ネペラ杯・オータム(男子)ウォッチ(コリヤダ・ジェイソン)

ネペラ杯・オータム(男子)ウォッチ(コリヤダ・ジェイソン)

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https://www.youtube.com/watch?v=CFacTznGITg

ネペラ杯の男子は刑事君しか見ていないので、ようやくチェックできました。で、ビックリしたのが、コリヤダもMuseなの!と。この「I Belong to You」という曲は、エクソジェネシス交響曲の入っている『The Resistance』に収録されていて、「レジスタンス縛りでもあるのか?」と、他にナンボでも名作がたくさんあるのに、なんでかなぁ・・・と不思議です。

それにしても、会場の音響がやけに良いのか、音が良すぎて、幸か不幸か、後から音楽をかぶせたようにさえ見えてしまいます。昨シーズンのプレスリーメドレーは振付含めてなかなかクールだった印象ですが、このプロは、マシューのコテコテのヴォーカルを振付で拾いきれてなくて、サラっと滑ってしまっているんですよね。もう少しなんとかなりませんか?

上記のレジスタンスのwikiから飛べるんですが、私自身はその前後のアルバムの方が好きです。例えば、いまの「魔王モード」の羽生君だったら、『The 2nd Law』収録の「熱力学第二法則(Unsustainable)」の一部を使ってみたら、なかなか似合うんじゃないかなと思います。

そしてフリーは、カルメンですか・・・。なんだか、今季の曲かぶりは、例年以上の打率のような気がします。

タラソワさんが、「羽生はあんなに挑戦しているんだから、コリヤダ、あなたも4Lzを跳びなさいよ!」とご立腹だったようですね。たしかに、転倒した4Tも高さと回転はバッチリで、着氷だけミスったという好調ぶりだったので、そういう意見も分かります。「男子もしっかりやれや!」という叱咤激励ですね。

こちらのプロですが、ショートと比べたら圧倒的にフィットしている印象で、3クワドのノーミス構成ぐらいでも、相当いいスコアが出る感じはします。ロンバルディア杯のアリエフもフリーのジャンプ(の計算)ミスさえなければ、もっとスコアは伸びていたはずで、ロシア男子のコリヤダ・アリエフの仕上がりは、例えば後述するジェイソン含めたアメリカ男子勢と比べたら遥かに早いようです。

https://www.youtube.com/watch?v=z894EHA1W-s

ジェイソンのSP。曲に限っていえば、昨シーズンのSPの方が圧倒的に好きなんですが、昨季こんなにジャンプがよかった試合は無かったので、やっぱクリケット効果か!と、ライストで見ていてしみじみ感じていました。3Lz-3Tのルッツの回転不足はちょっと意外でした。たしかに軸が傾いていましたが、回転は大丈夫そうに見えたので。

ちなみに、アメリカジャッジの羽生君に対するsage採点が話題でしたが、実はいまプロトコルを見ていて、日本ジャッジがジェイソンに辛めにつけていることに気づきました。PCSはそうでもないんですが、TESはなかなかのもんです。滑走順は、ジェイソンが7番で、羽生君は15番だったので、このsage採点でアメジャッジの恨みを買ったのでは?というのは、私の考え過ぎでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=SbVp3eYDMU0

さて、問題のフリーです。せっかくの、サイモン&ガーファンクルでしたが、SPとは別人のようにジャンプが抜けまくっていて、どうしちゃったんでしょうか。おそらく冒頭は4S予定のはずですが、それが抜けたことで気持ちが切れたのか・・・。でも、言っちゃアレですけど、そこまでクワドが勝ち負けの決め手になるような選手でもないし、クワドはクワドでしょうがない!と切り替えられなかったのかなと。

もしジャンプが決まってくると、3連ジャンプ後の「冬の散歩道」はめちゃくちゃ盛り上がると思います。まだシーズンは長いので、うまく仕上げていってもらいたいです。

フリーのスコアは、TESではアイルランド、PCSはアイルランドとアイスランドの方が低いですが、いったいこの日本のジャッジは何と戦っているのか?よく分からない採点です。ジュンファン君には良い点を出しているので、「反クリケット」というわけでもないですし、まぁよくわかりません。

明日の記事では、「ネーベルホルン杯」と「JGPチェコ大会」のともに女子SPのレビューを予定。注目選手をカバーしきれるかどうか微妙ですが、できる範囲でやりたいと思っています。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. kanon より:

    ロシアンが他の国より仕上がりが早いのはテススケがあるからと聞いたことがあります。あと小さい大会が国内でたくさん催されているので調整もしやすいとか。
    今季の曲かぶりはホントすごいですよね。
    コリヤダは今まで個性的な曲ばかり滑ってきたのでここらで定番を選ぶのは自然かなと思うのですが「えっまた定番滑るの?」って選手が結構いるので五輪後だし冒険すればいいのになーと思うことはありますね。

    タラソワ先生は大好きだけど、ちょっとそりゃ無茶ですよって発言も多い印象です。
    コリヤダの4Lzは成功率がかなり低かったのでケガのことを考えて外して正解だと思います。羽生さんも4Tを高確率で成功させますがルッツはなかなか成功させられないのと同じですよ。プルさんがタラソワ先生はスポーツ的な考え方をしてないと言ってましたし振り付けは素晴らしいけどジャンプのコールは間違えるし考え方が古い方なのでゆる~く聞き流しておきたいですw

    採点については疑問も多いですが、他のジャッジの採点を恨んでとか反クリケは考えすぎだと思いますよ。どちらかというと彼らの「好み」のスケートをしているかどうかが大きいんじゃないでしょうか。日本ジャッジは厳しいように見えますがUSAジャッジより高いGOEをつけている部分もあるので評価軸が違うんでしょうね。
    PCSは北米ジャッジがコンポジションに9点つけてる方が目立ってます(笑)

    ジェイソンはスケートだけでなくジャンプも一から作り直しているようなので長い目で見守りたいです!

    • Jun より:

      kanonさま

      たしかに、コリヤダは4Lzにこだわりすぎて、パンクすることが多かったですからね。今季はそうならないように、4Tを柱にして演技のクオリティを上げるという戦略なら、彼を支持できます。まぁ、ご意見番って、ちょっと突き抜けた発言だから取り上げられる、という部分はあると思います。

      オータムでの「日米戦争」の件は半分冗談ですが、そもそもジェイソンは無名の選手ではないし、ジャンプ以外の部分は世界屈指の実力者です。そんな彼のエレメンツを「好みじゃない」という理由でsage採点する日本人ジャッジって何様?と思われても仕方ないなと、私自身ジェイソンが大好きだから、そう毒づきたくもなりますね。

  2. ととちゃん より:

    ジェイソン、SPのジャンプが良かったので台乗りするだろうと思っていました。クリケx3を見られると楽しみだったんですが、残念でした。
    クリケ流でクワド習得に取り組み始めたばかりですもんね。感覚が一度狂うとトリプルジャンプにも影響が出るのかも知れませんね。今期はそういうシーズンだと割り切って見ていきます。
    この曲好きなので (ただ、全編ボーカルはやや過剰かな?と) クリーンに滑ってもらったら嬉しいですが。

    コリャダ、あんなに公にダメ出しを食らってGPSはどうするのか注目です。それでも昨季を思うと、多分ルッツは入れないと思うのですが、確率が上がったら構成変えるのでしょうか。FSは随分仕上がってるので、挑戦してもいいですね。羽生選手とは2戦とも一緒でしたか?楽しみです。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      たしかに、ジェイソンのフリーは、サイモン&ガーファンクルのメドレーですが、ちょっと冗長な印象がありました。ポピュラー・ソングをフリーで使うのは、いくらメドレーにしてもやっぱ長いよなぁ・・・と個人的に思います。

      コリヤダはノーミスすればスコアは出る選手なので、今季は「安定感」をテーマに頑張っていただきたい。SPのMuseもこなれてくることを期待しています。

  3. sennin より:

    junさん早速お二人の記事ありがとうございます。拝読しながら笑う、笑う、成る程そうか?と気持ちがストンと落ちましたよ。junさん絶好調〜(笑)。
    今回のゆづ旋風でコリャダ君チョット押しの私ですが映像は見ていませんでした。ショートは前にどっかでみて、あれ?またネメシス風?と早合点でその時点でスルーした私なんですけど、junさんが動画を貼って下さらなければ観る機会を失っていたかもです。そんなことではいけないと反省。結局全然違いましたので…。どうやら振り付けはランビエールのようですね?カルメンは毎度お馴染みでこのくらいの選手なら、もっと違う曲を選んでも良さそうですけど、ルッツは今までも成功したのが1回位では?それもナショナルの試合あたり?挑戦三年目だし確率の悪いものは避けたのですかね?元々他は素晴らしいのでそれはそれでよろしいかと、タラママの言ってることも当然だとは思いますね!
    よーく見てるとこんなにいいジャンプ跳んでるけどランデイング後の流れというか?殺風景な感じなんですね?結弦君を見過ぎでしょうか?

    ジェイソンもありがとうございます。移籍の根性を私は見た気がしました。昨年と言わず2016-17シーズンも4回転入れ始めて転倒しているイメージしかなかったので、これは凄いと思ったんです。2016NHK杯ではほぼジャンプは転倒で帰国したら疲労骨折してた4回転のせいじゃないよとツイがあがってましたので、昨年は怪我を避けるために4回転はやめることにしたのかと勝手に推測していたんです。でも、まだまだ自分にはやりたい事あるし可能性を探りたかったのでしょうか?4Sの予定だったんですね?限界はない心機一転して4回転も怪我しないように挑戦するよってとこなんでしょうか?さすがアスリートですね。とにかくシーズンはこれからだし、今回のように安定した演技で台乗りしてほしいなと思いました。

    今夜から菜那ちゃん、須本君が出るのでまた忙しい。コストルナヤちゃんも期待ですね!。

    • Jun より:

      senninさま

      おっしゃるように、コリヤダの「殺風景」という点は同感です。もっと「コッテリ感」が欲しいというか、まるで中高年のラーメンマニアみたいな要望ですが、ジャンプ・スピン・ステップとたしかな技術の持ち主なので、もう少し詰め込んでもこなせそうな気もするんですよね。まぁ、その淡白さが彼の個性なのかもしれません。

      ジェイソンは、あとはジャンプさえ良ければ、羽生君を猛追する高い技術をもったスケーターだと思っています。SPが良かっただけに、ついついフリーも期待してしまいましたが、せっかくクリケットに移籍したのですし焦る必要もないですね。そういえば、「いわゆる『芸術系種目』が新設されればジェイソンは強そうだな・・・」なんて以前ブログで書いたことがありますが、あの話はどうなったのでしょうね。