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モザリョフ。フリーは157.59で1位。合計236.44で優勝。やっぱり、フリーになると実力の差が顕著に出てきますね。モザリョフの場合、冒頭の4Tこそお手つき&SOでしたが、その後の、4T-2T、3A-2T、3Aをしっかり降りました。着氷もバタついていたり、アクセルは2本ともToshIさん歓喜(?)のイーグルからの入りという工夫の無さなんですけど、やっぱり決めた人が勝つようになっています。
スケートのクオリティということだと、同じロシアでも、サムソノフ、ダニエリャン、あるいは来週登場するグメンニクよりも劣りますが、彼は大崩れしないところが強い。なんだかんだで2戦2勝ですからね。ファイナルでも優勝の本命と見ています。
ダニエリャン。フリーは141.71で3位。合計223.82で2位。正直、フリーはどうかな?といまいち信用できなかったんですが、いきなり冒頭の4Sがシングルに抜けましたね。彼は4Tが無いので、そうなると残る3Aを2本決めても厳しくなる。ルッツで着氷が乱れたり、スピン・ステップで取りこぼしがあったり、スコアは伸びませんでした。
ジュニア離れしたキレイなスケートをする選手なのに、なぜか高得点に結びつかない。結局ジャンプという所に行き着くんですよね。4Tが無く、4Sもあれだけ助走を取って抜けているので、(まだ確定ではないですが)ファイナルに残っても優勝争いはやや厳しいかなと思います。
駿君。フリーは141.28で4位。合計219.69で3位。ショートの3Lz-3Tでルッツの軸の傾きにヒヤっとしましたけど、このフリーでも引き続き軸の傾きに悩まされたように見えました。
今回、アメリカ大会で組み込んだ4Sを回避して、「4Tを2本、トリプルアクセルを2本」という構成でしたが、4Tが2本とも着氷で乱れました。それでもアメリカ大会(137.93)よりもフリーのスコアは伸びているので、結果的にこの判断は正しかったと思います。
駿君のクワドを見ていると、回転は余裕で足りているのに、空中での軸の傾きが大きくて、それをコントロールしようとして着氷がSO気味になったり、お手つきになるということなのかなと。彼こそ、ブリちゃんの短期レッスンを受けたらすぐに修正できそうですが、あのスケ連がそんな気の利いたことをするわけもないし・・・。自分で解決しなきゃいけないという所が、まさに羽生さんもジュニア時代に歩んだ道だけに、若いうちに苦労はしておいたほうが良い、ということかもしれません。
いずれにしても、鍵山君と駿君のファイナル行きが決定しました。ロシア勢からはサムソノフとモザリョフが進出を決めていますが、おそらく残り2枠はグメンニクとダニエリャンかなと思います。ロシア4、日本2という構図になるでしょう。
2シーズン前の名古屋のファイナルのジュニア女子。トゥルソワ、コストルナヤ、タラカノワ、パネンコワ、サモドゥロワのロシア5人に、紀平さん1人が対峙した状況とは違います。完成度の鍵山君、爆発力の駿君、ともに優勝を狙える実力を持っていますので、怪我のないようにしっかり準備して、さらに成長した姿を見たいです。期待していますよ!
では、また明日!
Jun
コメント
駿君は4Sを外した構成で、得点は微増ですね。前回転倒した3Lzが心配だったのですが、練習で4Lzを着氷しているせいでしょうか、回転の止め方の問題のようですね。収穫は転倒なしですね。あと三ヶ月、GOEのアップを頑張ってほしいです。3Aで絶対に失敗しない安心感は羽生選手以来です。ファイナル進出、おめでとうございます!
モザリョフは今時のロシア男子にしては珍しく、所作が野暮ったいんですが、失敗しないところが怖いんですね。失敗しないと、あの動きでもハイスコアになっちゃうんですね・・・上半身が硬く、ちょこちょこ動かす腕と全身が連動していないのに加えて「これからジャンプしますよ〜」の体制が長い。彼のせいではないですが、音楽がひどすぎます。謎の霊験者の囁き風のSPもよく分かりませんが、FSは曲の繋ぎ方が雑すぎです。でも彼がダニエリヤンを抑えて勝ったのには感謝です。
私はダニエリヤンのスケートのほうが好きです。氷上で身体がぶれないし、一つ一つのポジションが完結していて、静止画で切りとっても美しそう。彼が4回転を装備したら怖いですね・・・。次戦で、グメンニクのファイナル行きは固いでしょうが、ホームのグラッスルが博打のような4Lzと4Loを決めて優勝したら、ダニエリヤンはなくなりますね。
ゴゴレフ君は、身体の成長の問題なのか、メンタルなのか。ジャンプが2本ともポップして、駿君と変わらない140点って高すぎませんか?
Fakefurさま
ロシア男子の中でも、ダニエリャン、グメンニク、あるいはサムソノフと比べると、モザリョフのスケートは何から何までダサいの一言。曲は極悪ですね。
ただ、こういう選手は開き直ったら強いんじゃないかと思っていて、ファイナルでも日本勢の最大のライバルと見ています。逆に、サムソノフやダニエリャンは技術はあるけど、一気に崩れる印象があります。グメンニクは今季まだちゃんと見ていないので、イタリア大会でチェックしてみようと思います。
佐藤駿くん、3位だとポイント次第とjunさんが仰っていたので、ファイナル行きがどうなったのか心配でした。決まって良かったです。ジャンプの軸の傾きは1日では修正出来なかったようですが、着氷の乱れに留められましたね。3Aは綺麗だし、彼の武器だと思います。
モザリョフくんのスケートには少しぎこちなさを感じて、惹き付けられません。それでもファイナル優勝候補なんですね。ジャンプを決めれば勝つ、はジュニアも同じ。日本勢2人には是非上位に食い込んで欲しいです。
ととちゃん さま
駿君はよく踏ん張りましたね。特にパンクがなかったことが大きい。
軸の傾きは気になりますね。3Aは安心して見ていられるレベルにあるので、どうしてあそこまで苦労しているのか不思議です。