「Quadruple Axel 2021 シーズンクライマックス」(1)

「Quadruple Axel 2021 シーズンクライマックス」(1)

2021年3月13日発売。定価「2,090円」。

今回のQuadrupleは素晴らしいです。まず、冒頭の羽生さんの記事は「独占インタビュー」で、「大会から1ヶ月あまりを経て、本誌の独占インタビューに文書で応えてくれた」とあります。「文/羽生結弦 Text by Yuzuru Hanyu」とまでクレジットされています。私の知る限り、雑誌はもちろん、自著でもここまでのボリュームのものは無かったはずで、これは初めての試みではないでしょうか?

内容としては、全日本の記者会見で語った内容、ジュエルズでのインタを通じて、我々ゆづファンが得られた「既知の情報」もあるんですけど、しっかり本人の言葉で、しかも書き言葉になっているので、彼の伝えようとしていたメッセージがより正確に理解できた実感があります。

さて、今回のインタの中で、特に後半部分で初出の情報が「2つ」ありましたので、以下、ご紹介します。

――世界選手権は現時点で開催が不透明な状況ではありますが、大会に懸ける思い、またジャンプ構成に変更はあるのか教えてください。

変更するかもしれません。ただ、納得できる形になって、表現としてもうまく機能するプログラムになったと思えれば、だと思います。

――将来の道について、ご自身の技術や経験を後進に伝えていくことへの使命感などがあれば教えてください。

伝えていかなきゃみたいな使命感はないです。必要であれば伝えますし、それを伝えたところで、僕だから機能したことが、ほかの選手には機能しないことがほとんどかもしれません。将来の僕が何を思うかはまだわかりません。

まず一つ目ですが、その前の部分で4Aについての議論があります。ただ、プログラムに入れられるような状況ではないと読み解けるので、「変更=4A投入」ということではなさそうです。また、「天と地と」では「音の延長線上にあるようなジャンプを目指している」とのことで、「点数のことを考えると、フリップやルッツを跳ぶほうがいいのかもしれませんが、このプログラムのなかであまりイメージができないので、自分で納得できなかったので入れなかった」とはっきり語っていました。ショートのクワドを変更するのは危険ですし、そう考えると、フリーの後半の部分で多少の入れ替えがあるかも?という程度の変更ではないかと予想します。

二つ目は、文書での回答だからこそ、正確な記述に留めた感がします。不透明・不確定なことを軽々しく言いませんよ、ということなのでしょう。

この独占インタ以外に、羽生さん関連の他の記事も、全日本取材レポ、産経新聞記者による寄稿(「共に、前へ」展への来訪記含む)、伊藤さん、ジェフ、織田君、都築コーチのインタと盛り沢山です。

しかも、これだけじゃありません。全日本に出場した男子スケーターたちのインタでは、「羽生くん!羽生くん!」と、みんながみんな興奮気味に、そしてリスペクトとともに語っています。

というわけで、一週間ぐらいかけてたっぷりレビューするつもりですので、覚悟していてください(笑)。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. Sennin より:

    昨日届きまして結弦君の部分は前の方しか読めてません。ゆっくり読みます、本当に
    こんな企画は初めてかと思われます。
    織田君の記事はいままでこう言う企画ではなかったと思うんですが、スケート愛が強くて分析力、考察力、ゆづ愛たっぷりの内容でしかも押し付けないノブ君らしさが出ていて
    結弦君本人の記述、ノブ君とこれだけでも買う価値があると思いました、Junさんに私自身が勧められましたけど、買って読んで下さいレベルのものだと思います!
    時間かけてレビューするんですね?楽しみです。そうしているうちワールド始まりますね?

    • Jun より:

      Senninさま

      まだ織田君のインタは読めていないので、楽しみです。

      ワールドの方は、現地の情報がいよいよ入ってこなくなり、本当にやれるの?という感じですよね。日本とは比べ物にならないぐらい、ヨーロッパでは変異種が猛威を振るってますし、大丈夫なんですかね・・・。