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今回は、盟友であり兄貴分でもある無良崇人さんのコメントが紹介されていました。羽生さんの「音楽に対する感性の鋭さ」は、清塚信也さんをはじめとしたプロの音楽家の方たちが絶賛するほどで、我々もよく知っている話です。では、なぜその点で彼が優れているのか?を、無良くん以外のスケーターからあまり聞いたことが無いんですよね。
羽生さんのような容姿。羽生さんのようなジャンプの才能。これらは天が与えたものと言うべきもので、後輩たちが真似しようと思ってもできないはずですし、そもそも指導できる人がいない。ただ、この記事で言うところの「音の拾い方」というのはトレーニングメソッドが確立されれば、ある程度のレベルまで習得できるような気がするんですよね。だって、ダンスを本業としている方々は世の中に多くいるわけですから。
でも、なぜそのようなスケーターが現れないかというと、現行のスケート競技のルールにおいて「求められていない技術」だからでしょうね。ジャンプさえ跳べれば音楽が単なるBGMでもワールドやオリンピックのメダリストになれますからね。でも、「音の拾い方」という部分こそ、人間がジャッジできる余地のある要素のように思うのですが、そういうものを排除して、「もはや人間がジャッジすべきでないものを人間にジャッジさせている」という所が、この競技のルール・採点が時代遅れでファンがどんどん離れている要因でしょう。
まあ、でも、あれですね。アメリカの大統領がトランプさんになることで、「ロシア復帰」の可能性が噂されるようになり、それが2026年の五輪に間に合うのかどうか。ISU的には集客力がこれだけ落ちていると、そーいう欲はあるでしょうが、どうなることやら・・・。
我々的には「羽生さんさえ健在であれば!」って感じになっていますけど、やっぱり若い子たちの努力が報われる環境が整備されることと、個性や才能を幅広く評価できるような競技になってほしいと思いますね。
では、また明日!
Jun