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スケート業界から「プロスケーター羽生結弦」に対する論評が少ないというのは私の不満ではあったんですけど、今回のMIKIKO先生のインタを読んで「勝手に納得」したのは、「手放しで褒めたくないという同業者特有のプライド(?)」と「かといって批判できるほどの実績が無いこと」が理由なのかなと。
「確実に視野が広がったと思いますし、新しいことに挑戦することを怖がらなくなった気がします。今までため込んできていたスケート以外のオタク気質(褒め言葉)が作品作りに生かされてきていて、表現者としてもクリエーターとしても進化していると思います」
一方、MIKIKO先生の場合、「プロスケーター羽生結弦」と最も濃密な時間を一緒に過ごしてきた人で、エンタメ業界の大先輩ですから、羽生さんを対等に見ることができる。「怖がらなくなった」「視野が広がった」という言葉はその証拠ですよね。同業者からは絶対に出てきませんから。
昨日もお話しましたけど、ジャンプ以外の部分が「ほぼ必要ない」という近年の競技スケートでは、「オタク気質」なんて生かされるわけが無いですもんね。MIKIKO先生も周りのスタッフも、彼と一緒に仕事をする前は「試合で演技している彼」しか知らないはずですから、そりゃ、「オタク気質」にビックリしたはずです。でも、毎年このようなショーをやるのであれば、つねに新しいアイデアを捻りださないといけません。やはり、現状というのは彼の才能とセンスが競技者時代より生きる環境になったんだなと思います。
「過去の2作品で得た学びを元に、より物語の世界に没入していただけたらと思います」
「見にきてくださったお客様の心に届くように、全身全霊で作っています。一人でも多くのお客様に明日からの『生きる』力になれるようなツアーになったらうれしいです」
今回のショーを楽しむ上での「ひとつのヒント」が示されたような気がします。まぁ、こういっちゃアレですが、「RE_PRAY」のテーマの「ゲーム」というのは、いくら深淵なメッセージを内包していたとしても、やはり「人を選ぶジャンル」だった点はあると思います。しかも、今回のように「STORY BOOK」を事前に届けると、モロに「ゲームのネタバレ」「プログラムのネタバレ」になってしまう。そう考えると、今年は、忙しい中たいへんだったはずですが、羽生さんがオリジナルストーリーを自分で書いて、ショーの前にその一端を披露できたのはとても良かったと思いますね。
さて、このショーは、我々観客を何に没入させるんでしょうか?おそらく、「わたし」を羽生さんがスケートで表現するというのが私の予想なので、「わたし」をサポートする「関係者」に感情移入させられるのでしょうか?
さて、以前もお伝えしている通り、私は埼玉公演2日目(12/9)をライブビューイングで視聴予定です。それまで、Echoes関連の情報に関して「ネット絶ち」を予定しているので、明日(12/8)と明後日(12/9)のエントリーはEchoesについて一切知らない状態で書いたものになりますので、ご了承ください。
では、また明日!
Jun