「Ice Jewels Vol.15」

「Ice Jewels Vol.15」

2022年1月25日発売。定価「1,540円」。

本号の見所は、何と言っても、羽生さんの「Special Interview」と、田中宣明カメラマンのお写真ですね。それプラス、鍵山正和コーチが羽生さんに言及している部分もあるので、そちらも要チェックです。

まずは、田中さんのお写真ですが、もちろん全日本の写真もいいのですが、20頁以降の夏のDOIのバックステージや練習時の写真がとにかく貴重だと思います。DOIのショットは「FIGURE SKATERS PLUS Vol.6」や「日本代表ファンブック2021」でも見られますが、やっぱりクオリティがぜんぜん違います。あとは、ファイテンの新商品を着用した時にも、田中さんは立ち会ったようですね。「Quadruple Axel 2022 五輪シーズン開幕スペシャル」でも一枚だけ写真が掲載されていましたが、クアドラプルをチェックしていない方には、待望のお写真じゃないかと思います。

次に、羽生さんのインタの方ですが、全日本の後にコメントを取れただけでも「独占」の名に値するとはいえ、今回は「一問一答」という感じですね。本書を購入された方は、ぜひ一言一言を噛みしめながら、北京に向けて気持ちを高めてほしいです。

・・・7月ごろには高くジャンプを跳ぶことができるようになったように感じましたが、4回転半を回り切るためには足りませんでした。その後大きな捻挫があって、なかなかうまく練習ができない日々があったり、振り出しに戻るようなときもあり、捻挫前の4Aを取り戻すまでに時間がかかりました。

この捻挫はN杯直前の怪我のことではありません。時期的には夏頃に捻挫をしていたということですね。新SPの発表が「N杯のパンフレット」まで伏せられていたことは、この怪我が影響していたのかもしれません。

2種類のジャンプ(「軸を作る」ジャンプと「回転をかける」ジャンプ)をひとつにするというよりも、軸を作ることを学習し切れて、意識して軸を作る必要がなくなる状態になると、思い切って回転をかけられるようになるのだと思っています。

この説明だけだとよく分からないので、内村さんや白井さんの「発言」を引っ張ってみましょう。

上半身を先にもうちょっと捻れたら、下半身がブーンとついてくると思うんですよ」(内村)

「4回ひねりまでは、跳んだあとまず軸を作って、それからひねりはじめる時間があるのですが、4.5回となると軸を作る時間も潰さないと間に合わない。それでどうやったかというと、跳んだ瞬間から、先行しているほうの右肩で思い切りひねりをかけて、顔も(回転方向に)動かしちゃったんです。・・・最初は『4回まわった最後にプラス半回転する』というやり方で、良い軸に入れたときに4回半ひねろうとするんですが、どうしても回転が間に合わなくて着地で横に転がっていました。フィギュアスケートでいうステップアウトをしてしまうんです。それで、踏み切りと同時にまわり始めるという回転のかけ方に変えてみたときに、初めて立ったんです」(白井)

軸を作るのは大前提として、いわゆる「下回りジャンプ」は、離氷前から身体をひねっているので論外なんですが、だからと言って、完全に身体が空中に浮いてから回り始めても4回転半は回り切れない。内村さんのコメントに対して、羽生さんは「捻りをもう少し頑張ります」と答えてましたけど、この1ヵ月の練習でそのヒントが役に立っているのかどうか・・・。

羽生さんは、北京五輪という「締め切り」を設定して、自分自身にプレッシャーをかけて4Aの完成を目指してはいますけど、そもそも体操の新技だって五輪で決めなきゃ認められない、というわけじゃないですからね。羽生さんには、羽生さん自身が目指す道をただただ進んでほしい、と願っています。

では、また明日!

Jun


にほんブログ村

スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)