2024年8月20日発売。定価「7,000円」。「プロローグ」のBlu-rayを見た翌日にこちらも見たんですが、いやぁ、素晴らしかったです。「羽生結弦っていま何やってんの?」という方々に、一人でも多く見てもらいたいですし、彼の最新のショーは「RE_PRAY」ですけどややマニアックな内容でもあるので、「GIFT」こそプロスケーター羽生結弦の「代表的名演」として燦然と輝き続けることでしょう。彼のスケートを知っているのに、これを見てないなんて、人生損しているよ?と言いたいですね。
本編が2時間半。そして、特典映像の「ドキュメント~GIFTができるまで~」が30分あって、初出・初公開の映像も随所に盛り込まれています(*ディズニープラスで配信された「特別版」とはけっこう違います。あの特別版は羽生さんのインタビューが中心でした)。テレ朝チャンネルの放送を円盤化されている方でも、これはもう必携のマストアイテムの一家に一枚モノです。
以下、今回も「個人的な気づき」をまとめておきます。
・GIFTのショーの内容を忘れていたということは無いのですが、「いまの自分は頭の中が相当にRE_PRAYで上書きされているんだな」というのが、まず率直な感想でした。
・ドームってこんなに暗かったっけ?とか、映像がやや長いかな?とか、「RE_PRAY脳」で評価すると色々と違和感も感じるんですよね。でも、「GIFT」はたった1日・1公演のみですし、あの「RE_PRAY」だって改善・修正を重ね、羽生さん自身がコンディション不良だった佐賀公演を経て、横浜・宮城では洗練かつ完成されたショーとなりました。だからこそ、「GIFT」の生々しさがパッケージされているということは、それはそれでとても意義深いと思いますね。
・それにしても、「プロローグ」を一度経験しておくという判断は正しかったんだなと感じます。それは羽生さん自身のコンディショニング・トレーニングにおける「必要な準備」という面もあるし、スタッフとの打ち合わせの面でも、もし「GIFT」が「初」だったら特典映像で垣間見られるような「円滑で率直な意思疎通」は難しかったように思います。
・いくつかプログラムをピックアップすると、「ホプレガ」が、RE_PRAYとは違った「スケールの大きさ」が表現されていて、まるで「別プロ」のような印象を受けましたね。あえて(?)羽生さんへのライトが若干弱いことが、映像と楽曲の壮大さをより一層際立たせているように感じられました。
・これに続く「あの夏へ」(ハク様)もやはり「RE_PRAYとは別物」で、ELEVENPLAYってもう出てくるんだっけ?とこの点はすっかり忘れてました。正直、RE_PRAYでハク様を見たときに「またやるのね?」と感じた部分もあったんですけど、今回「GIFTバージョン」も改めて見てみて、このプログラムの良さに気づかされましたね。
・で、バラ1ですよ。ここでは、4T-3Tと3Aのみ跳んで、しっかり成功させていますが、よくよく考えると、この後のロンカプのための「スイッチを入れる」という意味もあったんですかね?そうそう、バラ1の前にオトナルをバックにアニメーションが流れますが、いま見てみると新鮮でしたね。RE_PRAYは「ゲーム」という枠組みがカッチリ設定されているので、映像にそこまで自由さが無かったんですが、実は「GIFT」の映像ではあらゆる「実験」が行われていて、そこから例えば、「阿修羅ちゃん」で使用された手法がRE_PRAYで活かされている気がします。
・Let’s Go Crazy~Let Me Entertain You~阿修羅ちゃんとライブ感のある構成を終えた直後、映像の中の羽生さんの開口一番が「もう疲れた」だったことに、ニヤリとさせられました。そこから「励ましの言葉」が映像では続くんですけど、スクリーンの脇で東京フィルの方々が準備を始めていて、そしてマスカレイドのテーマが流れて、そっか・・・ここからオペラ座なんだよな・・・と、もはやあのタイミングでのあの言葉はここから自分自身を奮い立たせる言葉じゃね?と感じましたね。
・話は前後しますが、ロンカプ前の6連のBGMは「天地様」ではもちろんなく、普通にBGMが流れていましたね。いや、そうだよね・・・。北京の借りを返すための、しかも1回だけのトライですから、とにかくロンカプに全集中という所しょう。
・まぁ、何はともあれ、特典映像を見てください。幕張でリハを行っていた件は、今回初出だと思いますが、たしかに、あれだけの規模のショーのリハを現地で1日や2日で仕上げるのは無理ですよね。もしかすると、ドーム公演のためのリハ現場として識者の間では有名なのかな?と感じました。
前述のように、RE_PRAYが進化していく様を目の当たりにしたいま、つぎのドームはもっとよくなるはず!というのは、羽生さんもMIKIKO先生も、すべての関係者の方々もそう思っていることでしょう。「東京ドーム2days」からの「大阪ドーム(京セラドーム大阪)2days」とか、チケットは間違いなく完売ですから、私のような素人の部外者ですら思い浮かぶのだし、水面下でそういう話はあるでしょうね。
今回のBlu-rayを見て、やっぱりドームはスケールがぜんぜん違うな・・・と改めて痛感させられたのでした。
では、また明日!
Jun