マイレピ YUZU DAYS(第30回)

マイレピ YUZU DAYS(第30回)

1月11日の記事では、第28回と第29回をご紹介しました。

この第30回は、「『逆境』を力に変える」というタイトルです。「今だけ一般公開中」ということなので、アカウントを作らなくても上記リンクから読めると思います。

羽生君にとっての「逆境」あるいは「試練」というと、このインタビューでも語られている2014年の中国杯の事故や、2017年のNHK杯の怪我、そしておそらくこの取材の後の、昨年のロステレ杯の怪我と、そこからの復活ということがワンセットとしてイメージされると思います。本人も言及していますしね。

ただ、羽生結弦というスケーターは、オリンピックや世界選手権のようなビッグタイトル、つまり「結果を出し続けてきた」という点で評価されるアスリートであると同時に、フィギュアスケート史に燦然と輝く「超一流の表現者」とも、私は思っています。彼の毎シーズンのプログラムの細部を見れば、どれだけ日々の鍛錬と苦労、節制・自制、あらゆるものを我慢して創り上げてきたものかが分かります。つまり、怪我をする・しない関係なく、日頃から血の滲むような努力を、かれこれ20年近く継続してきた人なんですよね。

「イーグルなんて点にならないから必要ない」という合理主義的な考えではなく、自分の美学でプログラムに入れている。自分の憧れ、理想とするプログラム、スケートがそこにあるから、技術と芸術の粋を結集しているわけです。

私は、そこに、2つ目の論点の「過去の自分との共存」と、バシっとリンクするような気がします。

オリンピック連覇によって、おそらく子ども時代に描いていた夢は実現したわけだし、4Aを成功すること「だけ」を目標にするなら、難しいプログラムを滑る必要もないし、出場する試合も、それこそB級試合のみに限定することだってできる。

でも、「ラクしていいのか?」「それを、子ども時代の羽生結弦を目の前にして、公言できるのか?」・・・そんなプライドが、いまの羽生君を突き動かしていると思います。スケートをできることへの感謝と、このインタで語っていた「幸せを自分のためだけに使わない」こと。すべてに対して全力で取り組み、手抜きをしない。それが、インタの中のこの一節に凝縮されていますね。

今、スケートをはじめて19年くらいになるんですけど、「過去の自分」が作り上げてきたことを「全部証明したい。人生を賭けきりたい。」と、強く思っています。

あまり蒸し返したくないですが、全日本の採点・順位のアレコレや、全米のスコアを見て、羽生君を応援する気持ちがブレてはいませんか?私は、彼が五輪連覇を含めた数多くのタイトルを獲得したことだけでなく、やっぱり、「つねに最高のスケートを届けてくれて、その点で決して妥協しない」という部分で、彼を信用しているし、だから応援を続けているんだなと。

モヤモヤ・ザワザワする気持ちも分かりますが、我々ファンが彼を信じられなくてどうする?と、それこそ気持ちを奮い立たせながら、ワールドを待ちたいものですね。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. おの より:

    こんばんは
    junさんの仰る通りです
    「幸せを自分の為だけに使わない」
    こんな言葉は彼にしか出ない発言です
    何処までも謙虚で真っ直ぐな心の持ち主なんですね
    自分の為に使ってもいいよって言いたくなります
    羽生くんらしい(^-^)
    手抜きなんて考えていませんね
    フィギュアを愛して止まない彼ですから、どうやったら素晴らしい演技が出来るか
    それしか考えてないのでしょう

    アナザーストーリーズの再放送ですが、カットされてる所はちょっとだけと言う情報がありました
    見るまでは信用出来ませんが…

    マイレピをじっくり読む時間が無くて、今夜もう一度読みたいと思います
    しかしワールドチケット、中々取れませんね
    フリーとエキシビションは、お茶の間アリーナで声をあげて応援したいと思います!(^^)

    • Jun より:

      おのさま

      スケートに対してどこまでもマジメで、愛情の注ぎ方が違いますよね。

      「勝てば官軍」とか「稼ぐが勝ち」とか、世の中そんな連中を持てはやす風潮がありますよね。うんざりします。しかし、羽生結弦という人は、「勝負に勝つことは大事」と常に考えてはいるはずだけど、「勝てばなんでもいい」という発想じゃないので、彼の言動・行動は「つねに正解」で、信用できると思っています。

  2. 名無しの猫 より:

    こんばんは。
    少しお久しぶりです。

    >全日本の採点・順位のアレコレや全米のスコアを見て、羽生君を応援する気持ちが
    ブレてはいませんか?

    ドキッとしました。いろんな情報に振り回されて、大事なところを忘れかけていたかも
    しれません。

    「幸せを自分のためだけに使わない」
    ああ、そういう人でした。身の引き締まる思いがします。

    動画、あげてくださりありがとうございます。数え切れないほど繰り返し見た筈なのに、
    ちょっと泣きそうになりました。
    信じる気持ちをもう一度自分に問いかける機会をJunさん、ありがとうございます。

    • Jun より:

      名無しの猫さま

      この動画は実況が無いので、私もいろいろ思いながら、つい何度も見てしまいます。もちろん、タラソワさんの「ウラー!」が入っている動画も、アレはアレで最高なんですけどね。

      ネットのニュースや書き込み等に敏感な方を、私もTwitterで見かけることがあります。まぁ、私もむかつくことは多々ありますけど、私の場合は、一発毒を吐いてオシマイにするようにしています。いちいち、低レベルなアレコレを考えている時間がもったいないですね。

  3. Fakefur より:

    改めて、羽生さんは語るべきときに、語るべき場所で、きちんと自分の声をファンに発信してくれていますね。

    五輪二連覇の偉業を達成してもなお、求道者のように、孤高の職人のように至高の技を磨き、スポーツと芸術の限界に挑み、我々を魅了してやまない今の羽生さんと、大人になった羽生さんを鼓舞し続けてくれるキノコ頭の結弦くんには感謝してもし尽くせません。

    平昌前の試練に比べれば、年明け時点で氷上練習ができている今は、元気な姿を世選で見せてくれる日を待つだけというファンにとっては幸せな時間。どうかこんなワクワクするシーズンが一日も長く続きますように。

    キャプチャだけでも一切の手抜きがないのが伝わってくるオトナル。何度も何度も繰り返して見ました。

    この表情、視線、立ち姿、待ってます。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      歴史上最高のスケーターの現役時代を、いままさにリアルタイムで目撃しているのだから、これほど幸せなことはないですよね。

      周囲の雑音のアレコレについて、「あんなことがあった」「こんなことがあった」と回想するのは、彼の現役引退後にナンボでもできますし、いまは彼が現役を続けてくれていることに感謝して、そのスケートを楽しむことに集中したいなと。アホなことに時間とエネルギーが浪費されることがもったいないと、最近思うようになっています。

  4. ととちゃん より:

    本当にそうですね。
    試合に出る限り、勝ちを目指すのは当然だけど、羽生選手が究極目指すのは、技術と芸術の融合を体現した演技。
    その実現のために、一切手を抜かない姿勢に魅せられてきたわけです。
    次元の違うスケートを、また目に出来る幸せを心待ちにしたいです。

    それにしても、P&Gにはとても素直な気持ちを伝えるんだなあ、と。特に技術的なことが絡む内容はジュエルズに、ご家族やファンへの気持ちを含めた心の状態はP&Gに、と、厳密ではないにせよ、そんな感じでしょうか。
    スポンサーの中でも、特に信頼を寄せているんでしょうね。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      おっしゃる通り、羽生君の声を直接知ることができる媒体としては、P&Gとジュエルズ、さらに日テレが抜けていますね。

      いわゆる「分析的」なものでは、先日のアナザーストーリーズが素晴らしかったですが、逆に既存メディアの劣化ぶりが目につきます。スポーツ紙や週刊誌が酷いのは仕方ないとしても、フィギュアスケート雑誌のレベルの低下は嘆かわしい限りです。

  5. マリィ より:

    こんにちは
    羽生くん情報がない中マイレピにはホッとさせられますね。
    良いタイミングですね。
    アナザーでプルシェンコが言っていた五輪でメダルをとったらすぐ引退する選手ってなんでなんだろう?羽生くんがソチで引退しなかったのはリベンジしたかっただけ?とファン歴浅かった以前は思っていましたが、最近は明確な目標や目指す演技があるんだなって知ってから、それを叶える為にたゆまぬ努力を重ねて達成する人と信じています。
    採点にあまり反映されない振り付けも自分がやりたい演技なら入れるし妥協がない、これからも妥協することはないだろうと思うと応援せずにはいられませんね。
    どんな完成された演技になるんだろうとワクワクしかありません。
    自分の人生に精一杯になってしまう人や逆境に会うと人のせいにする人もいたりする中、逆境を乗り越え幸せも分かち合いたいとか素晴らしい心掛けですよね。
    蒼い炎でお母さんが自分の力だけで勝ったのではない、みんなの力だから感謝しなさいというような一節がありましたが、見習って感謝する心を子にも教えていかなければいけないなと思っています。

    • Jun より:

      マリィさま

      羽生君自身、フィギュアスケートというスポーツに「限界は無い」と考えているはずで、技術と表現の両面でつねに進化を目指し、そのための努力の歩みをまだまだ続けてくれると思っています。

      全米や全日本の結果を受けて、なんとかの一つ覚えのようにまた「羽生ゴエー」なんて言われてますが、今晩記事をアップする予定の、ロシアジュニア選手権の男子の方が、よっぽどハイレベルな戦いが展開されていますね。特に「ある選手」の演技を見て、羽生君も刺激を受けてくれたらいいな・・・と思っています。ゴゴレフ君以上の逸材だと個人的には感じます。ぜひ、お楽しみに!