。先週のハン・ヤンもそうでしたが、「いいものはいい!」と堂々と言いたいものです。
今週末いよいよN杯ですが、明日は藤井七段の大一番なので、気持ちはそっちに行ってしまうでしょう。対戦相手の広瀬竜王とは、2018年2月17日に一度当たっていて、藤井君が勝利しています。2018年2月17日・・・そうです、平昌オリンピック男子フリーのあの日です。
あれから1年半あまりが経ち、我らが羽生結弦も、そして藤井聡太君もさらに進化しているというのは嬉しいですよね。羽生さんが今週末のN杯でSP・フリーをノーミスして330.43超えと、藤井七段の王将戦挑戦権獲得・・・さすがに、後者の方が確率は高いと見ていますが、どちらも実現することを願っております。
では、また明日!
Jun
コメント
トゥルソワ、今回のフリーは転倒も多かったからか、プログラムとして印象に残りませんでした。よく跳んだね、という感じでしょうか。4本も跳べば点数は高くなりますよね、でも、これでいいのかと私も思います。
対局にあるのが宮原さんの演技でしょうか。動作の隅々まで目が離せない。動きに意志があると感じます。本当に引き込まれて心が揺さぶられました。フィニッシュ後の観客の歓声にも表れていますよね。
でも点数にはならない。購読紙のスポーツ面も、同じ4位なのに宇野選手とは比較にならない小さい扱いでした。彼女がそれでもシーズン後半の戦いにきちんと目を向けていることが救いです。
ところで、藤井七段、2018年のその日は羽生戦だったのでは?と思っていました。広瀬さんだったのですね。一度勝っていれば、余裕を持って臨めそうですね。N杯本番と重なってなくて良かったです笑。
ととちゃん さま
よく覚えてくださってましたね!
「羽生(ハブ)は負けたが、羽生(ハニュウ)は勝った!」と言われたのが、この2.17なんですけど、この日は2局対局がありまして、藤井・羽生戦は準決勝で、決勝で広瀬さんと当たったんですよ。
結果はヤフーニュースでご存じかと思いますが、私もこれでフィギュアスケートに集中しようと思います。