凄い選手です。はっきり言って、ゴゴレフ君以上の逸材だと思いますね。リザルトは「こちら」。FigureSkatingRussia Wikiさんは「こちら」。リザルトがロシア語なので、こちらのツイを元に「解読」してください。
その名は、ダニール・サムソノフ君。87.07で1位。エテリ組で、2005年7月13日生まれの13歳。19-20シーズンは、JGPシリーズに出場することができます。
Twitterで「ジャンプの跳び方がコストルナヤにそっくり!」と話題になっていて、今回初めて彼のスケートを見ました。衣装がOtonal風味なのでニヤニヤしつつ、冒頭にはマイム的な振り付けがあり、選曲もいかにもエテリ組って感じの暗い雰囲気ですが・・・。
しかし、スケートのレベルが高くて、正直その辺りのことはどーでもよくなってしまいました。まるで、2Aのように楽々と3Aを降りた後、あまりに美しい3Fの着氷と、スケーティングへの流れを見て、ヘンな声が出てしまいました。たしかにコストちゃんに似ているという意見も分かります。3Lz-3Loは、ルッツが若干グニャりましたが、回転は十分に足りていますね。セカンドループもあるのだから、そりゃ、このメンバーを相手に首位発進も分かります。ツナギも盛り盛りで凄いですね。
演技後、お馴染みのコーチ陣も手を叩いて頷いていました。そっか、ついに男子でもこういう選手を育ててきたのかぁ・・・と。すでに練習では4回転を降りているようで、これは大変なスケーターに成長するかもしれません。
グメンニク。85.94で2位。昨年のJGPファイナルで2位に入った選手です。この選手の演技は皆さんご記憶にあると思います。
プログラムの作り自体が中性的で、いまのシニア勢にはこういうタイプのスケーターは皆無なので、この世代の男子選手には、女子の育成メソッドを(選手のスカウトも含めて)そのままハメ込んでいるのかな?と想像します。
器用にそつなくエレメンツをこなしているのですが、もう少し力強さが欲しいかなと思います。
ダニエリャン。84.00の3位。昨年の世界ジュニアで2位に入った選手で、本来は今季のJGPファイナルに進出して、台乗りしていてもおかしくない実力者です。ロシアのジュニアでは彼がトップだと思っていたのですが、怪我で出遅れている間に、他の優秀なスケーターがどんどん出てきました。
冒頭の3Aが素晴らしい。着氷後に間髪入れずに次の動きに移行して、GOE+3.20も納得。「全米選手権?なに、その低レベルな試合?」って思えるほど、気持ちのいいジャンプですね。
3FのSOは残念でしたが、音楽を的確につかみながらのステップはジュニアのレベルじゃないですね。一言でいって、巧すぎる!それに比べたら、スピンは微妙なので、そこが改善されると、穴の無い選手になりそうです。
所属しているチームが違うので当たり前なんですが、三者三様で、みんな個性的です。この子たちは、年齢的には北京五輪に間に合います。その前に、駿君や佳生君は、彼らやゴゴレフ君と来季JGPで激突します。やっぱり、ジュニアは男子が熱い!楽しみですね。
では、また明日!
Jun
コメント
ご紹介ありがとうございます。サムソノフ君、13歳にして洗練された所作ですね。13歳ロシア男子でもとても小柄なんですね。
音楽がコストルナヤのSPに似ているというか、ほぼ同じに聞こえます。ガウスの知り合いの作曲家に頼んでいるんでしょうか、何人も振付しているので、さすがにネタ切れを感じますが、日本男子はこんなハイレベルの子と戦わないといけないんですね。
全員を見て思ったのは、ロシアスケート界というのは、選手を使い捨てにしていたり、薬物疑惑があったりと色々アレですが、美しいスケートを目指す気持ちには妥協がないですね。つなぎスカスカはないし、作品として流れもある。ディック・バトンの言う「ジャンプ跳んだら、終わっちゃた感」のある選手が一人もいないのはさすが伝統国だなと思います。
Fakefurさま
曲はたしかに似てますよね。ただ、この同名曲はパパシゼが15-16シーズンのFDで使っているらしいですよ。
おっしゃる通り、フィギュアスケートのクオリティを追求するという点では、さすがロシアには歴史と伝統を感じますよね。
一方で、アメリカは、「勝ちゃあ何でもいい」という発想なのは、よくよく考えてみたら、フィギュアスケートに限らず、野球のWBCの判定とか、いろいろありましたね。
採点についてはダンマリなくせに高得点を出した選手はやたら持ち上げるというのは、「御用ジャーナリスト」にお任せして、我々はクオリティの高いスケートを趣味として楽しむという姿勢でいいような気がします。
3人の中では やはりサムソノフくんに目が奪われました。最初は衣装に空目して(笑)、次に3A、そしてご指摘の3F、ステップにスピン…。もう既に出来上がっていないですか?
思わずため息が出ました。
もちろん他の2人も見応えがありました。それぞれ表現したいことがあるという意識を感じます。
女子だけのロシアじゃない、やっぱり強豪ですよね。日本男子には彼らに引けを取らないぞという気概を持って欲しいです。
ととちゃん さま
全米選手権や全日本選手権を見ていて、「この演技にこの得点?」という「コレジャナイ感」でストレス溜まりまくりだったわけですが、この大会の男子を見ていると、スコアどうこうより、スケートそのものを語りたくなりますよね。
それが本来のフィギュアスケートのあるべき姿だと思います。順位や得点しか語る所が無いのだとしたら、そもそもフィギュアスケートである必要がない。他のスポーツを見ますよね。さすが競争の激しいロシアのスケートには、そんな「良心」を見た気がします。
こんにちは
ご紹介ありがとうございます。
ダニールくん確かに目を引きますね。
滑らかで美しい演技でした。
トゥルソワのように機械的に跳ぶとかじゃない演技力を感じました。
ジャンプもきれいですね。
これから私も注目していきたいと思います。
グメンニクは本人的には迫力を出そうと頑張ってる気概は見えましたがjunさんのおっしゃるように迫力がほしいですね。
最後のアップテンポはもう少し迫力がほしいなって感じました。
やっぱりジャンプがきれいな選手、繋ぎのきれいな選手はいいですね。
男子も女子も怪我なく頑張ってほしいですね。
マリィさま
「やっぱり美しいものは良い!と改めて感じました。汚いジャンプやツナギ皆無のスケートを「オカズ」に何を語れっていうのか?と、そんな不満を吹き飛ばす、面白い試合だなと思います。
まぁ、フリーになるとミスも出てくるんですけど、やはり基礎技術の高い選手のスケートは、たとえジュニアであろうと見ていて楽しいですね。
ダニール君、確かにコストルナヤさんに似ているような?
羽生くんにも似ているような?
将来が楽しみですね
Twitterで流れてきたのを見ましたが、コメントしている方の話だと、ジャンプしてからの幅が凄い、数ヶ月でメキメキ良くなったと言ってました。
伸び盛りなのでしょうね
今のうちに正しい基礎を身につけたら将来凄い選手になるのでしょう
ロシアも男子にも力を入れてきたので、スケ連ももっと力を入れて欲しいですね
しかし、本気で選手のケアを考えているのでしょうか?
プルさんが、スケ連がサポートしてくれたら羽生くんが3連覇も?って言ってました
ケアしてない事がバレちゃった感じですね
北京までは無理かな?って思いますが…
いい選手が出てくると、羽生くんも出てほしくなりますね
そんな夢を見たくなります(^-^)
おのさま
サムソノフ君は、スケーティングもなかなかのもので、ジャンプだけじゃないというのが凄いですよね。しかも、ツナギも豊富。
これがゴゴレフ君だと、あくまでもジャンプが中心で、曲は微妙だしネイサン風衣装も気に入らないですし、スケーターとしては、サムソノフ君の方が魅力的ですね。
ただ、150cmあるかないかってぐらいの小柄な子ですから、島田君みたいに急激に身長が伸びたらどうすんの?と、女子とは違った意味で体型変化の影響は気になります。