キスクラでのエテリコーチの様子を見ていると、女子よりもよっぽど入れ込んで指導しているように見えますね。リザルトは「こちら」。FigureSkatingRussia Wikiさんは「こちら」。
サムソノフ。フリーは162.26の1位。合計249.33で優勝。Rhapsody in Blueというと、デールマンの16-17シーズンのフリーのイメージが強いです。北米スタイルの楽曲を男子にはやらせているんですね。
正直、ショートに比べると衝撃は薄くて、さすがにこの年齡だと「表情や視線にまで意識を通わせる」という部分まで至らない様子。その点で言うと、コストちゃんの方が「役者」という感じはしますね。3Aはショートに比べると着氷に余裕はなかったですが、その後の4Lzは、さすが練習で跳んでいるだけあって、高さは十分で、惜しくもSO。もう少しアウトエッジにかけてほしいですけど、国際大会でどう判定されるかでしょうね。
まだ「演じさせられている感」はあるので、このプロはもう1シーズン徹底的に滑り込んで、所作にメリハリをつけてほしい。いわゆる「エテリ的」なショートとは対象的な選曲なので、このフリーを完璧に表現できれば、けっこうインパクトはあると思います。お願いだから、ツギハギ編曲のロミジュリとかオペラ座とかカルメンとかは絶対にやめていただきたいですね。
グメンニク。フリーは150.78で4位。合計236.78で2位。4Sと3Aでミスが出てしまって、なんとか2位に踏みとどまりました。
3Sを跳んだ後に、スピンとステップでレベル4を揃えてはいるんですけど、見ていて中だるみ感があるというか、ショートでも感じていたことですが、器用にこなしているけど迫力が無い。せっかくのロミジュリなんだから、エレメンツの並びとか、もう少し工夫しても良かったのでは?と思います。
後半、ジャンプがゴチャっと固まっていて、それでもなんとか頑張りましたね。曲のフィニッシュにがスピンが合わなかったり、彼の能力からすると苦労の多い演技でした。
イェロホフ。フリーは153.01の2位。合計225.34の4位。「急に大人が出てきたぞ?」という感じですが、昨年の世界ジュニアで優勝した19歳。エテリ組で、身長177cm。今季シニアに昇格したんですが、アサインされていたGPシリーズ(ヘルシンキGP・ロステレ杯)を怪我で欠場。出場していたら羽生君と2戦ともにかぶっていただけに、残念だったはずです。
まだ怪我の影響があるのか、全体的にスピードが足りないですが、ジャンプはしっかり決めているので、ノーミスの演技ができるまでもう少しという所でしょうか。ツナギの部分なんかを見ると、このチームのプログラムって感じはしますね。
エテリ組の男子選手には、このイェロホフやモリス(・クヴィテラシヴィリ)のような長身選手もいれば、サムソノフ君のようなタイプもいて、いろいろと揃ってきた感じがしますね。女子はオリンピックで金メダルを獲らせましたから、「次は男子も!」という野望は必ずあるはず。ただ、サムソノフ級の選手がもう一人・二人いないと、なかなかメダル争いまで行くのは大変な気がします。
明日・明後日は、女子の方をチェックして、週末は四大陸とバヴァリアンオープンのレビューに突入する予定です。ジュエルズは、みなさんご購入済だと思いますので、試合が終わってからゆっくりレビューしたいと考えております。
では、また明日!
Jun
コメント
サムソノフくん、確かにフリーはジュニアっぽさが見えますね。要素を精一杯こなしている印象です。最後のステップには、例えば友野くんのような盛り上がりが欲しいな、と。
でも、仰るようにもう1年取り組めば、自分のものに出来るでしょう。
グメンニクくんは、バレエの基本練習を氷の上で披露しているように見えるんです。フィギュアなんだからもう少しスピードを出すか、メリハリがあれば、と思いましたが、彼のせいではなく、振り付けに問題があるのかも知れませんね。
イェロホフ、イタリアのバラードのようですが、ザギちゃんのオペラ座と同じ編曲者でしょうか、最後の尻切れトンボぶり… もう少し余韻がほしかったです。
…と、ダメ出しばかりしていますが、まだジュニアなんですよね。伸び代を考えると怖い存在であることは間違いないと思います。
ととちゃん さま
サムソノフ君は、フリーは、個人的に期待していたんですが、まだまだ「幼くて」「やらされている感」が垣間見られました。ただ、表現面はこれからいくらでも努力次第で磨かれますし、すでに技術的に素晴らしいものを持っていますから、楽しみな選手です。
グメンニクの「見ていてダレる感」と、イェロホフの編曲の問題はまさにおっしゃる通りです。この辺りを見ると、やっぱり日本の状況と似ていて、男子と比べて競技人口がはるかに多い女子では、「隙の無い選手」しか代表クラスにのし上がれないという部分はあります。たた、荒削りで「隙」がある選手だからこそ、「覚えてもらえやすい」というメリットはあるかもしれませんが。
こんにちは
サムソノフくんもっと滑りこなせるようになればよくなりますね。
グメンニクくん最後は疲れましたか?
迫力が出せないのはリズム感が足りないせいですかね?
特に失敗ジャンプでそちらにエネルギーを回せなくて疲れてしまったのかな?
イェロホフくん指先までの柔らかい動きはいいなって感じました。
曲の終わり方がひどいですね。
あ?って思いましたよ(笑)
昨日の号外スクープまだ全部は見てないですが、日本の選手は海外合宿に行ってとかありましたね。
エテリ組はそういう事はなく国内のコーチだけですか?
ザギトワも4回転を練習しているようですが、GPS不調だったのはもう修正できたんでしょうかね?
マリィさま
グメンニクはバテてましたね。ジャンプの並びが私は気になりましたが、もうちょっと鍛えた方がいいのでは?と、体力面でまだまだという印象を受けました。
号外スクープ、すごいボリュームでビックリしました。ザギちゃんのクワドは、デュダコフコーチにハーネスでめちゃくちゃ引っ張り上げてもらっていて、それでも回転は足りてないので、あれは実戦投入はまだまだ先という感じですね。
サムソノフ君フリーはまだ滑り込めてないのでしょうね?難しいプログラムですね。それにしても、日本でいうと三浦君と同級生で1ヶ月違いなんですね。スケーティングスキルとか綺麗ですね、柔軟性もありそうですしこれからのロシア男子は恐ろしい…。ルッツは仰る通り、ほぼフラットではないでしょうか?他にもこの跳び方の選手が多くて気になりますが…。
日本では国体と全中の大会終わりましたね。国体の少年部では壷井君が優勝してますがとてもロシアには届かない点数です。全中は駿君が優勝しましたね。何処が違うのかチェックしてみたんですがフリーしかみてないですけど駿君とサムソノフ君ではTESがほぼ同じ、でもPCSで大きく離されています。技術点だけでも負けてないのは嬉しいですが、日本の選手はロシア選手にPCSで敵わないのが現実、この辺の強化を考えて欲しいですね。ただ、中学までは義務教育という点では日本はたとえリンクが空いていたとしても学業優先なので、4回転も練習してサマソノフ君のようなスキルは時間的にむずかしいかと思います。それでも駿君は仙台では公立中学でしたから結構制約があったことでしょう。今のホームリンクはサブリンクもあると言ってたくらいなので学校も栄ということもあり練習環境はよくなったと思います。エキシでは駿、三浦くん、鍵山君でジャンプ大会したらしいですね、勿論4回転です。三浦君も全中で4回転成功しているみたいですがこの三人本当に日本の星ですね!国体では木科君と三宅君が振るわなかったようですが、鍵山、駿君は常に成績が安定していますね。こういう選手を大事にして欲しいものです。来季は三人が暴れそうですよ!。
今日の情報番組では、けっこう全中の男子の結果を取り上げていましたね。
駿君、鍵山君、三浦君、この3人はそれぞれ持ち味が違うので楽しみですよね。
駿君はクワドと柔らかな所作。三浦君はなんてったって「都築組」ですから、いまはクワドのことばかり言われてますけど、しっかり表現面も磨かれていくと思います。鍵山君は、とにかく音を掴んで踊れて、観客を引き込む能力のあるスケーター。こういうダイナミズムは器用なロシア勢には見られない長所なので、いい勝負をしてくれるはずだと期待しています。