2018年9月ロシアテストスケート(ソツ・ツル)

2018年9月ロシアテストスケート(ソツ・ツル)

今日も「ロシア・テストスケート」から二人の選手を取り上げます。「FigureSkatingRussia Wiki」さんもどうぞ。まずは、ソツコワのSPから。

「パンパンパン!」と太ももをバシバシ叩いて気合いを入れる、おなじみの「ルーティン」を見るたびに、まるで陸上競技の短距離選手がスタートラインにつく前のような気迫を感じます。はかなげな表情とのギャップがステキです。

プログラム名は「Santana」とあって、明らかに後半部分はサンタナの曲だとはっきり分かるんですけど、おそらくメドレー形式にしているからそういうタイトルなんだと思います。昨シーズン、チャイコフスキーにドビュッシーと、クラシックの王道で攻めていた彼女ですが、新しいジャンルを開拓する意欲作。こういうチャレンジをする選手は大好きですし、そのような方向性に導いていくコーチの方針を支持したいです。最後のジャンプがダブルに抜けていますが、ジャンプ・スピンともに調子は良さそうですし、よく身体も動いていますね。

フリーはガーシュウィンの「サマータイム」。冒頭のジャンプが高くてビックリしたんですが、その後転倒もあり、コントロールに苦労している印象でした。

曲はなかなか難しいですね。全体的にスローなテンポなので、ジャンプのミスが目立ってしまうし、ステップやスピンもきっちり魅せないと、見ている側からするとボンヤリとした間延び感を受けてしまうかもしれません。

この衣装は昨シーズンのフリーと同じものなので、現在制作中ということでしょうか。この曲調だと、ワインレッド系なのかな?と勝手に予想します。オシャレな衣装が多い選手なので、大いに期待しましょう。

さて、ツルスカヤです。エテリのチームを抜けて、エレーナ・ブヤノワコーチ(正面で黄色のダウンを着ている女性)のチームに移籍しました。上でご紹介したソツコワと同門ということになります。

曲はアンソニー・ホプキンスの「And the Walts Goes on」。アンソニー・ホプキンスというと、レクター博士のイメージが強すぎるわけですが、元々彼は作曲家でもあり、ヴァイオリニストとコラボして書いた曲のようです。

典型的な宮廷音楽という感じで、同じチームのソツコワの今季のプログラムと見事に「差別化」されているなぁと。転倒はありましたが、ジャンプの高さ・幅という点ではソツコワよりも上で、世界の女子選手を見渡してもトップだと思います。それこそ、GOEに「+4~+5」が並ぶとしたら、こういうジャンプでしょう。改めて大器の片鱗を垣間見た気がします。

いやぁ、このフリー冒頭の、3Lz-3Tの高さ!真正面から見ると、フェンスの高さとの比較になるので、「凄い!」としか言いようがないです。ジャンプが高いだけじゃなくて、スケートもすごく伸びるし、着氷後も滑らか。そして、このスタイルですから、一つひとつの動きがめちゃくちゃダイナミックです。

ところで、某サイトで彼女の最近のインタを読みましたけど、エテリのチームを抜けた理由として、「つねに集団の中で競争を強いられる環境がきつかった」ということでした。集団での練習形式が多く、嫌でも、ジャンプをポンポン跳びまくる年下の子たちを見ないといけない。それに焦って、完治していないのに練習を再開して、また痛めてしまうという悪循環だったとか。一方、ブヤノワのチームでは、ジャンプも振付もすべて個別指導形式で行っているようです。

各チーム・コーチにそれぞれ指導方針があるわけで、どこが良い・悪いと、素人の私が言うつもりはありません。ただ、いまのエテリのチームには、若くて身体が小さくて細くてジャンプを跳びまくる選手しか残っていないという状況は何を意味するのか?プログラムもあんな感じですしね。

真凜ちゃんも今季ラファのチームに心機一転の移籍。みんな頑張れ!

明日は、JGPカナダに出場するジュニア選手の直前応援企画。そして、明後日から試合のレビューをガンガンやっていこうと思います。なんとか日本人選手だけでもレビューを終えて、オータム・クラシックに突入したいと思っています。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. ととちゃん より:

    ソツコワのフリー、最初から最後までガーシュウィンだなぁ、という印象です。盛り上がるところが余りなく、単調なイメージで、逆に言うと、これを滑りこなしたら表現の幅が広がるのでしょうね。

    一方でツルスカヤのフリーは抑揚があって、
    曲に背中を押してもらえるタイプかなと思いました。観客は間違って曲の半ばで拍手し出していましたね。スケートに伸びがあって気持ち良く見れました。

    指導形態は様々ですから、自分に合ったコーチングを早く見つけられるといいと思います。離れる時に大きなイザコザがないのが理想ですが、それもコーチの器によるのかも知れませんね。

  2. Jun より:

    ととちゃん さま

    ソツコワはSPは分かりやすい曲なんですが、フリーは難曲ですよね。やはり衣装のインパクトと、振付にもう少し面白いパートがほしいです。

    ツルスカヤのフリーは、RPGのボスでも出てきそうな仰々しくドラマティックな曲ですね。でも、彼女の大きなカラダとダイナミックな演技によく合っていると思います。

    こういう「テストスケート」を日本でもやってほしいですね。男子・女子のトップ勢を集めたら、ロシアに負けないぐらいお客さんもたくさん入ると思うんだけどなぁ。