ファイナル(男子Sr.フリー)感想

ファイナル(男子Sr.フリー)感想

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。長かったファイナル振り返りシリーズも最終回です。

ヴォロノフ。フリーは143.48の6位。合計226.44の6位。冒頭の4T-2Tはセカンドの着氷が乱れたので、GOE-2.17も分かるんですが、単発の4Tにも同じく-2.17がついた理由が、最初は分かりませんでした。ただ、VTRを見たら、両足着氷になっていますね。

3Aも、単発・コンボ含めてミスが出てしまって、得点源の4本のジャンプですべてマイナス評価になると、なかなかスコアは伸びてきません。ただ、4T自体は高さもあってしっかり回れているので、まだまだ第一線で戦える実力者です。この後の試合で元気な演技を見せてほしいです。

ジュンファン。フリーは174.42の3位。合計263.49の3位。冒頭の4Tは残念ながら転倒&UR。しかし、つづく4Sはキレイに決まってGOE+3.05。ショートのサルコウも同じぐらい良かったと思いますが、フリーは正当に評価してもらってよかったです。

ミスは4Tだけで、スピン・ステップもオールレベル4。ゴゴレフ君もそうでしたが、クリケット組の調整術がファイナルにドンピシャでハマった感じです。羽生君も怪我が無ければ・・・と思いますが、ただ、ネイサンと宇野選手はよっぽど崩れない限りはある程度のスコアが「約束」されているので、ジュンファン君の銅メダルは厳しかったかもしれません。4Tが4Sのレベルまで安定してくると、ショートで2クワド、フリーも3本まで増やしていけるでしょう。北京までまだ時間はありますから、大事に育ててほしいですね。

キーガン。フリーは156.49の5位。合計236.05の5位。ショートに比べて、回転不足の判定が明らかに甘くなっていますよ。冒頭の4Lzは高さはあるけど、回転は良くてギリギリという感じ。つづく4Tはこらえ気味の着氷で、こっちは明らかに足りないでしょ・・・と。まぁ、地元だからご祝儀ということなんですかね。

最後の3Aの転倒が、かなりド派手だったので、ケガが心配です。まぁ、文句から入りましたけど、キーンコーンカーンコーンから始まるこのチャップリンメドレーは、昨シーズンこのプロを見て「インパクトあるなぁ」と、ビックリしました。いいキャラしているスケーターなので、来季また別のプログラムを見てみたいです。

ネイサン。フリーは189.43の1位。合計282.42で優勝。冒頭の4FにGOE+4.40です。いやぁ、なんというか、笑っちゃいますね。4Lzは軸が傾いて転倒。URも取られてゴッソリ失点。フリップの貯金が一気に吐き出されます。4Tはステップアウト。しかし、その後はミスなくきっちり滑りきります。

選曲といい振り付けといい、特徴の無い無機質なプログラムですが、ジャンプを降りるという点で、このフリーは彼自身滑りやすさを感じているんじゃないでしょうか。でも、スケオタ目線で言えば、2シーズン前の「ダッタン人」は、彼が「クワド花火」をドンパチ上げまくるのを曲が盛り上げてくれたので、あれは名プロだったなぁ・・・と今さらながらに思います。

ミハル。フリーは166.05の4位。合計255.26の4位。ショートもフリーもロックを採用するって、けっこう珍しい気がします。でも、メタラーとしては歓喜ですね。

Spencer Davis Groupの「I’m a Man」は、たくさんカバーされていますけど、私は、Tribe of Gypsiesのカバーで知った口です。原曲もいいですが、このサンタナ風味のカバーも大好きです。

AC/DCの「Thunderstruck」については、ボクシングのレジェンド、マニー・パッキャオの入場曲でも有名ですが、フィギュアでも、女子のIvett TothちゃんがAC/DCメドレーで使用していました。

フィギュアに話を戻して、冒頭の4Sは高さは十分でしたが、残念ながら転倒&UR。4回転はこの一本のみで、その後はしっかりクリーンな演技を見せてくれました。完全に私の趣味に基づく意見ですが、ミハルの今季のプロは2本とも、見ていて本当に楽しいです。会場の手拍子もすごかったですね。いやぁ、さいたまで見たいぞ!

宇野選手。フリーは183.43の2位。合計275.10の2位。ネイサンがクワドで2本ミスしてくれたのに、このチャンスをモノにできないというのは・・・。つくづくもってない選手です。タイトルへの欲が無いというか、昨日の記事でもモチベの部分を心配しましたが、ここまで勝てなくて、スケートやってて辛くないのかな?と思いますね。

そして、佐野稔先生の「4回転トーク」は、けっこう踏み込んだ論評をしています。宇野選手に対しては、どこも大甘報道が基本スタンスでしたが、ここまで厳しい批評は初めて目にしたかもしれません。詳しい内容については、リンク先の記事をお読みいただくとして、やっぱり専門家は彼の技術的な問題をみんな知ってるんだな・・・と確信しました。

明日からは「クワドラプル」のインタをいくつかご紹介して、全日本モードに徐々にシフトしていこうと思います。

では、また明日!

Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
スポンサーリンク
レクタングル(大)

コメント

  1. おの より:

    こんばんは
    男子はサクッとしか見てなくて…
    佐野さんの記事、知りませんでした
    ありがとうございます
    今までこんなに切り込んだ事書いてる人居なかったですよね
    やっぱり分かっている人は分かっているんだなぁって思います。

    しかし語り亭の野口さん、羽生くんの取材してますよね?
    台本あるのかなって思ってしまいました

    風邪で咳が続いていて、苦しい毎日です
    junさんは大丈夫ですか?
    ご自愛下さい(^^)

    • Jun より:

      おのさま

      普通の風邪と違って、咳はけっこう長引きますので、くれぐれもご注意ください。処方された薬を飲みきっても完治しないこともありますし、お医者さんにしっかり症状を伝えましょう。

      この季節は乾燥しますので、室内でもマスク着用がオススメです。私も、喉の調子が悪い日はマスクをして寝ることがあります。

  2. ごろ寝 より:

    メディアの紀平まつりと織田さんの解説で女子は少し見ました。連日の記事で結果も男子、Jrも教えていただけました。

    海外解説で「天星のないクリスマスツリー」と評していたそうですが、男子は確かに気の抜けたコーラですね。昨年はまだ、ネイサン・ボーヤンのクワド爆弾に興味があったのですが。クリケット組の成長に少しの期待がありますが。

    佐野氏の評、少しは「モノを言える」状況が見えてきたのか?一時のことなのか?
    今は離れたトロントの青嶋さん、平昌後の寄稿で少し語っていましたね。たった3人のチーム羽生で、試合ごとに理不尽な待遇やしがらみと戦ってきた。
    レスリングやボクシング、体操界と根は同じなのでしょうね。

    視聴したスケ友等によれば、「語り亭」では、アクセルに関しての佐野氏のコメントを「ぶった切った」風だった?所詮は上っ面しか見てないMCのミッツ氏ではそんなものでしょうか。野口さん、クリケット会員ですからオーサー本は書けるでしょう。しかし、羽生さんの取材はもうしないし、する気もないのではないですか?羽生さんに見透かされているのでは?と感じています。

    • Jun より:

      ごろ寝さま

      「語り亭」、私も見ましたよ。あの番組は紀平さんの話題が中心で、その後に、宇野、羽生、高橋の3選手について語る、という主旨でした。

      この番組を見ていても、ポカーンとしてしまったのが、「宇野選手は表現力がアップした」と出演者たちが頷いている場面ですね。宇野史上もっともつまらないプロが今季のショート&フリーなのに、そりゃ無いよなぁ・・・と。2シーズン前のラベンダー&ピアソラをピークとすると、昨シーズンのトゥーランを経て、悪化する一方です。ジャンプの調子も悪いし、いったい何を語ることがあるの?という感じでした。

  3. ととちゃん より:

    ネイサンにとって ジャンプ降りやすいプログラムなんですね。それでもグダグダでしたね。やはり滑り込みが出来ていないのでしょう。ナショナル→世選と、その点は改善されていくでしょうが、私も韃靼人が良かったです。

    宇野選手は、いいところがなかったですね。
    そもそも振り付けが物足りなすぎて、例えば3楽章に入ってからの盛り上がり部分、シェイリーンならもっと曲に合わせてステップ踏ませるだろうと。何も変える気がないなら、せめて振り付け師だけでも変えたらどうかと
    思っています。

    聞くところによると、昨日の番組で 野口さんが、紀平さんは宇野選手の3Aをお手本にしてると言ったとか。佐野さんは出演されてたのに、ネット記事通りの発言は出来なかったのでしょうね。
    番組全体が、全日本での盛りに向けての第1歩でしょうか。むしろ変な意味で楽しみになってきました(笑)。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      「紀平さんは宇野選手の3Aを参考にしている」という部分ですが、宇野選手が3Aを練習している所を紀平さんがじっと見ていたのを、野口さんがその様子を見かけて、それを「参考にしている」と感じただけではないかと。

      しかし、フィギュアスケートTVの映像で、ブリちゃんに羽生君の映像を見せられながら、濱田組の選手たちがジャンプの指導を受けていたのがすべてじゃないですか。ちゃんとアップデートしてもらわないと困りますよ。

      紀平さんなんて、スピンもステップもしっかりレベルを取れて、エッジエラーも回転不足もない選手です。あんなの参考にするわけないでしょ!というのが、常識的な見方だと思いますね。

  4. sennin より:

    ネイサン、晶磨君共に昨年のファイナルと同じようなかんじでしたね。晶磨君のジャンプについての稔先生の記事はその通りでしょうね。本人も悩みどころかと思います。海外コーチについたほうがいいというフアンのコメを見ましたが、美穂子先生なしでは無理でしょうから、せめて振り付けを違う方に変えてほしいですね。どこでアクセルいれるかまでわかってしまいます。ボーヤン君は昨年の怪我が完治していないうえにいろいろとメンタル面などがあるようで、前のボーヤン君に戻ってくれると男子もまた盛り上がることでしょう。
    ジュンファン君が上位に出てきてこれがフアンには救われますね。基礎が出来ていて安定感がありますね。ガンジーさんによるとショートはジャンプが全部回転不足となってました。フリーは大丈夫でしたが今季の回転不足は素人の私には全くわかりません。

    全日本のチケットはトレードに出しましたのでお茶の間観戦です。友野君がどこまで点数を伸ばすか?刑事君が昨年のように食い下がるか?佐藤君もピークを合わせて来そう。そこにJr.の島田君が4T決めて、駿君が4Tコンボ3A二本のうち後半に1本を成功させるか?ショートにまさかの4Tを持って来る?結弦君不在でお兄様方が4回転に苦戦している中、 この辺が見どころでJr.がどこまで食い下がってくるか興味津々です。木科君、壷井君もいてジュニアが花盛りで楽しみですね。

    • Jun より:

      senninさま

      宇野選手の「海外話」はまとめ零にスレが立っていましたが、彼のこと全然わかってないでしょ?と思いますね。現状に大満足している彼は、環境を変える必要性なんてこれっぽっちも頭にないはず。「敷かれたレール」があって成り立っているスケーターですよ。まぁ、外野がいろいろ期待するには自由ですが。

      全日本で躍進が期待されるジュニア勢については、クワドラプルでたくさんインタが収録されているので、明日以降の記事でご紹介したいと思います。

  5. ふくこ より:

    JUNさま
    こんにちは。
    いつも拝見しておりますが久々のコメントです。

    宇野君、本当に持ってないですよね
    だっていつも2位って。。。
    考えてみれば王者がいないと2位なんで、いれば3位なんですよね)
    今回、ネイサンは勉学に勤しんでいたので
    はじめての真ん中かしら・・・と思ってました~。
    やはり確かな技術を持ってないから負けるわけで・・・。
    この辺直さないとね。

    ジュンファンが成長してきてうれしいです♪
    背が高すぎるきらいはありますが
    北京OPまでには優勝候補の一人になってるのでは、と思います(怪我しない条件)
    さすがクリケットです。

    全日本は女子と男子ジュニアの面々が楽しみです。
    特に駿君が4T、3A成功させてどこまで食い込むかと。。。
    私も全日本チケットトレードに出しましたのでTV観戦組です。

    • Jun より:

      ふくこさま

      おっしゃる通り、全日本は女子と男子ジュニアが私も楽しみです。

      女子はジュニア勢が元気が無かったですが、川畑さん&荒木さんなら、ノーミスすれば十分にチャンスはあると思います。

      男子は4回転と3Aの出来次第で、ジュニア勢もガツンと順位を上げられるチャンスはあると思います。私の予想では、男子の最終グループにジュニアは3人残ると見ていますが、大いに盛り上げてもらいたいですね。

  6. Fakefur より:

    韃靼人の頃は荒削り感満載でしたが、私もワクワクしながら見てました。
    学業との両立は凄いですよ。一般人なら尊敬します。でも、世界王者なんですよ。オリンピック明けは適当でいい感が出過ぎです。あの内容で優勝できてしまったのは周囲のレベルが低いからなんですけど。。。

    羽生選手は、五輪連覇のために、他の幸せは全て捨てて、たったひとつの幸せを目指したと言っていました。彼の演技が、世代と国境と人種を超えて支持され、彼のストーリーを知らない多くの人の心をも揺さぶるのは、全身全霊に込められた魂を氷上からも感じるからです。

    私は文武両道のone of athletes が見たいのではなく、世界王者には、羽生選手や往年のプルさんのような、この競技にdedicate する求道者の演技を期待しています。個人主義の米国の若者に求め過ぎでしょうか。

    ネイサンは知的だし、クールでポーカーフェイスゆえに、内なる炎が傍からは見えづらいのはあるかもしれません。表現者としては損しているなぁと思います。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      まぁ、他の選手がだらしないですよね。勉強の片手間でやっている選手が(採点面で優遇されているとはいえ)、こんな形でタイトルを獲れるんですからね。

      ただ、女子で、いきなり紀平さんのPCSがザギちゃんと並ぶぐらいになったように、「期待の新人」が出てくるとスコアをドン!と出すのが、この世界の常。そもそも、ネイサンや宇野選手が2022年に北京にいるのかどうかも分かりません。その頃に、羽生君とともに、日本男子の若手でトップ争いをしている選手が出てきてほしいものです。

      • Fakefur より:

        本当に、リピンスキーが長野で金メダルをかっさらって去ってから20年、何度かルール改正されてますが、低年齢化と短すぎる選手寿命には大した効果が出ていませんね。

        梨花ちゃんには全く罪はないですが、日本人は若い人(男女問わず)が大好物で、スター候補が登場する度にマスコミは馬鹿騒ぎを起こして、社会全体が若い子好きのキャバクラ親父かと思います。梨花ちゃんの実力はジュニア時代から知れていたのに、GPF優勝した途端の過剰報道に加えて、知子ちゃんがこれまで4年以上日本をリードしてきた功績への敬意に欠いた報道ぶりに呆れます。

        日本のマスゴミは4回転ロシア女子を脅威としてますけど、エテリの本丸はトゥル子でもシェル子でも、増してやひとつ上のコストちゃんでもなく、現在12-3歳の(北京で15-6歳を迎える)女子ではないでしょうか。あのチームは金メダルを取ることが全てで、「誰が」は重視していないと思うので。

        ご指摘のとおり、男子は突然変貌しますからね。逆に順調だった子が突如怪我してしまったり。北京に来るんですかね、ゴゴレフ君。日本の中学生トリオは間に合うかな。いや友野君や高志郎君にも頑張って欲しい。
        言うまでもなく、羽生選手の内なる炎が燃えていたら、全力で応援します!

        • Jun より:

          Fakefurさま

          そもそも、1~2年ほど前は、トゥルソワよりも先にシェルバコワの方がクワドジャンパーとして注目されていたんですよね。よく動画が上がっていました。

          ところが、彼女はケガがあって昨シーズンをほぼ棒に振りました。今季、満を持してJGPシリーズに参戦したんですけど、クワドの確率はトゥルソワの方が高く、演技の完成度はコストルナヤに及ばない。同じチームの中でもこれぐらい目まぐるしく変わりますから、まぁ、4年後どうなってるか見ることにしましょう。

          私なんかは、完全に麻痺というか諦めているので、日本のマスコミに対して怒りを覚えることはなくなりました。ただ、地上波テレビ限定でフィギュアスケートを見るようなライトファンにも、知子ちゃんの演技のクオリティは伝わっていると思いますよ。そういう方々が、一人でも多く、自分でYouTubeをチェックして、プロトコルを読むようになるといいですね。