引き続き、「マガジン」のレビューです。昨日の記事で、「マガジンを買って、最初に読むのは座談会!」と書きました。じゃ、その次は?と言うと、ここ最近は毛受亮介カメラマンのコラムや写真を探しにいきます。私は変わり者でしょうか?・・・いやいや、毛受さんの貢献度がグッと上がっていると思うんですよね。
で、いつも関西のノリの毛受さんが、今回はかっこいい企画を仕上げてくださっています。まずは、「フォトギャラリー・2021世界選手権 Being yourself」です。ストックホルムでの練習着のフォトをモノクロでまとめていますが、80~81ページの見開きだけがカラーになっていて、「氷上にフィギュアスケートが生み出される瞬間」を表現しているかのように見えます。
そして、コラム「『自分の道』を行く理由。」では、この雑誌にしては踏み込んだ内容になっていると感じました。
羽生選手は、なぜそこまで「4A」にこだわるのか。アクセルは王様のジャンプで、いまだ誰も4Aを跳んだことがない。だから人類で初めて、それに成功するスケーターになりたい…。その心情はすごく理解できる。でも、なんとなくだけど、違う理由もあるんじゃないかという気が僕はしている。
あれは世界選手権のSPが終わり、得点が掲示されたあとのことだ。演技の直後は満足していたように見えた羽生選手の顔が、得点が表示された途端、にわかに曇った。首をかしげ、ブライアン・オーサーコーチに向かって「これだもんね」というような、悲しげな視線を送っていた。
キスクラから立ち上がった時は、ブライアン・コーチが「切り替えていこう」というように羽生選手の背中を優しく押していたようにも見えた。演技直後の表情が素晴らしかっただけに、リンクを去る時に見せた「陰」が気になった。
・・・(国別で)同じ4回転ジャンプを見比べてみても、美しさだったり、ジャンプ以外の動きとの連動性だったり、羽生選手と他の選手とでは明らかに違うのだ。でも、それが試合では評価されない。演技をするのは「自分」でも、評価を下すのは「他人」だ。試合の場で他者から正当に評価されないのであれば、いっそ自分の夢を追いかけてみよう。4Aへの執念の背景には、そんな考えがあるように思えてならないのだ。
まぁ、この辺りの不公平感については、19年12月のトリノファイナルぐらいから、ゆづファンの間では意見交換していることですよね。ファンより何より、羽生さん自身とチームはもっと悔しい思いをしているはずですが、その違和感はますます大きくなるばかりです。
ふと思ったのは、そもそも4A成功「だけ」が目標にあるなら、コロナ禍で「LMEY」と「天と地と」という新プロを2つも用意する必要は無かったと思うんですよ。過去のプログラムを引き続き練習して、その中に4Aを組み込んで、それを実戦で一回でも成功させれば、歴史に名が残ります。でも、羽生さんはそれで良しとしなかった。特に「LMEY」を通じて、みんなを元気づけたい、という思いを伝えるために・・・。たしかに、4A成功を目指して進むのは「自分の道」だけども、ファンのことを忘れないのは彼らしいですよね。
でも、僕とYさんの思いはひとつだ。次のシーズンこそ、羽生選手の夢が実現されますように。そしてそれを会場で取材して、皆さんに届けることができることができますように。今はただ、それだけを願っている。
山口さんがこの内容にオッケーを出したということは、やはり思う所は同じということですね。読者の気持ちに寄り添ってくれるマガジンを、引き続き応援したいと思います。
では、また明日!
Jun
コメント
毛受さん国別はいけなくてこちらとしてはつまらなかったですが、そんな事を(T . T)
やっぱり観ているところが違いますね?写真部 め さんは違いますね!
他の方はここまで心理を追求できている方は見ませんが、でもフアンのお陰で儲けて
いるという商売もある反面皆さんが結弦君が好きで追いかけてくれて結果
深く知って行くのでそれを記事にしてくれている方もいるので嬉しいですね?
因みに私は法事で田舎に来ていてマガジンどうしようか?買うと帰りが重いし
でも今見たいしと悩みどころ、Jun さんが記事にしてくださってるのが有難いです。
佳生くんがインスタライブというんでしょうか?SOIでのエピソードを話したのをツイで
見たんですが佳生くんのゆづ愛の凄いのがまた面白かったですね!駿くんより
積極的だから尚更面白い。駿くんは最終日に結弦くんが最後の挨拶終わったとき
裏で見ていて物凄い拍手していたそうですしね?コロナは憎いけど結弦君が日本に
いてくれて良かったです。
Senninさま
マガジンが国別の取材をできなかったのは痛恨のミスのはずなんですが、見事に雑誌として世に送り出せたことは幸運でしたね。来季も羽生さんは現役続行するはずなので、今度はしっかり取材していただきたいです。
確かに、駿君は奥ゆかしい性格ですよね。さいたまワールドのバックヤードでしたか、日下コーチに促されてようやく羽生さんに挨拶に行ったという話ですもんね。鍵山君がブレークして、駿君も静かに燃えていると思います。頑張ってほしいですね!