フランス杯の女子も気になりますが、こっちも大変です。この全日本ジュニアで6位以内に入ると全日本選手権に進出できるんですが、この3本の動画をご覧いただいたら、その6枠に誰が入るのか、まったく予想できないと思います。須本君や島田君でさえ、かりに3Aが決まらなかったら危ないです。それぐらい実力が拮抗しているので、勝負としては本当に面白くなりました。
以下の動画はフィギュアスケートTVでも一部放送されたものですが、ぜひ予習替わりにチェックしてみてください。ちなみに、全日本ジュニアの放送スケジュールですが、11月25日(日)BSフジで午後6時から生中継。地上波では、関東のみですが、深夜1時55分~3時25分で予定されています。リザルトページも「こちら」にできています。
そもそも須本君は、この18-19シーズンに関しては、シニアに上がるかどうかという実力者でしたから、ジュニアに留まった今季は当然無双状態だろう、と私は予想していました。ところが、そうはいきません。JGPファイナル行きを決めた島田君の復活だけでなく、鍵山君のJGPシリーズでの躍進、そして佐藤駿君が4Tを着氷するなど、下の世代との実力差はかなり縮まっている状況です。
須本君自身も、この動画の中ではまったく油断や慢心という感じは無いんですけど、彼の場合「考えすぎて」演技が萎縮してしまわないか心配です。奈々美先生のプログラムはどちらも素晴らしいので、ぜひ貫禄を示して連覇を果たしてほしいなと思っています。
島田君には、全日本ジュニアは6番以内を確保して、JGPファイナルで表彰台を狙ってもらいたいと考えています。ただ、ここにきてゴゴレフ君INが急遽決まって、他のファイナル組も気合いが入っていると思いますね。島田君は東日本のフリーで4TをURながら着氷しましたが、これは全日本ジュニアも、JGPファイナルも入れてくるでしょう。もう少しフリーレッグを持ち上げてほしいなと、そこは不安ですが、そこは天下のランビさんですから、しっかり目を光らせてくれていると思います。
決して、須本、島田の二強じゃないぞ!と、虎視眈々とトップを狙う選手たちが勢揃い。東日本の、鍵山、佐藤、三浦、3選手は三者三様で、それぞれ持ち味が違います。
鍵山君はおそらくクワドは入れない構成ですが、3Aを含めたジャンプの着氷の美しさと、プログラムの完成度で勝負します。佐藤君は、まさに日本が誇る秘密兵器というか、羽生結弦の後を継ぐジャンパーは彼なんじゃないかと。東日本では、14歳の彼が、フリーでは4Tを2本に、3Aを2本投入。4Tは1本お手つき、1本パンクでしたが、3Aは2本ともかなり余裕があり、この回転の速さだと、アクセルは失敗する雰囲気が無いですね。三浦君も13歳にしてフリーで4Tを成功してGOE+1.90。そこから崩れてしまって残念でしたが、まとめきれたら6位以内も十分に狙えそうです。
西日本では、大人っぽい顔立ちになった壷井君が、3Aを成功して、元気な姿を見せてくれたのは嬉しいです。木科君や三宅君といったJGP組も全日本ジュニア進出を決めていますが、東日本の選手を相当警戒しているようですね。まったく気の緩みは窺えません。
と、まぁ、こんな情勢です。ざっくり言うと、東日本の選手(特に島田君、佐藤君、三浦君)がクワドにチャレンジしてくる中、西の先輩たちは完成度重視で受けて立つという構図でしょうか。楽しみですね!
では、また明日!
Jun
コメント
全日本ジュニアがもう開催なんですね。
今日の記事の最後の段落で、国内のおおよその構図が掴めた気がします。
こう見ると、ジュニアも期待できる人材が揃っていますよね。
須本くんにはJGPファイナル逃した分まで頑張って欲しいですし、島田くんにはファイナルへの弾みになるような内容を期待します。
週末は紀平さん一色になりそうですが、こちらもいい演技が見たいですね。
ととちゃん さま
昨年も11月のこの辺りの時期に開催されていました。全日本ジュニアで躍進した選手が全日本選手権でスポットライトを浴びるわけです。おそらく羽生君の全日本出場は難しいと思いますので、今年の全日本は去年以上に、純粋に若手選手の活躍を堪能しようと考えています。
紀平さんは、ジャンプの判定(回転とエッジ)がアウェイのヨーロッパの地でどうなされるかに注目です。さすがにNHK杯は甘めにつけているはずなので、あのスコアを超えるのは難しいでしょうが、「厳しく見られたら、どこに隙があるのか」を確認する意味で、彼女にとっても有意義な試合になると思いますね。
動画をありがとうございました。JGPSに出ている選手は大体把握出来てましたが、駿君や壷井君の映像が掴めなかったので良かったです。男子ジュニアはやっぱり期待しちゃいますね〜。特に東日本の男子は中学生でこのクオリティー、三浦君は中1でこれは驚きますが来年あたり安定してくるといいですね。駿君の演技は夏季東京で生観戦して毎度言ってますが3Aを失敗しないジャンプに見えてたんですが、一回きりだったので、映像でみてみたいなあと思っていた時に全部ではないにしてもJunさんのブログで見れて嬉しかったです。こんなにジャンプが綺麗だとは思いませんでした。回転、スリーターンのフリーレッグの美しさ、腕の動きがスムーズ、良質のジャンプですね。目標が羽生選手と何回聞いても言い切るだけあってかなり研究していそう。駿君は他の選手と比べるとPCSが低いのでその辺が課題になるでしょうか?コーチがそのあたり指導できそうですね?今の所お弟子さんで上にいるのが駿君ひとりな感じですのでバッチリ面倒を見てもらえるでしょう(笑)。コーチにも期待!
各選手のコメントを聞いてると、やっぱり須本君は違いますね?どうやら怪我と受験で大変だったようですが今度は大丈夫でしょう。島田君が試しにスイスにいってたとは知りませんでした。木科君の負けず嫌い感も魅力(笑)男子の将来がよくわかる内容で楽しみしかないと思いました。
私は、今週末フランスより全日本Jr.に力が入っております。
senninさま
東日本は元気いいですよね!13歳の三浦君や14歳の駿君にとって、3Aや4Tは「当然跳べなきゃいけないジャンプ」という感じで、これは先輩たちにとっては脅威ですよ。
おっしゃるように、PCSでは特に関西勢に分がありそうですが、東の若手が「TESの暴力」でもってガツンと崩していけるかどうか。このメンバーの中から全日本で見られない選手がいると思うと、本当に残念です。
島田君の「お試し」の話は、「ファンブック」のインタで彼が語っていたので、チェックしてみてください。木科君はなんかもう目の色が変わっていたというか、悔しさを滲ませていましたね。たしかに彼はフリーがJGPでも不安定だったので、そこが修正できると、カッコいいプロですし、上位進出の可能性もあると思います。