ロシア杯第4ステージ(男子FS)感想

ロシア杯第4ステージ(男子FS)感想

ロシア杯第4ステージのレビューのラストです。「フィギュアスケートYouTube動画Blog」さんもご参照ください。

セメネンコ」。フリーは168.38で2位。合計264.38で1位。うーん、このプログラムは、要所要所で高度な技が盛り込まれていますね。ミーシン門下生って、あまり無理なことを要求されないイメージがあったので、意外でした。

女子のフロミフがハイドロで膝をついてましたけど、セメネンコもほんの一瞬なのにけっこう危なくて、いかに、羽生さんやキーガンがボディバランスに優れているかが分かります。他にも、2Lo-3A-SEQという珍しいジャンプもありました。全体的にジャンプで身体は上がっているんだけど、着氷でバランスを崩す場面が見られました。

単にクワドの本数だけ増やして中身スカスカのプロが横行している中で、随所に面白いチャレンジがあるので、ぜひ頑張ってもらいたいですね。

モザリョフ」。フリーは182.80で1位。合計257.35で2位。ショートの7位から、2位まで上げてきました。さすが勝負強い男です。

この選手は「謎選曲」なのがもはやトレードマークなんですが、セメネンコを見た後だと、身体をうまくコントロールして、滑り慣れているというか、試合慣れしていますよ。冒頭の4Fは両足着氷でDG。その後の2本の4Tは回転ギリギリにも見えましたが、両方降りて、その後はノーミス。フリーでミスの少ない選手は、必然的に順位も上がっていきます。

この年代のロシア男子は、グメンニクやダニエリャンの方が「華」があるんですけど、グメンニクはかなり身長が伸びて、ダニエリャンも怪我以降、目立った活躍ができていない。そんな中で、彼はこれと言った特徴は無いけど、ロシア男子の中心選手になりつつあるように感じます。

イグナトフ」。フリーは158.55で4位。合計247.69で3位。いやぁ・・・冒頭の4Loと、つづく4T-3Tを降りて、見ている側からすると「優勝間違いなし!」という感じになるんですが、単発の4Tを転倒してから、完全にグダってました。体力的なものなのか、メンタル的なものなのか分かりませんが、冒頭の4Fでミスをした後、そこからノーミスできるモザリョフとあまりに対照的です。やはり、男子も「ミスの少ない選手が勝つ」という流れになってきていますね。

しかし、男子はお客さんが入っていない・・・。フリーではこの3時間後に女子が行われましたが、お客さんギッシリ。ショートは逆に女子の方が先だったんですけど、お客さんの入りの状況は同じです。フィギュアスケートの本場は、お客さんもシビアですね。それで、ますます男子は人材難になる。ロシア男子にもスターの登場が待たれます。

では、また明日!

Jun


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