タリントロフィー(女子フリー)感想

タリントロフィー(女子フリー)感想

リザルトは「こちら」で。タリントロフィーのレビューも今日で最終回です。

サハノヴィッチ。フリーは132.29の1位。合計202.62で優勝。本人が泣いて喜んでいましたね。辛い時期を乗り越えて、よくここまで頑張ったと思います。ミスらしいミスは、3Lzの着氷で乱れた部分と、3S-3TのセカンドのURだけです。ステップ・スピンすべてレベルを取れています。いい演技でした。

私の個人的な好みで言うと、もう少しスピード感が欲しいのと、上半身の上品な所作がステキなのに、スケーティングがあまり伸びないので、上半身の動きばかり目立って見えてしまった点です。序盤はとくにゆったりとした曲調なので仕方ない部分もありますが、もっと良くなると思うので、来季はぜひGPシリーズで元気な姿を見せてほしいです。

ティン・クイ。フリーは132.23の2位。合計199.79の2位。昨日の記事で「同じアジア系だけと日本人にはあまりいないタイプ」と書きましたが、韓国のジュニアのスケーターで、体型も演技も似ているタイプがいるなぁと思います。真っ先に頭に浮かんだのは、JGPファイナルに進出したキム・イェリムですが(彼女は165cmと長身ですけど)、調べてみたら、ティン・クイと同じトム・ザカライセックのチームでした。

ジャンプを着氷した時にピンと伸ばす両手の感じとか、たしかに同じチームの長洲さんのような雰囲気もあります。韓国といえば、今季ロステレ杯で3番に入ったイム・ウンスもめちゃくちゃ細いですが、特に15~16歳から下の韓国の女子は「まず体型でふるいにかけてるんじゃないか」という気がします。そして、細い子をアメリカやカナダに送り込んでいると。

日本の場合、韓国よりも指導環境が整備されているのもありますが、ジュニアの選手を見ると、体型よりも、単純にスケートの技術(特にジャンプの習得スピード)で「上にあげている」ように見えます。

ティン・クイ選手自身は、アメリカ生まれで、キスクラでスコアを見た時なんて、トムコーチと似たような、アメリカンなオーバーアクションなので、こういう選手と日本のスケーターは戦っていかなきゃいけないんだなぁと。ロシアも含めて、どの国の選手が北京五輪で頂点を獲るのか、楽しみですね。

リンドフォース。フリーは121.86の3位。合計185.42の3位。フィンランドの19歳の選手。地元開催のGPヘルシンキ大会では8位に入りました。

このフリーでは、いきなり「レ・ミゼラブル」のお馴染みのフレーズが流れ、ジャンプを見ている限りでは、ジャンプを降りた後にあまり流れがない、いわゆるロシアンスタイルという印象です。けっこう軸が傾いていたり、着氷で危ない部分もありましたが、おそらく体幹が強いのでしょう、ギリギリのところで頑張りました。最後のスピンのポジションが安定していて、ビシっとプログラムが締まった感じがしますね。

グバノワ。120.44の4位。合計180.73の4位。フリーはリストの「愛の夢」。ミーシャがショートでやっていた記憶がありますが、「FigureSkatingRussia Wiki」によると、タラおばちゃん監修のプロだそうです。

フィギュアスケートのピアノ曲ということだと、まずラフマニノフ、そしてショパンがパッと思い浮かびますが、リストって実はあまり多くないかもしれないですね。このグバノワのプロは、中盤のコレオの部分の曲調がめちゃくちゃ激しくて、それこそ羽生君のバラ1のステップぐらい、アグレッシブに動いてもらわないと、ちょっと合ってないのでは?という気がしないでもないです。

けっこうジャンプでミスが目立ちましたが、冒頭で3Lz-3Loに挑戦したり、シニア昇格に向けて自分の武器を磨いていこうという意欲が感じられます。キスクラでの彼女は、見ていて心配になるほど元気が無いですが、スコアはそんなに悪くないのだから、前を向いてほしいですよ。

パネンコワ。フリーは117.78の5位。合計173.61の5位。彼女のフリーといえば、セリーヌ・ディオンのイメージが強烈でしたが(最後にゴムを外して口紅を拭うアレです)、やっぱり今季もフリーは女性ヴォーカル物なんですね。

ジャンプは全体としてはテンポよく決めていった印象ですが、今季の基準でURが2つ取られたのは痛いですね。2本目のルッツトウのセカンドもおそらくトリプル予定だったかと思います。ちょっと身体が重たそうにも見えます。中盤から、いきなりギュイーン!とギターが鳴り響いてのロック調になって、そこは面白かったです。グバノワとは対照的に、キスクラではコーチと笑顔で話していたので、新天地での彼女の活躍も期待したいです。

さて、明日・明後日で雑誌のレビューをおこなって、いよいよファイナルですか。スケジュールを見ると、3日間にシニアとジュニアを詰め込んでいますが、まぁ、シニアからゆっくり見ていくことにしましょう。シングル競技は全プロを見ていけると思います。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. ととちゃん より:

    サハノヴィッチ選手のキスクラの涙を見ると、努力が報われて本当に良かったと思いました。ノーミスかと思いましたが、URなどがあったんですね。でも、まとまっていて良い演技でした。

    ティン・クイ選手の方がベースバリューが上なんですね。衣装が可愛いので、髪型やメイクもう少し華やかにすると映えるのに、と ちょっと思いました。

    もう週末はGPFですね。ジュニアとシニアが混在して、ちゃんと見られる気がしません。
    週明けにjunさんの解説に頼ることになりそうです。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      ティン・クイ選手は化粧っ気があまりになくて、ビックリですね。先輩に教えてもらえば、いい意味で化けると思います。この試合だけに限っていえば、転倒が多い印象なので、そこが課題かもしれません。

      ファイナルの結果自体はすぐに出ますから、速報性を張り合ってもしょうがないので、1日1競技という感じでじっくり見ていく予定です。「激戦」ということで、シニア女子のショート・フリーから入って、シニアの男子がつまらなかったら、ジュニアの男子・女子を優先する、という順番を漠然とイメージしています。来週いっぱいかけて、シングル選手は全プログラムを見ていきます。