「Number 1056」感想

2022年8月4日発売。定価「700円」。

羽生さん関連の記事は2本。それ以外に、池江選手のコラムでもチラっと触れられていました。

まず、今回は甲子園特集なので、パラパラとめくっていて意外だったのは、現在日本球界でNo.1ピッチャーの山本由伸選手（オリックス）と、No.1バッターの村上宗隆選手（ヤクルト）の両選手が、「甲子園とはほぼ無縁」ということなんです。山本選手は甲子園出場なし。村上選手は1年夏のみ出場して初戦敗退。チームスポーツって大変だなぁ・・・と痛感します。

羽生さんの記事に話を戻すと、松原孝臣さんの記事は、先日の「決意表明会見の様子」とこれまでの羽生さんの競技活動をコンパクトにまとめたもの。特筆事項はありません。ただ、写真の方は、2010年全日本（ホワイトレジェンド）から2022年北京五輪（天と地と）までギューっと詰め込まれていて、これを眺めるだけでも楽しいですね。

野口美惠さんによるブライアンの「独占インタ」の方がメインです。印象的だったのは、以下の部分です。

・決意表明会見の2～3日前に、ブライアン＆トレーシーに「プロ転向」の意思を連絡。「会見までは内緒で」と伝えられた

・7月に入っても、競技続行orプロ転向に関する羽生さんからの連絡がなく、ブライアンは「もう1シーズン続けるのかな？」と思っていた

・プロ転向後も4Aへのチャレンジを継続すると聞いて驚いた。4Aに関して「僕自身のアイデアで試していないものがまだたくさんある。いつでもクリケットに戻っておいで」と言ってある

・ユヅルのコーチをしていたことで僕自身もかつてない重圧を感じていた。僕まで監視されているような気がしていた

・ユヅルが練習や試合面のアプローチに関して主導権を握っていく中で、僕のほうが子離れできずにいました

実は、7月頃は「感染者数」もそれほどではなかったですが、もし競技を続けていたとしても、いまの状況でクリケットに戻るのは無理だったろうし、ルールもあんなことになってるしで、今回のこのタイミングでの決断は正しかったのかなと思いますね。

ブライアンのコメントも、いまは「子離れできた」ということですから、どこかスッキリしている印象を受けます。ここ2シーズンは直接現場で羽生さんを指導できているわけじゃないのに、マスコミから色々聞かれるのは彼ですから、また違った意味での苦労もあったのかなと思います。ここからは、紀平さんに金メダルを獲らせるべく、頑張っていただきたいと思います。

ところで、池江選手がコラムの中で「記者会見はまだ見ていませんが、その決断は、わかる気がします。もう競いたくないのだろうと、競うことは緊張も伴います。・・・羽生選手は、スケートを好きでやっているのに、周りも自分も勝敗ばかりにこだわってしまうことに疲れてしまったのでは」と語っています。

羽生さんの心中を察すると、「現行のルールで競うことに疲れた」ということがより正確なのかなという気はしますが、おっしゃっていることは的を外してはいません。

技術・芸術の両面でつねに課題を設定し、自分の成長を楽しみながら、「羽生結弦のスケート道」を邁進するのが、羽生さんでした。そしてその姿勢が変わらないことを、決意表明会見でも語っていました。でも、皆さんもご承知のように、現行のISUのジャッジングシステムでは羽生さんのスケートを正当に評価できないし、前も言いましたけど、あそこでやっていても「スケートが下手になる」という危機感があったのだろうと思っています。獲れるタイトルは全て獲ったし、4Aも認定されたし、あのステージに拘る必要は無いですからね。

では、また明日！

Jun

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