2018年9月ロシアテストスケート(メド・ザギ)

2018年9月ロシアテストスケート(メド・ザギ)

今週は3つの大会がかぶっていまして、JGP第4戦の「カナダ大会」(9月14~16日)、CSの「ロンバルディア杯」(9月13~15日)、「USインターナショナルクラシック」(9月14~16日)と、大変なことになっています。

ただ、まだこれらの試合までは数日あるので、今日と明日は「ロシア・テストスケート」から、気になる選手の映像をピックアップしていきます。ロシア選手の詳細情報は「FigureSkatingRussia Wiki」さんをどうぞ。

まずは、メドちゃんのSPから。原曲のライブ映像も貼りましたが、曲は「オレンジ色の空」(ナタリー・コール)です。織田君が今年のFaOIで「Nat King Cole Medley」と題したプログラムを滑っていましたが、このナタリー・コールは娘さんです。wikiを見てみると、もともとこの曲は、ジャズ・R&B界の偉大なヴォーカリストだった父のヒット曲で、これを実の娘の彼女がカバーしたわけですね。2015年に65歳で亡くなっています。

エテリのチームにいたらまずこんな選曲は未来永劫無いであろうというスタイルですよね。「ザ・北米」という感じで、「新たな一面」を表現できるだけでも、クリケットに移籍した価値があるというもの。前髪を作ったヘアスタイルもかわいいですし、練習着もステキです。選曲、振付も含めて、一気に垢抜けた印象です。

振付は、我らがデヴィッド・ウィルソンですが、彼のプログラムって、別にクラシックばかりじゃなくて、最近ではツルシンちゃんの「I Got Rhythm」とか、ヨナもこういう渋い曲は滑っていたし、彼には当然こういう引き出しはあったなと。

我々は、地上波の企画などでのメドちゃんの明るくお茶目な表情を知っているだけに、そんな彼女のポジティブな性格をよく引き出していると思います。衣装がどんな感じになるのかも楽しみですね!

フリーはヨーヨー・マの「ピアソラ・メドレー」。おそらく「Mumuki」と「Libertango」という2曲で構成されています。リベルタンゴといえば、昨シーズンだと、三原舞依ちゃんとサモドゥロワですか。というか、ピアソラ自体が、コストルナヤやヴォロノフ、直近だと島田高志郎君まで、フィギュアスケートの楽曲としてめちゃくちゃ人気で、毎シーズン必ずどこかで聴きますね。ただ、このプログラムでは、リベルタンゴは最後の最後、ステップとスピンの部分だけです。

なんだか、SPの映像の会場とあまりに規模が違うので、本当に今回のテストスケートの映像なのか、いちいち確認してしまいました。ジャンプでいくつかミスが見られましたが、この会場の大きさと観客の多さを前にメドちゃん本人も「緊張した」とコメントしていますね。ブライアンも、「9月に完成品のプログラムなんて見たくはないでしょう?」といつもの感じでメディアに答えているので、「あー、いつものブライアンだな。メドちゃんに対しても彼は変わらないな」と安心しました。

さて、問題はこの人です。「問題」といっても、ザギちゃんにはまったく非は無いのですが、私はフィギュアスケートを見てきて、こんなにひどい編曲の「オペラ座の怪人」を見たことがありません。これ以下のものがあったら、いわゆる「怖いもの見たさ」じゃないですが、教えてほしいぐらいです。途中のツギハギ具合も見るも無残な内容ですが、最後のブツギリ方には、一瞬、音声トラブルでも起きたのか、と。記事を書くにあたって、スマホのストップウォッチで測ってみると、2分55秒で止まったので、これより短くなることはあっても、長くなることはないでしょう。

「これが、オリンピック金メダリストに作ってあげるプログラムですか?」と。「どんな罰ゲームなの?」と。SPだけを比べたら、メドちゃんはこのチームを抜けて、間違いなく正解だわ・・・と言いたくなります。繰り返しになりますが、ザギちゃんはまったく悪くない。もちろん、オペラ座の怪人という曲も本来素晴らしい。しかし、この編曲は、スケーターと楽曲に対する冒涜でしょ?と。いやぁ、コストちゃんのロミジュリも酷かったですけど、あれはフリーだったからまだ原形を留めていて、多少はマシだったのかな・・・という気がしています。

フリーは「カルメン」ですが、最近けっこう見てますよね。デールマンのここ2シーズンのSPがそうですし、コストちゃんの世界ジュニアのEXもカルメンでした。もちろん、前者はヴォーカル入りで、後者は組曲とはいえ、メインフレーズがあまりに有名なので、「またか」という感じはあります。ただ、後半部分で疾走感のあるパートに入って盛り上がるので、オペラ座のような壊滅的な出来ではないです。

むしろフリーでは、ザギちゃんのジャンプの調子の悪さが気になります。それを言ったらメドちゃんも転倒はありましたが、ザギちゃんの場合、背も伸びたという話ですし、体型変化の影響は実際どうなのか。

ロシアは、金メダルを獲ったら人生が一変するような国ですから、モチベーションを維持するのもなかなか大変なはず。例えば、ソトニコワは、コンディションが戻るまで試合に出ないというスタンスで、それはある意味で、金メダリストとしてのプライドを守るために、結局そのままズルズル来ちゃっています。

ザギちゃんの場合、試合には出るはずですが、日本のCMや地上波番組にさえこれだけ追いかけまわされていることを考えれば、本国での注目はどれほどの規模なのか。心身ともに、スケートに集中できているのかな?と、ちょっと心配です。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. ととちゃん より:

    動画のリンク、ありがとうございます!

    フリーの会場で、メドちゃんがロシアの観客に熱狂的に迎えられているのが分かり、ほっとしました。カナダに行ったことで故郷がアウェイになったら…と心配していたので。

    まだ結果が出た訳ではありませんが、演技終了後の表情がとても幸せそうで、曲のチョイスも含め、今の段階ではカナダ行きはいい影響を与えていると思います。同じ僅差の銀だったブライアンが、彼女の気持ちをよく汲んであげているのかも知れませんね。

    一方のザギちゃん、SPの junさんの感想が 私と同じで良かったです。もしかしたらこれは前衛的な作品と解釈されるのかと、若干不安でしたので。これを毎回滑るザギちゃんが
    気の毒に思うほどでした。

    ジャンプの調子、今だから悪いのでしょうか。オリンピックまでの彼女と、世選以降に
    違いが見られるので心配です。メンタルを安定させてシーズンに臨んで欲しいですね。

    • Jun より:

      ととちゃんさま

      メドちゃんに対する声援、ものすごかったですね!やはり、彼女がチャンピオンだったことをみんな分かっていて、たとえオリンピック銀メダルで終わっても、そのリスペクトは変わらないのだなと、さすがロシアのスケオタと思いました。

      ザギちゃんのあのオペラ座は無いですよね・・・。しかも彼女の場合、これまではジャンプ後半固め打ち・タノ・セカンドループという3本柱で優位に立っていたのが、ルール変更で2つ潰されただけでなく、肝心のジャンプが不安定だと、相当厳しい戦いになるような気がします。今季、シニア女子ではクワドジャンパーはいないわけですから、勢力図は一変するかもしれません。

  2. senninが より:

    メドちゃんの演技をみてまず「自由」「スケートが楽しい」という言葉がピッタリだと感じたことでした。今まではそんなに興味もなかった選手ですが
    長野駅でバッタリ会ったとき目の前のメドちゃんが素直そうで凄く可愛らしかったのでそれで印象が良くなったこともありますが、この姿をみて涙がでました。クリケットにいって良かったね、スケートが出来て良かったねという気持ちです。メドちゃんの演技をリピしたのは初めてでした。

    2015の全日本だったと思いますが、結弦君が悔しがってるキスクラでブライアンが「いつも勝たなくていいんだよ」でしたか、声をかけたそうであの時本田たけし君が解説だったかなあ?「すぐにメンタルのフォローをブライアンはしてますね」と言ってたのが印象的でした。そんなコーチと出会って良かったですね。
    メドちゃんがリンクでコーチと笑い合うのも初めてみましたよね。彼女はコストナーを尊敬していると聞いたことありますがブライアンのいう心身ともに健康を第一としてぜひコストナーのように息の長い選手になってもらいたいものです。

    • Jun より:

      senninさま

      いまのメドちゃんからは、「スケートを楽しんでいる」というのが、本当に伝わってきますよね。クリケットというチーム、というかブライアンの考え方は、選手を「大人として扱う」ということが、一貫したスタイル。あのプログラムを見れば一目瞭然ですけど、成熟した新しいメドちゃんを見られそうで、本当に楽しみです。

      4年後の女子の動向は不透明ですね。トゥルソワやシェルバコワのようなクワドジャンパーがシニアに上がって、やっぱりトップ争いをするのか?あるいは、トータルで完成度の高い選手がトップに立つのか。どういうスコアの出方になるのか、見守っていくことにしましょう。